JP2566827B2 - 洗浄剤組成物 - Google Patents

洗浄剤組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は洗浄剤組成物に関し、更に詳細には電子部
品、特にプリント基板からのはんだフラックス及びフラ
ックス残渣の除去に使用される洗浄剤組成物に関する。
〔従来の技術〕
一般に、電子機器等で使用されるプリント基板は、ガ
ラス、エポキシ樹脂等の積層板上に回路を作成し、この
回路にICチップ等の電子部品をはんだ付けすることによ
って製造されるが、このはんだ付けを完全かつ速やかに
行うために、はんだ付けに先立ってフラックス処理が行
われている。しかし、フラックスやフラックス残渣は回
路の電気特性等を悪化させるので、はんだ付け後洗浄剤
を用いて除去している。
この洗浄剤としては、これまで多くの水系又は溶媒系
の洗浄剤が提案されているが、実際には、引火点がな
く、化学的にも変化しにくい塩素系あるいはフロン系の
溶剤が使用されている。
また、近年、環境汚染が少なくかつ安全性の高い洗浄
剤として、米国特許第4,511,488号明細書、同第4,640,7
19号明細書、同第4,740,247号明細書等に見られるよう
なリモネン、ピネン、ジペンテン等のテルペン類も提案
されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、これらの洗浄剤はいずれを取っても、フラッ
クス除去性、耐劣化性及び低毒性という、洗浄剤組成物
に要求される条件のすべてを満たすようなものではなか
った。すなわち、塩素系及びフロン系の溶剤を用いる洗
浄剤は、安全性、毒性、環境汚染性等に大きな問題を有
しており、水系洗浄剤は、溶剤系洗浄剤に比較して危険
性と毒性が低い点では好ましいが、フラックス除去性に
おいて数段劣っている。また、リモネンに代表されるテ
ルペン類は、安全性とフラックス除去性を有しているも
のの、充分ではなく、使用時に劣化しやすく効果の持続
性に劣るという問題があった。
従って本発明は、上述のような従来技術のもつ欠点を
改良し、フラックス除去性、耐劣化性及び安全性に優れ
かつ環境汚染のない洗浄剤組成物を提供することを目的
とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
斯かる実情において、本発明者らは鋭意研究を行った
結果、特定のフラン誘導体を含有する洗浄剤組成物が上
記条件を具備することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は次の一般式(I)、(II)及び
(III) 〔式中、Aは水素原子又は−CH2−OROnX(ここ
で、Rは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、Xは水素
原子又は炭素数1〜18のアルキル基若しくはアシル基を
示し、nは0〜10の整数を示す)を示し、Bは−CH2
OROnXを示す〕 からなる群より選ばれるフラン誘導体を含有する洗浄剤
組成物を提供するものである。
本発明においてフラン誘導体(I)、(II)及び(II
I)の基A及びBにおいてnは0〜10の整数であること
が必要であり、10を越えるとフラックス除去性が低下す
る。またXは水素原子又は炭素数1〜18、特に好ましく
は炭素数1〜8のアルキル基若しくはアシル基である。
また、A及びBの結合位置は、式(I)、(II)又は
(III)においてフラン環の2又は5位であることが好
ましい。
斯かるフラン誘導体の具体例としては、フルフリルア
ルコール、テトラハイドロフルフリルアルコール、フラ
ンジメタノール及びこれらのアルキレン(エチレン、プ
ロピレン、ブチレン)オキサイド付加物、並びに以上の
化合物とアルキルクロライド又はアルキル脂肪酸等とを
反応させて得られるアルキルエーテル及びアルキルエス
テル等が挙げられる。
これらのフラン誘導体は単独又は2種以上を組合せて
配合することができ、その配合料はフラックス除去性を
維持し、持続性を確保するために、本発明洗浄剤組成物
中に50重量%以上であることが好ましい。また、鉱油や
他の有機溶媒を少量添加することにより、更にフラック
ス除去性を向上させることもできる。
本発明の洗浄剤組成物に界面活性剤を配合することに
よって、更に効果を増大させることができる。
界面活性剤としてはアニオン性活性剤、カチオン性活
性剤、両イオン性活性剤等のいずれも使用することがで
きるが、洗浄面への影響が少ないという点で非イオン系
界面活性剤が最もよい。例えばポリオキシアルキレンア
ルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノ
ールエーテル、ポリオキシアルキレンアルキル脂肪酸エ
ステル、ポリオキシアルキレンアリルフェノールエーテ
ル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、
ポリオキシアルキレンアルキルアミン、ソルビタン脂肪
酸エステル、ポリオキシアルキレン等が好ましく、その
なかでも平均HLB4〜15の非イオン性界面活性剤が特に優
れた効果を発現する。ここで、ポリオキシアルキレンと
しては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド又
はブチレンオキサイドの重合体が好ましい。
これらの界面活性剤の配合量は0.1〜30重量%、特に
3〜20重量%が好ましく、0.1重量%より少ないとこれ
を加えたことにより効果が奏されず、また30重量%を超
えると界面活性剤が洗浄表面に残留して、洗浄された部
品の特性に影響を及ぼすことがある。
また、本発明の洗浄剤組成物には、その効果を損なわ
ない範囲で、必要に応じて更にエタノール、高級アルコ
ール、グリコール等の各種アルコール、クエン酸、酒石
酸、フタル酸等の有機酸、防錆剤、防腐剤、消泡剤、酸
化防止剤などを配合してもよい。
本発明の洗浄剤組成物は、浸漬法、超音波洗浄法、揺
動法、スプレー法等の各種の洗浄方法において使用で
き、かつ好ましい結果を得ることができる。
本発明の洗浄剤を、フラックスの付着したプリント基
板の洗浄工程に用いる場合、例えば、まず本発明洗浄剤
組成物をいれた超音波洗浄槽で超音波洗浄し、次いで本
発明の洗浄剤組成物を満たした液浴槽において浸漬洗浄
し、最後に溶剤等でリンスする等の方法を連続的に行う
ことにより、効率的に洗浄することができる。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げて更に詳細に説明するが、本発明
はこれらに限定されるものではない。
実施例1〜14及び比較例1〜5 ICチップを装着したプリント配線板をフラックス処理
し、続いてハンダ処理してテストピースとした。このテ
ストピースを80℃に保った洗浄液に浸漬し、5分間洗浄
後プリント配線板からのフラックスの除去性を目視で評
価した。尚、洗浄液としては第1表の組成の新液及び新
液に10%のフラックス成分を含ませた劣化液を用いた。
結果は第1表のとおりである。
(評価基準) ◎:フラックス残着なく、非常に良好。
○:フラックス残着がほとんどなく、良好。
△:フラックス残着がわずかにあり、やゝ悪い。
×:フラックスが残着し、悪い。
〔発明の効果〕 叙上の如く、本発明の洗浄剤組成物は、優れたフラッ
クス除去性を有すると共に、安全性がよく環境汚染の心
配もないので、電子部品、特にプリント基板のフラック
ス洗浄工程に有利に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // H05K 3/26 H05K 3/26 (C11D 7/50 7:26) (C11D 10/02 7:26)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式(I)、(II)及び(III) 〔式中、Aは水素原子又は−CH2−OROnX(ここ
    で、Rは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、Xは水素
    原子又は炭素数1〜18のアルキル基若しくはアシル基を
    示し、nは0〜10の整数を示す)を示し、Bは−CH2
    OROnXを示す〕 からなる群より選ばれるフラン誘導体を含有する洗浄剤
    組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載のフラン誘導体を50重量%以
    上含有する洗浄剤組成物。
  3. 【請求項3】更に界面活性剤を0.1〜30重量%含有する
    請求項1又は2記載の洗浄剤組成物。
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FR2797449B1 (fr) * 1999-08-12 2001-09-14 Inst Francais Du Petrole Derives de tetrahydrofuranne utilisables dans des compositions detergentes pour carburants de type essence

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