JP2578498B2 - 電解処理装置 - Google Patents

電解処理装置

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JP2578498B2 JP79589A JP79589A JP2578498B2 JP 2578498 B2 JP2578498 B2 JP 2578498B2 JP 79589 A JP79589 A JP 79589A JP 79589 A JP79589 A JP 79589A JP 2578498 B2 JP2578498 B2 JP 2578498B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、酸化スケールの除去、電解研摩、不働態化
処理、着色処理および電気めっき等の金属表面の電解処
理を高効率で、かつ簡便に行なう電解処理装置に関す
る。
<従来の技術> 従来、金属材表面に施される処理としては、脱スケー
ル、表面研摩、不働態化処理、着色処理およびめっき等
のものが挙げられる。
このような金属表面処理方法には、それぞれ機械的、
化学的および電気化学的処理などの方法がある。しかし
ながら、これらの従来処理方法では以下のような欠点が
あった。
例えば、脱スケール処理については、機械的処理の代
表的な方法としてショットブラスト処理があるが、粉
塵、騒音の発生等の環境問題があり、処理現場において
直接処理を行なう現場処理が困難であり、また、表面に
加工硬化層が残存するために耐食性あるいは機械的性質
に悪影響を与える等の欠点があった。
また、化学的処理法においては、いわゆる酸洗による
脱スケール処理があるが、処理に長時間を有し、また、
酸性液を使用することによる環境問題もあり、現場処理
が困難である欠点があった。なお、近年酸洗用ペースト
による現場酸洗処理法も行なわれているが、長時間の処
理が必要であり、また酸洗ムラも生じ易いという欠点が
あった。
電気化学的処理法としてはいわゆる電解酸洗による脱
スケール処理が有り、短時間での処理が可能ではある
が、処理溶液および処理装置による制約が大きく、やは
り現場での処理が困難である欠点があった。また、電気
化学的処理法においては、良好な電流効率で優れた表面
処理製品を得るためには、処理用の電極表面を常に清浄
に保つことが重要であり、改良が望まれていた。
<発明が解決しようとする課題> 本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決するこ
とにあり、金属材の表面処理法のうち、特に効率がよ
く、高品質な表面処理が可能な電気化学的処理法を応用
し、その決定的な欠点である現場処理が不可能である点
を解消し、しかも、電極や、処理液である表面処理用ペ
ースト供給系等の工夫を重ね、安定した電流による高品
質の表面処理が可能な電解処理装置を提供することにあ
る。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは、前記課題を解決するために、各種の電
気化学的な表面処理の現場での実施は処理溶液としてペ
ースト状電解液を用いることにより可能となること。さ
らに、電解処理、特に電解めっき、着色処理等では、優
れた表面処理製品を得るためには良好な電流効率を得る
必要があり、そのためには常に電極表面を清浄に保つ必
要があることに着目して鋭意検討を重ね、本発明を成す
に至った。
すなわち、本発明は、金属材表面を表面処理用ペース
トにて処理する電解処理装置であって、 前記表面処理用ペーストの流出口を外周面に複数有す
る中空の円柱状の電極ロールと、 前記電極ロールを駆動させる電極ロール駆動系と、 前記電極ロール内に前記表面処理用ペーストを供給す
るための表面処理用ペースト供給系と、 前記電極ロールを被嵌し、前記流出口から流出する前
記表面処理用ペーストを含浸し、外周面に浸出させる、
前記金属材と接触する筒状のパッドと、 前記パッドを前記電極ロールと相対回転させるパッド
駆動系と、 前記電極ロールと前記金属材とを前記表面処理用ペー
ストを介して通電する手段とを有することを特徴とする
電解処理装置を提供する。
本発明の電解処理装置によれば、表面処理剤としてペ
ースト状の表面処理用ペーストを用い、この表面処理用
ペーストをその流出口を有する円筒状の電極ロールから
パッドおよび被処理金属表面に供給し、電極ロールとパ
ッドとが相対回転しながら電極ロールと被処理金属の間
に表面処理ペーストを介して通電し、被処理金属の片面
または両面を電解処理するものであるので、現場処理が
可能で、しかも電極ロール表面をパッドにて常に清浄に
保つことができる。
従って、本発明の電解処理装置によれば、表面処理用
ペーストおよびパッドを選択することにより、各種の電
解処理を、低コストで能率よく、しかも常に安定した電
流で行なうことができ、高品質な表面処理製品を得るこ
とが可能となる。
以下、本発明の電解処理装置について詳細に説明す
る。
本発明の電解処理装置は、ペースト状の電解液を表面
処理用ペースト(以下、ペーストとする)を処理液とし
て用いて、酸化スケールの除去、電解研摩、不働態化処
理、着色処理および電気めっき等の金属材の電解表面処
理を行なうものである。
ここで、本発明において処理対象とされる金属材と
は、平板、カップ、つぼ、皿、管材、ブロック材、異形
材などのステンレス、チタン、金、銀、銅のような各種
の材質の金属製品のみならず、少なくとも表面が金属で
ある積層製品や、溶接部、鋼管等の局部をも含む広範囲
に亘るものである。
また、本発明で用いられるペーストは特に限定はな
く、行なう表面処理に応じて適宜選定すればよい。
電解酸洗用ペーストとしては、硫酸、塩酸、硝酸、ふ
っ酸等の酸あるいは塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、
硝酸ナトリウム等の塩類を単独および/または複合添加
したものについてそのまままたは水を加えてペースト化
されるものは勿論、さらにポリアクリル酸ソーダ、アル
ギン酸ナトリウム、ザンサンガム等の有機増粘剤および
/またはゼオライト、水ガラス、コロイダルシリカ、コ
ロイダルアルミナ、珪弗化ソーダ等の無機増粘剤などを
加えてペースト化したものであればどのような方法で製
造されたものでも用いることができる。
めっき用ペーストとしては、通常のめっき溶液、各種
金属塩と酸あるいはアルカリとの混合溶液などのめっき
種を含有する溶液を用い、例えばポリアクリル酸ソー
ダ、アルギン酸ナトリウム、ザンサンガム等の有機増粘
剤および/またはゼオライト、水ガラス、コロイダルシ
リカ、コロイダルアルミナ、珪弗化ソーダ等の無機増粘
剤などを加えてペースト化したものであればどのような
方法で製造されたものでも用いることができる。
発色用ペーストとしては、カ性ソーダ、カ性カリ、ア
ンモニア等のアルカリ、もしくは塩酸、硫酸、硝酸、し
ゅう酸、ふっ酸、クロム酸、重クロム酸、リン酸、ぎ
酸、酢酸、マロン酸、マレイン酸、リンゴ酸、酒石酸等
の酸、あるいは上記のアルカリもしくは酸の塩類を単独
または混合した発色用水溶液を用い、たとえばポリアク
リル酸ソーダ、アルギン酸ナトリウム、ザンサンガム等
の有機増粘剤および/またはゼオライト、水ガラス、コ
ロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、珪弗化ソーダ等
の無機増粘剤などを加えてペースト化したものであれば
どのような方法で製造されたものでも用いることができ
る。
エッチング用、加工用ペーストとしては、カ性ソーダ
のアルカリ、もしくは塩酸、硫酸、硝酸、クロム酸、重
クロム酸、ふっ酸等の酸および/または上記のアルカリ
もしくは酸の塩類を単独または混合した物について、そ
のまま、または水を加えてペースト化されるものは勿
論、さらにポリアクリル酸ソーダ、あるいは二酸化ケイ
素、アルミナ、水ガラス、アルギン酸ソーダの如きペー
スト化材を加えて成るペーストであればどのような方法
で製造されたものでも用いることができる。
さらに、電解研摩用ペーストとしては、上記発色用ペ
ーストおよび酸洗用ペーストのうちで、表面研摩性に優
れた任意のペースト材が挙げられる。
第1図に、本発明の電解処理装置の好適な一例が示さ
れる。
第1図に示される本発明の電解処理装置10は、ペース
ト状で電解質の表面処理用ペースト(以下、ペーストと
する)12にて金属板14の表面処理を行なうもので、基本
的に、中空の円筒状の電極ロール16と、電極ロール16を
駆動させるための電極ロール駆動系18と、電極ロール駆
動系18を経て電極ロール16内にペースト12を供給するた
めの(表面処理用)ペースト供給系20と、電極ロール16
を被嵌し、電極ロール16から流出したペート12を外周面
に浸出させる金属材14と接触するパッド22と、パッド22
を電極ロール16と相対回転させるパッド駆動系24と、パ
ッド22から浸出したペースト12を介して電極ロール16と
金属材14とを通電する(電源)手段26とを有するもので
ある。
本発明においては、電極ロール16とパッド22とが相対
回転しているため、電極ロール16表面を常に清浄化した
状態としておくことができ、常に、高電流効率で、高品
質な表面処理を行なうことができる。
なお、本発明において相対回転とは、同方向の回転速
度が異なるもののみならず、逆回転、一方が停止してい
る場合、等を含むのは当然のことであり、正負を含む、
双方の回転速度が異なる場合すべてを含むものである。
ペースト供給系20はペースト槽28、ポンプ30、ライン
32等を有するものであり、ペースト槽28に充填されたペ
ースト12は、流量をバルブ34にて調整され、ポンプ30に
てライン32、電極ロール駆動系18を経て電極ロール16内
に供給される。
さらに、ペースト供給系20はバイパス36およびバイパ
スバルブ38を有し、ペースト12がポンプ30にて過剰に供
給された際には、余分なペースト12はバイパス36からペ
ースト槽28に戻されるよう構成される。
なお、以上の各部材はペースト12が酸性である際にも
腐食されることがないよう、各種のステンレス鋼等の耐
食性に優れるものや、耐薬品性に優れたプラスチック等
にてコーティングされたものであるのが好ましい。
ペースト供給系20から供給されたペースト12は、モー
タ40、回転軸42を有する電極ロール駆動系18を経て、電
極ローラ16内に供給、充満される。
モータ40は回転軸42を介して電極ロール16を図中矢印
a方向に回転させる。
また、回転軸42はモータ40に連結され、電極ロール16
の中心線に挿入された状態で、電極ロール16の端面に固
定される。ここで、回転軸42は中空となっており、ライ
ン32はこの回転軸42に接続される。つまり、ペースト12
はこの回転軸42内を経て電極ロール16に供給されるもの
である。
この回転軸42については、後に電極ロール16と共に詳
細に説明する。
電極ロール16は、中空の円柱状の形状を有し、供給、
充満されたペースト12を流出する複数の流出口56を外周
面に有する。ペースト12はこの流出口56から流出し、パ
ッド22に含浸される。
このような電極ロール16および前述の回転軸42の概略
図が第2図に示される。
前述のように、回転軸42は電極ロール16の端面44を貫
通して電極ロール16内の中心線に挿入されて端面44に固
定され、前述のモータ40の駆動力を伝達し、電極ロール
16を回転させる。
電極ロール16内部の回転軸42の外周面には、前述のペ
ースト供給系20から供給されたペースト12が流出するた
めの開口46が多数形成され、電極ロール16内にペースト
12を供給するように構成される。開口46は好適に電極ロ
ール16内にペーストを供給・充満し、パッド22全面に均
一にペースト22を供給できるものであれば形状、形成位
置、数等に限定はない。
電極ロール16は、中空の円柱状の形状を有し、供給、
充満されたペースト12を流出する複数の流出口56を外周
面に有するもので、前述の電極ロール駆動系18にて所定
の方向に回転させられる。
電極ロール16は、中空の円柱状のものであれば他には
特に限定はなく、サイズ、回転方向等は現場の状況、適
用する電解処理装置等に応じて適宜決定することができ
る。また、流出口56も形状、数、形成位置等には特に限
定はなく、パッド22全面に均一にペースト12が含浸され
る形状であれば特に限定はない。
第1図に示される例においては、電極ロール16は、そ
の中心線に挿入・固定される回転軸42と、それに直結さ
れるモータ40にて回転するが、本発明はこれに限定され
るものではなく、例えば、各種のギヤ、伝達ローラ等に
て駆動力を伝達され、回転するものであっても良い。こ
の場合、駆動力を伝達される位置は回転軸であっても、
また、各種のギヤ、ローラ等にて電極ロール16の外周面
に駆動力を伝達し、電極ロール16を回転するものであっ
てもよい。
また、第1図に示される例においては、ペースト12は
回転軸42から電極ロール16内に供給されるものであった
が、本発明はこれに限定されるものではなく公知の各種
の手段にて、ライン32を電極ロール16の端面44に接続
し、ペースト12を供給するものであってもよい。しかし
ながら、ペースト12をパッド22の全面に均一に含浸する
ためには、ペースト12は図示例のように電極ロールの内
部中心線から供給されるのが好ましい。
なお、本発明においては、電極ロール16はパッド22と
相対回転するものであればよいので、電極ロール16は停
止し、パッド22のみ回転するように構成したものであっ
てもよく、この場合、電極ロール駆動系18は必ずしも配
備する必要はない。
以上のような回転軸42、電極ロール16等の材質として
は、ステンレス鋼等の酸性ペーストにも腐食を起こさな
い材質であることが好ましい。また、回転軸42には好ま
しくは、モータ40、ペースト供給系20に通電しないため
の、絶縁部材が配設されることが好ましい。
パッド22は電極ロール16を被嵌し、流出口56から流出
するペースト12を含浸し、外周面に浸出させ、かつ、金
属材14と接触する筒状のもので、電極ロール16と相対回
転、第1図に示される例においては矢印b方向に電極ロ
ールと逆回転するものである。
つまり、本発明の電解処理装置10においては、電極ロ
ール16、回転軸42、パッド22および金属材14は第3図の
断面図に示すように配置され、ペースト12(図示せず)
は回転軸の開口46より電極ロール16内に供給・充填さ
れ、流出口56から流出してパッド22に含浸され、パッド
22の表面に含出して金属材14と接触する。ここで、ペー
スト12を介して電極ロールと金属材14とが電源手段26
(第1図)にて通電されることにより金属材14の表面が
電解処理される。
パッド22の材質には特に限定はなく、目的とする処理
に応じて適宜選定される。
例えば、電解酸洗による脱スケールの場合には固めの
パッド材を用いるのが好ましく、ポリエステル繊維、ガ
ラス繊維、アルミナ繊維等の織布、編布等の絶縁体に各
種の研摩材を含浸したものが好適に例示される。
また、めっきの場合には、鋼面を研摩する必要がない
ので、鋼面から発生するガスによる気泡を取り除き、導
電性を損なわないために設けるので、ポリエステル、ナ
イロン等の軟らかいパッド材を用いることが好ましい。
パッド22は電極ロール16と相対回転するものである。
従って、このようなパッド22には、その回転を容易にす
るために各種の樹脂、金属等の芯材を有することが好ま
しい。このような芯材としては、ペースト12の含浸を妨
害するものでなければ特に限定はなく、例えば網状のも
のや、梯子段状のもの、らせん状のもの等が例示され
る。
パッド22はパッド駆動系24により電極ロール16と相対
する回転、図示例においては、矢印b方向に、電極ロー
ル22とは逆方向の回転をする。
パッド駆動系24は、駆動源としてのモータ48と、モー
タ48の駆動力をパッド22に伝達するためのパッド回転軸
50とを有するものである。本発明においては、このパッ
ド駆動系24にてパッド22を電極ロール16と相対回転させ
るため、電極ロール16表面が常に清浄に保たれ、高品質
の電解表面処理を行なうことができる。
モータ48は、パッド回転軸50を介してパッド22に電極
ロール16と相対回転を与えあられるものであれば公知の
各種のものが適用可能で、特に限定はない。なお、第1
図に示される例においては、モータ48は直接パッド回転
軸50に接続されるが、本発明においては、各種のギヤ、
ベルト等を介したものであっても、また、各種の減速手
段等を介し、表面処理の種類に応じて、回転数を変化で
きるように構成したものであってもよい。
パッド回転軸50は、モータ48の駆動力をパッド22に好
適に伝達できるものであれば特に限定はなく、図示例に
おいては、モータ48とパッド22に応じた2段階の径を有
するものである。なお、前述のようにパッド22が芯材を
有するものである場合は、パッド回転軸50はより確実に
回転力を伝達するために芯材に連結されるのが好まし
い。
図示例においては、パッド駆動系24はパッド回転軸50
にてパッド22に回転させているが、本発明はこれに限定
されるものではなく、各種のローラ、ギヤ等でパッドに
駆動力を伝達するパッド駆動系にてパッド22を回転させ
るものであってもよい。
このような本発明の電解処理装置10においては、電源
52と配線54とを有する電源手段26にて、パッド22から浸
出し、金属材14と接触したペースト12を介して電極ロー
ル16と金属材14とが通電され、金属材14が電解表面処理
される。電源手段26は、このような電解処理装置に通常
適用されるものはいずれも適用可能で、特に限定はな
い。
このような電解処理装置10にて金属材14の処理を行な
う場合は、例えばめっきの場合は、ペースト槽28に所定
のペースト12が充填される。次いで、ペースト12は、ペ
ースト供給系20にて電極ロール駆動系18の回転軸42に送
られ、開口46(第2図)から電極ロール16内に供給さ
れ、電極ロール16のペーストの流出口56からパッド22に
含浸され、パッド22の外周面に浸出されて金属材14の表
面に接触する。ここで、電源手段26にてこのペースト12
を介して電極ロール16が+、金属材14が−に通電され、
金属材14の表面が電解処理される。
なお、本発明の電解処理装置は、電極ロール16等の装
置は移動せずに金属材14が移動するもの、金属板14は固
定で装置が移動するもの、金属板、装置共に移動するも
の、いずれであってもよい。
以上、本発明の電解処理装置について詳細に説明した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の
要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良、変更を行
なってもよいのは当然のことである。
<実施例> 以下、本発明の具体的実施例を挙げ、本発明をより詳
細に説明する。
[実施例1] 電解ニッケルめっき 10mm×100mm×500mm×の普通鋼(SM50B)に、第1図
に示される本発明の電解処理装置10を用いてニッケルめ
っきを行なった。
ペースト12は、ワット浴(硫酸ニッケル330g/l、塩化
ニッケル45g/l、ホウ酸38g/l、残部水)にペースト化剤
としてザンサンガム10wt%を加えたものを用いた。
また、電極ロール16は直径60mm、長さ100mm、また、
パッド22は厚さ5mmのナイロン製のものを用いた。
めっきの際の電極ロール16の回転数は矢印a方向に30
r.p.m、また、パッド22は矢印b方向に2r.p.mで、従っ
てめっき速度は約450mm/minである。また、めっきの際
に両極間に印加した電流値、およびおおよその電流密度
(電流値を金属面に接しているパッド22の面積で除した
もの)を表1に示す。
以上のようにして得られた表面ニッケルめっき鋼板に
ついて、ニッケルめっき状況を確認した。評価基準およ
び結果を表1に示す。
表1に示される結果より、本発明の装置によればニッ
ケルめっき面のヤケ、ムラはなく、特に電流密度50〜20
0mA/cm2の範囲にて良好なめっきが得られる。
[実施例2] 電解酸洗 12mm×100mm×500mm×のステンレスクラッド鋼(片
面)の黒皮材を、第1図に示される本発明の電解処理装
置10を用いて電解酸洗した。
ペースト12は、硫酸10wt%、ポリアクリル酸ソーダ5w
t%、残部水の組成を有するものを用いた。
また、電極ロール16は直径60mm、長さ100mm、また、
パッド22は厚さ8mmのポリステル(研摩剤含浸)製のも
のを用いた。
めっきの際の電極ロール16の回転数は矢印a方向に30
r.p.m、また、パッド22は矢印b方向に60r.p.mとし、今
回は金属材14を300mm/minで移動し、これを処理速度と
して電解酸洗を行なった。なお、めっきの際に両極間に
印加した電流値、およびおおよその電流密度(電流値を
金属面に接しているパッド22の面積で除したもの)は表
2に示す。
以上のようにして得られた電解酸洗剤ステンレスクラ
ッド鋼について、表面ムラおよび脱スケール度を目視し
て観察した。評価基準および結果を表2に示す。
なお、比較例として、全く同様のステンレスクラッド
鋼をグラインダー仕上げしたもの、および10%硫酸溶液
に90分間浸漬したものについても同様の観察を行なっ
た。結果を表2に併記する。
表2に示される結果より、本発明の装置によれば従来
の方法に比べ、良好に脱スケールを行なうことができる
ことがわかる。特に、電流密度200mA/cm2以上では、非
常に良好な脱スケールを行なうことができる。
以上の結果より、本発明の効果は明らかである。
<発明の効果> 以上、詳細に説明したように、本発明の電解処理装置
は、表面処理用ペーストを、その流出口を有する円筒状
の電極ロールからパッドおよび被処理金属表面に供給し
ながら被処理金属の片面または両面を電解処理するもの
であるので、表面処理用ペーストおよびパッドを好適に
選択することにより、金属材表面の脱スケール、電解酸
洗、不働態化処理、電解研摩、着色処理およびめっき等
の各種の電解処理を現場にて、低コストで能率よく行な
うことができる。
また、本発明の電解処理装置は電極ロールとパッドと
が相対回転しながら電解処理を行なうので、電極ロール
表面をパッドにて常に清浄に保つことができ、常に安定
した電流で、高品質な表面処理を行なうことが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の電解処理装置の一例を示す模式図で
ある。 第2図は、第1図の電解処理装置に適用される電極ロー
ルおよび回転軸の一部切り欠き模式図である。 第3図は、第1図の電解処理装置に適用される電極ロー
ル、回転軸、パッドおよび金属材の断面模式図である。 符号の説明 10……電解処理装置、 12……(表面処理用)ペースト、 14……金属材、 16……電極ロール、 18……電極ロール駆動系、 20……(表面処理用)ペースト供給系、 22……パッド、 24……パッド駆動系、 26……電源装置、 28……(表面処理用)ペースト槽、 30……ポンプ、 32……ライン、 34,38……バルブ、 36……バイパス、 40,48……モータ、 42……回転軸、 44……端面、 46……開口、 50……パッド回転軸、 52……電源、 54……配線、 56……流出口

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属材表面を表面処理用ペーストにて電解
    処理する電解処理装置であって、 前記表面処理用ペーストの流出口を外周面に複数有する
    中空の円柱状の電極ロールと、 前記電極ロールを駆動させる電極ロール駆動系と、 前記電極ロール内に前記表面処理用ペーストを供給する
    ための表面処理用ペースト供給系と、 前記電極ロールを被嵌し、前記入出口から流出する前記
    表面処理用ペーストを含浸し、外周面に浸出させる、前
    記金属材と接触する筒状のパッドと、 前記パッドを前記電極ロールと相対回転させるパッド駆
    動系と、 前記電極ロールと前記金属材とを前記表面処理用ペース
    トを介して通電する手段とを有することを特徴とする電
    解処理装置。
JP79589A 1988-11-29 1989-01-05 電解処理装置 Expired - Lifetime JP2578498B2 (ja)

Priority Applications (5)

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JP79589A JP2578498B2 (ja) 1989-01-05 1989-01-05 電解処理装置
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