JP2563170Y2 - 竪樋支持材及び取付部 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、雨樋における竪樋支持
材と竪樋取付部の構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の竪樋支持材は、竪樋を外側から抱
持する保持部と外壁外側面に取り付ける固定部とを有し
たものであり、竪樋の取付は、外壁施工後に竪樋支持材
を外壁に固着すると共に、この竪樋支持材に竪樋を支持
させて行うものであった。竪樋自体の形態は、断面円
形、多角形、それらの偏平形等があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかし、上記の如き構
成であると、竪樋支持材と竪樋がそっくり外壁外側に突
出してしまうものであり、この突出程度を少なくするた
めには、竪樋自体を適度な偏平形とする外なかった。本
考案は、このような竪樋の設置構造に着眼し、外壁面か
らの竪樋の突出を可能なかぎり少なく抑えることができ
るようにし得ると共に、竪樋支持材と外装材の納まりを
よくして、外観が良好なものとなるようにした竪樋支持
材と竪樋取付部の構造を提供せんとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本考案は、竪樋を納める凹部を有し、この凹部両側
に外装材裏側に配設される縁片を張出し形成して竪樋支
持材を構成したことを特徴とするものである。

【０００５】また、本考案は、竪樋を納める凹部両側に
縁片を張出し形成してなる竪樋支持材を外壁下地に固定
し、縁片の表面側部分に外装材の端部を当接させ、上記
凹部内に竪樋を嵌合させて竪樋取付部を構成したことも
特徴とするものである。

【０００６】

【作用】竪樋を収納する凹部が外装材間に納まり、この
凹部内に竪樋が収納される。

【０００７】

【実施例】以下、本考案の実施例について図面を参照し
て説明する。図１は本考案の竪樋支持材の一例を示す一
部切欠の斜視図、図２はこの竪樋支持材を用いた竪樋取
付部の構造を示す横断面図、図３は本考案の竪樋支持材
の別の実施例を示す斜視図、図４は図３の竪樋支持材を
用いた竪樋取付部の構成を示す横断面図である。

【０００８】竪樋支持材１は、プラスチック、塩ビ鋼板
その他のプラスチック積層鋼板、アルミニウム、ステン
レスその他の金属材等の適宜材料を押出成形若しくはプ
レス成形した長尺材にてなり、外壁下地１１に釘止め等
により固定可能な固定面２の両側から側面３，３を表側
方向に立設して、竪樋１３を収納可能な凹部４を形成
し、上記両側面３，３前端から外側に折曲した下地面と
平行状で適巾の見切り面５を形成し、さらに裏面方向に
折返すと共に外装材１２の裏面に接合可能な縁片６を形
成し、この縁片６の先端部を折返し縁として形成してあ
る。

【０００９】上記見切り面５と縁片６との段差は、外装
材１２を縁片６の表側に接合した状態において、見切り
面５と外装材１２の表面とが略々同面となるように設定
することができるが、肉厚が異なる外装材１２に共通に
使う汎用材とする場合には、外装材が薄い場合には図４
に示す如くに、見切り面５が外装材１２の表面よりも突
出してもよく、逆に若干凹んでもよい。

【００１０】上記竪樋支持材１の凹部４内には、適宜間
隔を置いて竪樋を支持するための竪樋係止具７を組合せ
てある。この竪樋係止具７は、上記竪樋支持材１と同素
材又は異素材で成形し、上記固定面２に接合する固定片
８の両側から係止片９，９を立設し、この係止片９，９
は互いの方向に若干弾性変形が可能に形成し、その先端
部に竪樋１３の側部に係止可能な内側突出した係止部１
０を形成してある。

【００１１】外装材１１は、サイディングボード、外装
タイル、その他の任意壁用外装材とすることができる。

【００１２】本考案で使用可能な竪樋は、断面円形、多
角形、その他任意の形状でよいが、特に、図示の如く凹
部４内に断面形の過半部以上が納まる偏平形状の竪樋１
３とするのが、外装壁面からの突出程度を少なくし得て
好ましい。また、この縦樋１３の両側部には、上記竪樋
係止具７の係止部１０が係止可能な係合凹部１４を形成
してある。

【００１３】而して、竪樋取付部の構造は、外壁下地１
１に予め定めた縦方向位置に竪樋支持材１を固定し、竪
樋支持材１両側の縁片６，６の表側に、それぞれ外装材
１２，１２の端部を重合するようにして外装材１２，１
２を配設し、見切り面５と外装材１２端との間隙部にコ
ーキング材１５を充填する一方、竪樋支持材１の凹部４
内に適宜間隔を置いて竪樋係止具７を固定し、その上で
外側から凹部４内に竪樋１３を押圧して、竪樋１３を竪
樋係止具７に係止させて形成してある。なお、竪樋係止
具７の固定は、竪樋支持材１の固定時に同時的に行うこ
とも可能である。

【００１４】図中、符号１６は柱、１７は垂木等の支持
材であるが、図示の壁構造は本考案を限定するものでは
ない。なお、図示していないが、上記竪樋係止具７は、
竪樋支持材１と同長となるような長尺材として形成して
あってもよいものである。

【００１５】図３は、上記とは異なる竪樋支持材の一例
を示し、図４はこの竪樋支持材を用いた竪樋取付部の構
造を示してある。

【００１６】この竪樋支持材１Ａは、凹部４Ａの両側面
３Ａ，３Ａ内に、竪樋１３の係合凹部１４に係止可能な
係止部１０Ａを上下方向に適宜間隔を置いて突設し、そ
の他の構成は前記実施例と同様にしてなっている。

【００１７】この係止部１０Ａは、一体成形し、或いは
側面３Ａの所定部分をプレスによって折曲成形し、或い
はまた、側面３Ａの所定位置に別成形の突起部材を固着
一体化して成形する等、任意方法で形成することができ
る。

【００１８】この竪樋支持材１Ａを用いた竪樋取付部の
構成は前記実施例の場合と同様である。また、前記実施
例の場合と同様に、係止部１０Ａは、竪樋支持材１Ａの
上下方向に連続した突条として形成することもできる。
なお、上記いずれの実施例においても、竪樋１３は係止
部１０乃至１０Ａと係止する構成例を示したが、竪樋の
筒体半分以上を抱持する態様の係止構成であってもよい
ものである。

【００１９】

【考案の効果】このようにして、本考案による竪樋支持
材は、外装材の施工と同時的に設置することができると
共に、外装材間に埋め込まれたごとき状態に設置するこ
とができ、また、外装材端縁に見切り面を形成して外装
材の一部となるように構成させることができる。また、
竪樋取付けラインを常に正確に設定することができる。

【００２０】また、竪樋取付部は、外装材間に形成され
て外装材の一部を構成することになり得るので、施工が
簡便となり、施工効率が高まると共に、竪樋支持材の取
付けに伴う外装材の損傷のおそれも生じなくなり、外装
材から竪樋が丸ごと突出することがないので、外装外観
を良好なものとすると同時に、邪魔になることもなく、
外物が衝突するおそれも少なくなって、縦樋の損傷が生
じにくくなる。しかも、竪樋の着脱ができるので、メン
テナンスも便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る竪樋支持材の一実施例を示す一部
切欠の斜視図である。

【図２】図１の竪樋支持材を用いた竪樋取付部の構成を
示す横断面図である。

【図３】本考案に係る竪樋支持材の別の実施例を示す斜
視図である。

【図４】図３の竪樋支持材を用いた竪樋取付部の構成を
示す横断面図である。

【符号の説明】

１ 竪樋支持材 ２ 固定面 ３ 側面 ４ 凹部 ５ 見切り面 ６ 縁片 ７ 竪樋係止具 １０ 係止部 １１ 外壁下地 １２ 外装材 １３ 竪樋 １４ 係合凹部 １５ コーキング材

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 竪樋を納める凹部を有し、この凹部両側
   に外装材裏側に配設される縁片が張出し形成されてなる
   構成を有する竪樋支持材。
2. 【請求項２】 竪樋を納める凹部両側に縁片を張出し形
   成してなる竪樋支持材が外壁下地に固定され、縁片の表
   面側部分に外装材の端部が当接し、上記凹部内に竪樋が
   嵌合してなる構成を有する竪樋取付部。