JP2580797Y2 - デッキプレート用天井吊り金具 - Google Patents
デッキプレート用天井吊り金具Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案は、コンクリートスラブの
底面と一体化される合成スラブ用デッキプレートで、ス
ラブ内に入り込む巾広の溝状凹入部を備え、当該溝状凹
入部の両側壁下端内側には係止用溝が形成されている合
成スラブ用デッキプレートの、前記溝状凹入部に取り付
ける天井吊り金具に関するものである。
底面と一体化される合成スラブ用デッキプレートで、ス
ラブ内に入り込む巾広の溝状凹入部を備え、当該溝状凹
入部の両側壁下端内側には係止用溝が形成されている合
成スラブ用デッキプレートの、前記溝状凹入部に取り付
ける天井吊り金具に関するものである。
【０００２】
【従来の技術及びその問題点】この種の天井吊り金具と
しては、例えば実開昭６３−５１１５号公報に記載され
るように、山形状の帯状板の中央頂部に吊りボルトを上
下方向に螺合貫通させる貫通ねじ孔を設けたものが知ら
れているが、前記貫通ねじ孔を、帯状板に設けた貫通孔
の周囲をバーリング加工して形成した筒状部の内周面に
ねじ溝を加工して構成する場合、バーリング加工の関係
から貫通ねじ孔の深さが浅くなって、必要な吊り強度が
得られない恐れがあるので、結局は、前記公報に記載の
ように、ナットを帯状板に取り付けて貫通ねじ孔を構成
することになるのであるが、この場合、単にナットを山
形状の帯状板の中央頂部の上に溶接やかしめ加工などで
固着すると、ナットの高さ分だけ吊り金具全体の高さが
高くなる。勿論、帯状板の下側に固着することもできな
くはないが、ナットの周囲の溶接長さをできるかぎり長
くしないと、必要な吊り強度が得られなくなり、製造コ
ストが大幅にアップする。
しては、例えば実開昭６３−５１１５号公報に記載され
るように、山形状の帯状板の中央頂部に吊りボルトを上
下方向に螺合貫通させる貫通ねじ孔を設けたものが知ら
れているが、前記貫通ねじ孔を、帯状板に設けた貫通孔
の周囲をバーリング加工して形成した筒状部の内周面に
ねじ溝を加工して構成する場合、バーリング加工の関係
から貫通ねじ孔の深さが浅くなって、必要な吊り強度が
得られない恐れがあるので、結局は、前記公報に記載の
ように、ナットを帯状板に取り付けて貫通ねじ孔を構成
することになるのであるが、この場合、単にナットを山
形状の帯状板の中央頂部の上に溶接やかしめ加工などで
固着すると、ナットの高さ分だけ吊り金具全体の高さが
高くなる。勿論、帯状板の下側に固着することもできな
くはないが、ナットの周囲の溶接長さをできるかぎり長
くしないと、必要な吊り強度が得られなくなり、製造コ
ストが大幅にアップする。
【０００３】しかして、前記公報には、デッキプレート
の溝状凹入部が非常に深く形成されたものが示されてい
るが、このような深い溝状凹入部を備えたデッキプレー
トは稀で、一般的なデッキプレートの溝状凹入部は非常
に浅いものである。従って、前記公報に記載のような構
成によって、ナットの高さ分だけ吊り金具全体の高さが
高くなると、デッキプレートの溝状凹入部の深さが浅い
場合、僅かでも吊りボルトの上端がナットの上端から突
出しているだけで、当該吊り金具をデッキプレートの溝
状凹入部に下から押し上げて嵌合させることができなく
なる。このため、山形状の帯状板そのものの高さを低く
しなければならず、当該帯状板の両翼部分の傾斜角度が
非常に緩くなって、やはり必要な吊り強度が得られなく
なる。勿論、帯状板を構成する板材の厚さを厚くするこ
とも解決策の一つであるが、これでは、当該帯状板を弾
性変形させてデッキプレートの溝状凹入部に嵌合させる
ことが困難になり、実用性が失われる。
の溝状凹入部が非常に深く形成されたものが示されてい
るが、このような深い溝状凹入部を備えたデッキプレー
トは稀で、一般的なデッキプレートの溝状凹入部は非常
に浅いものである。従って、前記公報に記載のような構
成によって、ナットの高さ分だけ吊り金具全体の高さが
高くなると、デッキプレートの溝状凹入部の深さが浅い
場合、僅かでも吊りボルトの上端がナットの上端から突
出しているだけで、当該吊り金具をデッキプレートの溝
状凹入部に下から押し上げて嵌合させることができなく
なる。このため、山形状の帯状板そのものの高さを低く
しなければならず、当該帯状板の両翼部分の傾斜角度が
非常に緩くなって、やはり必要な吊り強度が得られなく
なる。勿論、帯状板を構成する板材の厚さを厚くするこ
とも解決策の一つであるが、これでは、当該帯状板を弾
性変形させてデッキプレートの溝状凹入部に嵌合させる
ことが困難になり、実用性が失われる。
【０００３】
【課題を解決するための手段】本考案は上記のような従
来の問題点を解決するために成されたものであって、そ
の特徴を後述する実施例の参照符号を括弧書きで付して
示すと、本考案のデッキプレート用天井吊り金具は、長
さ方向両端部が低くなる山形状に折曲された帯状板
（１）とナット状部材（７）とから成り、帯状板（１）
の長さ方向中央頂部に、中央底部に貫通孔（１０）を備
えた角孔状凹部（９）が下側に突出するように形成さ
れ、ナット状部材（７）は、貫通ねじ孔（６）を有する
とともに下端に小径軸部（８）が形成されたもので、そ
の小径軸部（８）が前記貫通孔（１０）を貫通し且つ上
端が前記凹部（９）から突出するように、前記凹部
（９）に回転不能に嵌合せしめられるとともに、前記貫
通孔（１０）から下側に突出する小径軸部（８）のかし
め加工により帯状板（１）に固着され、さらに帯状板
（１）の前記凹部（９）から左右に延出する両翼部分
（２，３）には、上下方向曲げ剛性を高める補強用リブ
（４，５）が各翼部分ごとに独立して形成され、当該両
翼部分（２，３）の先端には、デッキプレート（１４）
に於ける溝状凹入部（１５）の両側壁下端内側に形成さ
れている係止用溝（１７ａ，１７ｂ）に嵌合する尖端
（１８，１９）が形成され、両尖端（１８，１９）間の
水平直線距離（Ｌ）は、デッキプレート（１４）の溝状
凹入部（１５）の開口巾（Ｄ）より若干大きくした点に
特徴を有する。
来の問題点を解決するために成されたものであって、そ
の特徴を後述する実施例の参照符号を括弧書きで付して
示すと、本考案のデッキプレート用天井吊り金具は、長
さ方向両端部が低くなる山形状に折曲された帯状板
（１）とナット状部材（７）とから成り、帯状板（１）
の長さ方向中央頂部に、中央底部に貫通孔（１０）を備
えた角孔状凹部（９）が下側に突出するように形成さ
れ、ナット状部材（７）は、貫通ねじ孔（６）を有する
とともに下端に小径軸部（８）が形成されたもので、そ
の小径軸部（８）が前記貫通孔（１０）を貫通し且つ上
端が前記凹部（９）から突出するように、前記凹部
（９）に回転不能に嵌合せしめられるとともに、前記貫
通孔（１０）から下側に突出する小径軸部（８）のかし
め加工により帯状板（１）に固着され、さらに帯状板
（１）の前記凹部（９）から左右に延出する両翼部分
（２，３）には、上下方向曲げ剛性を高める補強用リブ
（４，５）が各翼部分ごとに独立して形成され、当該両
翼部分（２，３）の先端には、デッキプレート（１４）
に於ける溝状凹入部（１５）の両側壁下端内側に形成さ
れている係止用溝（１７ａ，１７ｂ）に嵌合する尖端
（１８，１９）が形成され、両尖端（１８，１９）間の
水平直線距離（Ｌ）は、デッキプレート（１４）の溝状
凹入部（１５）の開口巾（Ｄ）より若干大きくした点に
特徴を有する。
【０００４】前記補強用リブ（４，５）は、帯状板
（１）の両側辺を下側に折曲して形成した側壁によって
構成することができる。また、貫通ねじ孔（６）を形成
する帯状板（１）の長さ方向中央頂部の強度を増すため
に、前記凹部（９）の左右両側に、前記両翼部分（２，
３）に設けられた補強用リブ（４，５）とは別の小さい
補強用リブ（１２）を設けることができる。さらに、前
記ナット状部材（７）の貫通ねじ孔（６）の上端内側
に、当該貫通ねじ孔（６）に上向きに螺嵌される吊りボ
ルト（２１）に対し回転抵抗を与えるねじ溝変形部を加
工しておくこともできる。
（１）の両側辺を下側に折曲して形成した側壁によって
構成することができる。また、貫通ねじ孔（６）を形成
する帯状板（１）の長さ方向中央頂部の強度を増すため
に、前記凹部（９）の左右両側に、前記両翼部分（２，
３）に設けられた補強用リブ（４，５）とは別の小さい
補強用リブ（１２）を設けることができる。さらに、前
記ナット状部材（７）の貫通ねじ孔（６）の上端内側
に、当該貫通ねじ孔（６）に上向きに螺嵌される吊りボ
ルト（２１）に対し回転抵抗を与えるねじ溝変形部を加
工しておくこともできる。
【０００５】
【実施例】以下、本考案の一実施例を添付の例示図に基
づいて説明すると、１は両端が低くなるように全体が山
形状になるように曲げ加工された帯状板であって、その
斜め下方に傾斜する両翼部分２，３には、左右両側辺を
下側に折曲した左右一対の側壁から成る補強用リブ４，
５が形成され、前記中央頂部には、上下方向の貫通ねじ
孔６が設けられている。
づいて説明すると、１は両端が低くなるように全体が山
形状になるように曲げ加工された帯状板であって、その
斜め下方に傾斜する両翼部分２，３には、左右両側辺を
下側に折曲した左右一対の側壁から成る補強用リブ４，
５が形成され、前記中央頂部には、上下方向の貫通ねじ
孔６が設けられている。
【０００６】前記貫通ねじ孔６は、当該貫通ねじ孔６を
有するナット状部材７を帯状板１に固着することにより
構成している。このナット状部材７は、図２に示すよう
に下端に小径軸部８を有するものであって、帯状板１に
は、ナット状部材７の下半部が回転不能に嵌合する浅い
角孔状の凹部９がプレス加工により形成されると共に、
この凹部９の中央に前記小径軸部８が貫通する貫通孔１
０が設けられ、ナット状部材７を凹部９に上から嵌合さ
せて小径軸部８を貫通孔１０に挿通し、この貫通孔１０
から帯状板１の下側に突出した小径軸部８を、当該貫通
孔１０の周縁を挟み込むようにかしめ加工することによ
り、ナット状部材７を帯状板１に固着している。
有するナット状部材７を帯状板１に固着することにより
構成している。このナット状部材７は、図２に示すよう
に下端に小径軸部８を有するものであって、帯状板１に
は、ナット状部材７の下半部が回転不能に嵌合する浅い
角孔状の凹部９がプレス加工により形成されると共に、
この凹部９の中央に前記小径軸部８が貫通する貫通孔１
０が設けられ、ナット状部材７を凹部９に上から嵌合さ
せて小径軸部８を貫通孔１０に挿通し、この貫通孔１０
から帯状板１の下側に突出した小径軸部８を、当該貫通
孔１０の周縁を挟み込むようにかしめ加工することによ
り、ナット状部材７を帯状板１に固着している。
【０００７】１１は、帯状板１の中央頂部の左右両側に
水平に張り出す張り出し部であって、この張り出し部１
１を残して帯状板１の左右両側辺を下側に折曲すること
により、帯状板１の中央頂部で分断された補強用リブ
（側壁）４，５が形成されている。１２は、ナット状部
材７（凹部９）の左右両側にプレス加工により形成した
補強用リブであって、帯状板１の長さ方向と平行に延び
る低い突条形のものであり、前記両翼部分２，３に設け
られている補強用リブ４，５よりも補強効果の低いもの
である。この補強用リブ４，５は、ナット状部材７を取
り付けている帯状板１の中央頂部を補強している。
水平に張り出す張り出し部であって、この張り出し部１
１を残して帯状板１の左右両側辺を下側に折曲すること
により、帯状板１の中央頂部で分断された補強用リブ
（側壁）４，５が形成されている。１２は、ナット状部
材７（凹部９）の左右両側にプレス加工により形成した
補強用リブであって、帯状板１の長さ方向と平行に延び
る低い突条形のものであり、前記両翼部分２，３に設け
られている補強用リブ４，５よりも補強効果の低いもの
である。この補強用リブ４，５は、ナット状部材７を取
り付けている帯状板１の中央頂部を補強している。
【０００８】コンクリートスラブ１３の底面と一体化さ
れた合成スラブ用デッキプレート１４は、当該コンクリ
ートスラブ１３の内側に入り込む巾広の溝状凹入部１５
を適当間隔おきに備えており、各溝状凹入部１５の両側
壁１６ａ，１６ｂの下端内側には、断面略三角形の係止
用溝１７ａ，１７ｂが形成されている。而して、前記帯
状板１の両端には、前記係止用溝１７ａ，１７ｂに嵌合
する尖端１８，１９が形成され、これら両尖端１８，１
９間の水平直線距離Ｌは、前記溝状凹入部１５の開口部
の巾Ｄより若干広い。
れた合成スラブ用デッキプレート１４は、当該コンクリ
ートスラブ１３の内側に入り込む巾広の溝状凹入部１５
を適当間隔おきに備えており、各溝状凹入部１５の両側
壁１６ａ，１６ｂの下端内側には、断面略三角形の係止
用溝１７ａ，１７ｂが形成されている。而して、前記帯
状板１の両端には、前記係止用溝１７ａ，１７ｂに嵌合
する尖端１８，１９が形成され、これら両尖端１８，１
９間の水平直線距離Ｌは、前記溝状凹入部１５の開口部
の巾Ｄより若干広い。
【０００９】以上のように構成された天井吊り金具２０
は、使用に先立って、図３に示すように吊りボルト２１
の上端部が貫通ねじ孔６に螺嵌結合される。このとき、
図示のように吊りボルト２１の上端が貫通ねじ孔６から
上方には突出しないように螺嵌深さを配慮するが、貫通
ねじ孔６の上端内側にねじ溝の変形部を加工しておき、
吊りボルト２１を螺嵌させたときに、吊りボルト２１の
上端が貫通ねじ孔６の上端に達したときに回転抵抗を与
えるように構成しておくことができる。
は、使用に先立って、図３に示すように吊りボルト２１
の上端部が貫通ねじ孔６に螺嵌結合される。このとき、
図示のように吊りボルト２１の上端が貫通ねじ孔６から
上方には突出しないように螺嵌深さを配慮するが、貫通
ねじ孔６の上端内側にねじ溝の変形部を加工しておき、
吊りボルト２１を螺嵌させたときに、吊りボルト２１の
上端が貫通ねじ孔６の上端に達したときに回転抵抗を与
えるように構成しておくことができる。
【００１０】吊りボルト２１が結合された天井吊り金具
２０は、吊りボルト２１によってデッキプレート１４の
溝状凹入部１５内に向けて強く突き上げる。この結果、
図３に仮想線で示すように、帯状板１の両翼部分２，３
が溝状凹入部１５の開口部両側縁で下方へ曲げられるこ
とになるが、補強用リブ４，５の存在により、両翼部分
２，３が夫々湾曲するように曲がることはなく、各翼部
分２，３の基部で折曲するように変形する。両翼部分
２，３の尖端１８，１９が溝状凹入部１５内に入り込む
と、特に帯状板１をばね鋼から構成しなくとも、両翼部
分２，３は弾性復帰して、その各尖端１８，１９を溝状
凹入部１５の両側係止用溝１７ａ，１７ｂ内に嵌合させ
ることができる。
２０は、吊りボルト２１によってデッキプレート１４の
溝状凹入部１５内に向けて強く突き上げる。この結果、
図３に仮想線で示すように、帯状板１の両翼部分２，３
が溝状凹入部１５の開口部両側縁で下方へ曲げられるこ
とになるが、補強用リブ４，５の存在により、両翼部分
２，３が夫々湾曲するように曲がることはなく、各翼部
分２，３の基部で折曲するように変形する。両翼部分
２，３の尖端１８，１９が溝状凹入部１５内に入り込む
と、特に帯状板１をばね鋼から構成しなくとも、両翼部
分２，３は弾性復帰して、その各尖端１８，１９を溝状
凹入部１５の両側係止用溝１７ａ，１７ｂ内に嵌合させ
ることができる。
【００１１】なお、帯状板１を斜めにして、片側の翼部
分２の尖端１８を係止用溝１７ａに嵌合させた後、吊り
ボルト２１で帯状板１の中央頂部を突き上げて、他方の
翼部分３を折曲変形させることにより、当該翼部分３の
尖端１９を係止用溝１７ｂに嵌合させることもできる。
分２の尖端１８を係止用溝１７ａに嵌合させた後、吊り
ボルト２１で帯状板１の中央頂部を突き上げて、他方の
翼部分３を折曲変形させることにより、当該翼部分３の
尖端１９を係止用溝１７ｂに嵌合させることもできる。
【００１２】上記のようにして帯状板１を溝状凹入部１
５内に嵌合させたならば、吊りボルト２１を螺進方向に
回転させて、その上端２１ａをナット状部材７から上方
に突き出させ、デッキプレート１４に於ける溝状凹入部
１５の底面に当接させる。そして更に吊りボルト２１を
螺進させて、ナット状部材７を介して帯状板１の中央頂
部を下方へ押圧移動させることにより、図１に示すよう
に両翼部分２，３の尖端１８，１９が夫々デッキプレー
ト１４側の溝状凹入部１５に於ける係止用溝１７ａ，１
７ｂ内に入り込み、両翼部分２，３が突っ張って吊りボ
ルト２１を垂直に固定することになる。而して、この吊
りボルト２１に天井材や配管などを吊り下げることがで
きる。
５内に嵌合させたならば、吊りボルト２１を螺進方向に
回転させて、その上端２１ａをナット状部材７から上方
に突き出させ、デッキプレート１４に於ける溝状凹入部
１５の底面に当接させる。そして更に吊りボルト２１を
螺進させて、ナット状部材７を介して帯状板１の中央頂
部を下方へ押圧移動させることにより、図１に示すよう
に両翼部分２，３の尖端１８，１９が夫々デッキプレー
ト１４側の溝状凹入部１５に於ける係止用溝１７ａ，１
７ｂ内に入り込み、両翼部分２，３が突っ張って吊りボ
ルト２１を垂直に固定することになる。而して、この吊
りボルト２１に天井材や配管などを吊り下げることがで
きる。
【００１３】なお、補強用リブ４，５は上記実施例のも
のに限定されない。例えば、補強用リブ１２と同様の突
条形のものであっても良い。勿論、側壁を折曲して構成
した補強用リブ４，５と突条形のリブの両方を設けるこ
ともできる。補強用リブ１２は必須のものではなく、省
いても良い。
のに限定されない。例えば、補強用リブ１２と同様の突
条形のものであっても良い。勿論、側壁を折曲して構成
した補強用リブ４，５と突条形のリブの両方を設けるこ
ともできる。補強用リブ１２は必須のものではなく、省
いても良い。
【００１４】以上のように実施し得る本考案のデッキプ
レート用天井吊り金具によれば、吊りボルトを螺合貫通
させるための貫通ねじ孔を、帯状板とは別部材のナット
状部材から構成するので、所定の吊り強度を得るのに必
要な長さの貫通ねじ孔を確実に構成し得るとともに、そ
のナット状部材を、下端から突出する小径軸部のかしめ
加工により帯状板に取り付けるので、溶接コストが不要
で安価に実施し得るのであるが、特に本考案の構成によ
れば、前記ナット状部材は、帯状板に設けられた角孔状
凹部に、上端が当該凹部から突出する状態で回転不能に
嵌合せしめられており、従って、ナット状部材の下端小
径軸部のかしめ加工は、当該ナット状部材を回転不能に
するような強力なかしめでなく、単に当該ナット状部材
が前記凹部から外れるのを防止し得る程度であれば良
く、ナット状部材の取り付けが非常に容易である。ま
た、帯状板の中央頂部に形成される角孔状凹部は、ナッ
ト状部材の高さに比較して浅いもので良いので、当該角
孔状凹部の形成も容易である。
レート用天井吊り金具によれば、吊りボルトを螺合貫通
させるための貫通ねじ孔を、帯状板とは別部材のナット
状部材から構成するので、所定の吊り強度を得るのに必
要な長さの貫通ねじ孔を確実に構成し得るとともに、そ
のナット状部材を、下端から突出する小径軸部のかしめ
加工により帯状板に取り付けるので、溶接コストが不要
で安価に実施し得るのであるが、特に本考案の構成によ
れば、前記ナット状部材は、帯状板に設けられた角孔状
凹部に、上端が当該凹部から突出する状態で回転不能に
嵌合せしめられており、従って、ナット状部材の下端小
径軸部のかしめ加工は、当該ナット状部材を回転不能に
するような強力なかしめでなく、単に当該ナット状部材
が前記凹部から外れるのを防止し得る程度であれば良
く、ナット状部材の取り付けが非常に容易である。ま
た、帯状板の中央頂部に形成される角孔状凹部は、ナッ
ト状部材の高さに比較して浅いもので良いので、当該角
孔状凹部の形成も容易である。
【００１５】さらに、本考案の構成によれば、前記ナッ
ト状部材は、帯状板に設けられた角孔状凹部に嵌合固定
されているので、当該ナット状部材を使用して必要な長
さの貫通ねじ孔を簡単容易に構成することができるにも
かかわらず、帯状板の中央頂部の上にナットを載置固着
する場合や、帯状板の両翼部分の基部がナットよりも高
くなるようなナット嵌合固定用溝部を帯状板に形成する
場合と比較して吊り金具全体の高さは低く構成すること
ができる。また、帯状板の傾斜する両翼部分には、上下
方向の曲げ剛性を高めるための補強用リブを形成してい
るので、当該帯状板の両翼部分の傾斜角度も比較的緩く
することができる。従って、吊り金具全体の高さを十分
低く構成しながら必要な吊り強度を確保することができ
る。この結果、吊り金具を嵌合固定させる溝状凹入部が
非常に浅い一般的なデッキプレートにも、問題なく活用
できる天井吊り金具を得ることができるに至ったのであ
る。
ト状部材は、帯状板に設けられた角孔状凹部に嵌合固定
されているので、当該ナット状部材を使用して必要な長
さの貫通ねじ孔を簡単容易に構成することができるにも
かかわらず、帯状板の中央頂部の上にナットを載置固着
する場合や、帯状板の両翼部分の基部がナットよりも高
くなるようなナット嵌合固定用溝部を帯状板に形成する
場合と比較して吊り金具全体の高さは低く構成すること
ができる。また、帯状板の傾斜する両翼部分には、上下
方向の曲げ剛性を高めるための補強用リブを形成してい
るので、当該帯状板の両翼部分の傾斜角度も比較的緩く
することができる。従って、吊り金具全体の高さを十分
低く構成しながら必要な吊り強度を確保することができ
る。この結果、吊り金具を嵌合固定させる溝状凹入部が
非常に浅い一般的なデッキプレートにも、問題なく活用
できる天井吊り金具を得ることができるに至ったのであ
る。
【００１６】なお、請求項２に記載の構成によれば、帯
状板の両翼部分を補強するための補強用リブの構成が簡
単であり、請求項３に記載の構成によれば、帯状板の両
翼部分の上下方向の曲げ強度を、凹部の左右両側に形成
された小さい補強用リブによって適度に増大させること
ができ、帯状板を構成する板材の厚さが薄くとも、吊り
金具をデッキプレートの溝状凹入部に押し入れたときに
帯状板の両翼部分尖端が確実に当該溝状凹入部の係止用
溝に係合し得るだけの弾性力を持たせることができる。
状板の両翼部分を補強するための補強用リブの構成が簡
単であり、請求項３に記載の構成によれば、帯状板の両
翼部分の上下方向の曲げ強度を、凹部の左右両側に形成
された小さい補強用リブによって適度に増大させること
ができ、帯状板を構成する板材の厚さが薄くとも、吊り
金具をデッキプレートの溝状凹入部に押し入れたときに
帯状板の両翼部分尖端が確実に当該溝状凹入部の係止用
溝に係合し得るだけの弾性力を持たせることができる。
【００１７】さらに、請求項４に記載の構成によれば、
上記のように全体の高さを必要最少限に低く構成しなが
ら、吊りボルトの上端に吊り金具を取り付けるとき、当
該吊りボルトの上端とナット状部材の上端、即ち、吊り
金具の上端、とが略一致する状態に吊り金具を吊りボル
トの上端にセットすることが簡単容易となり、前記のよ
うに吊り金具を嵌合固定させる溝状凹入部が非常に浅い
一般的なデッキプレートに対して使用する場合に好適な
ものとなる。
上記のように全体の高さを必要最少限に低く構成しなが
ら、吊りボルトの上端に吊り金具を取り付けるとき、当
該吊りボルトの上端とナット状部材の上端、即ち、吊り
金具の上端、とが略一致する状態に吊り金具を吊りボル
トの上端にセットすることが簡単容易となり、前記のよ
うに吊り金具を嵌合固定させる溝状凹入部が非常に浅い
一般的なデッキプレートに対して使用する場合に好適な
ものとなる。
【図１】 Ａ図は使用状態を示す縦断正面図であり、Ｂ
図はその一部横断平面図である。
図はその一部横断平面図である。
【図２】 Ａ図は組み立て前の状態を示す縦断側面図で
あり、Ｂ図は組み立て後の状態を示す縦断側面図であ
る。
あり、Ｂ図は組み立て後の状態を示す縦断側面図であ
る。
【図３】 使用方法を説明する一部縦断正面図である。
１ 帯状板 ２ 翼部分 ３ 翼部分 ４ 補強用リブ ５ 補強用リブ ６ 貫通ねじ孔 ７ ナット状部材 ８ 小径軸部 ９ ナット状部材が嵌合する凹部 １０ 小径軸部が貫通する貫通孔 １２ 補強用リブ １３ コンクリートスラブ １４ デッキプレート １５ 溝状凹入部 １６ａ 溝状凹入部の側壁 １６ｂ 溝状凹入部の側壁 １７ａ 係止用溝 １７ｂ 係止用溝 １８ 翼部分の尖端 １９ 翼部分の尖端 ２０ 天井吊り金具 ２１ 吊りボルト
Claims (4)
- 【請求項１】長さ方向両端部が低くなる山形状に折曲さ
れた帯状板（１）とナット状部材（７）とから成り、帯
状板（１）の長さ方向中央頂部に、中央底部に貫通孔
（１０）を備えた角孔状凹部（９）が下側に突出するよ
うに形成され、ナット状部材（７）は、貫通ねじ孔
（６）を有するとともに下端に小径軸部（８）が形成さ
れたもので、その小径軸部（８）が前記貫通孔（１０）
を貫通し且つ上端が前記凹部（９）から突出するよう
に、前記凹部（９）に回転不能に嵌合せしめられるとと
もに、前記貫通孔（１０）から下側に突出する小径軸部
（８）のかしめ加工により帯状板（１）に固着され、さ
らに帯状板（１）の前記凹部（９）から左右に延出する
両翼部分（２，３）には、上下方向曲げ剛性を高める補
強用リブ（４，５）が各翼部分ごとに独立して形成さ
れ、当該両翼部分（２，３）の先端には、デッキプレー
ト（１４）に於ける溝状凹入部（１５）の両側壁下端内
側に形成されている係止用溝（１７ａ，１７ｂ）に嵌合
する尖端（１８，１９）が形成され、両尖端（１８，１
９）間の水平直線距離（Ｌ）は、デッキプレート（１
４）の溝状凹入部（１５）の開口巾（Ｄ）より若干大き
い、デッキプレート用天井吊り金具。 - 【請求項２】前記補強用リブ（４，５）が、帯状板
（１）の両側辺を下側に折曲して形成した側壁から成
る、請求項１に記載のデッキプレート用天井吊り金具。 - 【請求項３】前記凹部（９）の左右両側に、前記両翼部
分（２，３）に設けられた補強用リブ（４，５）とは別
の小さい補強用リブ（１２）が形成されている、請求項
１または２に記載のデッキプレート用天井吊り金具。 - 【請求項４】前記ナット状部材（７）の貫通ねじ孔
（６）の上端内側に、当該貫通ねじ孔（６）に上向きに
螺嵌される吊りボルト（２１）に対し回転抵抗を与える
ねじ溝変 形部が加工されている、請求項１または２に記
載のデッキプレート用天井吊り金具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1993028563U JP2580797Y2 (ja) | 1993-04-30 | 1993-04-30 | デッキプレート用天井吊り金具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1993028563U JP2580797Y2 (ja) | 1993-04-30 | 1993-04-30 | デッキプレート用天井吊り金具 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0682227U JPH0682227U (ja) | 1994-11-25 |
| JP2580797Y2 true JP2580797Y2 (ja) | 1998-09-17 |
Family
ID=12252117
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1993028563U Expired - Fee Related JP2580797Y2 (ja) | 1993-04-30 | 1993-04-30 | デッキプレート用天井吊り金具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2580797Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6247574B2 (ja) * | 2014-03-20 | 2017-12-13 | Ｊｆｅ建材株式会社 | デッキプレート用ハンガー金具およびデッキプレートへの取り付け方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2545684Y2 (ja) * | 1992-08-07 | 1997-08-25 | 株式会社タカギセイコー | 吊りボルト係着金具 |
-
1993
- 1993-04-30 JP JP1993028563U patent/JP2580797Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0682227U (ja) | 1994-11-25 |
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |