JP2569979B2 - システム特性推定方法及び装置 - Google Patents

システム特性推定方法及び装置

Info

Publication number
JP2569979B2
JP2569979B2 JP3031503A JP3150391A JP2569979B2 JP 2569979 B2 JP2569979 B2 JP 2569979B2 JP 3031503 A JP3031503 A JP 3031503A JP 3150391 A JP3150391 A JP 3150391A JP 2569979 B2 JP2569979 B2 JP 2569979B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output
circuit
value
coefficient
multiplication
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3031503A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04245810A (ja
Inventor
昭彦 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP3031503A priority Critical patent/JP2569979B2/ja
Priority to EP91122289A priority patent/EP0492647B1/en
Priority to DE69125806T priority patent/DE69125806T2/de
Priority to US07/813,662 priority patent/US5245561A/en
Priority to CA002058495A priority patent/CA2058495C/en
Priority to AU90097/91A priority patent/AU648621B2/en
Publication of JPH04245810A publication Critical patent/JPH04245810A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2569979B2 publication Critical patent/JP2569979B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアダプティブ・フィルタ
を用いて未知系を同定するシステム特性推定方法及び装
置に関する。このようなアダプティブ・フィルタは、2
線/4線変換部で生じるエコーを除去するためのエコー
・キャンセラ、伝送路上で受ける符号間干渉を除去する
ための等化器、音響入力用のマイクロホンに漏れ込むノ
イズを除去するためのノイズ・キャンセラ、スピーカか
らマイクロホンに至る音響結合によって生じるハウリン
グを除去するためのハウリング・キャンセラ等に応用さ
れている。
【0002】
【従来の技術】通常、アダプティブ・フィルタによる未
知系の同定は、同定しようとする未知系とアダプティブ
・フィルタに同一の信号を入力し、未知系出力からアダ
プティブ・フィルタ出力を差引いて得られる同定誤差
(以下、これを誤差信号と呼ぶ)を用いてアダプティブ
・フィルタの係数を更新することによって行なわれる。
このようなアダプティブ・フィルタによる未知系の同定
の応用として、エコー・キャンセラ、等化器、ノイズ・
キャンセラ、ハウリング・キャンセラ等が知られてい
る。(アダプティブ・シグナル・プロセシング、(Ad
aptive Signal Processin
g),プレンティス・ホール社(Prentice−H
all),1985年;以下、「文献1」)これらの応
用におけるアダプティブ・フィルタの基本動作はほとん
ど同じなので、ここではエコー・キャンセラを例にとっ
て従来技術について説明する。エコー・キャンセラはエ
コーのインパルス応答を近似する伝送関数を持つ適応
(アダプティブ)・フィルタを用いて、2線/4線変換
回路の4線側にて送信回路から受信回路に漏れ込むエコ
ーに対応した擬似エコー(エコー・レプリカ)を生成す
ることにより、受信回路に混入して受信信号に妨害を与
えるエコーを抑圧するように動作する。すなわち、2線
/4線変換回路の4線側にて送信回路から受信回路に至
る経路が、エコー・キャンセラにおいてアダプティブ・
フィルタで同定しようとする未知系に相当する。このと
き、アダプティブ・フィルタの各タップ係数は、エコー
と受信信号が混在した混在信号からエコー・レプリカを
差し引いた差信号と送信信号との相関をとることにより
逐次修正される。このようなアダプティブ・フィルタの
係数修正すなわちエコー・キャンセラの収束アルゴリズ
ムの代表的なものとしてLMSアルゴリズム(LMS
ALGORITHM)「文献2」とラーニング・アイデ
ンティフィケーション・メソッド(LEARNING
IDENTIFICATIONMETHOD;LIM)
(アイイーイーイー・トランザクションズ・オン・オー
トマティック・コントロール(IEEE TRANSA
CTIONS ONAUTOMATIC CONTRO
L)12巻3号、1967年、282−287ページ参
照;以下、「文献3」)が知られている。
【0003】図7は、従来のエコー・キャンセラの一構
成例を示したブロック図である。入力端子1に供給され
た送信信号が2線/4線変換回路2で受信側へ漏れ込ん
で発生するエコーek は減算器3においてエコー・レプ
リカ k を減算された後、出力端子4に供給される。一
方、入力端子1に供給された送信信号はアダプティブ・
フィルタの第1タップ回路701 にも供給される。第1
タップ回路701 の第1の出力は隣接する第2タップ回
路702 に伝達される。第1タップ回路701 の第2の
出力は加算器12に供給される。第2タップ回路702
は第1タップ回路701 から受けた信号から生成した第
1の出力を第3タップ回路703 へ、第2の出力を加算
器12へ伝達する。但し、iは2≦i≦N−1を満たす
整数で、Nはアダプティブ・フィルタのタップ数を表
す。第1タップ回路701 は入力端子1から受けた信号
から生成した第1の出力を第2タップ回路702 へ、第
2の出力を加算器12へ伝達する。第Nタップ回路70
N は第(N−1)タップ回路70N-1 から受けた信号か
ら生成した第2の出力を加算器12へ伝達する。加算器
12は第iタップ回路70i (1≦i≦N)から供給さ
れた第2の出力を全て加算し、エコー・レプリカ k
して減算器3へ供給する。
【0004】第iタップ回路70i には減算器3の出力
である差信号及び定数μ1 が供給されている。ここにμ
1 はステップ・サイズと呼ばれ、係数更新に深く関与す
る。図8に第iタップ回路70i (1≦i≦N)のブロ
ック図を示す。但し、i=1の場合は遅延素子81を有
しない。また、i=Nの場合は出力804は用いない。
入力信号800は入力端子1又は第(i−1)タップ回
路70i-1 から伝達された信号、出力信号804は第
(i+1)タップ回路へ伝達される信号、入力信号80
1は減算器3の出力である差信号、出力信号803は加
算器12へ供給される信号、入力信号802はステップ
・サイズμ1 である。入力信号800は遅延素子81に
供給されて1サンプル周期遅延された後、出力信号80
4となって第(i+1)タップ回路へ供給されると同時
に係数発生回路82及び乗算器83へ伝達される。係数
発生回路82には差信号である入力信号801及びステ
ップ・サイズμ1 である入力信号802も供給されてい
る。係数発生回路82はこれらの入力信号を用いて発生
した係数値を乗算器83に供給する。乗算器83は、係
数発生回路82からの信号と遅延素子81からの信号を
乗算し、結果を出力信号803として出力する。
【0005】図9に係数発生回路82の、LMSアルゴ
リズムを想定したブロック図を示す。入力信号95は図
8の遅延素子81の出力信号、入力信号95は差信号、
入力信号801はステップ・サイズμ1 、出力信号96
は係数値である。入力信号95と入力信号801は乗算
器91で乗算され、エコー・キャンセラの送信信号と差
信号の相関が求められる。乗算器91の出力は乗算器9
2でステップ・サイズμ1 倍され加算器93に供給され
る。加算器93では乗算器92の出力と帰還された遅延
素子94の出力を加算し、遅延素子94に供給する。係
数値である遅延素子94の出力は、1クロック毎に出力
信号96として出力される。
【0006】いま、送信信号をxk (但し、kは時刻を
示す指標)、エコーをek 、ek が受ける付加ノイズを
δk とする。一般にエコー・キャンセラが受信信号がな
くエコーek だけが存在するシングルトーク時だけ適応
動作を行なうことを考慮すると、減算器3に供給される
信号uk はエコー及び付加ノイズから構成され、次式で
表される。 uk =ek +δk …(1) エコー・キャンセラの目的は、式(1)におけるエコー
k のレプリカ k を生成し、これを用いてエコーを消
去することである。減算器3の出力信号である差信号d
k は、一般にδk がek k に比較して十分小さいこ
とを考慮すると、次式で表される。 dk =ek k …(2) 式(2)において、(ek k )は残留エコーと呼ば
れる。LMSアルゴリズムでは、アダプティブ・フィル
タのm番目のcm,k を次式に従って更新する。 cm,k =cm,k-1 +μ1 ・dk ・xk-m-1 …(3) N個の係数全てに関する式(3)を行列形式で表せば、 ck =ck-1 +μ1 ・dk ・xk-1 …(4) となる。ここに、ベクトルck とベクトルxk はそれぞ
れ次式で与えられる。 ck =[c0,k 1,k ……cN-1,k T …(5) xk =[xk k-1 ……xk-N+1 T …(6) 一方。LIMでは式(4)の代りに、式(7)に従って
係数の更新が行なわれる。 ck =ck-1 +(α/Nσx 2 )・dk ・xk-1 …(7) αは、LIMに対するステップ・サイズ、σx 2 はアダ
プティブ・フィルタに入力される平均電力である。σx
2 はステップ・サイズαの値を前記平均電力に反比例さ
せ、安定な収束を行なわせるために用いられる。σx 2
を求めるためにはいくつかの方法があるが、例えば式
(8)によって求めることができる。
【0007】
【数1】
【0008】式(4)と式(7)におけるステップ・サ
イズは、アダプティブ・フィルタの収束の速度と収束後
の残留エコー・レベルを規定する。LMSの場合には、
μ1 が大きいほど収束は速くなるが、残留エコー・レベ
ルは大きくなる。反対に、十分小さい残留エコー・レベ
ルを達成するためには、それに見合った小さいμ1 を採
用する必要があり、収束速度の低下を招く。LIMのス
テップ・サイズαについても、同様である。
【0009】未知系の同定において、同定しようとする
未知系のインパルス応答の先頭に長い平坦遅延が含まれ
る場合が、特に衛星回線を対象としたエコー・キャンセ
ラに頻繁に見られる。このような長い平坦遅延を含むイ
ンパルス応答に対しても、インパルス応答長に相当する
タップ数を有することが、従来のエコー・キャンセラに
とって十分にエコーを抑圧するために必要であった。実
際には平坦遅延部のタップ係数は零になるので、これら
の係数をフィルタ出力の計算に用いることは無駄にな
る。この問題を解決し、長い平坦遅延を含むインパルス
応答に対しても、効率的にシステム同定を行なう方法
が、「昭和59年電子通信学会通信部門全国大会予稿
集、No.595」(以下、「文献4」)に記載されて
いる。この方法は、平坦遅延と実質的な波形応答から成
るインパルス応答に対して、実質的な応答に対応する位
置の係数だけをフィルタ出力計算に用いて、演算量を減
らしている。以下、文献4に記載された方法について簡
単に説明する。
【0010】図10は、文献4に記載されたエコー・キ
ャンセラを示したブロック図である。図7に示したエコ
ー・キャンセラとの相違点は、図10が各タップ回路1
001 ,1002 ,…,100N から出て制御回路10
1を経た後、各タップ回路1001 ,1002 ,…,1
00N に戻る閉回路を有する点及び各タップ回路7
1 ,702 ,…,70N と各タップ回路1001 ,1
002 ,…,100N の構成である。制御回路101
は、各タップ回路1001 ,1002 ,…,100N
ら得た係数値を用いて、どの係数に対する演算を停止す
るかを決定し、その情報を制御信号として各タップ回路
1001 ,1002 ,…,100N に供給する。制御回
路101から供給された信号により各タップ回路100
1 ,1002 ,…,100N は不用な係数に対する演算
を停止する。
【0011】図11に、タップ回路100i のブロック
図を示す。図8に示したタップ回路70i との違いは、
入力信号801がセレクタ110を介して係数発生回路
82に供給されている点及び係数発生回路82で発生さ
れた係数がセレクタ111を介して乗算器83に供給さ
れている点である。セレクタ111は係数発生回路82
の出力又は零を選択して乗算器83に供給する。セレク
タ110は入力信号801又は零を選択して係数発生回
路82に供給する。セレクタ110,111は共に制御
回路101から各タップ係数に供給される制御信号11
5によって、零を選択する。従って、セレクタ110が
零を選択したときには係数発生回路82へ供給される信
号が、セレクタ111が零を選択したときには乗算器8
3における被乗数が零になり、係数更新量及び対応する
タップ回路出力は零となる。セレクタ110,111は
制御信号115が0のときに零を選択して出力する。次
に、制御回路101について説明する。
【0012】図12は、制御回路101のブロック図で
ある。制御回路101には、アダプティブ・フィルタの
Nタップからタップ係数及びタップ番号の値が供給され
る。制御回路101は、対応するタップ番号が、制御回
路内に記憶されているタップ番号と一致するタップ係数
値について最小値を検出し、その最小値に対応したタッ
プ番号の代りに制御回路内に記憶されている待ち行列の
先頭の値を新たなタップ番号として置換することにより
新規なタップ番号の組を構成し、アダプティブ・フィル
タのNタップに供給する。制御回路101への入力信号
125は各タップ回路1001 ,1002 ,…,100
Nから出て制御回路101に供給される信号、出力信号
126は制御回路101から各タップ回路1001 ,1
002 ,…,100N に供給される制御信号である。従
って、図中では1本の線で表示されているが、入力信号
125及び出力信号126はN多重信号である。入力信
号125はまず絶対値回路121に供給されて絶対値化
され、最小値検出回路122に伝達される。最小値検出
回路122はこれらの絶対値信号成分のうち最小のもの
を検出し、対応するタップ番号を先入れ先出し回路(F
IFO)123と記憶装置124へ伝達する。FIFO
123は、最小値検出回路122から信号が供給された
ときに、その時点で記憶しているサンプル値のうちで最
も早く入力された1サンプルを記憶装置124へ伝達す
る。記憶装置124にはフィルタリング演算の対象とな
るNタップの番号各々に対応して0又は1が記憶されて
おり、FIFO123から信号が伝達されたときにその
タップ番号に対応した値を0から1に変更する。一方、
最小値検出回路122から記憶装置124に供給された
タップ番号に対応した値は1から0に変更される。従っ
て、記憶装置124内の0と1の総数はそれぞれ一定
で、1の総数Mが係数を割当てる実効タップ数、0の数
N−Mが係数を割当てないタップ数となる。以上の操作
で得られた0及び1の並びから構成された信号は記憶装
置124から出力信号126として出力された後、各タ
ップ回路1001 ,1002 ,…,100N に供給され
る出力信号126のi番めの数値(0又は1)は、タッ
プ回路100i の制御信号となる。タップ回路100i
は出力信号126のi番めの数値を図11の制御信号1
15として、セレクタ110,111を制御する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】図11を用いて説明し
たように、文献4に記載された方法では、制御信号11
5として0が供給されたときにセレクタ111の出力と
して零が出力される。従って、係数発生回路82は実質
的に使用されず、無駄になる。さらに、図12の記憶装
置124の初期値として等間隔で有効タップ数に等しい
数の1を配置し、FIFO123すなわち待ち行列の初
期値として記憶装置124で0が割当てられたタップ番
号を小さい方から順に配置する。このような初期値を用
いた場合、平坦遅延が長いインパルス応答を近似する
と、波形応答部に対応するタップ番号がFIFO123
の中で出力に近い位置に移動し、記憶装置124に供給
されてタップ割当てされるまで、長時間を要する。従っ
て、収束時間が長くなるという問題点を有する。
【0014】本発明の目的は、ハードウェア規模が小さ
く、収束時間の短いアダプティブ・フィルタによるシス
テム特性推定方法及び装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のシステム特性推
定方法は、1サンプル周期ずつ遅延された複数の入力信
号サンプルを、適応的に変化する複数の被乗数と適応的
に組合せて乗算を行ない、該乗算に用いられない被乗数
のアドレスを待ち行列に格納し、前記乗算結果の総和を
もって出力とするアダプティブ・フィルタでシステム特
性を推定する際に、推定誤差を用いた被乗数の更新及び
前記乗算に用いられた被乗数の値を用いて、該被乗数
と、待ち行列内の値に対応した被乗数の入替えを予め定
められた回数に達するまで繰返して行ない、該繰返し回
数を適応的に制御することを特徴とする。
【0016】また、本発明のシステム特性推定装置は、
アダプティブ・フィルタを用いてシステム特性を推定す
る際に、入力信号を1サンプル周期遅延させる複数の遅
延素子の縦続接続からなる遅延素子列と、該遅延素子列
を構成する各遅延素子の出力と各遅延素子に対応した係
数との乗算を行なう複数の乗算回路と、前記複数の遅延
素子と複数の乗算回路との接続関係を決定するマトリク
ス・スイッチと、前記複数の乗算回路の出力の総和をと
る加算器と、前記複数の乗算回路の出力と前記アダプテ
ィブ・フィルタ出力と前記システム出力の差である推定
誤差を受け、前記マトリクス・スイッチに対する制御信
号を発生する制御回路とを少なくとも具備し、前記乗算
回路は前記特性推定誤差と前記各遅延素子の出力と係数
更新に用いる定数を受けて係数を発生する係数発生回路
と、該係数発生回路の出力と前記各遅延素子の出力とを
乗算して出力とする乗算器とから構成され、前記制御回
路は、前記係数発生回路出力を受けて絶対値化する絶対
値回路と、該絶対値回路出力のうちで最小のものを検出
して出力を自身に帰還する最小値検出回路と、該最小値
検出回路の出力を受けてスタックの最深分に格納すると
同時に最浅部の値を出力する先入れ先出し回路と、該先
入れ先出し回路の出力と遅延素子の出力を前記推定誤差
で制御されるタイミング回路の出力に従って選択して出
力するセレクタと、該セレクタの出力を受けて記憶内容
を逐次書換える記憶装置とから構成され、該セレクタ出
力を前記遅延素子に帰還すると同時に前記記憶装置出力
によって前記マトリクス・スイッチが制御されることを
特徴とする。
【0017】また、本発明のシステム特性推定装置は、
制御回路が、係数発生回路出力を受けて絶対値化する絶
対値回路と、該絶対値回路出力のうちで最大のものを検
出する最大値検出回路と、前記絶対値回路出力のうちで
最小のものを検出して出力を自身に帰還する最小値検出
回路と、該最小値検出回路の出力を受けてスタックの最
深部に格納すると同時に最浅部の値を出力する先入れ先
出し回路と、該先入れ先出し回路の出力と前記最大値検
出回路の出力を受け、前記先入れ先出し回路の出力と前
記最大値検出回路の出力との差が予め定められたしきい
値以下であるかどうかを判定し、しきい値以上である場
合には前記先入れ先出し回路の出力を前記先入れ先出し
回路へ帰還する判定回路と、該判定回路の出力と遅延素
子の出力を前記推定誤差で制御されるタイミング回路の
出力に従って選択して出力するセレクタと、該セレクタ
の出力を受けて記憶内容を逐次書換える記憶装置とから
構成され、該セレクタ出力を前記遅延素子に帰還すると
同時に前記記憶装置出力によって前記マトリクス・スイ
ッチが制御されることを特徴とする。
【0018】また、本発明のシステム特性推定装置は、
アダプティブ・フィルタを用いてシステム特性を推定す
る際に、入力信号を1サンプル周期遅延させる複数の遅
延素子の縦続接続からなる遅延素子列と、該遅延素子列
を構成する各遅延素子の出力と各遅延素子に対応した係
数との乗算を行なう複数の乗算回路と、前記複数の遅延
素子と複数の乗算回路との接続関係を決定するマトリク
ス・スイッチと、前記複数の乗算回路の出力の総和をと
る加算器と、前記複数の乗算回路の出力を受け、前記マ
トリクス・スイッチに対する制御信号を発生する制御回
路とを少なくとも具備し、前記乗算回路は前記推定誤差
と前記各遅延素子の出力と係数更新に用いる定数を受け
て係数を発生する係数発生回路と、該係数発生回路の出
力と前記各遅延素子の出力とを乗算して出力とする乗算
器とから構成され、前記制御回路は、前記係数発生回路
出力を受けて絶対値化する絶対値回路と、該絶対値回路
出力を受けて分散を計算する分散計算回路と、前記絶対
値回路出力のうちで最大のものを検出する最大値検出回
路と、前記絶対値回路出力のうちで最小のものを検出し
て出力を自身に帰還する最小値検出回路と、該最小値検
出回路の出力を受けてスタックの最深部に格納すると同
時に最浅部の値を出力する先入れ先出し回路と、該先入
れ先出し回路の出力と前記最大値検出回路の出力を受
け、前記先入れ先出し回路の出力と前記最大値検出回路
の出力との差が予め定められたしきい値以下であるかど
うかを判定し、しきい値以上である場合には前記先入れ
先出し回路の出力を前記先入れ先出し回路へ帰還する判
定回路と、該判定回路の出力と遅延素子の出力を前記分
散計算回路の出力で制御されるタイミング回路の出力に
従って選択して出力するセレクタと、該セレクタの出力
を受けて記憶内容を逐次書換える記憶装置とから構成さ
れ、該セレクタ出力を前記遅延素子に帰還すると同時に
前記記憶装置出力によって前記マトリクス・スイッチが
制御されることを特徴とする。
【0019】
【作用】本発明のシステム特性推定方法及び装置におけ
るアダプティブ・フィルタは、限られた数のタップ係数
を逐次切替えて異なるタップに割当てることにより、ハ
ードウェア規模を削減することができる。また、このア
ダプティブ・フィルタは、限られた数のタップ係数をイ
ンパルス応答の実質的な波形応答部に割当てる際に、係
数更新1回毎に位置変更を行なうタップの個数を適応的
に制御することにより、収束時間を短縮することができ
る。
【0020】
【実施例】次に図面を参照して本発明について詳細に説
明する。図1は、本発明の一実施例を示すブロック図で
ある。同図において、図10と同一の参照番号を付与さ
れた機能ブロックは図10と同一の機能を有するものと
する。図1と図10の相違点は、各タップ回路100
1 ,1002 ,………,100N が遅延素子列101
102 ,………,10N ,マトリクス・スイッチ14,
及び係数回路111,112 ,………,11M で置き換
えられている点にある。これに伴って、制御回路13
は、係数回路の出力と減算器3から供給される推定誤差
を用いてマトリクス・スイッチ14を制御する。
【0021】図1において、遅延素子101 に供給され
た入力信号は、1クロック毎に遅延素子102 ,……
…,10N へ逐次伝達される。遅延素子列101 ,10
2 ,………,10N はマトリクス・スイッチ14を介し
てM個の係数回路111 ,112 ,………,11M と接
続されている。但し、N>Mである。マトリクス・スイ
ッチ14は、制御回路13の出力により選択されたM個
の遅延素子列10i とM個の係数回路11j を逐次適応
的に接続する。
【0022】第i番めの係数回路11i の構成を図2に
示す。図2は基本的に図8のタップ回路に等しく、唯一
の違いは遅延素子81を有しないことである。図2の入
力信号20は図1の遅延素子10i の出力信号に対応す
る。その他の信号21,25,23は図8の801,8
03,802に対応し、それぞれ減算器3の出力である
差信号、加算器12へ供給される信号、ステップ・サイ
ズである。係数発生回路22、乗算器24は図8の係数
発生回路82、乗算器83と全く同じ動作をする。
【0023】図3に制御回路13の一具体例を示す。図
3の入力信号300はM個の係数回路111 ,112
………,11M から供給される係数値Cm,k と割当てタ
ップ番号Zm ,出力信号301はマトリクス・スイッチ
14の制御信号、入力信号302は減算器3から供給さ
れる誤差信号である。入力信号300として供給された
係数値Cm,k は絶対値回路31で絶対値化されて、最小
値検出回路33へ伝達される。
【0024】最小値検出回路33への入力がMサンプ
ル、すなわちM個の係数値とタップ番号を用いる場合
に、これらのサンプルを[Cm,k 、Zm ]とする。最小
値検出回路33ではCm,k の最小値min{Cm,k |m
=1 ,2 ,………,M}=Cj,kを検出し、対応するタ
ップ番号Zj をFIFO35へ供給する。Zj は最小値
検出回路33にも帰還されており、このZj を用いて
{Cm,k |m=1 ,2 ,………,M}を{Cm,k |m=1
,2 ,………,M,m≠j}に置き換える。従って、
次に新たな{Cm,k }が絶対値回路31から最小値検出
回路33に供給されるまでは、{Cm,k }のうち最小の
値、2番目に小さい値、………と小さい方から順に対応
したタップ番号がFIFO35に供給される。同時にF
IFO35は、最小値検出回路33から供給された信号
j を待ち行列最後尾の値として記憶し、待ち行列先頭
の値を新たなZj として設定した後、セレクタ53に伝
達する。新たなZj の設定を行なったときには、Cj,k
を零に再設定する。セレクタ53は、FIFO35から
供給された新しいZj と遅延素子54から供給された信
号のいずれかをタイミング回路55の出力で切替え、記
憶装置39へ伝達する。以上の動作の具体例を、M=
3,N=7,Zi=[136],FIFO初期値=[2
457]の場合について表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】表1を用いて、最小値検出回路33とFI
FO35の動作を説明する。但し、簡単のために、セレ
クタ53は常にFIFO35の出力を選択して記憶装置
39に伝達すると仮定する。まず、最小値検出の結果Z
2 が得られ、FIFO35でZ2 の値=3を待ち行列の
最後尾7の後へ移動し、待ち行列の先頭である2を新た
なZ2 とする。従って、Zi=[126],FIFO=
[4573]が回数1のときの記憶装置39の内容とし
て得られる。次に、最小値検出の結果Z1 が得られ、F
IFO35でZ1 の値=1を待ち行列の最後尾3の後へ
移動し、待ち行列の先頭である4を新たなZ1 とする。
従って、Zi=[426],FIFO=[5731]が
回数2のときの記憶装置39の内容として得られる。
【0027】タイミング回路55は被乗数を1回の被乗
数値更新についていくつ入替えるかを制御する。入力信
号302として誤差信号が供給されているタイミング回
路55は、誤差信号302に対応したタイミングで1か
ら0に変化する信号を生成する。タイミング回路55の
出力信号は、誤差信号が大きいときは最初に長い1の連
続の後に短い0が得られるように、誤差信号が小さくな
ると反対の特性が得られるように、定められる。タイミ
ング回路55の出力信号はセレクタ53へ供給されてお
り、セレクタ53はこの出力信号が0のときに遅延素子
54の出力を、1のときセレクタ53の出力を選択して
記憶装置39へ伝達する。また、セレクタ53の出力
は、遅延素子54を介して1サンプル周期遅延された
後、セレクタ53に帰還される。従って、記憶装置39
に供給される信号は、タイミング回路55の出力が0の
ときは1サンプル周期前の値で係数割当てタップは変化
せず、1のときはセレクタ53から新たに供給される値
で係数割当てタップが変化することになる。すなわち、
タイミング回路55から長時間1が供給されてから0に
変化すると、記憶装置39の内容は繰返し変化し、タッ
プの入替えが行なわれる。反対に短時間の1の連続の後
0に変化すると記憶装置39の内容は殆ど変化しないこ
とになる。表1の場合は例とすれば、回数1の終了時に
タイミング回路55の出力が1から0に変化すると記憶
装置39の内容は126となり、回数2の終了時にタイ
ミング回路55の出力が1から0に変化すると記憶装置
39の内容は426となる。記憶装置39の内容は、出
力信号301として出力される。以上の説明から明らか
なように、第3図のタイミング回路55の出力により、
係数更新1回当りに入替える係数の個数を誤差信号に基
づいて適応的に制御し、誤差信号が大きいときはたくさ
んの係数が、誤差信号が小さいときは少ない係数が入替
えられる。
【0028】図4は、制御回路13の他の具体例を示す
ブロック図である。図4は、絶対値回路31の出力を用
いて最大値検出回路32で最大値C1,kを検出し、対応
するタップ番号Z1 を判定回路37へ伝達する。判定回
路37にはFIFO35の出力Zj が供給されると同時
に、出力はセレクタ53に供給されている。判定回路3
7は最大値検出回路32から供給されたタップ番号Z1
とFIFO35から供給されたタップ番号Zj の差分が
予め与えられたしきい値より小さい場合はZj をセレク
タ53に伝達し、それ以外の場合はZj をFIFO35
に帰還する。FIFO35では帰還されたZj を待ち行
列の最後尾に配置し、待ち行列の先頭値を新たにZj
して設定する。このしきい値との比較及びZj の再設定
を、判定回路37からセレクタ53へデータが供給され
るまで反復する。以上の操作により、判定回路37から
記憶装置39へ供給される値及び遅延素子54を介して
セレクタ53へ帰還される値、すなわち新たに乗算に使
われることになったタップ番号と最大係数のタップ番号
との差分は、一定値以下に制限することができ、最大係
数タップ近傍にタップが集中して配置される。
【0029】図5は本発明の他の実施である。図5に示
した実施例においては、図1の制御回路13の代りに、
制御回路15が用いられており、誤差信号はもはや制御
回路15へ供給されていない。図6は図5に示した制御
回路15のブロック図である。図6と図4は、タイミン
グ回路55の制御法が異なる。図6においてはタイミン
グ回路55が誤差信号ではなく係数絶対値|Ci,k |の分
散で制御され、このために分散制御回路56が装備され
ている。
【0030】絶対値回路31の出力は分散計算回路56
へ供給されており、得られた係数絶対値の分散はタイミ
ング回路55へ伝達される。タイミング回路55は図3
で説明したとおりに動作するが、出力信号は誤差信号の
代りに分散計算回路56の出力である係数絶対値の分散
に従って変化する。タイミング回路55の出力信号は、
分散が小さいときは最初に長い1の連続の後に短い0が
得られるように、分散が大きくなると反対の特性が得ら
れるように、定められる。これは、係数の更新が進み、
誤差信号が減ると、インパルス応答の実質的波形応答部
に係数が集中して配置されるようになり、波形応答部以
外の広範囲に分布して全ての係数がほぼ零である場合に
比べて、係数絶対値の分布が広くなるからである。
【0031】これまでLMSアルゴリズムを仮定してき
たが、LMS特有の構成は図9に示した係数発生回路だ
けである。従って、LIMを初めとする他のアルゴリズ
ムにも本発明を適用することができる。本発明の応用に
関しても、エコー・キャンセラを例にとって説明してき
たが、平坦遅延と波形応答の組合せで表すことのできる
インパルス応答を有するシステムには、全て適用するこ
とができる。
【0032】
【発明の効果】以上詳細に述べたように、本発明によれ
ば、限られた数のタップ係数を逐次切替えて異なるタッ
プに割当てることにより、ハードウェア規模を削減する
ことができる。また、本発明のシステム特性推定方法及
び装置におけるアダプティブ・フィルタは、限られた数
のタップをインパルス応答の実質的な波形応答部に割当
てる際に、タップ位置の入替え数を可変とすることによ
り、収束時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】図1のタップ回路の詳細を示す図である。
【図3】図1の制御回路の一具体例を示すブロック図で
ある。
【図4】図1の制御回路の他の具体例を示すブロック図
である。
【図5】本発明の他の実施例を示すブロック図である。
【図6】図5の制御回路の一具体例を示すブロック図で
ある。
【図7】従来のアダプティブ・フィルタをエコー・キャ
ンセラに適用した例を示すブロック図である。
【図8】図7におけるタップ回路の詳細を示すブロック
図である。
【図9】図8における係数発生回路の詳細を示すブロッ
ク図である。
【図10】従来のアダプティブ・フィルタをエコー・キ
ャンセラに適用した別の例を示すブロック図である。
【図11】図10におけるタップ回路の詳細を示すブロ
ック図である。
【図12】図10の制御回路の詳細を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】 1 入力端子 2 2線−4線変換回路 3 減算器 4 出力端子 10i(1≦i≦N) 遅延素子 11i(1≦i≦M) タップ回路 13 制御回路 14 マトリクス・スイッチ 15 制御回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−230112(JP,A) 特開 平4−234212(JP,A) 特開 平3−266516(JP,A) 特公 平8−31815(JP,B2) 米国特許5245561(US,A) 米国特許4727424(US,A) 欧州特許出願公開492647(EP,A) 1990年電子情報通信学会春季全国大会 講演論文集A−177 P.1−177「適応 FIRフィルタのタップ位置制御アルゴ リズムとエコーキャンセラーへの応用」 電子通信学会技術研究報告CS84− 103P.25〜30(1984/11/29)「タッ プ選択形エコーキャンセラにおけるタッ プ位置制御法に関する検討」 東京大学工学部総合試験所年報第44巻 (1985)P.155〜160「タップの位置を 適応制御するエコーキャンセラ」

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1サンプル周期ずつ遅延された複数の入
    力信号サンプルを、適応的に変化する複数の被乗数と適
    応的に組合せて乗算を行ない、該乗算に用いられない被
    乗数のアドレスを待ち行列に格納し、前記乗算結果の総
    和をもって出力とするアダプティブ・フィルタでシステ
    ム特性を推定する際に、推定誤差を用いた被乗数の更新
    及び前記乗算に用いられた被乗数の値を用いて、該被乗
    数と、待ち行列内の値に対応した被乗数の入替えを予め
    定められた回数に達するまで繰返して行ない、該繰返し
    回数を適応的に制御することを特徴とするシステム特性
    推定方法。
  2. 【請求項2】 入替える被乗数の個数の適応制御は、外
    部から供給される推定誤差を用いて行なうことを特徴と
    する請求項1記載のシステム特性推定方法。
  3. 【請求項3】 入替える被乗数の個数の適応制御は、被
    乗数の値を用いて行なうことを特徴とする請求項1記載
    のシステム特性推定方法。
  4. 【請求項4】 被乗数入替えは、待ち行列内の先頭の値
    であるアドレスに対応する被乗数を乗算に用いるように
    設定し、被乗数の絶対値の最小値を検出し、該最小値に
    対応する被乗数のアドレスを前記待ち行列の最後尾に格
    納し、さらに乗算対象から除いて行なうことを特徴とす
    る請求項1,2又は3に記載のシステム特性推定方法。
  5. 【請求項5】 被乗数入替えは、待ち行列内の先頭の値
    が被乗数最大値の位置から予め定められた範囲内にある
    か否かの検定を行ない、該範囲内にない場合は該先頭の
    値を前記待ち行列の最後尾に格納して新たな待ち行列先
    頭の値に対して前記検定を行ない、前記予め定められた
    範囲内にある新たな待ち行列先頭の値を得るまで前記検
    定を繰返し、該先頭の値であるアドレスに対応する前記
    被乗数を乗算に用いるように設定し、前記被乗数の絶対
    値の最小値を検出し、該最小値に対応する被乗数のアド
    レスを前記待ち行列の最後尾に格納し、さらに乗算対象
    から除いて行なうことを特徴とする請求項1,2又は3
    に記載のシステム特性推定方法。
  6. 【請求項6】 被乗数の更新は、遅延された複数の入力
    信号サンプルと、アダプティブ・フィルタ出力とシステ
    ム出力の差である特性推定誤差を乗算して第1の乗算結
    果を得、該第1の乗算結果と予め定められた第1の定数
    を乗算して第2の乗算結果を得、該第2の乗算結果と遅
    延された第2の乗算結果を加算して加算結果を得、該加
    算結果を1サンプル周期遅延させた後前記加算に使用
    し、前記加算結果を更新された前記被乗数として用いる
    ことを特徴とする請求項1,2,3,4又は5に記載の
    システム特性推定方法。
  7. 【請求項7】 アダプティブ・フィルタを用いてシステ
    ム特性を推定する際に、入力信号を1サンプル周期遅延
    させる複数の遅延素子の縦続接続からなる遅延素子列
    と、該遅延素子列を構成する各遅延素子の出力と各遅延
    素子に対応した係数との乗算を行なう複数の乗算回路
    と、前記複数の遅延素子と複数の乗算回路との接続関係
    を決定するマトリクス・スイッチと、前記複数の乗算回
    路の出力の総和をとる加算器と、前記複数の乗算回路の
    出力と前記アダプティブ・フィルタ出力と前記システム
    出力の差である推定誤差を受け、前記マトリクス・スイ
    ッチに対する制御信号を発生する制御回路とを少なくと
    も具備し、前記乗算回路は前記特性推定誤差と前記各遅
    延素子の出力と係数更新に用いる定数を受けて係数を発
    生する係数発生回路と、該係数発生回路の出力と前記各
    遅延素子の出力とを乗算して出力とする乗算器とから構
    成され、前記制御回路は、前記係数発生回路出力を受け
    て絶対値化する絶対値回路と、該絶対値回路出力のうち
    で最小のものを検出して出力を自身に帰還する最小値検
    出回路と、該最小値検出回路の出力を受けてスタックの
    最深部に格納すると同時に最浅部の値を出力する先入れ
    先出し回路と、該先入れ先出し回路の出力と遅延素子の
    出力を前記推定誤差で制御されるタイミング回路の出力
    に従って選択して出力するセレクタと、該セレクタの出
    力を受けて記憶内容を逐次書換える記憶装置とから構成
    され、該セレクタ出力を前記遅延素子に帰還すると同時
    に前記記憶装置出力によって前記マトリクス・スイッチ
    が制御されることを特徴とするシステム特性推定装置。
  8. 【請求項8】 制御回路は、係数発生回路出力を受けて
    絶対値化する絶対値回路と、該絶対値回路出力のうちで
    最大のものを検出する最大値検出回路と、前記絶対値回
    路出力のうちで最小のものを検出して出力を自身に帰還
    する最小値検出回路と、該最小値検出回路の出力を受け
    てスタックの最深部に格納すると同時に最浅部の値を出
    力する先入れ先出し回路と、該先入れ先出し回路の出力
    と前記最大値検出回路の出力を受け、前記先入れ先出し
    回路の出力と前記最大値検出回路の出力との差が予め定
    められたしきい値以下であるかどうかを判定し、しきい
    値以上である場合には前記先入れ先出し回路の出力を前
    記先入れ先出し回路へ帰還する判定回路と、該判定回路
    の出力と遅延素子の出力を前記推定誤差で制御されるタ
    イミング回路の出力に従って選択して出力するセレクタ
    と、該セレクタの出力を受けて記憶内容を逐次書換える
    記憶装置とから構成され、該セレクタ出力を前記遅延素
    子に帰還すると同時に前記記憶装置出力によって前記マ
    トリクス・スイッチが制御されることを特徴とする請求
    項7記載のシステム特性推定装置。
  9. 【請求項9】 アダプティブ・フィルタを用いてシステ
    ム特性を推定する際に、入力信号を1サンプル周期遅延
    させる複数の遅延素子の縦続接続からなる遅延素子列
    と、該遅延素子列を構成する各遅延素子の出力と各遅延
    素子に対応した係数との乗算を行なう複数の乗算回路
    と、前記複数の遅延素子と複数の乗算回路との接続関係
    を決定するマトリクス・スイッチと、前記複数の乗算回
    路の出力の総和をとる加算器と、前記複数の乗算回路の
    出力を受け、前記マトリクス・スイッチに対する制御信
    号を発生する制御回路とを少なくとも具備し、前記乗算
    回路は前記推定誤差と前記各遅延素子の出力と係数更新
    に用いる定数を受けて係数を発生する係数発生回路と、
    該係数発生回路の出力と前記各遅延素子の出力とを乗算
    して出力とする乗算器とから構成され、前記制御回路
    は、前記係数発生回路出力を受けて絶対値化する絶対値
    回路と、該絶対値回路出力受けて分散を計算する分散計
    算回路と、前記絶対値回路出力のうちで最大のものを検
    出する最大値検出回路と、前記絶対値回路出力のうちで
    最小のものを検出して出力を自身に帰還する最小値検出
    回路と、該最小値検出回路の出力を受けてスタックの最
    深部に格納すると同時に最浅部の値を出力する先入れ先
    出し回路と、該先入れ先出し回路の出力と前記最大値検
    出回路の出力を受け、前記先入れ先出し回路の出力と前
    記最大値検出回路の出力との差が予め定められたしきい
    値以下であるかどうかを判定し、しきい値以上である場
    合には前記先入れ先出し回路の出力を前記先入れ先出し
    回路へ帰還する判定回路と、該判定回路の出力と遅延素
    子の出力を前記分散計算回路の出力で制御されるタイミ
    ング回路の出力に従って選択して出力するセレクタと、
    該セレクタの出力を受けて記憶内容を逐次書換える記憶
    装置とから構成され、該セレクタ出力を前記遅延素子に
    帰還すると同時に前記記憶装置出力によって前記マトリ
    クス・スイッチが制御されることを特徴とするシステム
    特性推定装置。
  10. 【請求項10】 係数発生回路は、各遅延素子の出力と
    前記特性推定誤差を乗算する第1の乗算器と、該第1の
    乗算器の出力と予め定められた第2の定数を乗算する第
    2の乗算器と、該第2の乗算器の出力と後述の第4の遅
    延素子出力を加算する加算器と、該加算器出力を1サン
    プル周期遅延させた後、前記加算器に帰還する第4の遅
    延素子とから構成され、該遅延素子出力を係数値として
    出力することを特徴とする請求項7,8又は9記載のシ
    ステム特性推定装置。
JP3031503A 1990-12-27 1991-01-31 システム特性推定方法及び装置 Expired - Fee Related JP2569979B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3031503A JP2569979B2 (ja) 1991-01-31 1991-01-31 システム特性推定方法及び装置
EP91122289A EP0492647B1 (en) 1990-12-27 1991-12-27 Adaptive filter capable of quickly identifying an unknown system
DE69125806T DE69125806T2 (de) 1990-12-27 1991-12-27 Adaptiver Filter geeignet zur schnellen Identifikation eines unbekannten Systems
US07/813,662 US5245561A (en) 1990-12-27 1991-12-27 Adaptive filter capable of quickly identifying an unknown system
CA002058495A CA2058495C (en) 1990-12-27 1991-12-27 Adaptive filter capable of quickly identifying an unknown system
AU90097/91A AU648621B2 (en) 1990-12-27 1991-12-30 Adaptive filter capable of quickly identifying an unknown system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3031503A JP2569979B2 (ja) 1991-01-31 1991-01-31 システム特性推定方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04245810A JPH04245810A (ja) 1992-09-02
JP2569979B2 true JP2569979B2 (ja) 1997-01-08

Family

ID=12333036

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3031503A Expired - Fee Related JP2569979B2 (ja) 1990-12-27 1991-01-31 システム特性推定方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2569979B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3204151B2 (ja) * 1997-02-13 2001-09-04 日本電気株式会社 適応フィルタ

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4727424A (en) 1986-10-16 1988-02-23 Rca Corporation Sampled data filtering system, including a crossbar switch matrix, as for a ghost cancellation system
US5245561A (en) 1990-12-27 1993-09-14 Nec Corporation Adaptive filter capable of quickly identifying an unknown system

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2540974B2 (ja) * 1990-03-15 1996-10-09 日本電気株式会社 アダプティブ・フィルタ適応化方法及び装置
JP2541378B2 (ja) * 1990-12-27 1996-10-09 日本電気株式会社 アダプティブ・フィルタによる未知システム近似の方法及び装置
JP3173017B2 (ja) * 1990-12-28 2001-06-04 日本電気株式会社 アダプティブ・フィルタ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4727424A (en) 1986-10-16 1988-02-23 Rca Corporation Sampled data filtering system, including a crossbar switch matrix, as for a ghost cancellation system
US5245561A (en) 1990-12-27 1993-09-14 Nec Corporation Adaptive filter capable of quickly identifying an unknown system

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
1990年電子情報通信学会春季全国大会講演論文集A−177 P.1−177「適応FIRフィルタのタップ位置制御アルゴリズムとエコーキャンセラーへの応用」
東京大学工学部総合試験所年報第44巻(1985)P.155〜160「タップの位置を適応制御するエコーキャンセラ」
電子通信学会技術研究報告CS84−103P.25〜30(1984/11/29)「タップ選択形エコーキャンセラにおけるタップ位置制御法に関する検討」

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04245810A (ja) 1992-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3204151B2 (ja) 適応フィルタ
JP3185709B2 (ja) アダプティブフィルタおよびその適応化方法
EP0561133A1 (en) Multi-channel echo cancellation with adaptive filters having selectable coefficient vectors
JP2625613B2 (ja) 適合型エコー・キャンセルの方法
JP2924762B2 (ja) アダプティブフィルタ及びその適応化方法
JP3159176B2 (ja) 帯域分割適応フィルタによる未知システム同定方法及び装置
US5867486A (en) Method and an apparatus for unknown system identification
JP2000196507A (ja) 多重化回線用エコ―除去の方法及び装置
JP2581458B2 (ja) アダプティブフィルタの適応化方法及び装置
JP2001251167A (ja) 適応フィルタ
JP2569979B2 (ja) システム特性推定方法及び装置
JP2541378B2 (ja) アダプティブ・フィルタによる未知システム近似の方法及び装置
JP3173017B2 (ja) アダプティブ・フィルタ
JP2540974B2 (ja) アダプティブ・フィルタ適応化方法及び装置
JP2888121B2 (ja) 適応フィルタによる未知システム同定の方法及び装置
JP2002009675A (ja) 多重化回線用エコー除去方法及び装置
JP3089794B2 (ja) 適応フィルタによる未知システム同定の方法及び装置
JP3180739B2 (ja) 適応フィルタによる未知システム同定の方法及び装置
JP2973656B2 (ja) 適応フィルタによる未知システム同定の方法及び装置
JP2017098861A (ja) エコーキャンセラ及びエコーキャンセル方法
JP4310926B2 (ja) エコーキャンセラ装置
JP2669291B2 (ja) 適応フィルタによる未知システム同定の方法及び装置
EP0715407B1 (en) Method and apparatus for controlling coefficients of adaptive filter
JP4324676B2 (ja) 適応フィルタ
JPH07235896A (ja) 適応等化器

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19960820

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees