JP2563086Y2 - スピーカ装置 - Google Patents

スピーカ装置

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JP2563086Y2
JP2563086Y2 JP2603892U JP2603892U JP2563086Y2 JP 2563086 Y2 JP2563086 Y2 JP 2563086Y2 JP 2603892 U JP2603892 U JP 2603892U JP 2603892 U JP2603892 U JP 2603892U JP 2563086 Y2 JP2563086 Y2 JP 2563086Y2
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久統 田中
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Victor Company of Japan Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はスピーカ装置の改良に関
し、更に具体的にはAV(Audio Visual)シアタショ
ー,SR(Sound Reinforcement),PA(Public Addr
ess),演劇ステージ,展示などのスピーカシステムに
おけるスピーカ配置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスピーカ装置,例えばショーステ
ージにおけるスピーカ装置としては、よく知られている
ように図6のようになっている。同図において、ステー
ジ10上の左右には、ツイータSH,スコーカSM,ウ
ーハSLを各々含むスピーカユニット11L,11Rが
各々配置されている。これらの各スピーカSH,SM,
SLには、高域,中域,低域の各周波数帯域の音声信号
がパワーアンプPAで増幅されて各々供給されている。
なお、ステージ10の前方には多数の客席12がある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、このような
従来技術では次のような不都合がある。 (1)ステージ10上に配置されているウーハSLによ
って再生出力された低音が無指向的に伝播し、ステージ
10で使用するマイクロホン14に対する低域フィード
バックによってハウリングが発生することがある。この
ような不都合を改善するためにウーハSLをステージ1
0の後ろの方に移動させると、リスナ16との距離が遠
くなって周囲(壁や天井など)の影響を受けるようにな
り、低音がこもったり共鳴音が付きやすくなって音質が
劣化してしまう。
【0004】(2)ウーハSLから出力された低音がス
テージ10から遠く離れた客席12のリスナ16にも聞
こえるようにするため、パワーアンプPAとして大出力
のものが必要となる。このような不都合を改善するため
に、例えばウーハSLをリスナ16の近くへ分離移動す
る方法が考えられるが、今度は低音部の音像定位がぼや
けることになる。
【0005】本考案は、これらの点に着目したもので、
大出力のパワーアンプを使用することなく、音像定位の
移動やハウリング,あるいは周囲環境による悪影響を効
果的に防止して、良好に低音再生を行うことができるス
ピーカ装置を提供することを、その目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本考案は、低音用スピーカと他のスピーカとによっ
て周波数帯域毎に信号が分離再生されるスピーカ装置に
おいて、前記低音用スピーカをリスナ側に近接して配置
するとともに、リスナから見たときの低音用スピーカと
他のスピーカとの距離差に対応して、低音用スピーカに
供給される信号に遅延を与える遅延手段を備えたことを
特徴とする。
【0007】
【作用】本考案は、離間して配置されたスピーカに供給
される信号間に遅延手段によって時間差を与えると音像
定位が変化するハース効果(先行効果)を利用したもの
である。図4には、その様子が示されている。同図
(A)に示すように、左右のスピーカSPL,SPRか
ら同じ音を同時に出力すると、それらから等距離の位置
にいるリスナ16には、スピーカSPL,SPRの中央
から音が聞こえてくる。
【0008】これに対し、同図(B)に示すように、ス
ピーカSPR側にディレイ回路18を挿入して右側の信
号に遅延を与えるようにすると、音がスピーカSPLの
方から聞こえるようになり、音像定位は矢印F方向に移
動することになる。一般に、ディレイタイムが数10μ
S程度から定位の移動が感じられるようになり、数mS
で完全に片側に定位するようになる。また、最大で数1
0mS程度が良好な効果を得ることができる限界である
とされている。
【0009】本考案によれば、低音用スピーカはリスナ
側に近接して配置される。そして、この低音用スピーカ
に供給される信号に、低音用スピーカと他のスピーカと
の距離に対応した遅延が与えられる。これによって、ハ
ース効果により低音用スピーカによる再生音の音像定位
が他のスピーカと一致するようになる。
【0010】
【実施例】以下、本考案によるスピーカ装置の一実施例
について、添付図面参照しながら詳細に説明する。な
お、上述した従来技術と同一の構成部分又は従来技術に
対応する構成部分には、同一の符号を用いることとす
る。
【0011】図1には、本実施例におけるスピーカ装置
が示されている。同図において、ステージ10上には、
ツイータSH及びスコーカSMによって構成されたスピ
ーカユニット20R,20Lが各々配置されている。ま
た、座席12に近い側方には、適当な間隔で多数のウー
ハSLA〜SLNが各々左右対称に配置されている。な
お、このように本実施例は左右対称となっているので、
以下の説明では左側の部分について説明する。
【0012】上述した各部のうち、ステージ10上のス
ピーカユニット20Lとリスナ16Aとの距離はdA1
ウーハSLAとリスナ16Aとの距離はdA2となってい
る。また、ステージ10上のスピーカユニット20Lと
リスナ16Bとの距離はdB1、ウーハSLBとリスナ1
6Bとの距離はdB2となっている。同様にして、ステー
ジ10上のスピーカユニット20Lとリスナ16Nとの
距離はdN1、ウーハSLNとリスナ16Nとの距離はd
N2となっている。
【0013】図2には、前記実施例の回路構成が示され
ている。同図において、音声信号の入力端子22は、一
方においてパワーアンプ24,26の入力側に接続され
ており、これらの出力側にはツイータSH,スコーカS
Mが各々接続されている。また、入力端子22は、他方
において音声信号中の低音域を取り出すローパスフィル
タ(LPF)28の入力側に接続されており、このLP
F28の出力側はディレイ回路30A〜30Nの入力側
に各々接続されている。そして、これらディレイ回路3
0A〜30Nの各出力側には、パワーアンプ32A〜3
2Nを各々介して上述したウーハSLA〜SLNが各々
接続されている。これらのディレイ回路30A〜30N
の信号遅延量は、リスナ16A〜16Nにおけるスピー
カユニット20LとウーハSLA〜SLNとの距離差に
対応して設定されている。
【0014】以上のような実施例では、ウーハSLA〜
SLNがディレイ回路30A〜30Nと長いスピーカケ
ーブルによって接続されており、LPF28やディレイ
回路30A〜30NはウーハSLA〜SLNと別の場所
に配置されている。しかし、図3に示すようなウーハS
LA〜SLNを含む低音スピーカシステムSUの構成例
のように、それらを一体に構成するようにしてもよい。
【0015】同図において、低音スピーカシステムSU
には、出力レベル調整用のボリュームツマミ34,再生
周波数帯域調整用のツマミ36,配置位置設定用のツマ
ミ38が各々設けられている。これらのうち、ツマミ3
6は、図2のLPF28の特性設定に関係するもので、
このツマミ36の設定周波数に対応してLPF28の通
過周波数帯域が設定されるようになっている。また、ツ
マミ38は、図2のディレイ回路30の特性設定に関係
するもので、このツマミ38の設定距離に対応してディ
レイ回路30の信号遅延量が設定されるようになってい
る。
【0016】次に、本実施例の作用について説明する。
まず、ウーハSLAは、例えばリスナ16Aから見たと
きの低音の音像定位がステージ10上のツイータSH,
スコーカSMと一致するように、ディレイ回路30Aに
よる信号遅延量が設定される。すなわち、ウーハSLA
とツイータSH,スコーカSMとの距離差ΔLA=dA1
−dA2によって生ずる音の位相差がディレイ回路30A
で補正され、上述したハース効果によってステージ10
上に低音を音像定位させるようにする。このときのディ
レイ回路30Aにおける信号遅延量ΔTAは、 ΔTA=3・ΔLA+15 =3・(dA1−dA2)+15 …………………………(1) となる。なお、ΔLAの単位をメートルとするとΔTA
単位はmSとなる。
【0017】同様にして、第i番目のウーハSLiにつ
いては、 ΔTi=3・ΔLi+15 =3・(di1−di2)+15 …………………………(2) となる。このようにして計算された信号遅延量が得られ
るように、ディレイ回路30A〜30Nの特性が設定さ
れる。図3の例では、低音スピーカシステムSUのツマ
ミ38を設置位置に対応する値に設定することによっ
て、そのような信号遅延が与えられるようになる。
【0018】従って、座席12のリスナ16Aから見る
と、ウーハSLAから出力される音がハース効果によっ
てあたかもステージ10上から聞こえてくるように感じ
られることになる。リスナ16B〜16Nについても同
様である。一般に、300Hz以下の低域の音は聴感上
指向性がないと言われており、ウーハSLA〜SLNを
ツイータSH,スコーカSMの位置からリスニング位置
まで分離移動して再生すると、音像がぼやけて各スピー
カ間のつながり具合が聴感上くずれる。しかし、本実施
例では、ディレイ回路30A〜30Nによる信号遅延を
行ってハース効果による音像定位の移動が行われるの
で、そのような不都合は生じない。
【0019】また、例えばdN1/dN2=2となる場合に
は、リスナ16Nの位置で音圧が+6dBアップし、パ
ワー換算比で4倍となる。従って、ウーハSLNがステ
ージ10上に設置された場合と同様の大きさの音を1/
4のパワーで得ることが可能となる。更に、本実施例に
よれば、ステージ10上のマイクロホン14とウーハS
LA〜SLNが離れるようになるので、ハウリングも良
好に防止されるようになる。例えば、ウーハとマイクロ
ホン14との距離が今までの2倍になったとすると、マ
イクロホン14の位置における低音の音圧は−6dBと
なる。すなわち、ハウリングマージンが6dB上がるこ
とになる。
【0020】加えて、本実施例ではウーハSLA〜SL
Nがリスナ近くに設置されるため、天井や壁などの周囲
環境の影響を受けにくくなり、こもらないクリアな低音
が得られるようになる。
【0021】なお、本考案は、何ら上記実施例に限定さ
れるものではなく、例えば次のようなものも含まれる。 (1)前記実施例は、本考案をコンサートホールのよう
な比較的大きな音響システムに適用した例であるが、図
5に示すような比較的小さな音響システムにも同様に適
用可能である。この実施例は、テレビジョン40におけ
る低音再生をテレビジョン40よりもリスナ16側に配
置されたウーハSLL,SLRで再生するもので、これ
らで再生される低音については所要の信号遅延が行われ
る。これによって、ハース効果により低音の音像定位が
テレビジョン40側のスピーカSL,SRの位置とな
り、前記実施例と同様の効果が得られる。その他、オー
ディオ装置などにも同様に適用可能である。 (2)前記実施例では、複数のウーハを配置したが、も
ちろん1つでもよい。また、モノラル再生,ステレオ再
生いずれの場合にも適用可能である。
【0022】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によるスピ
ーカ装置によれば、ウーハをリスナ側に配置するととも
に信号遅延を行うこととしたので、ハース効果によって
音像定位を確保でき、ハウリングや周囲環境の影響を受
けることなく良好に低音再生を行うことができるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案によるスピーカ装置の一実施例を示す説
明図である。
【図2】前記実施例の接続構成を示す回路図である。
【図3】本考案によるスピーカ装置の応用例を示す説明
図である。
【図4】ハース効果を示す説明図である。
【図5】本考案の他の実施例を示す説明図である。
【図6】従来のスピーカ装置の例を示す説明図である。
【符号の説明】
10…ステージ、11L,11R,20L,20R…ス
ピーカユニット、12…座席、14…マイクロホン、1
6,16A〜16N…リスナ、18,30A〜30N…
ディレイ回路(遅延手段)、22…入力端子、24,2
6,32A〜32N,PA…パワーアンプ、34,3
6,38…ツマミ、40…テレビジョン、SH…ツイー
タ、SL,SR,SPL,SPR,…スピーカ、SLA
〜SLN,SLL,SLR…ウーハ(低音用スピー
カ)、SM…スコーカ、SU…低音スピーカシステム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−256300(JP,A) 特開 平3−49400(JP,A) 特開 平2−13097(JP,A) 特開 平3−157099(JP,A) 特開 昭61−29300(JP,A) 特開 平4−294638(JP,A) 実開 昭63−171092(JP,U) 実開 平2−30699(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低音用スピーカと他のスピーカとによっ
    て周波数帯域毎に信号が分離再生されるスピーカ装置に
    おいて、前記低音用スピーカをリスナ側に近接して配置
    するとともに、リスナから見たときの低音用スピーカと
    他のスピーカとの距離差に対応して、低音用スピーカに
    供給される信号に遅延を与える遅延手段を備えたことを
    特徴とするスピーカ装置。
JP2603892U 1992-03-27 1992-03-27 スピーカ装置 Expired - Lifetime JP2563086Y2 (ja)

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JP2603892U JP2563086Y2 (ja) 1992-03-27 1992-03-27 スピーカ装置

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JP2603892U JP2563086Y2 (ja) 1992-03-27 1992-03-27 スピーカ装置

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JPH0580100U JPH0580100U (ja) 1993-10-29
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