JP2571304B2 - 基板の表面処理方法および装置 - Google Patents

基板の表面処理方法および装置

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、半導体の製造に際し、基板表面に付着した
有機物や重金属を洗浄除去する基板の表面処理方法およ
び装置に関する。
<従来の技術> この種の基板の表面処理を行うものとしては、従来、
次のようなものがあった。
A.第1従来例 特開平1−278028号公報に開示されるように、基板に
熱を加えつつ、紫外線を照射しながら、HClガス、Cl2
ス等のクリーニング用ガスを基板に被爆させることによ
り、熱反応と光化学反応との協調によって自然酸化膜や
汚染層などの膜を除去する。
B.第2従来例 特開平1−225123号公報に開示されるように、酸素雰
囲気下で基板の表面に紫外線による光を照射することに
よって、カーボ系の汚染物質を気相中に除去し、それに
続いて、塩素雰囲気下で基板の表面に光を照射すること
によって、エッチングとともに金属系の汚染物質を気相
中に除去する。
C.第3従来例 特開昭62−272541号公報に開示されるように、塩素ガ
ス等のハロゲンを含む雰囲気中に基板を配置し、紫外線
を照射することによりハロゲンをラジカル化して基板の
表面をエッチングし、同時に、ナトリウムやカリウムな
どの汚染原因物質をハロゲンイオンと化学結合し、その
後に、基板構成物質とハロゲンとの化合物を溶液で洗浄
する。
D.第4従来例 特開昭60−216558号公報に開示されるように、汚染物
質が金属である場合に、基板表面に塩素ガスを接触さ
せ、その塩素ガスに光を照射してイオンあるいはラジカ
ルのような活性種を発生させ、活性種の作用により基板
表面の汚染物質を、表面から離脱しやすい塩化物に変化
し、その除去を容易に行うことができるようにする。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、上記従来技術では、反応ガスおして塩
素ガスとか塩化水素ガスといった有毒ガスを使用してい
るため、危険であった。
また、反応ガスを紫外線照射によって活性化するとき
に、例えば、水銀ランプなどを用いる場合には、その紫
外線効率が低く、基板表面の重金属等の汚染物質が塩化
物等の他の物質に変換されにくいため、その除去が不十
分になる欠点があった。
また、紫外線効率が低い水銀ランプなどを用いても、
基板を高温まで加熱処理すれば、昇華作用によって重金
属等の汚染物質を十分に除去できるようになるが、クロ
ムCr、ニッケルNi、鉄Fe等では、昇華温度が1000℃にも
及ぶ高温になり、そのような高温加熱を行うと、デハイ
スの電気的特性が劣化しやすく、製品が不良になって製
品歩留りが低下する欠点があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであ
って、設備的に簡単で安価に、かつ、安全にして有機物
や無機物を良好に除去できるようにすることを目的とす
る。
<課題を解説するための手段> 本発明の基板の表面処理方法は、このような目的を達
成するために、酸を含む水溶液より発生させた酸含有蒸
気を紫外線照射下で基板表面に供給した後、基板表面に
純水を供給して洗浄処理することを特徴としている。
また、本発明の基板の表面処理装置は、上述のような
目的を達成するために、酸を含む水溶液をその内部に貯
留し、その水溶液の蒸気を発生させる酸含有蒸気発生手
段と、酸含有蒸気発生手段で発生した酸含有蒸気を、室
内に収容された基板の表面に供給する酸含有蒸気供給手
段と、酸含有蒸気発生手段で発生した酸含有蒸気及び基
板表面に紫外線を照射する紫外線照射手段とから成る基
板表面処理部を設け、その基板表面処理部に隣接して純
水洗浄処理室を設け、その純水洗浄処理室に、室内に収
容された基板の表面に純水を供給する純水供給手段を備
えて構成する。
酸を含む水溶液としては、塩酸、硝酸、硫酸、フッ化
水素酸、酢酸などが使用できる。
<作用> 本発明の基板の表面処理方法の構成によれば、雰囲気
中の酸素または水分に紫外線を照射して活性酸素を生成
し、その活性酸素によって有機物(CXHYOZ)を炭酸ガス
(CO2)と水(H2O)とに分解して除去する。また、同時
に生成される活性水素は、活性酸素による有機物の分解
を促進する。一方、酸を含む水溶液より発生させた酸含
有蒸気が紫外線の照射下で基板表面に供給されるため、
酸含有蒸気が基板表面の近傍で活性化するとともに基板
表面に活性度の高い状態で到達し、重金属等の無機物の
汚染物質をハロゲン化物等の塩に容易に変換し、それを
純水により洗い流して除去する。また、基板表面に水分
を含んだ酸含有蒸気を供給しているため、酸含有蒸気が
容易に基板表面に吸着し、酸含有蒸気に含まれる酸が効
率良く基板表面の重金属を塩に変換うる。しかも、基板
表面は前述の通り紫外線が照射されているので酸が急速
に重金属を塩に変換する。変換された塩は紫外線によっ
てエネルギーが与えられ、基板表面から分離するように
振る舞い、容易に基板表面から離脱する。
一方、基板に吸着した酸含有蒸気の水分は、照射され
ている紫外線によって分解されて活性酸素を生成し、こ
の活性酸素によって基板表面の有機物を分解する。分解
された有機物は、紫外線によってエネルギーが与えられ
るために容易に基板表面から離脱する。なお、紫外線効
率が悪い場合であっても、水分(H2O)の存在下で、酸
含有蒸気と金属等の無機物とイオン結合し、金属塩が生
成されるため、純水による除去が可能となる。
また、本発明の基板の表面処理装置の構成によれば、
基板表面処理部において、前述同様に、重金属等の無機
物のハロゲン化塩等の塩への変換と有機物の分解とを良
好に行うとともに、紫外線がら与えられるエネルギーに
よりハロゲン化塩等の塩および分解された有機物を基板
表面から離脱しやすくし、その表面処理後の基板を純水
洗浄処理室に移し、ハロゲン化塩等の塩および分解され
た有機物を純水によって洗浄除去する。
<実施例> 次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1実施例 第1図は、基板の表面処理装置の第1実施例を示す概
略縦断面図であり、第1のハウジング1内に、基板Wを
加熱するヒータ2を内蔵したスピンチャック3が設けら
れるとともに、紫外線照射手段としての紫外線ランプ4
を内蔵した酸含有蒸気供給手段としての石英製のノズル
5が設けられている。なお、紫外線ランプ4をノズル5
に内蔵するかわりに、ノズル5の下方等に配設してもよ
い。
スピンチャック3は、モータM1によって鉛直軸芯周り
で駆動回転するように構成されている。
ノズル5の底板には多数の拡散孔5aが所定間隔を隔て
て均一に分布した状態で形成されている。
有機物の分解除去効率や無機物等の変換効率を上げる
ためには、スピンチャック3上の基板Wと紫外線ランプ
4との距離をできるだけ短くするのがよい。
第1のハウジング1の周壁部に直径方向で対向する状
態で基板Wの搬入口1aと搬出口1bとが形成され、その搬
入口1aおよび搬出口1bそれぞれに、図示しない駆動機構
によって上下方向のスライドにより開閉可能にシャッタ
6a,6bが設けられている。
第1のハウジウグ1の外側において、搬入口1aを通し
て基板Wを第1のハウジング1内に搬入する第1の基板
搬送機構7aと、搬出口1bを通して第1のハウジング1か
ら外部に基板Wを搬出し、かつ、純水洗浄処理室8を構
成する第2のハウジング9へ搬入する第2の基板搬送機
構7b、および、第2のハウジング9から搬出する第3の
基板搬送機構7cとが設けられている。
これらの第1、第2および第3の基板搬送機構7a,7b
および7cそれぞれは同じ構造を有しており、第2図の斜
視図に示すように、電動モータ10と、その電動モータ10
の回転軸に取り付けられた第1アーム11と、第1アーム
11の遊端部に回転自在に取り付けられた第2アーム12
と、第1アーム11の回転運動を伝達して第2アーム12を
回転させる伝動機構13と、第2アーム12の遊端部に形成
され、載置した基板Wを吸着保持する真空チャック口14
等から構成されている。
前記ノズル5の導入管5bに、塩酸や硝酸等の酸を含む
水溶液を蒸発させる酸含有蒸気発生手段15が、開閉バル
ブ16を介装した蒸気供給管17を介して接続されている。
酸含有蒸気発生手段15は、酸を含む水溶液を貯留する
貯留槽18と、その貯留槽18の外周部に設けたヒータ等の
温調手段19とから構成され、貯留槽18に貯留された酸を
含む水溶液を温調手段19で加熱して蒸発させ、その蒸発
により発生した酸含有蒸気を蒸気供給管17を通じてノズ
ル5に供給するようになっている。図示していないが、
蒸気供給管17は断熱材で被覆され、その内部を流動して
いるときに液化することが無いように構成されている。
貯留槽18には、酸を含む水溶液を補充供給する水溶液
供給管20と、キャリアガスとしての窒素N2ガスを供給す
るキャリアガス供給管21とが接続され、それらの供給管
20,21がそれぞれに開閉弁20a,21aが介装されている。
第1のハウジング1の底板に有機物の分解除去の際に
発生したCO2,H2O等のガスの排気チャンバ22が形成さ
れ、それに連通する排気管23が図示しないブロワに接続
されている。
前述した、紫外線ランプ4およびノズル5を内装した
第1のハウジング1と、酸含有蒸気発生手段15と、両者
を接続する蒸気供給管17とから成る構成をして基板表面
処理部と称する。
純水洗浄処理室8は、第2のハウジング9内に基板載
置テーブル24が昇降自在に内装されるとともに、第2の
ハウジング9の天板部に、所定温度の純水を供給する純
水供給ノズル25が設けられて構成されている。
基板載置テーブル24はモータM2によって鉛直軸芯周り
で駆動回転されるように構成されている。また、基板載
置テーブル24には直径方向に対向した位置にピン24aが
立設され、それらの内側に基板保持用の突起24bが取り
付けられている。
第2のハウジング9の周壁部に直径方向で対向する状
態で基板Wの搬入口9aと搬出口9bとが形成され、その搬
入口9a及び搬出口9bそれぞれに、図示しない駆動機構に
より上下方向にスライドすることによって開閉可能にシ
ャッタ26a,26bが設けられている。
第2のハウジング9の底板にはドレンと排気のための
パイプ27が接続されている。
以上の構成の基板の表面処理装置を用いることによ
り、本発明の基板の表面処理方法が実施される。
すなわち、酸含有蒸気発生手段15において酸を含む水
溶液の蒸発により発生させた酸含有蒸気をノズル5に供
給し、その酸含有蒸気に紫外線ランプ4からの紫外線を
照射する。この紫外線ランプ4からの紫外線は、石英製
のノズル5を透過して基板表面にも照射する。このよう
にして、紫外線照射によって活性化された酸含有蒸気
を、拡散孔5a…を通じて、活性度の高い状態で、スピン
チャック3に保持された基板Wの表面に均一に供給し、
基板表面の有機物を分解除去するとともに重金属等の無
機物をハロゲン化物等の塩に変換する。
その処理の後に、第2の搬送機構7bにより、基板Wを
純水洗浄処理室8内の基板載置テーブル24上に移送し、
その基板載置テーブル24に載置された基板Wに純水供給
ノズル25から純水を供給し、前述したハロゲン化物等の
塩を洗浄除去する。
純水供給ノズル25から供給する純水としては、例え
ば、50℃〜80℃の温度まで加熱した純水を使用した方
が、ハロゲン化物等の塩の除去を促進できるが、ノズル
に超音波振動子を付設しておき、800kHz以上の周波数の
超音波を純水に付加して洗浄効率を高めるようにすると
か常温の純水などを供給するようにしても良い。
第2実施例 第3図は、基板の表面処理装置の第2実施例を示す概
略縦断面図、第4図は基板ボートの平面図であり、第1
および第2のハウジング31,32それぞれが、多数枚の基
板W…を収納保持する基板ボート33を収容可能で、第1
実施例の基板の表面処理装置が一枚づつ基板Wを処理す
る枚葉式であるのに対して、この第2実施例の基板の表
面処理装置がバッチ式に構成されている。
第1のハウジング31の上方側に、紫外線照射手段とし
ての紫外線ランプ34を内蔵した酸含有蒸気供給手段とし
ての石英製のノズル35が設けられている。なお、紫外線
ランプ34はノズル35の下方に配設してもよい。
ノズル35の底板には多数の拡散孔35aが所定間隔を隔
てて均一に分布した状態で形成されている。
第1のハウジング31の底板には、有機物の分解除去の
際に発生したCO2,H2O等のガスを排気する排気管36が設
けられ、この排気管36に図示しないブロワが接続されて
いる。
純水洗浄処理室を構成する第2のハウジング32の上方
側に、加熱された高温の純水を供給する純水供給ノズル
37が設けられ、一方、第2のハウジング32の底板にはド
レン配管38が接続され、また、側壁の下部側には排気管
39が接続されている。
第1のハウジング31と第2のハウジング32それぞれの
互いに対向する周壁それぞれに、基板ボート33を搬入な
らびに搬出する搬入口40,41が設けられている。
搬入口40,41それぞれに、図示しない駆動機構により
上下方向にスライドすることによって開閉するシャッタ
ー42が設けられている。
第1のハウジング31と第2のハウジング32との間に、
基板ボート33を、搬入口40を通じて第1のハウジング31
に搬入ならびに搬出するとともに、搬入口41を通じて第
2のハウジング32に搬入ならびに搬出する基板搬送機構
43が設けられている。
前記ノズル35には、蒸気供給管44を介して第1実施例
と同じ構成の酸含有蒸気発生手段が接続されている。
次に、酸含有蒸気として塩酸蒸気を用いて行った実験
結果について説明する。
実験においては、前述した第1実施例における基板表
面処理部と同じ構成のものを用いて基板の表面処理を行
い、そして、その同一の第1のハウジング1内に、基板
Wの表面処理後に純水供給ノズルを導入し、純水による
洗浄処理を行った。
また、試料基板としては、6インチのP(100)型シ
リコンウエハを用い、そのシリコンウエハの表面に、SU
S304製の板をオリエンテーションフラットに対して直交
するy軸方向に軽く3回こすりつけた後、Al板をy軸方
向に軽く3回こすりつけ、鉄Fe、Cr、Al、Ni、Cu等によ
って汚染した。
このような汚染されたシリコンウエハをスピンチャッ
ク上に載置し、酸含有蒸気発生手段において、塩酸、す
なわち、塩化水素HClと水H2Oとの共沸混合物(塩化水素
濃度:21%)を用い、窒素N2ガスをキャリアガスとして
擬似共沸条件下で塩酸蒸気を発生させ、この塩酸蒸気
に、低圧水銀ランプにより波長184.9nm、253.7nmの紫外
光を照射して反応性に富む塩素ラジカルを生成し、スピ
ンチャックを100rpmで回転させながら、基板表面に前述
塩素ラジカルを供給した後、塩素ラジカルにって変換さ
れた塩に1分間で2の純水を供給して洗浄除去した。
ここで、共沸条件下とは、所定の圧力と温度において、
共沸混合液の濃度と、共沸混合蒸気の濃度が一致する状
態のことをいい、擬似共沸条件下とは、蒸発した蒸気中
に不活性ガス等を混入して希釈した際、希釈された蒸気
濃度は共沸混合液の濃度と一致しないが、希釈された蒸
気中、希釈ガスを除いた蒸気濃度が共沸混合液の濃度と
一致する状態のことをいう。
このようにして処理したシリコンウエハを実施例品と
した。
一方、何も処理しない汚染状態のシリコンウエハを第
1比較例品とし、汚染状態のシリコンウエハを、1分間
で2の純水を供給して洗浄処理したものを第2比較例
品とし、また、紫外線による照射を行わずに、塩酸蒸気
を1分間供給して表面処理を行った後に1分間で2の
純水を供給して洗浄したものを第3比較例品とした。
上記実施例品および第1ないし第3比較例品それぞれ
につき、所定の3点において、SiMS分析法(二次イオン
質量分析法)により、28Si+27Al+52Cr+56Fe+58
Ni+それぞれのイオン強度を測定するとともに平均値を
出し、27Al+52Cr+56Fe+58Ni+それぞれのイオン強
度の28Si+のイオン高度に対する比を求めた。
これらの実施例品および第1ないし第3比較例品(順
に、A、B1、B2、B3とする)それぞれについての28Si+
のイオン強度と27Al+52Cr+56Fe+58Ni+それぞれの
イオン強度比についての測定結果を次表に示し、かつ、
実施例品および第1ないし第3比較例品それぞれについ
ての27Al+52Cr+56Fe+58Ni+それぞれのイオン強度
比を第5図の棒グラフに示す。なお、第3比較例品につ
いては2例求めた。
上記実験の結果から、実施例品では、27Al+52Cr+
よび58Ni+それぞれのイオン強度比において、第1ない
し第3比較例品のいずれと比較して大幅に減少でき、十
分に除去できることが明らかである。56Fe+のイオン強
度比においては、56Si+と原子量が同じで重なったピー
クとなるため、56Fe+自体のイオン強度を測定すること
ができないものであった。実施例品において、28Si+
イオン強度が極めて高く、基板の表面の汚染物質を良好
に除去できていることが明らかである。
[考察] 次に、本発明に係る上記実施例の有機物および無機物
の除去作用について考察する。
先ず、塩酸蒸気が波長184.9nm、253.7nmの紫外光の照
射を受けることにより、次の光化学反応を起こし、水素
ラジカルと塩素ラジカルになる。
この光化学反応で発生される塩素ラジカルCl・は、ア
ルカリ金属M、重金属M、シリコンSi等と反応し、下記
式で示されるように塩を生成する。
Si+4Cl→SiCl4 M+xCl→MClX また、塩化水素も水の存在下で下記式で示されるよう
に塩をつくる。
M+xHCl→MClX+x/2×H2 これらの塩は水に易溶であり、純水洗浄によって容易
に除去することができる。
上述の紫外線で活性化した塩酸蒸気でシリコンウエハ
の表面を処理した結果、シリコンウエハの表面に酸化膜
が形成されて完全な親水性になった。これは、雰囲気中
の微量な酸素が紫外光により活性な酸素ラジカルまたは
オゾンになったり、水蒸気に紫外光が照射されて酸素ラ
ジカル等が生成され、シリコンと結合するものと考えら
れる。そして、そのためか、シリコン表面の汚染層が、
塩素ラジカルによるエッチング反応と酸素ラジカルによ
る酸化作用(有機物除去効果)とによって取り除かれる
ものと考えられる。このため、シリコン(28Si+)のイ
オン強度が、処理前に比べて著しく高くなるものと考え
られる。
上記実施例では、紫外線ランプ4を石英製のノズル5
内に設け、ノズル5内で酸含有蒸気に紫外線を照射する
とともに、ノズル5を透過して基板表面に紫外線を照射
するようにしているが、例えば、酸含有蒸気を基板表面
に供給し、そこで紫外線を照射するようにしても良い。
要するに、酸含有蒸気を紫外線照射下で基板表面に供給
するものであれば良い。
上記実施例の基板の表面処理装置では、酸含有蒸気に
よる表面処理と純水による洗浄処理とを、それぞれ別の
室で行っているが、本発明の基板の表面処理方法として
は、実験で説明したように、両処理を同じ室で行うもの
でも良い。
上記実施例では、酸として塩酸を用いた場合について
述べたが、弗酸(HF+H2O)を用いることもできる。こ
のとき、弗酸の共沸混合物の弗化水素HF濃度は、常温で
約39%となる。弗酸を使用する場合においては、紫外線
ランプ4(第1図)、34(第3図)にはサファイヤ製ガ
ラスを用い、弗酸蒸気による腐食を防止する必要があ
る。なお、塩酸蒸気の場合は、石英製ガラスの紫外線ラ
ンプを用いることができる。
また、その他の酸含有水溶液として、硝酸(HNO3/H
2O)、硫酸(H2SO4/H2O)を用いることができる。この
とき、硝酸の共沸濃度は、大気圧760mmHgで68Wt%、ま
た、硫酸の共沸濃度は98.3Wt%となる。さらに、HF+HN
O3+H2OやHCl+HNO3+H2O等の混合液を使用することも
可能である。
<発明の効果> 本発明の基板の表面処理方法によれば、紫外線の照射
下で酸含有蒸気を基板表面に供給し、活性酸素によって
有機物を分解除去するとともに、汚染物質である重金属
等の無機物のハロゲン化物等の塩への変換を水分の存在
下で行うから、紫外線の効率が低くても良好に変換でき
るとともに紫外線から与えられるエネルギーによりハロ
ゲン化塩等の塩および分解された有機物を基板表面から
離脱しやすくでき、更に、それらのハロゲン化塩等の塩
および分解された有機物を純水により溶解して除去で
き、紫外線照射手段として、低圧水銀ランプといった簡
単な構成の設備を用いることができ、しかも従来技術に
比較して無害であり、有機物および重金属等の無機物を
安価にかつ安全にして良好に除去できるようになった。
しかも、有機物の分解除去と無機物の塩への変換と
を、酸を含む水溶液の蒸発により発生させた酸含有蒸気
によって行い、また、変換された塩の除去を純水で洗浄
除去するから、酸を含む水溶液中に不純物が混入してい
たとしても、その不純物を基板表面に供給することが無
く、有機物および重金属等の無機物を極めて良好に除去
できるようになった。
また、本発明の基板の表面処理装置によれば、前述同
様に、重金属等の無機物のハロゲン化塩等の塩への変換
と有機物の分解とを良好に行うとともに、紫外線から与
えられるエネルギーによりハロゲン化塩等の塩および分
解された有機物を基板表面から離脱しやすくし、その表
面処理後の基板を純水洗浄処理室に移し、有機物の分解
と汚染物質である重金属等の無機物の塩への変換とを行
う基板表面処理部とは別の純水洗浄処理室において、純
水による洗浄処理を行うから、洗浄によって基板表面処
理部の処理室内の周壁などに水滴として付着し、次の酸
含有蒸気の供給時に、純水の水滴が酸含有蒸気中に混入
してしまうことを回避でき、雰囲気中のパーティクルや
不純物が基板に付着することを確実に防止できるように
なった。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係る基板の表面処理方法および装置の実
施例を示し、第1図は、基板の表面処理装置の第1実施
例を示す概略縦断面図、第2図は、基板搬送機構の斜視
図、第3図は、基板の表面処理装置の第2実施例を示す
概略縦断面図、第4図は基板ボートの平面図、第5図
は、実験結果を示す棒グラフである。 4……紫外線照射手段としての紫外線ランプ 5……酸含有蒸気供給手段としてのノズル 8……純水洗浄処理室 15……酸含有蒸気発生手段 24……純水供給手段としての純水供給ノズル 32……純水洗浄処理室を構成する第2のハウジング 34……紫外線照射手段としての紫外線ランプ 35……酸含有蒸気供給手段としてのノズル 37……純水供給手段としての純水供給ノズル W……基板
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−110732(JP,A) 特開 昭62−291034(JP,A) 特開 昭63−240030(JP,A) 特開 昭63−33824(JP,A) 特開 昭63−78522(JP,A) 特開 昭63−84119(JP,A) 特開 平1−114043(JP,A) 特開 昭63−84029(JP,A) 特開 昭62−15824(JP,A) 特開 昭63−204729(JP,A) 特開 昭63−266825(JP,A) 特開 昭63−173720(JP,A) 特開 平3−254874(JP,A) 特開 平4−79374(JP,A) 特公 平6−9195(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸を含む水溶液より発生させた酸含有蒸気
    を紫外線照射下で基板表面に供給した後、基板表面に純
    水を供給して洗浄処理することを特徴とする基板の表面
    処理方法。
  2. 【請求項2】酸を含む水溶液をその内部に貯留し、その
    水溶液の蒸気を発生させる酸含有蒸気発生手段と、 前記酸含有蒸気発生手段で発生した酸含有蒸気を、室内
    に収容された基板の表面に供給する酸含有蒸気供給手段
    と、 前記酸含有蒸気発生手段で発生した酸含有蒸気及び基板
    表面に紫外線を照射する紫外線照射手段とから成る基板
    表面処理部を設け、 その基板表面処理部に隣接して純水洗浄処理室を設け、 その純水洗浄処理室に、 室内に収容された基板の表面に純水を供給する純水供給
    手段を備えてあることを特徴とする基板の表面処理装
    置。
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