JP2572424B2 - 木材防虫防蟻剤 - Google Patents
木材防虫防蟻剤Info
- Publication number
- JP2572424B2 JP2572424B2 JP11353788A JP11353788A JP2572424B2 JP 2572424 B2 JP2572424 B2 JP 2572424B2 JP 11353788 A JP11353788 A JP 11353788A JP 11353788 A JP11353788 A JP 11353788A JP 2572424 B2 JP2572424 B2 JP 2572424B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- wood
- insect repellent
- test
- pyridafenthion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は木材または土壌に対して適用する木材防虫防
蟻剤に関する。
蟻剤に関する。
木材のシロアリによる食害を防ぐために、木材に対し
て種々の有機塩素系殺虫剤やヒ素化合物、フッ素化合
物、ホウ素化合物などの無機系防蟻剤を塗付または含浸
させる方法が知られている。また、有機リン系やカーバ
メート系などの殺虫剤も使用されてきており、中でもO,
O−ジエチル−Ｏ−（３−オキソ−２−フェニル−2H−
ピリダジン−６−イル）ホスホロチオネートは、ピリダ
フェンチオンの呼称で効果の高い防蟻剤として使用され
ている。しかし、このピリダフェンチオンは殺虫力は大
であるものの野外での残効性は充分でなかった。
て種々の有機塩素系殺虫剤やヒ素化合物、フッ素化合
物、ホウ素化合物などの無機系防蟻剤を塗付または含浸
させる方法が知られている。また、有機リン系やカーバ
メート系などの殺虫剤も使用されてきており、中でもO,
O−ジエチル−Ｏ−（３−オキソ−２−フェニル−2H−
ピリダジン−６−イル）ホスホロチオネートは、ピリダ
フェンチオンの呼称で効果の高い防蟻剤として使用され
ている。しかし、このピリダフェンチオンは殺虫力は大
であるものの野外での残効性は充分でなかった。
一方、塩素系の殺虫剤である2,3,3,3,2′,3′,3′,
3′−オクタクロル−ジプロピルエーテルは、ある程度
の殺蟻性能を示すものの実用上充分なものでないことが
知られている。
3′−オクタクロル−ジプロピルエーテルは、ある程度
の殺蟻性能を示すものの実用上充分なものでないことが
知られている。
前述のような事情の下で、木材中や土壌中においてす
ぐれた耐候性を示す防蟻剤が求められており、本発明は
かかる要望に応えうる残効性が高く高性能の木材防虫防
蟻剤を提供しようとするものである。
ぐれた耐候性を示す防蟻剤が求められており、本発明は
かかる要望に応えうる残効性が高く高性能の木材防虫防
蟻剤を提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕 本発明の目的を達成できる木材防虫防蟻剤は、O,O−
ジエチル−Ｏ−（３−オキソ−２−フェニル−2H−ピリ
ダジン−６−イル）ホスホロチオネートすなわちピリダ
フェンチオンと2,3,3,3,2′,3′,3′,3′−オクタクロ
ル−ジプロピルエーテル（以下、OCDPという）とを含有
するものである。
ジエチル−Ｏ−（３−オキソ−２−フェニル−2H−ピリ
ダジン−６−イル）ホスホロチオネートすなわちピリダ
フェンチオンと2,3,3,3,2′,3′,3′,3′−オクタクロ
ル−ジプロピルエーテル（以下、OCDPという）とを含有
するものである。
本発明の木材防虫防蟻剤に含有されるピリダフェンチ
オンとOCDPの比率は、好ましくは重量で9:1乃至1:9の範
囲、とくに7:3乃至3:7の範囲にあるときに優れた結果が
得られる。かかる配合比率で有効成分を含有する木材防
虫防蟻剤は、たとえば芳香族炭化水素、脂環式炭化水
素、脂肪族炭化水素、アルコール類、フェノール類、エ
ステル類、エーテル類、ケトン類などの有機溶媒や水な
どを用いて溶液や乳濁液などの液剤として用いることが
でき、またたとえばクレーその他の粉末状の担体などを
用いて粉剤や粒剤として用いることもできる。これらの
剤型は用途に応じてそれぞれ適宜選択することが好まし
い。
オンとOCDPの比率は、好ましくは重量で9:1乃至1:9の範
囲、とくに7:3乃至3:7の範囲にあるときに優れた結果が
得られる。かかる配合比率で有効成分を含有する木材防
虫防蟻剤は、たとえば芳香族炭化水素、脂環式炭化水
素、脂肪族炭化水素、アルコール類、フェノール類、エ
ステル類、エーテル類、ケトン類などの有機溶媒や水な
どを用いて溶液や乳濁液などの液剤として用いることが
でき、またたとえばクレーその他の粉末状の担体などを
用いて粉剤や粒剤として用いることもできる。これらの
剤型は用途に応じてそれぞれ適宜選択することが好まし
い。
本発明の木材防虫防蟻剤を調製するに当たっては必要
に応じて乳化剤や分散剤などを適宜配合することがで
き、また場合によっては他種の殺虫剤や殺菌剤、あるい
は防黴剤などを配合することも可能である。
に応じて乳化剤や分散剤などを適宜配合することがで
き、また場合によっては他種の殺虫剤や殺菌剤、あるい
は防黴剤などを配合することも可能である。
本発明の木材防虫防蟻剤は、直接に木材に対して塗
付，注入，含浸などの方法によって適用することができ
るが、木材と接触する土壌に対して混合または散布する
などの方法によって間接的に木材の防虫防蟻を達成する
こともでき、またこれらの方法を組み合わせて実施して
もよい。
付，注入，含浸などの方法によって適用することができ
るが、木材と接触する土壌に対して混合または散布する
などの方法によって間接的に木材の防虫防蟻を達成する
こともでき、またこれらの方法を組み合わせて実施して
もよい。
以下、本発明の木材防虫防蟻剤の例およびその効果に
ついて説明する。
ついて説明する。
試験例−１ ピリダフェンチオン0.6重量％、OCDP0.6重量％、また
はピリダフェンチオンとOCDPとの比率をぞれぞれ変えた
配合物0.6重量％をケロシンに溶解して油剤を調製し
た。
はピリダフェンチオンとOCDPとの比率をぞれぞれ変えた
配合物0.6重量％をケロシンに溶解して油剤を調製し
た。
赤松辺材から切り出した1cm×1cm×2cmの木片に、前
記の油剤をそれぞれ110g/m2の割合となるように塗付し
て室内で１ヵ月放置して試験体を作成した。この試験体
を用いて（社）日本木材保存協会規格第11号に規定され
た総合試験方法に基づいて防蟻効力の評価を行った。
記の油剤をそれぞれ110g/m2の割合となるように塗付し
て室内で１ヵ月放置して試験体を作成した。この試験体
を用いて（社）日本木材保存協会規格第11号に規定され
た総合試験方法に基づいて防蟻効力の評価を行った。
また、試験体の一部については、水中１分間浸漬−室
温４時間放置−40℃20時間放置の処理を20回反復する耐
候操作を行い、その後に前記同様の防蟻効力の評価を行
った。
温４時間放置−40℃20時間放置の処理を20回反復する耐
候操作を行い、その後に前記同様の防蟻効力の評価を行
った。
これらの試験結果を第１表に示すが、重量減少率はイ
エシロアリ150頭が３週間に食害した試験体の重量の減
少割合を意味し、また死亡日数は１個の試験体を収容し
た容器の中の150頭のイエシロアリが全滅するまでの日
数であり、いずれも５個の平均値である。
エシロアリ150頭が３週間に食害した試験体の重量の減
少割合を意味し、また死亡日数は１個の試験体を収容し
た容器の中の150頭のイエシロアリが全滅するまでの日
数であり、いずれも５個の平均値である。
試験例−２ ピリダフェンチオン21重量％、OCDP9重量％およびポ
リオキシエチレンアルキルアリルエーテルとアルキルベ
ンゼンスルホン酸カルシウムを混合した乳化剤10重量％
と、残りが石油系溶剤とからなる乳剤を調製した。ま
た、比較のためにピリダフェンチオン30重量％と前記乳
化剤10重量％を含み、残りが石油系溶剤からなる乳剤、
およびOCDP20重量％と前記乳化剤10重量％を含み、残り
が石油系溶剤からなる乳剤をそれぞれ調製した。
リオキシエチレンアルキルアリルエーテルとアルキルベ
ンゼンスルホン酸カルシウムを混合した乳化剤10重量％
と、残りが石油系溶剤とからなる乳剤を調製した。ま
た、比較のためにピリダフェンチオン30重量％と前記乳
化剤10重量％を含み、残りが石油系溶剤からなる乳剤、
およびOCDP20重量％と前記乳化剤10重量％を含み、残り
が石油系溶剤からなる乳剤をそれぞれ調製した。
これらの乳剤は、それぞれ有効成分（ピリダフェンチ
オンとOCDP）が1.0重量％となるように水で希釈して乳
化薬液とし、乾燥砂壌土100重量部に対して各乳化薬液
を25重量部加えて充分に混合し、室内で１週間風乾して
試験土壌をそれぞれ作成した。
オンとOCDP）が1.0重量％となるように水で希釈して乳
化薬液とし、乾燥砂壌土100重量部に対して各乳化薬液
を25重量部加えて充分に混合し、室内で１週間風乾して
試験土壌をそれぞれ作成した。
これらの試験土壌の一部を採って40±２℃の恒温乾燥
器中で２ヶ月放置する耐候操作を行った。
器中で２ヶ月放置する耐候操作を行った。
このようにして得た耐候操作なしの試験土壌と耐候操
作ありの試験土壌との各12gに対して水各3gを加えて含
水率25％に調湿し、（社）日本木材保存協会規格第13号
に規定された土壌処理用防蟻剤の防蟻効力試験方法の室
内試験を行い、防蟻効力を評価した。
作ありの試験土壌との各12gに対して水各3gを加えて含
水率25％に調湿し、（社）日本木材保存協会規格第13号
に規定された土壌処理用防蟻剤の防蟻効力試験方法の室
内試験を行い、防蟻効力を評価した。
これらの試験結果を第２表に示すが、穿孔度は直径1.
5cm、長さ5.0cmのガラス管に充填された試験土壌にイエ
シロアリ200頭が３週間で穿孔して進入した長さ（mm）
で示し、死亡日数は200頭のイエシロアリが全滅するま
での日数の平均値である。ただし、試験回数は３回であ
った。
5cm、長さ5.0cmのガラス管に充填された試験土壌にイエ
シロアリ200頭が３週間で穿孔して進入した長さ（mm）
で示し、死亡日数は200頭のイエシロアリが全滅するま
での日数の平均値である。ただし、試験回数は３回であ
った。
試験例−３ ピリダフェンチオン３重量％、OCDP7重量％、および
試験例−２で用いた乳化剤２重量％を粒剤担体用クレー
88重量％と均一に混合して粒剤を調製した。また、比較
のためにピリダフェンチオン10重量％と前記乳化剤２重
量％を前記クレー88重量％と混合した粒剤、およびOCDP
10重量％と前記乳化剤２重量％を前記クレー88重量％と
混合した粒剤をそれぞれ調製した。
試験例−２で用いた乳化剤２重量％を粒剤担体用クレー
88重量％と均一に混合して粒剤を調製した。また、比較
のためにピリダフェンチオン10重量％と前記乳化剤２重
量％を前記クレー88重量％と混合した粒剤、およびOCDP
10重量％と前記乳化剤２重量％を前記クレー88重量％と
混合した粒剤をそれぞれ調製した。
これら各粒剤を乾燥砂壌土100重量部に対して2.5重量
部加えて充分に混合して試験土壌をそれぞれ作成した。
部加えて充分に混合して試験土壌をそれぞれ作成した。
これらの試験土壌について試験例−２と同様にして防
蟻効力の評価を行った結果を第３表に示す。
蟻効力の評価を行った結果を第３表に示す。
〔発明の効果〕 本発明の木材防虫防蟻剤は、O,O−ジエチル−Ｏ−
（３−オキソ−２−フェニル−2H−ピリダジン−６−イ
ル）ホスホロチオネートと2,3,3,3,2′,3′,3′,3′−
オクタクロル−ジプロピルエーテルとを併せて含有する
ことにより、これらのいずれの成分よりもすぐれた相剰
的な防蟻性能と耐候性能とを併せて発揮するものであ
り、木材に対して直接に塗布、浸透させて使用できるほ
か、土壌に散布、混入することによって間接的に木材を
保護するにも有効であるという特長を有する。
（３−オキソ−２−フェニル−2H−ピリダジン−６−イ
ル）ホスホロチオネートと2,3,3,3,2′,3′,3′,3′−
オクタクロル−ジプロピルエーテルとを併せて含有する
ことにより、これらのいずれの成分よりもすぐれた相剰
的な防蟻性能と耐候性能とを併せて発揮するものであ
り、木材に対して直接に塗布、浸透させて使用できるほ
か、土壌に散布、混入することによって間接的に木材を
保護するにも有効であるという特長を有する。
Claims (1)
- 【請求項１】O,O−ジエチル−Ｏ−（３−オキソ−２−
フェニル−2H−ピリダジン−６−イル）ホスホロチオネ
ートと2,3,3,3,2′,3′,3′,3′−オクタクロル−ジプ
ロピルエーテルとを含有する木材防虫防蟻剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11353788A JP2572424B2 (ja) | 1988-05-12 | 1988-05-12 | 木材防虫防蟻剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11353788A JP2572424B2 (ja) | 1988-05-12 | 1988-05-12 | 木材防虫防蟻剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01287006A JPH01287006A (ja) | 1989-11-17 |
| JP2572424B2 true JP2572424B2 (ja) | 1997-01-16 |
Family
ID=14614834
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11353788A Expired - Lifetime JP2572424B2 (ja) | 1988-05-12 | 1988-05-12 | 木材防虫防蟻剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2572424B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| AU2005290165A1 (en) * | 2004-08-25 | 2006-04-06 | Bayer Cropscience Lp | Method of controlling termites |
-
1988
- 1988-05-12 JP JP11353788A patent/JP2572424B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01287006A (ja) | 1989-11-17 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPS63174907A (ja) | シロアリの駆除方法 | |
| US20060135645A1 (en) | Pest protection methods and compositions | |
| JP3121682B2 (ja) | 白蟻忌避剤 | |
| JP4559100B2 (ja) | 害虫から樹木類への加害を防止するための樹幹注入用組成物及び方法 | |
| JP2572424B2 (ja) | 木材防虫防蟻剤 | |
| JP2982821B2 (ja) | シロアリ防除剤 | |
| JP2951772B2 (ja) | 木材用防腐組成物 | |
| JPS5817721B2 (ja) | 可溶化型木材用防虫防蟻剤 | |
| JPH0551442B2 (ja) | ||
| US2708640A (en) | Toxic coating composition and method of applying said composition to wood | |
| JPS6056906A (ja) | シロアリ防除剤 | |
| JP3349551B2 (ja) | シロアリ防除剤 | |
| JPS6236481B2 (ja) | ||
| JPS6157506A (ja) | 防虫防蟻組成物 | |
| JPS6233104A (ja) | シロアリ防除剤 | |
| JPH0930903A (ja) | 防蟻剤 | |
| JPH0859413A (ja) | 家屋用カメムシ防除剤、ならびにカメムシ防除方法 | |
| JP2576588B2 (ja) | シロアリ防除剤 | |
| JPH0229645B2 (ja) | ||
| JP2815398B2 (ja) | シロアリ防除剤 | |
| JP2815397B2 (ja) | シロアリ防除剤 | |
| JP3266954B2 (ja) | シロアリ防除剤 | |
| JP2887787B1 (ja) | 防湿・防腐機能を有する殺虫・防虫コーティング材 | |
| JPH0530161B2 (ja) | ||
| JPH05138614A (ja) | 持続性木材保存剤 |