JP2576607B2 - 小型のズームレンズ - Google Patents

小型のズームレンズ

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JP2576607B2
JP2576607B2 JP63307438A JP30743888A JP2576607B2 JP 2576607 B2 JP2576607 B2 JP 2576607B2 JP 63307438 A JP63307438 A JP 63307438A JP 30743888 A JP30743888 A JP 30743888A JP 2576607 B2 JP2576607 B2 JP 2576607B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は小型で構成枚数の少ない高性能なズームレン
ズに関するものである。
(従来の技術) 近年、この種のズームレンズとしては、特開昭63−66
523号公報において提案されており、これは基本的に、
正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力を持つ第2レ
ンズ群と、前群と後群とからなる正の屈折力の第3レン
ズ群よりなり、広角端から望遠端へのズーミングに際し
て、少なくとも第1レンズ群、第3レンズ群中の前群及
び後群が像側から物体側へ移動させるものである。この
レンズ系はコンパクト化の点で非常に有利であった。
また、特開昭57−5012号公報及び特開昭57−29024号
公報においては、第1レンズ群を負正の2枚のレンズで
構成することにより、コンパクト化及びコストの低減を
図ったものもが提案されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、特開昭63−66523号公報で提案されて
いるズームレンズは、レンズ構成枚数が比較的多いにも
かかわらず、収差補正上でも十分なものと言い難い。こ
のため、コストの低減及び高性能化の点では十分なもの
ではなかった。
また、特開昭57−5012号公報及び特開昭57−29024号
公報で提案されているズームレンズは、レンズ構成枚数
を極力少なくして、コンパクト化及びコストの低減が図
られているものの、各レンズ群での色収差補正がなされ
ておらず、性能の点で満足行くものではなかった。しか
も、第2レンズ群を比較的小さな屈折力で構成している
ために、このレンズ径が大きくなり、コンパクト化の点
では十分なものとは言い難かった。
従って、本発明は上記の問題点を全て解決し、少ない
レンズ構成枚数で構成することにより軽量化、コンパク
ト化及びコストの低減を図れ、しかも変倍比が3倍程度
の高性能なズームレンズを提供することを目的としてい
る。
(問題点を解決するための手段) 上記の目的を達成するために、本発明は、物体側から
順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折
力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3
レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを
有するズームレンズにおいて、 第1レンズ群G1は、物体側から順に負レンズと正レン
ズとが分離されて配置される2枚のレンズよりなり、 第2レンズG2乃至第4レンズ群G4の各レンズ群は、少
なくとも負レンズと正レンズとの2枚のレンズを有し、 第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との群間隔を拡大さ
せるとともに、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との群
間隔を縮小させながら、前記各レンズ群を物体側へ移動
させて広角端から望遠端へ変倍を行うものである。
そして、この構成において、以下の条件を満足するも
のである。
(1) 4.5≦|f1/f2|≦7.5 (2) 1.2≦|f34/f2|≦1.6 但し、 f1:第1レンズ群の焦点距離。
f2:第2レンズ群の焦点距離 f34:広角端における第3レンズ群と第4レンズとの合成
焦点距離。
また、変倍に伴う収差の変動を良好に収差補正して優
れた結像性能を得るには以下の条件を満足することが望
ましい。
(3) |αW|≦1 但し、 αW:広角端における第4レンズ群の最も物体側のレンズ
面に入射する軸上の無限遠物点からの近軸光線が光軸と
なす角度であり、近軸光線追跡式において初期値をα
=0、h1=fW(広角端での全系の焦点距離)として求め
た値である。
(作 用) 一般的に、正負正正の構成を有するズームレンズにお
いては、第1レンズ群が2枚の正レンズと1枚の負レン
ズより構成されており、その中でも特に本発明の如きス
ペック、即ち広角端において58゜以上の画角と2.7以上
の変倍比とを有するズームレンズにおいても第1レンズ
群が正正負の3枚のレンズにより構成されていることが
常であった。
このため、このようなズームレンズにおいて、第2〜
第4レンズ群を最小のレンズ枚数で構成したとしても、
第1レンズ群が厚肉化するばかりか、レンズ径も大きく
なり、さらにはレンズ系の重量も大きくなるため、レン
ズ系のコンパクト化、軽量化及び大幅なコストダウンを
十分に望むことはできない。
そこで、第1レンズ群を負正の2枚のレンズで構成す
ると、大きなレンズを1枚減らすことができて大幅な軽
量化を図れるばかりか、第1レンズ群の薄肉化を実現で
きるためにレンズ径及びフィルターサイズを小さくで
き、総合的に大幅なコストの低減を達成することができ
る。
しかしながら、無理に第1レンズ群を負正の2枚のレ
ンズで構成すると、特に変倍に伴う像面湾曲及び非点収
差の変動が大きくなり、収差補正が困難となる。
従って、本発明は、まず負正の2枚のレンズ構成の第
1レンズ群を有するズームレンズを実現するために、第
1レンズ群の屈折力を小さく構成して、収差補正上での
負荷を軽減している。そして、後述するが変倍に際する
各レンズ群の移動を十分に利用して、第1レンズ群の変
倍に対する負荷を軽減することにより、レンズ系全体と
しての良好なる収差バランスを達成している。
尚、第1レンズ群中において負正の2枚のレンズを分
離して配置すると、負正の2枚のレンズが接合させてい
る場合と比較して、レンズ構成枚数が少ないながらも、
諸収差の補正上での自由度の向上を図れ、また第1レン
ズ群の主点を像側へ移動させることができるので第1レ
ンズ群と第2レンズ群との群間隔を確保できる有利な構
成とすることができる。
以上の如く、第1レンズが群を小さな屈折力で構成す
ると、この群を通過した光線の収斂の程度が弱くなるの
に対し、第2レンズ群において大きな発散作用を受ける
ため、諸収差が補正過剰となる。
このため、第2レンズ群の屈折力がさらに大きくする
と、レンズ系のコンパクト化には有利となるものの、収
差補正がより困難となる。
これに対し、逆に第2レンズ群の屈折力を弱く構成す
ると、収差補正上においては有利となるが、第2レンズ
群が厚肉化になるとともにレンズ径が大きくなり、さら
には、変倍に際する第2レンズ群の移動量が大きくなる
ため、移動群間隔を確保することが困難となり、その結
果、大きな変倍比を得ることができない。
このように、第1レンズ群を弱い正の屈折力で構成に
した場合、レンズ系のコンパクト化及び良好なる収差補
正を図りながら、大きな変倍比を確保するには、第2レ
ンズ群を通常とは異なる構成とすることが必要である。
そこで、まず本発明の第2レンズ群においては、良好
なる収差補正のために比較的多いレンズ枚数で構成しな
がらも、このレンズ群での屈折力を強く構成することに
より、実質的にコンパクト化を達成している。
次に、上記の如く、弱い屈折力の第1レンズ群と強い
屈折力の第2レンズ群とを有する本発明のズームレンズ
に関する変倍方式を説明する。
通常、正負正正のレンズ構成を有するズームレンズに
おいては、変倍の際に、第1レンズ群を物体側へ移動さ
せながら、第2レンズ群を固定もしくは像側へ移動させ
る方式により、第1レンズと第2レンズとの合成変倍率
を大きくしつつ、各レンズ群の移動を減少させて、コン
パクト化を図っている。
しかしながら、本発明の如くレンズ構成、すなわち、
弱い屈折力で2枚のレンズよりなる第1レンズ群と、屈
折力の強い第2レンズ群とを有するレンズ構成では、変
倍に対する収差補正上の自由度があまり存在しない。
したがって、上記の如き通常の変倍方式により第1レ
ンズ群と第2レンズ群との合成変倍率を大きくすると、
この両レンズ群で発生する収差を十分に補正しきれなく
なる。
そこで、本発明においては、変倍の際に、第1レンズ
群を物体側へ移動させながら、通常とは逆に第2レンズ
群を物体方向へ移動させる方式により、通常の変倍方式
と比較して第1レンズと第2レンズ群との合成変倍率を
下げて、この両レンズ群の変倍に対する収差補正上の負
荷を軽減させている。
そして、第1レンズ群と第2レンズ群との合成変倍率
を下げた代わりに、第3レンズ群と第4レンズ群とをそ
れぞれ物体側へ比較的大きく移動させることによって、
この両群の移動による合成変倍率を高めている。
したがって、このような変倍方式によって、レンズ系
全体として良好な収差バランスを維持しながら、実質的
に大きな変倍比を得ることができる。
尚、上記の如く第1レンズ群を小さな屈折力で構成す
ると、変倍に際する第1レンズ群の移動量が大きくなる
が、広角端における全長が極めて小さなるような構成に
よって、携帯性に富んだコンパクトなズームレンズを実
現することができる。
以上の如く、変倍の際での各レンズ群の移動を最大限
利用することにより、弱い正の屈折力を有する第1レン
ズ群と、強い負の屈折力を有する第2レンズ群とを有す
るレンズ構成であるにもかかわらず、レンズ系全体とし
て良好なる収差バランスを維持しながら、大きな変倍比
を達成することができる。
次に、上記の条件(1)、(2)について詳述する。
この条件(1)、(2)は各レンズ群において最適な屈
折力の配分を規定するものである。
条件(1)は、第1レンズ群と第2レンズ群との最適
な屈折力の比率を規定するものである。この条件(1)
の下限を外れるのは、以下の2つの場合が考えられる。
(a)第1レンズ群の焦点距離が非常に小さい場合。
(b)第2レンズ群の焦点距離が非常に大きい場合。
まず、第1レンズ群の焦点距離が非常に小さくなる
(a)の場合には、第1レンズ群を正負の2枚のレンズ
で構成すると、負の球面収差が甚大に発生し、負の屈折
力を有する第2レンズ群で補正することが困難となるば
かりか、前述の如き変倍による像面弯曲及び非点収差が
発生し、さらには、下方コマ収差の補正も困難となる。
このため、良好な収差補正をしようとすると、結果的に
第1レンズ群を2枚で構成することが困難となり本発明
の目的に反するため好ましくない。
また、第2レンズ群の焦点距離が非常に大きくなる
(b)の場合には、第2レンズ群自身で発生する収差を
小さく抑えることができるものの、第2レンズ群に入射
する最大画角の主光線がより光軸から離れた高い位置で
入射するため、第2レンズ群の有効径が大きくなり、レ
ンズ径の大型化及びコストアップを招くため好ましくな
い。しかも、変倍のための第2レンズ群の移動量は大き
くなるため、変倍のための群間隔を確保することが困難
となる。
また、反対に条件(1)の上限を越えるのは、以下の
2つの場合が考えられる。
(c)第1レンズ群の焦点距離が非常に大きい場合。
(d)第2レンズ群の焦点距離が非常に小さい場合。
そこで、まず第1レンズ群の焦点距離が非常に大きく
なる(c)の場合には、第1レンズ群自身にて発生する
収差は小さく抑えることができるものの、第1レンズ群
に入射する最大画角の主光線がより光軸から離れた高い
位置で入射するため、第1レンズ群の有効径が大きくな
る。しかも、変倍による第1レンズ群の移動量が大きく
なるために、望遠端での最大画角の主光線もより高い位
置で入射するため、よりレンズ系の大型化及び大幅なコ
ストアップを招くため好ましくない。
また、第2レンズ群の焦点距離が非常に小さくなる
(d)の場合には、第2レンズ群の負の屈折力が大きく
なるため、この群に入射する光線は大きな発散作用を受
けて、特に、変倍による下方コマ収差、像面弯曲及び非
点収差の変動が大きくなるばかりか、球面収差も補正困
難となる。このため、良好な収差補正を行うには、この
群の構成枚数を増加する必要があり、結果的にこの群の
大型化を招くばかりかコストアップを招き本発明の目的
に反する。
次に、条件(2)は、広角端での第3、第4レンズ群
の合成屈折力と第2レンズ群の屈折力との最適な比率を
規定するものである。
条件(2)の下限を越えると、広角端における第3レ
ンズ群と第4レンズ群との合成焦点距離が小さくなるた
め、コンパクト化には有利ではあるが、像面弯曲、非点
収差及び上方コマ収差の補正が困難となり良好な結像性
能を得ることが困難となる。反対に条件(2)の上限を
越えると、広角端における第3レンズ群と第4レンズ群
との合成焦点距離が大きくなるため、収差補正には有利
ではあるが、レンズの全長が大きくなり、系全体の大型
化を招くため好ましくない。
また、本発明は、広角端における第4レンズ群の最も
物体側のレンズ面に入射する軸上無限遠物点からの近軸
光線が以下に示す如き条件(3)を満足するように構成
されることが望ましい。これは、変倍に伴う第3レンズ
群と第4レンズ群との相対的な移動により像面弯曲及び
非点収差の変動を抑えるために非常に有効なものであ
る。
(3) |αW|≦1 但し、 αW:広角端における第4レンズ群の最も物体側のレンズ
面に入射する軸上無限遠物点からの近軸光線となす角度
であり、近軸光線追跡式において初期値をα=0、h1
=fW(広角端での全系の焦点距離)として求めた値であ
る。
ここで、このαとは、広角端の際の近軸光線追跡式
において、その面の直前の物体側の媒質の屈折率をかけ
た値として良く知られており、以下の光線追跡式におい
て求められる。即ち、最も物体側の第1面に入射する光
線初期値a1、h1をa1=0、h1=fWとして以下の式により
求められる値である。
α′=α+hkφ αk+1=α′ hK+1=hK−eK′dK′ 但し、 α≡NkUK α′≡NK′UK′≡NK+1UK+1 φ=(NK′−NK)/rk eK′=dK′/NK′ rk:第k面の曲率半径。
hk:第k面の入射高。
φK:第k面の頂点の面屈折力。
UK:第k面への近軸入射光線の光軸に対する角度。
dK:第k面と第(k+1)面との頂点間隔。
NK、NK+1:d線に対する屈折率。
尚、上記の近軸追跡式については、例えば松居吉哉著
「レンズ設計法」(共立出版)の19〜20頁に詳述されて
いる。
以下、条件(3)について詳述する。
第4レンズ群の最も物体側に入射する軸上無限遠物点
からの近軸光線が条件(3)を満足するように光軸に対
し比較的平行に近い状態であれば、変倍により第3レン
ズ群と第4レンズ群との群間隔を変化させても、球面収
差の変動を小さく抑えながら、像面弯曲及び非点収差を
バランス良く調節することができる。
すなわち、条件(3)を満足するような光線状態のも
とで、各焦点距離状態での最良な像面特性が得られるよ
うに第3レンズと第4レンズ群との移動比を設定するこ
とによって、第1、第2レンズ群の像面弯曲及び非点収
差の補正上の負担を軽減させることが可能となり、レン
ズ系全体として構成枚数を極力少なく、しかもコンパク
トでコストの低減を図れる高性能なズームレンズを実現
し得るのである。
ところが、条件(3)の範囲を外れると、第4レンズ
群に入射する軸上無限遠物点からの近軸光線は、より収
斂あるいはより発散した状態となるため、変倍時に第4
レンズ群を物体側へ繰り出すと、変倍に伴う像面弯曲及
び非点収差の変動に比して、球面収差の変動が無視でき
なくなるほど大きくなり、結像性能の劣化を招く。この
ため、変倍に伴う結像性能を維持しようとすると、第1
レンズと第2レンズ群とにおける収差補正上の負担が大
きくなるため、第1レンズ群を正負の2枚で構成するこ
とが困難となり、レンズ系のコンパクト化を図れない。
さらに、変倍に伴う球面収差の変動をより小さく抑え
てより高性能化を図るには、−0.5≦α≦0.2を満足す
るように構成することが望ましい。
また、コンパクトな形状を維持しながら十分な収差補
正を果たして高性能化を図るには、以下の条件を満足す
るように構成することが望ましい。
(5) nn−np≧0.1 (6) ν−ν≧25 (9) 58゜≦2ω≦78゜ 但し、 f2:第2レンズ群の焦点距離。
fW:広角端での全系の焦点距離。
fT:望遠端での全系の焦点距離。
nn:第1レンズ群中の負レンズのd線に対する屈折率。
np:第1レンズ群中の正レンズのd線に対する屈折率。
νn:第1レンズ群中の負レンズのアッベ数。
νp:第1レンズ群中の正レンズのアッベ数。
ra:第1レンズ群中の負レンズの物体側面の曲率半径。
rb:第1レンズ群中の負レンズの像側面の曲率半径。
rc:第1レンズ群中の正レンズの物体側面の曲率半径。
rd:第1レンズ群中の正レンズの像側面の曲率半径。
2ωW:レンズ系の広角端における画角。
以下において上記の条件(4)〜(9)について詳述
する。
条件(4)は第2レンズ群の最適な屈折力となるよう
に、最適な焦点距離を規定するものである。条件(4)
の下限を越えると、像面弯曲、非点収差及びコマ収差等
の補正が困難となり、逆に条件(4)の上限を越える
と、コンパクト化に不利となる。さらに、以下の条件を
満足するように構成すれば、コンパクト化と良好な収差
補正に対して、より有利となる。
条件(5)は第1レンズ群中の負正の各レンズでの最
適な屈折率の差を規定するものである。この条件から外
れると、ペッツバール和が小さくなり過ぎて像面弯曲及
び非点収差のバランスが崩れるため良好なる補正を行う
ことが困難となる。尚、この条件が0.16以上であること
がより好ましい。
条件(6)は第1レンズ群における適切な色消しをす
るための条件である。この条件を外れると、変倍に伴う
軸上及び軸外の色収差の変動が大きくなり、良好な性能
を得ることが困難となる。
条件(7)は第1レンズ群中の負レンズの適切な形状
を規定するものである。下限を越えると、レンズ系全体
の大型化を招いて本発明の目的に反するばかりか、望遠
側での球面収差の補正が困難となる。反対に上限を越え
ると、第1レンズ群中の負レンズの主点が物体方向へ移
動する傾向にあるので、第1レンズ群と第2レンズ群と
の群間隔を確保することが困難となり、しかも像面弯曲
及びコマ収差の補正が困難となる。
条件(8)は第1レンズ群中の正レンズの適切な形状
を規定するものである。下限を越えると、像面弯曲及び
コマ収差の補正が困難となり、逆に上限を越えると、望
遠側での球面収差の補正が困難となる。
条件(9)はレンズ系の広角端における適切な画角を
規定するものであり、下限を越えると、本発明のレンズ
を実現すると、コストアップを招く。逆に、上限を越え
ると、第1レンズ群を負正の2枚のレンズでは、収差補
正が困難となるため良好な収差補正が得られない。
本発明の全体のレンズ系は、第1レンズ群を負正の2
枚のレンズで、第2レンズ群を負負正負の4枚のレンズ
で、第3レンズ群を正正負の3枚のレンズで、第4レン
ズ群を正負の2枚のレンズで構成すれば、35mm1眼レフ
カメラ用の35−105mm相当の高性能なコンパクトなズー
ムレンズが実現できる。
このとき、好ましき本発明の具体的な構成は、物体側
から順に、第1レンズ群G1が、物体側に凸面を向けた負
のメニスカスレンズL11と、物体側に強い曲率の面を向
けた正レンズL12とを有し、第2レンズ群G2が、像側に
強い曲率の面を向けた負レンズL21と、負レンズL22と、
物体側に強い曲率の面を向けた正レンズL23と、負レン
ズL24とを有し、第3レンズ群G3が、正レンズL31及びL
32と、物体側に強い曲率の面を向けた負レンズL33とを
有し、第4レンズ群G4が、両凸レンズL41と、像側に強
い曲率の面を向けた負レンズL42とを有するようにする
ことが良い。
また、本発明は、さらに以下の条件を満足するように
構成されることが望ましい。
但し、 re:第4レンズ群の最も像側に位置する負レンズの物体
側面の曲率半径。
rg:第4レンズ群の最も像側に位置する負レンズの像側
面の曲率半径。
条件(10)は第4レンズ群の最も像側に位置する負レ
ンズの適切な形状を規定するものである。この条件の下
限を越えると、上方コマ収差及び像面弯曲等の補正が困
難となる。反対に上限を越えると、一眼レフカメラに必
要なバックフォーカスを確保することが困難となる。さ
らに、この条件(10)の上限が0.2であることがより好
ましい。
また、本発明は非球面レンズの導入した構成をとるこ
とにより、変倍時での像面弯曲、非点収差及びコマ収差
の補正に対してさらに有利とすることができる。ただ
し、第1レンズ群中に非球面レンズを導入するとレンズ
径が大きくコストアップを招くために、第2レンズ群中
もしくは第4レンズ群中に非球面レンズを導入すること
が好ましい。
この場合、導入する非球面レンズは以下の条件を満足
することが望ましい。
|As−s|:有効径最周縁における非球面と所定の頂点曲率
半径を有する基準球面との光軸方向における差。
fW:広角端での全系の焦点距離。
上記の条件(11)は、非球面から基準球面までの光軸
方向に沿った適切な変位量を規定するものである。この
条件の下限を越えると、像面弯曲、非点収差及びコマ収
差を効果的に補正することが困難となり、逆に上限を越
えると、製造が困難となる。
尚、軸外光束が有効径の高い位置を通過するようなレ
ンズ面に、即ち第4レンズ群の最も像側に位置する負レ
ンズの物体側面に、上記の如き周辺部で負の屈折力が強
くなるような非球面を設けることが最も効果的である。
(実施例) 本発明の各実施例に示したズームレンズは、変倍比が
3倍程度で、36.0〜102.0の焦点距離を有するものであ
り、本発明の第1実施例におけるレンズ構成を第1図に
示している。そして、第2、第3実施例とも第1図に示
した第1実施例と同様な構成を有しており、第2、第3
実施例のレンズ構成をそれぞれ第3図、第5図に示して
いる。
ここで、第1図、第3図及び第5図における上部には
最短焦点距離状態W(広角端)、中部には中間焦点距離
状態M、下部には最長焦点距離状態T(望遠端)を表し
ており、各実施例の広角端から望遠端への変倍は、図示
の如く、第1レンズ群と第2レンズ群との群間隔を拡大
させながら第3レンズ群と第4レンズ群との群間隔を縮
小するように各群を物体側へ移動させて行っている。
また、各実施例の具体的な構成は、各図(第1図、第
3図、第5図)に示す如く、物体側から順に、物体側に
凸面を向けた負のメニスカスレンズL11と、物体側に強
い曲率の面を向けた正メニスカスレンズL12との2枚の
レンズよりなる第1レンズ群G1と、像側に強い曲率の面
を向けた負レンズL21と、負レンズL22と、物体側に強い
曲率の面を向けた正レンズL23と、負レンズL24との4枚
のレンズよりなる第2レンズ群G2と、物体側に強い曲率
の面を向けた正レンズL31と、両凸レンズL32と、物体側
に強い曲率の面を向けた負レンズL33との3枚のレンズ
よりなる第3レンズ群G3と、両凸レンズL41と、像側に
強い曲率の面を向けた負レンズL42との2枚のレンズよ
りなる第4レンズ群G4とからなっている。
但し、第1図に示す如き第1実施例においては第2レ
ンズ群における物体側に強い曲率の面を向けた正レンズ
L23と負レンズL23とが貼り合わせられた構成となってお
り、また第5図に示す如き第3実施例においては第2レ
ンズ群における負レンズL22と物体側に強い曲率の面を
向けた正レンズL23とが貼り合わせられた構成となって
いる。
また、各実施例とも第4レンズ群G4の最も像側に位置
している像側に強い曲率の面を向けた負レンズL42の物
体側面は非球面を有している。
以下に、第1〜第3実施例の諸元の値をそれぞれ表1
〜表3にて掲げる。表中、左端の数字は物体側からの順
序を表し、rはレンズ面の曲率半径、dはレンズ面間
隔、屈折率n及びアッベ数νはd線(λ=587.6nm)に
対する値である。
尚、上述の非球面は、光軸からの高さをhとし、その
hにおける非球面の頂点の接平面からの距離をx、円錐
定数をk、第2次、第4次、第6次、第8次、第10次の
非球面係数をそれぞれ順にA2、A4、A6、A8、A10、近軸
の曲率半径をrとするとき、以下のような非球面方程式
で表現している。
尚、以下の表中において非球面形状を表す非球面係数
の値におけるE-nは10-nを表している。
以下の表4において本発明の条件対応数値表を掲げ
る。
である。尚、上記の非球面に関する条件式における非球
面から基準球面までの光軸方向に沿った変位量は、第1
〜第3実施例の有効径φがそれぞれ順に、17.8、17.6、
19.0の時の値である。
各実施例のレンズとも、極めて少ない11枚のレンズで
構成し、しかも第1レンズ群を2枚のレンズ構成で実現
しているため、コストの低減及び軽量化に非常に有利な
形状となっている。さらに、第1〜第3実施例の広角端
での全長(第1面から像面までの距離)はそれぞれ109.
51、109.69、112.98と極めてコンパクトに抑えられてい
るため、携帯性に富んでいることが分かる。
第2図、第4図、第6図にはそれぞれ本発明の第1〜
第3実施例の諸収差図を表しており、その諸収差図にお
ける(A)は最短焦点距離状態(広角端)、(B)は中
間焦点距離状態、(C)は最長焦点距離状態(望遠端)
を表している。ここで、各収差図におけるdはd線(λ
=587.6nm)、gはg線(λ=435.8nm)を表しており、
また非点収差図における破線はメリディオナル像面、実
線はサジッタル像面を表している。
このように各収差の比較から、コンパクトな形状を維
持しながら3倍程度にも達する変倍比を有しながら、広
角端から望遠端にわたり優れた結像性能を有しているの
が分かる。
尚、本発明の合焦については、第3レンズ群と第4レ
ンズ群とを像側に繰り下げて行うことが望ましい。
(発明の効果) 以上の如く本発明によれば、3倍程度にも達する変倍
比かつ長いバックフォーカスを確保しつつも第1レンズ
群を2枚のレンズにより構成できるため、大幅なコスト
の低減及び軽量化が図れ、しかも携帯性及び操作性に富
んだ小型のズームレンズを達成することができる。
また、収差補正上において、特に像面弯曲及びコマ収
差の極めて良好なる補正がなされており、広角端から望
遠端にわたり優れた結像性能を有する高性能な小型のズ
ームレンズを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第3図、第5図はそれぞれ順に本発明の第1〜
第3実施例のレンズ構成図及び本発明の変倍方式を示す
図である。第2図(A)、第4図(A)、第6図(A)
はそれぞれ順に本発明の第1〜第3実施例の最短焦点距
離状態(広角端)での諸収差図を表している。第2図
(B)、第4図(B)、第6図(B)はそれぞれ順に本
発明の第1〜第3実施例の中間焦点距離状態での諸収差
図を表している。第2図(C)、第4図(C)、第6図
(C)はそれぞれ順に本発明の第1〜第3実施例の最長
焦点距離状態(望遠端)での諸収差図を表している。 (主要部分の説明) G1……第1レンズ群 G2……第1レンズ群 G3……第1レンズ群 G4……第1レンズ群

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体側から順に、正の屈折力を有する第1
    レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、
    正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有
    する第4レンズ群G4とを有するズームレンズにおいて、 前記第1レンズ群G1は、物体側から順に負レンズと正レ
    ンズとが分離されて配置される2枚のレンズよりなり、 前記第2レンズG2乃至前記第4レンズG4の各レンズ群
    は、少なくとも正レンズと負レンズとの2枚のレンズを
    有し、 前記第1レンズ群G1と前記第2レンズ群G2との群間隔を
    拡大させるとともに前記第3レンズ群G3と前記第4レン
    ズ群G4との群間隔を縮小させながら、前記各レンズ群を
    物体側へ移動させて広角端から望遠端への変倍を行い、
    以下の条件を満足することを特徴とする小型のズームレ
    ンズ。 (1) 4.5≦|f1/f2|≦7.5 (2) 1.2≦|f34/f2|≦1.6 但し、 f1:第1レンズ群の焦点距離。 f2:第2レンズ群の焦点距離。 f34:広角端における第3レンズ群と第4レンズとの合成
    焦点距離。
  2. 【請求項2】以下の条件を満足することを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の小型のズームレンズ。 (3) |αW|≦1 但し、 αW:広角端における第4レンズ群の最も物体側のレンズ
    面に入射する軸上無限遠物点からの近軸光線が光軸とな
    す角度であり、近軸光線追跡式において初期値をα
    0、h1=fW(広角端での全系の焦点距離)として求めた
    値である。
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