JP2570951B2 - 射出成形機の自動低圧型締め金型保護設定装置 - Google Patents

射出成形機の自動低圧型締め金型保護設定装置

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JP2570951B2
JP2570951B2 JP5014976A JP1497693A JP2570951B2 JP 2570951 B2 JP2570951 B2 JP 2570951B2 JP 5014976 A JP5014976 A JP 5014976A JP 1497693 A JP1497693 A JP 1497693A JP 2570951 B2 JP2570951 B2 JP 2570951B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金型をパーテング面が
合う寸前まで低圧で型締めする構成とされた射出成形機
において、低圧型締め圧力と、低圧型締めから高感度低
圧型締めに切り換える切換え位置及び高圧復帰位置を自
動的に割り出すことができる射出成形機の自動低圧型締
め金型保護設定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形機の型締め動作時に、金型に付
着した異物等によって金型が傷付き、また破損するのを
防ぐために、金型を低圧で型締め移動させ、その移動中
に所定の位置において、例えば型締めシリンダの油圧回
路を油タンクに開放してパーテング面が合う寸前まで金
型を慣性で移動させてから、高圧で動かして型締めする
ことが行われている(実開昭63−23014号公
報)
【0003】上記を実施する従来の射出成形機の低圧型
締め金型保護設定装置は、型開き位置を設定する型開き
位置設定器と、型締め速度を設定する型締め速度設定器
と、高圧型締め圧力を設定する高圧型締め圧力設定器
と、低圧型締め開始位置を設定する低圧型締め開始位置
設定器と、低圧型締め圧力を設定する低圧型締め圧力設
定器と、低圧型締めから高感度低圧型締めに切り換える
切換え位置を設定する切換え位置設定器(タイマ)等を
備え、作業員が各設定器に設定値を設定して型締め装置
を作動させる構造となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の低圧型締め金型
保護設定装置においては、型締め装置を正しく機能させ
るためには、作業員が各設定器に設定値を設定した上で
キー操作により型締め装置を手動で実際に動かして作動
具合を観察し、再び設定値を変更して調子を見るという
ように、何回か試行錯誤を繰り返さなければならない。
このため、設定に手間と時間がかかり、また経験と熟練
が必要であるという問題点がある。
【0005】本発明は、低圧型締め圧力と、低圧型締め
から高感度低圧型締めに切り換える切換え位置及び高圧
復帰位置を自動的に設定することができる射出成形機の
自動低圧型締め金型保護設定装置を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、型開き位置を設定する型開き位置設定
器と、型締め速度を設定する型締め速度設定器と、高圧
型締め圧力を設定する高圧型締め圧力設定器と、低圧型
締め開始位置を設定する低圧型締め開始位置設定器と
低圧型締め圧力を設定する低圧型締め圧力設定器と、低
圧型締めから高感度低圧型締めに切り換える切換え位置
を設定する切換え位置設定器と、高感度低圧型締めから
高圧型締めに復帰させる高圧復帰位置を設定する高圧復
帰位置設定器と、制御装置とを備え、該制御装置を、指
令が出されると、まず、上記高感度低圧型締めと高圧復
帰が行われない数値を上記切換え位置設定器と高圧復帰
位置設定器とにそれぞれ仮に設定するとともに低圧型締
め圧力を低圧型締め圧力設定器に仮に設定して上記全設
定器の設定内容にしたがって型締め装置を作動させ、そ
の作動結果に基づいて低圧型締め圧力を高く修正して作
動させる操作を必要回数繰り返えすことにより、可動盤
がその時のパーテング位置に到達する低圧型締め圧力を
割り出して上記低圧型締め圧力設定器に正式に設定し、
次に上記高圧復帰が行われない数値を上記高圧復帰位置
設定器に仮に設定するとともに上記切換え位置を切換え
位置設定器に仮に設定して上記全設定器の設定内容にし
たがって型締め装置を作動させ、その作動結果に基づい
て切換え位置を低圧型締め開始位置から離れるように修
正して作動させる操作を必要回数繰り返すことにより、
可動盤がその時のパーテング位置に到達する切換え位置
を割り出して切換え位置設定器に正式に設定し、最後に
該パーテング位置に所定の数値を加え高圧復帰位置とし
て高圧復帰位置設定器に正式に設定して型締めを完了さ
せる構成とした。切換え位置設定器をタイマとすること
ができる。制御装置を、可動盤の静摩擦力に近い力を生
ずるに必要と思われる圧力を仮設定して型締めを行い、
可動盤が動かない場合、圧力を徐々に高めて可動盤が動
き出すまで型締めを継続し、動いた時の圧力から所定の
数値を減じた値を低圧型締め圧力の初期値として低圧型
締め圧力設定器に仮設定する構成とすることが好まし
い。 また、制御装置を、切換え位置の割出し操作時にタ
イマに仮設定する時間の初期値を 初期値=Y−X+e
(但し、Y; 高感度低圧型締めを行わない時に、可動
盤が低圧型締め開始位置から高圧復帰位置に達する時
間。 X; 型締めシリンダの圧力を低圧型締め圧力か
らゼロに切り換えた時、その切換え時から可動 盤が停止
するまでのオーバーランの時間。 e; 高感度低圧型
締めを行った場合と行わない場合の、位置から高圧復帰
位置に達するまでの時間の差。)とする構成とすること
が好ましい。
【0007】
【作用】制御装置は、指令が出されると、まず、上記高
感度低圧型締めと高圧復帰が行われない数値を上記切換
え位置設定器と高圧復帰位置設定器とにそれぞれ仮に設
定するとともに低圧型締め圧力を低圧型締め圧力設定器
に仮に設定して上記全設定器の設定内容にしたがって型
締め装置を作動させ、その作動結果に基づいて低圧型締
め圧力を高く修正して作動させる操作を必要回数繰り返
えすことにより、可動盤がその時のパーテング位置に到
達する低圧型締め圧力を割り出して上記低圧型締め圧力
設定器に正式に設定し、次に上記高圧復帰が行われない
数値を上記高圧復帰位置設定器に仮に設定するとともに
上記切換え位置を切換え位置設定器に仮に設定して上記
全設定器の設定内容にしたがって型締め装置を作動さ
せ、その作動結果に基づいて切換え位置を低圧型締め開
始位置から離れるように修正して作動させる操作を必要
回数繰り返すことにより、可動盤がその時のパーテング
位置に到達する切換え位置を割り出して切換え位置設定
器に正式に設定し、最後に該パーテング位置に所定の数
値を加え高圧復帰位置として高圧復帰位置設定器に正式
に設定して型締めを完了させる
【0008】
【実施例】図1と図2は本発明の一実施例を示すもの
で、符号1は固定盤である。固定盤1には4本のタイバ
ー2(図では2本しか現れていない。)の一端が固定さ
れ、該タイバー2の他端にはエンドプレート3が取り付
けられている。エンドプレート3はタイバー2のねじ部
2aをナット体4に螺入させており、油圧モータ5によ
るナット体4の回転でタイバー2の軸方向に移動する。
固定盤1とエンドプレート3との間には可動盤6が設け
られている。可動盤6はタイバー2に摺動自在に支持さ
れており、型締めシリンダ7の伸長によりトグル機構8
を介して固定盤1に向かって押し動かされ、固定盤1と
の間で金型1a,6aを型締めする。
【0009】トグル機構8のクロスヘッド8aには、該
クロスヘッド8aが型締め完了位置A6(図6)に到達
すると信号を出力するリミットスイッチ10と、クロス
ヘッド8aの移動位置を検出するエンコーダ11が付設
され、型締めシリンダ7には圧力センサ12が付設され
ている。また、型締めシリンダ7と油圧モータ5の油圧
回路には、型締めシリンダ7の作動方向を切り換える電
磁切換弁14と、油圧モータ5の回転方向を切り換える
電磁切換弁15、上記油圧回路を油タンクに開放する電
磁弁16、電磁流量制御弁17、リリーフ弁18、及び
電磁圧力制御弁19が設けられている。なお、上記は型
締め装置9を構成するが、これは周知のものである。
【0010】また符号21は制御装置である。この制御
装置21には型開き位置(型締め開始位置)A1を設定
する型開き位置設定器22と、型締め速度を設定する型
締め速度設定器23と、型開き速度を設定する型開き速
度設定器24と、型開き圧力を設定する型開き圧力設定
器26と、高圧型締め圧力P2を設定する高圧型締め圧
力設定器27と、低圧型締め圧力P1を設定する低圧型
締め圧力設定器28と、高圧復帰位置A4を設定する高
圧復帰位置設定器30と、低圧型締め開始位置A2を設
定する低圧型締め開始位置設定器31と、金型1a,6
aのパーテング位置A5を設定するパーテング位置設定
器32と、低圧型締めから高感度低圧型締めに切り換え
る切換え位置A3を設定するタイマ(切換え位置設定
器)33と、型厚調整速度を設定する型厚調整速度設定
器34と、型厚調整圧力を設定する型厚調整圧力設定器
35が、設定値入出力回路37を介して接続されてい
る。
【0011】また、制御装置21には、リミツトスイッ
チ10の信号を受けるリミツトスイッチ入力回路38
と、エンコーダ11の出力信号を受けるエンコーダ入力
回路39、圧力センサ12の出力信号を受ける圧力セン
サ入力回路40、電磁切換弁14,15と電磁弁16に
制御装置21の指令信号を出力する電磁弁出力回路4
1、及び制御弁17,19に制御装置21の指令信号を
出力する制御弁出力回路42がそれぞれ接続されてい
る。
【0012】制御装置21は、型開き位置設定器22
と、型開き速度設定器24、及び型開き圧力設定器26
にそれぞれ設定された設定内容に基づいて電磁切換弁1
4と電磁流量制御弁17、及び電磁圧力制御弁19に指
令を出力し、可動盤6を図1で左方に型開きさせる。ま
た制御装置21は、型締め速度設定器23、高圧型締め
圧力設定器27、低圧型締め圧力設定器28、高圧復帰
位置設定器30、低圧型締め開始位置設定器31、タイ
マ33にそれぞれ設定された設定内容に基づいて、電磁
切換弁14と、電磁弁16、電磁流量制御弁17、電磁
圧力制御弁19に指令を出力し、可動盤6を型締め移動
させる。
【0013】ここで、型締めについて図6を参照して詳
しく説明する。型締めは型開き位置A1から開始され
る。制御装置21は、設定器23,27に設定された型
締め速度、及び圧力P2で可動盤6を型締め移動させ
る。この場合、可動盤6の位置(通常、型締め完了位置
A6を原点とする。)と速度はエンコーダ11によっ
て、また圧力は圧力センサ12によってそれぞれ検出さ
れる。このようにして可動盤6が設定器31に設定され
た低圧型締め開始位置A2に達すると、制御装置21は
型締め圧力を設定器28に設定された低圧型締め圧力P
1に低下させて低圧型締めを開始させ、これと同時にタ
イマ33を作動させる。
【0014】制御装置21は、タイマ33が設定時間を
カウントし終わると、電磁弁16のソレノイドbを励磁
して型締めシリンダ7の油圧回路を油タンクに開放す
る。このため、可動盤6は、ほぼ慣性のみによって移動
し、固定盤1に近付く。制御装置21は、可動盤6が設
定器30に設定された高圧復帰位置A4に到達すると、
電磁弁16のソレノイドbを消磁して型締め圧力を高圧
型締め圧力P2に復帰させる。型締めが完了すると、リ
ミツトスイッチ10がクロスヘッド8aに押されて完了
信号を出力する。
【0015】なお、制御装置21にはタイマTが接続さ
れており、これに設定された時間が経過しても可動盤6
が高圧復帰位置A4に達しない場合に警報信号を出力す
る。タイマTは、可動盤6が低圧型締め開始位置A2に
達すると同時に作動し、可動盤6が高圧復帰位置A4に
達するとカウントを中止してゼロに復帰する。
【0016】制御装置21には、上記のほかに、低圧型
締め圧力P1と、切換え位置A3、及び高圧復帰位置A
4の自動設定機能が与えられている。制御装置21は、
該装置21にスイツチ入力回路43を介して接続された
低圧型締め設定スイツチ44を入れると働いて低圧型締
め圧力P1等を自動的に設定する。この自動設定を図3
ないし図5を主体に説明する。
【0017】まず、作業員が設定キー等を操作して、設
定器22,23,27,31に、型開き位置A1、型締
め速度、高圧型締め圧力P2、低圧型締め開始位置A2
を設定し、低圧型締め設定スイッチ44を入れる(図
3、ステップS1〜S5)。スイッチ44が入れられる
と、制御装置21は、まず、低圧型締め圧力P1の設定
を行う(ステップS6)。
【0018】すなわち、制御装置21は、タイマ33と
高圧復帰位置設定器30、低圧型締め圧力設定器28に
初期値を設定する。この初期値はあくまで仮のものであ
り、例えば、タイマ33には最大値(例えば9.99
秒)、設定器30には0mm、設定器28には0kgf
/cm 2を設定する(図4、ステップS61)。続い
て、制御装置21は型締め装置9を動かし、設定器22
の型開き位置A1まで型開きした(ステップS62)
後、可動盤6を設定速度及び圧力P2で型締め移動させ
(ステップS63)。上記でタイマ33に最大値を設
定する理由は、高感度低圧型締めを行わせないためであ
り、また、高圧復帰位置設定器30に0mmを設定する
のは、高圧P2に復帰させないためである。
【0019】可動盤6が低圧型締め開始位置A2に達す
ると、型締め圧力が切り換えられ、上記の設定圧力、つ
まり0kgf/cm2となるため、可動盤6は少し慣性
移動して位置A2をやや過ぎて停止する(ステップS6
4のN)。制御装置21は、この結果に基づいて型締め
圧力P1の設定値をα(例えば、1kgf/cm2)だ
け高め(ステップS65)、型締め装置9に上記の型締
め作動を繰り返えさせる。これは、可動盤6がその時の
パーテング位置A5に到達するまで繰り返えされる。可
動盤6がパーテング位置A5に達すると、パーテング
位置A5に所定の数γを加え仮の高圧復帰位置A4と
して取り込んで設定器30に設定する(ステップS6
6)。なお、原点が型開き位置A1側とされている場合
は、−γを加える。
【0020】上記で言うパーテング位置A5とは、高圧
P2に復帰していない状態において、つまり低圧P1の
まま、金型1a,6aのパーテング面が合った時の可動
盤6の位置とする。これは型締めシリンダ7のピストン
が最も前進した時の、型締め完了位置A6の少し手前で
ある。トグル式型締め装置9の場合、パーテング位置A
5は、金型1a,6aやトグルリンクの変形(型締力に
よる縮み)を無視すれば、理論的には次の(1)式で求
めることができる。 A5=T+L(W−F)/4EB …… (1) T;所要の型締力を出すための型厚前進量 L;タイバー2の長さ W;油圧モータ5による力(型厚前進力) F;(型締めシリンダ7の推力)×(パーテング位置A
5のトグル機構8の力拡大率) E;タイバー2の縦弾性係数 B;タイバー2の断面積
【0021】また、上記の数γは余裕量であり、パー
テング位置A5のばらつきや、金型1a,6aの温度変
化による膨張等を考慮した値である。
【0022】高圧復帰位置A4が設定され終わると、制
御装置21は可動盤6を高圧P2に復帰させ型締めを完
了する(ステップS67)。ステップS66における高
圧復帰位置A4の仮設定は上記のように型締めを完了さ
せるためである。
【0023】ところで、低圧P1のままの前記パーテン
グ位置A5と、次に述べる切換え位置A3の割出し操作
時のパーテング位置A5とは、前記(1)式中の前者に
おけるFの値が、(型締めシリンダ7の推力)×(パー
テング位置A5のトグル機構8の力拡大率)でかなり大
きい値であるのに対し、後者におけるFは、ゼロに近い
値のため、同一ではない。このため、前記で求めた高圧
復帰位置A4はあくまで仮のものである。なお、切換え
位置A3の割出し操作時、つまり高感度低圧型締め時
は、型締めシリンダ7の油圧力が小さくなる(ゼロに近
い)ので、パーテング位置A5は高感度低圧型締めを行
わない時の位置A5よりも大きくなる(図6で低圧型締
め開始位置A2に近づく)。
【0024】 続いて、切換え位置A3の設定に入る(ス
テップS7)。切換え位置A3の設定はタイマ33にて
設定する。制御装置21は、始めに、例えば、タイマ3
3に0秒、高圧復帰位置設定器30に0mmを仮に設定
し(ステップS71)、前記のように型締め装置9を作
動させて型開き、型締めを行う(ステップS72,S7
3)。この場合、低圧型締め圧力P1は前記で設定器2
8に設定された圧力とする。
【0025】可動盤6がその時のパーテング位置A5
(前述のように、図3ステップS6の低圧型締め圧力割
出し操作時のパーテング位置A5とは異なる。)まで達
しない時は(ステップS74のN)、パーテング位置A
5に達するまでタイマ33の値をβ宛徐々に大きくして
(ステップS75)、型開き、型締めを繰り返す。この
ようにして可動盤6がパーテング位置A5に達した時
は、パーテング位置A5に所定の数γを加え高圧復帰
位置A4として正式に設定器30に設定し(ステップS
76)、型締めを完了して(ステップS77)全行程を
終了する
【0026】上記では切換え位置A3を設定するのに、
高圧復帰位置設定器30に高圧復帰位置A4を設定して
終らせているが、これは次の理由による。すなわち、図
4のステップS64、及び図5のステップS7におい
て、可動盤6がパーテング位置A5まで動いたかどうか
の判断を行っている。この判断の前に高圧復帰位置A4
の値を決定してしまうと、最適な低圧型締め圧力P1ま
たはタイマ33の値を求めることが難しくなる。
【0027】詳しく述べると、図5において高圧復帰位
置A4を最初に設定した場合、そのフロー図は、図5の
ステップ71中の「A4←0」が「A4←A5+γ」
に変わり、また図5のステップ76が省かれたものと
なる。この場合、ステップS74の判断は、可動盤6
、図7(A)に示す様にA4点を通過し高圧型締め状
態となって高速で移動している時に行わなければなら
ず、それだけ判断が難しくなり、精度が低下する
【0028】本発明の実施例では図7(B)に示すよう
に、A4=0と初期設定しているので、可動盤6の速度
はA5点でほとんど0となり、ステップS74の判断を
正確に行うことができる。ステップS74の判断がYの
場合、A4値にA5+γを代入すると、可動盤6は既に
A5点(<A4)に到達しているから、高圧型締めとな
り、型締めが完了する。図4のステップS66、図5の
ステップS76のA4←A5+γは、高圧型締め復帰後
に型締め完了するかどうかを確認した方が、より確実な
動作が行えるので設けたものである。なお、図4のステ
ップS66は絶対必要というものではない。
【0029】上記では、低圧型締め圧力P1の初期値を
0としたが、この場合、最適な圧力P1を求めるまで、
型開き、型締めの繰返し回数が多くなり、時間がかか
る。圧力P1の初期値を最適な値に近い値に設定すれ
ば、繰返し回数を減らして時間を短縮することができ
る。そこで、図8のようにして最適圧力P1に近い初期
値を求める。
【0030】すなわち、可動盤6の静摩擦力に近い力を
生ずるに必要と思われる圧力P1aを仮設定して(ステ
ップS1)型締めを行い(ステップS2)、可動盤6が
動かない場合(ステップS3のN)、圧力を徐々に高め
て(ステップS4)可動盤6が動き出すまで型締めを継
続し、動いたところで終わる。この時求めた圧力P1a
は、可動盤6が停止状態から動きはじめる時の型締めシ
リンダ7の圧力であり、静摩擦力に抵抗する力を発生す
ための圧力である。これに対して機械運転中の実際の
抵抗は動摩擦力によるものである。
【0031】静摩擦力は動摩擦力よりも大きいから、上
記で求めた圧力P1aは最適圧力P1よりも大きい。し
たがって、低圧型締め圧力P1の初期値は、P1a−δ
で求めることができる。ただし、トグル式型締め装置9
の場合、 δ={(静摩擦力)−(動摩擦力)}/{(型締めシリ
ンダ7のヘッド側受圧面積)×(トグル倍率)}
【0032】同様に、タイマ33の初期値も最適な値に
近い値に設定することができる。この場合は次の(
式から初期値を求める。 初期値=Y−X+e ……() ここでYは、図9に示すように、高感度低圧型締めを行
わない時に、可動盤6が低圧型締め開始位置A2から高
圧復帰位置A4に達する時間である。Xは、型締めシリ
ンダ7の圧力を低圧型締め圧力P1からゼロに切り換え
た時、その切換え時から可動盤6が停止するまでのオー
バーランの時間とみなすことができる。またeは、高感
度低圧型締めを行った場合と行わない場合の、位置A2
から高圧復帰位置A4に達するまでの時間の差であり、
微小時間である。
【0033】上記の実施例では、切換え位置A3をタイ
マ33で設定したが、可動盤6の移動距離によって設定
することもできる。また、高感度低圧型締めは、電磁弁
16のソレノイドbを励磁することにより、型締めシリ
ンダ7の油圧回路を油タンクに開放して行ったが、設定
器29を設けてこれに高感度低圧型締め圧力を設定し、
その設定圧力で高感度低圧型締めを行うようにしてもよ
い。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係る射出成形機の自動低圧型締め金型保護設定装置
は、型開き位置を設定する型開き位置設定器と、型締め
速度を設定する型締め速度設定器と、高圧型締め圧力を
設定する高圧型締め圧力設定器と、低圧型締め開始位置
を設定する低圧型締め開始位置設定器と、低圧型締め圧
力を設定する低圧型締め圧力設定器と、低圧型締めから
高感度低圧型締めに切り換える切換え位置を設定する切
換え位置設定器と、高感度低圧型締めから高圧型締めに
復帰させる高圧復帰位置を設定する高圧復帰位置設定器
と、制御装置とを備え、該制御装置は、指令が出される
と、まず、上記高感度低圧型締めと高圧復帰が行われな
い数値を上記切換え位置設定器と高圧復帰位置設定器と
にそれぞれ仮に設定するとともに低圧型締め圧力を低圧
型締め圧力設定器に仮に設定して上記全設定器の設定内
容にしたがって型締め装置を作動させ、その作動結果に
基づいて低圧型締め圧力を高く修正して作動させる操作
を必要回数繰り返えすことにより、可動盤がその時のパ
ーテング位置に到達する低圧型締め圧力を割り出して上
記低圧型締め圧力設定器に正式に設定する構成とされて
いるので、高感度低圧型締めと高圧復帰が行われずに、
したがってそれらに影響されずに低圧型締め圧力を精度
良く的確かつ迅速に自動的に設定することができる。
【0035】 また、上記高圧復帰が行われない数値を上
記高圧復帰位置設定器に仮に設定するとともに上記切換
え位置を切換え位置設定器に仮に設定して上記全設定器
の設定内容にしたがって型締め装置を作動させ、その作
動結果に基づいて切換え位置を低圧型締め開始位置から
離れるように修正して作動させる操作を必要回数繰り返
すことにより、可動盤がその時のパーテング位置に到達
する切換え位置を割り出して切換え位置設定器に正式に
設定する構成とされているので、高圧復帰が行われず、
したがって、可動盤がパーテング位置に到達したかどう
かの判断を正確に行い、切換え位置を精度良く的確かつ
迅速に自動的に設定することができる。更に、最後にパ
ーテング位置に所定の数値を加え高圧復帰位置として高
圧復帰位置設定器に正式に設定して型締めを完了させる
構成とされているので、高圧型締め復帰後に型締めが正
しく完了するかどうかを確認することができ、作動をよ
り確実なものとすることができる。
【0036】 制御装置を、可動盤の静摩擦力に近い力を
生ずるに必要と思われる圧力を仮設定して型締めを行
い、可動盤が動かない場合、圧力を徐々に高めて可動盤
が動き出すまで型締めを継続し、動いた時の圧力から所
定の数値を減じた値を低圧型締め圧力の初期値として低
圧型締め圧力設定器に仮設定する構成とし、また、切換
え位置の割出し操作時に切換え位置設定器であるタイマ
に仮設定する時間の初期値を 初期値=Y−X+e(但
し、Y; 高感度低圧型締めを行わない時に、可動盤が
低圧型締め開始位置から高圧復帰位置に達する時間。
X; 型締めシリンダの圧力を低圧型締め圧力からゼロ
に切り換えた時、その切換え時から可動盤が停止するま
でのオーバーランの時間。 e; 高感度低圧型締めを
行った場合と行わない場合の、位置から高圧復帰位置に
達するまでの時間の差。)とする構成とした場合は、低
圧型締め圧力と切換え位置を正式に設定するまでの繰返
し作動回数を減らして設定時間を一層短縮することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る射出成形機の自動低圧型締め金
型保護設定装置の一実施例を示すもので、主要部のブロ
ック図である。
【図2】 同じく、各種設定器のブロック図である。
【図3】 本発明のメーンプログラムのフロー図であ
る。
【図4】 サブルーチンのフロー図である。
【図5】 他のサブルーチンのフロー図である。
【図6】 低圧型締めと高感度低圧型締め等の関係を示
す説明図である。
【図7】 図5のステップS76の説明図である。
【図8】 最適な低圧型締め圧力に近い初期値を求める
フロー図である。
【図9】 最適な切換え位置に近い初期値を求める計算
式の説明図である。
【符号の説明】6 可動盤 9 型締め装置 21 制御装置 22 型開き位置設定器 23 型締め速度設定器 27 高圧型締め圧力設定器28 低圧型締め圧力設定器 30 高圧復帰位置設定器 33 切換え位置設定器(タイマ) 31 低圧型締め開始位置設定器 A1 型開き位置 A2 低圧型締め開始位置 A3 切換え位置A4 高圧復帰位置 A5 パーテング位置 P1 低圧型締め圧力 P2 高圧型締め圧力

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型開き位置(A1)を設定する型開き位
    置設定器(22)と、型締め速度を設定する型締め速度
    設定器(23)と、高圧型締め圧力(P2)を設定する
    高圧型締め圧力設定器(27)と、低圧型締め開始位置
    (A2)を設定する低圧型締め開始位置設定器(31)
    、低圧型締め圧力(P1)を設定する低圧型締め圧力
    設定器(28)と、低圧型締めから高感度低圧型締めに
    切り換える切換え位置(A3)を設定する切換え位置設
    定器(33)と、高感度低圧型締めから高圧型締めに復
    帰させる高圧復帰位置(A4)を設定する高圧復帰位置
    設定器(30)と、制御装置(21)とを備え、該制御
    装置(21)は、指令が出されると、まず、上記高感度
    低圧型締めと高圧復帰が行われない数値を上記切換え位
    置設定器(33)と高圧復帰位置設定器(30)とにそ
    れぞれ仮に設定するとともに低圧型締め圧力(P1)を
    低圧型締め圧力設定器(28)に仮に設定して上記全設
    定器の設定内容にしたがって型締め装置(9)を作動さ
    せ、その作動結果に基づいて低圧型締め圧力(P1)を
    高く修正して作動させる操作を必要回数繰り返えすこと
    により、可動盤(6)がその時のパーテング位置(A
    5)に到達する低圧型締め圧力(P1)を割り出して上
    記低圧型締め圧力設定器(28)に正式に設定し、次に
    上記高圧復帰が行われない数値を上記高圧復帰位置設定
    器(30)に仮に設定するとともに上記切換え位置(A
    3)を切換え位置設定器(33)に仮に設定して上記全
    設定器の設定内容にしたがって型締め装置(9)を作動
    させ、その作動結果に基づいて切換え位置(A3)を低
    圧型締め開始位置(A2)から離れるように修正して作
    動させる操作を必要回数繰り返すことにより、可動盤
    (6)がその時のパーテング位置(A5)に到達する切
    換え位置(A3)を割り出して切換え位置設定器(3
    3)に正式に設定し、最後に該パーテング位置(A5)
    に所定の数値(γ)を加え高圧復帰位置(A4)として
    高圧復帰位置設定器(30)に正式に設定して型締めを
    完了させる構成とされたことを特徴とする射出成形機の
    自動低圧型締め金型保護設定装置。
  2. 【請求項2】 切換え位置設定器(33)がタイマとさ
    れたことを特徴とする請求項1記載の射出成形機の自動
    低圧型締め金型保護設定装置。
  3. 【請求項3】 制御装置(21)は、可動盤(6)の静
    摩擦力に近い力を生ずるに必要と思われる圧力(P1
    a)を仮設定して型締めを行い、可動盤(6)が動かな
    い場合、圧力を徐々に高めて可動盤(6)が動き出すま
    で型締めを継続し、動いた時の圧力(P1a)から所定
    の数値(δ)を減じた値を低圧型締め圧力の初期値とし
    て低圧型締め圧力設定器(28)に仮設定する構成とさ
    れたことを特徴とする請求項1又は2記載の射出成形機
    の自動低圧型締め金型保護設定装置。
  4. 【請求項4】 制御装置(21)は、切換え位置(A
    3)の割出し操作時にタイマ(33)に仮設定する時間
    の初期値を 初期値=Y−X+e 但し、 Y; 高感度低圧型締めを行わない時に、可動盤(6)
    が低圧型締め開始位置(A2)から高圧復帰位置(A
    4)に達する時間。 X; 型締めシリンダ(7)の圧力を低圧型締め圧力
    (P1)からゼロに切り換えた時、その切換え時から可
    動盤(6)が停止するまでのオーバーランの時間。 e; 高感度低圧型締めを行った場合と行わない場合
    の、位置(A2)から高圧復帰位置(A4)に達するま
    での時間の差。とする構成とされたことを特徴とする請
    求項2又は3記載の射出成形機の自動低圧型締め金型保
    護設定装置。
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