JP2562579B2 - 単結晶の製造方法 - Google Patents

単結晶の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はシリコン単結晶において、半導体デバイス素
材として、特に長さ方向に極めて均一な実用範囲の抵抗
率を有するN型シリコンCZ単結晶の製造方法に関する。
[従来の技術] 従来シリコン単結晶としては、浮遊帯域溶融法(以
下、FZ法という)によって得られるFZ単結晶とチョクラ
ルスキー法(以下、CZ法という)によって得られるCZ単
結晶が広く知られている。
FZ法は、先ず上軸に所定の直径の多結晶棒を、下軸に
は種結晶を保持し接触部を高周波加熱コイルで溶融す
る。
溶融が終ったのち、種結晶を回転しながら上下軸を同
時に微速で下降させ溶融帯を多結晶棒の上端まで移動す
ることにより単結晶化する。
CZ法は、原料多結晶を石英ルツボ中で溶解後、目的の
結晶方位の種結晶の先端を融液につけ、先端が僅かに溶
解し釣合が保たれるような温度に設定し、平衡に達した
のち種結晶を回転させながら単結晶の引上げを開始す
る。
この場合、融液の温度を均一化するなどの目的で、た
とえば種結晶とルツボをそれぞれ逆方向に5〜20rpm程
度回転させながら、融液の温度と引上げ速度を制御して
所望の単結晶を育成する。
FZ法は融体が雰囲気ガス以外の物質に触れないので汚
染がなく、高抵抗率で長さ方向に均一な結晶の製造がで
きる反面、大口径のものを得るには高度な技術が必要と
なる。
一方、CZ法は大口径化は比較的容易である反面、石英
ルツボと融体が接するため汚染を受けやすく高抵抗率お
よび長さ方向に均一な抵抗率を有する結晶は得られにく
い。
たとえば、現在市販されている高純度石英ルツボを使
用してN型で抵抗率約1000Ω・cmの原料の多結晶シリコ
ンを用いてノンドープで単結晶を育成した場合、石英ル
ツボ中に含まれる微量のボロン、アルミニウムなどが溶
融シリコン中に溶け込み第3図中曲線Cと同様に単結晶
は結晶トップ部からP型に変換し、しかもボトム部に行
くほど抵抗率は大幅に低下する。また、たとえば、同様
にN型で抵抗率130Ω・cm程度の原料多結晶シリコンを
用いてノンドープで引上げると、引上げ初期にはN型で
あるが、アクセプタ混入により次第に抵抗率が上昇に、
引上げ条件によっては、途中でP型に転換し、その後は
抵抗率が低下していく第3図中の曲線Dのような抵抗率
分布を示すようになる。
磁場を用いたMCZ法(マグネティック アプライド
チョクラルスキー メソッド)においても、石英ルツボ
からの不純物汚染量は幾分減少するものの上記CZ法と同
様の現象が起こる。この様子は第3図に示した。
また、通常ICやディスクリートデバイスに用いられる
抵抗率50Ω・cm以下のCZ単結晶においては、石英ルツボ
からのアクセプタ不純物の量をはるかに越えてドープさ
れた偏析係数の小さなリン、ヒ素、アンチモンなどのド
ナー不純物のために、第4図のように結晶のトップ部か
らボトム部にかけて急激に抵抗率が低下する。第4図中
Eはリン、Fはヒ素、Gはアンチモンをドープした場合
の結晶長さ方向の抵抗率分布を示す。
単結晶の長さ方向の抵抗率分布を実用抵抗率範囲に均
一にすることはデバイスのニーズ及び結晶の取得率向上
の面から有益であることから、いくつかの改善方法が報
告されている。たとえば、1983年版「ソリッドステート
テクノロジー」8月号、121ページには2つのルツボ
を用い、一方のルツボで単結晶の引上げを行ないつつ、
他方のルツボより新たな原料融液を供給する方法が示さ
れている。
しかし、これらの方法は装置の大型化、シリコン融液
の移送など、装置上及び技術上困難な問題が残されてお
り、工業的には実用化されていない。
このように、CZ単結晶に関しては、実用抵抗率範囲で
しかも結晶の長さ方向にわたって均一な抵抗率を有する
中性子ドープされたFZ単結晶のようなものは未だ実用的
な段階では存在しない。
[発明が解決しようとする問題点] FZ法による単結晶は、原料に高純度多結晶を用いれは
高い抵抗率のN型単結晶を得ることができるため、中性
子照射処理を施す素材として従来から広く行なわれてき
た。
一方、CZ法による単結晶は、前記のごとく、ルツボ中
からの不純物のため、高い抵抗率のものは得難く、また
結晶の長さ方向に抵抗率分布に傾きをもっているため中
性子照射処理用の素材として用いられることはなかっ
た。
しかし、大口径のCZ単結晶を中性子照射処理用の素材
として用いることができるようになれば、一ウェーハ当
りから作られる素子数が増し生産性は向上する。今後、
ますますウェーハの大口径化が予想される中で、FZ法は
装置上の制約からこれができ難いため、CZ法による大口
径の単結晶の利用が望まれていた。
本発明は、以上のような技術的困難さから実現されな
かった、CZ法あるいはMCZ法による単結晶を結晶長さ方
向に傾きのない高い抵抗率で引上げることを可能にし、
さらに、この単結晶に中性子照射処理を施して、半導体
デバイス用素材として実用抵抗率範囲で結晶長さ方向に
抵抗率の均一なN型シリコンCZ単結晶を与えるものであ
る。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、以下に述べるように2つの大きな工程から
なる。
すなわち、シリコン単結晶を原子炉内に放置して中性
子照射ドープを行なうシリコン単結晶の製造方法におい
て、第1工程としてCZ法またはMCZ法によるシリコン単
結晶の引上げを行なう際、導電型N型の多結晶シリコ
ン、たとえば抵抗率90Ω・cm以上のN型多結晶シリコン
を原料としてノンドープで引上げを行ない、この単結晶
のトップ側からボトム側にかけての抵抗率分布及びその
分布傾きから、ルツボ中からのアクセプタ不純物の混入
量を求め、次に、前記混入アクセプタ不純物を補償する
より僅かに多い量でしかも、前記アクセプタによる単結
晶の長さ方向への抵抗率の分布傾きを相殺するような偏
析係数をもつドナー不純物をドープして単結晶の引上げ
を行ない、長さ方向に極めて均一な抵抗率を有する高抵
抗率のN型シリコン単結晶を得、第2校工程として、こ
のN型シリコン単結晶に中性子照射処理を施すことによ
って、半導体デバイス用素材として実用抵抗率範囲であ
って、長さ方向にきわめて均一な抵抗率を有するN型シ
リコンCZ単結晶を得るものである。
なお、本発明に用いられるN型ドーパントとしては、
リン、アンチモン、ヒ素等があげられる。
しかし、アンチモン、ヒ素に関しては、中性子照射処
理すると、その同位体の半減期が長いため残留放射能に
よる安全性に問題があり、必ずしも実用的であるとは言
えない。
[作用] 本発明により従来になく極めて均一な抵抗率を有する
実用抵抗率範囲のCZ単結晶が得られるところは次の作
用、原理に因る。
すなわち、通常CZ法あるいはMCZ法により、一般に用
いられている石英ルツボに高純度N型多結晶シリコンを
溶融してノンドープで単結晶の引上げを行なうと、石英
ルツボに含まれるホウ素やアルミニウムが溶出してシリ
コンにいわゆるアクセプタ不純物として作用し、得られ
る単結晶は第3図に示したように、長さ方向に抵抗率に
傾きを持ったP型の単結晶になったり、あるいは、引上
げ初期はN型のままで、途中でP型に転換した単結晶に
なったりする。
MCZ法を用いれば、石英ルツボから溶出する不純物量
は減少するが、結晶長さ方向に混入するこれらアクセプ
タが、結晶トップからボトムにかけて増大していく傾向
には変りはない。
抵抗率分布に傾きが生ずるのは、不純物の石英ルツボ
からの溶出と偏析のためである。
よく知られるように、シリコンに対するホウ素の平衡
偏析係数は0.8、リンのそれは0.35であるから、通常IC
やディスクリート用の抵抗率範囲のN型の単結晶シリコ
ンを得るため、リンをドーパントとして用いると、ルツ
ボからのアクセプタ不純物の偏析とドーパントとしての
リンの偏析との差により、引上げた単結晶の長さ方向の
抵抗率分布は第4図中曲線Eのごとく傾斜したものとな
る。
ルツボ中からの不純物の溶出については、本発明者ら
が更に詳しく検討したところ、引上げ初期から後期まで
常に起きているため、引上げ進行と共に、その偏析作用
と相まってルツボ中から単結晶にとり込まれるアクセプ
タ濃度が急激に上昇していくことが明らかになった。こ
の様子は第6図に示す。第6図はN型500Ω・cmの多結
晶原料シリコンを用いてノンドープで引上げた、単結晶
中の不純物量からドナー不純物量を差引いた結晶長さ方
向のアクセプタ不純物の濃度分布を示している。
不純物の常時溶出が起きるため、初期濃度をもとに偏
析係数から算出したアクセプタの単結晶中における理論
的濃度上昇(第6図中曲線L)より、実測されたもの
(第6図中曲線K)の方が上回り、単結晶ボトム側すな
わち引上げ後期ほどその差が大きくなっている。
本発明は、先ず、第1工程で、この溶出アクセプタ不
純物、特にホウ素のルツボ中における濃度上昇割合が、
ドナー、特にリンの偏析による濃度上昇の割合に近いこ
とを利用する。
単に偏析作用によるだけならば、前記したごとくホウ
素の偏析係数は0.8、リンのそれは0.35であるから、互
いの濃度上昇割合は決して同等にはならない。ホウ素が
溶出され続けることにより結果的にリンの濃度上昇割合
と近いものになるのである。
そこで、N型のシリコン単結晶をCZ法またはMCZ法で
得る場合、予め掴んでおいたこのルツボ中から単結晶に
取り込まれるアクセプタ不純物量に対し、これを補償す
るより僅かに多いドナー不純物、たとえばリンを添加し
ておいて引上げれば、ルツボからのアクセプタ不純物の
常時溶出と偏析によって起こる濃度上昇に対し、添加ド
ナー不純物の偏席による濃度上昇が近いものになり、単
結晶長さ方向の抵抗率の分布傾きが互いに相殺されて、
最終的に極めて均一な抵抗率分布を有するN型シリコン
単結晶が先ず得られる。
ところで、このように石英ルツボからのアクセプタ不
純物を補償するより僅かに多いだけのドーパントを添加
する方法であると、通常広く行なわれているドナーをド
ープして実用抵抗率範囲のN型CZ単結晶を得る場合に較
べ、そのドープ量は少なくならざるをえない。引上げら
れた単結晶の抵抗率分布は均一でも半導体デバイス用素
材としての実用的な抵抗率より高くなる。そこで、こう
して得た単結晶に目的抵抗率を狙って中性子照射処理を
施せば、最終的に実用抵抗率範囲にきわめて均一なN型
のシリコン単結晶が得られることになる。
次に、実施例を揚げながら本発明を詳説する。
[実施例1] 本実施例は、本発明に係わる単結晶の引上げを行なう
に当り、ノンドープ引上げを行なった単結晶が石英ルツ
ボからの不純物混入により、導電型、不純物濃度分布等
においてどのような特性をもつかを把握するために行な
ったものである。
T社製14インチ石英ルツボに抵抗率500Ω・cmN型の原
料多結晶シリコン25kgを装填し、5インチφ単結晶の引
上げを通常のMCZ法により実施した。
第3図中曲線Cに、本実施例により得られた単結晶の
導電型と、長さ方向の抵抗率分布を示す。
また、第5図には、実線で本実施例により得られた単
結晶の長さ方向の、フォトルミネッセンス法で定量分析
した不純物濃度分布を示し、破線で、引上げ初期濃度を
もとに自然凝固の理論から算出した不純物濃度分布を示
した。
Hはホウ素、Iはアルミニウム、Jはリンを表す。
本実施例から分かる様に、原料多結晶シリコンにN型
の抵抗率500Ω・cmのものを用いると、第3図中曲線C
のように、得られる単結晶はP型で、不純物偏析により
結晶長さ方向の抵抗率分布に傾きをもったものとなる。
このように、N型のものがP型に転換するのは、すでに
述べたように、ルツボ中からアクセプタ不純物が溶出さ
れて単結晶中にとり込まれるためである。第5図によれ
ば、ルツボ中から溶出し単結晶にとり込まれる不純物に
は、ホウ素、アルミニウムのようなアクセプタのみなら
ず、ドナーとしてのリンもあるが、第6図に示したよう
に、アクセプタ量がドナー量を上回るため、結果的に引
上げられた単結晶はP型になる。
第6図中曲線Kは、本実施例で得られたシリコン単結
晶の長さ方向の、アクセプタ濃度からドナー濃度を差引
いた、フォトルミネッセンス法による実測の濃度分布曲
線で、曲線Lはこの初期濃度から理論的に描いた濃度分
布曲線である。
第1表には、結晶の長さ方向、すなわち各固化率にお
ける不純物濃度分布を示す。さらに、CZ法により同様に
引上げを行なったが、結晶長さ方向の不純物濃度分布
は、第2表に示した。
なお、第1表、第2表及び図面に記載された「固化
率」とは、全原料融液重量に対し引上げられた単結晶重
量を%で表示したものである。
[実施例2] T社製14インチ石英ルツボに、抵抗率130Ω・cmN型の
原料多結晶シリコン25kgを装填し、5インチφ単結晶の
引上げを通常のMCZ法により実施した。
第3図中曲線Dに、本実施例により得られた単結晶の
導電型と、長さ方向の抵抗率分布を示す。
本実施例によれば、原料多結晶シリコンがN型130Ω
・cmのものでは、引上げ初期は暫くはN型のままで、抵
抗率が上昇してくるが、引上げ進行に伴いやがてP型に
転換し、そののち抵抗率は次第に低下する。
実施例1の場合と同様、これは、アクセプタが石英ル
ツボより溶出していることを示している。
[実施例3] 次に、この結果から、実施例1における単結晶中の抵
抗率分布の傾きを相殺して、長さ方向に均一な500Ω・c
mのN型単結晶を与えるよう次のようにして、先ずリン
のドープ量を算出し、抵抗率500Ω・cmのN型原料多結
晶シリコン25kgにリン原子を3.12×1017atomドープした
ものについて、実施例1で用いた石英ルツボに装填しMC
Z法による引上げを行なった。
<ドープ量の算出> 第1表より、たとえば、固化率74.7%の点でノンドー
プの場合の不純物濃度は、それぞれ、 リン 4.64×1012atom/cm3 ホウ素 10.8×1012atom/cm3 アルミニウム14.5×1012atom/cm3 したがって、抵抗率に寄与するアクセプタは[ホウ素濃
度]+[アルミニウム濃度]−[リン濃度]すなわち、
2.07×1013atom/cm3
ここで、この2.07×1013atom/cm3のアクセプタを補償
して、N型500Ω・cmの抵抗率を与えるためには、アー
ビンの曲線から、さらに9×1012atom/cm3の量のリンが
必要となる。
そこで、固化率が、たとえば74.7%のところで、2.07
×1013+9×1012=2.97×1013atom/cm3となるようにす
るには、 初期リン濃度が、自然凝固の理論式、 ここで、Cg:固化率gのときの結晶にとり込まれる不純
物濃度(atom/cm3) Ko:平衡分配係数(リンゆえ、0.35) CLO:初期不純物濃度(atom/cm3) いま、Cg=2.97×1013,g=0.747,Ko=0.35であるから、 CLO=3.47×1013でなければならない。
Siの密度は2.33ゆえ、このCLOを2.33で除すると1.489
×1013(atom/cm3)が算出される。
したがって、抵抗率500Ω・cmのN型原料多結晶シリ
コン25kg中に必要とされるリンは3.72×1017atomであ
る。なお、引上げ条件により、理論式より若干ずれるの
で、実験によりドープ量は微調整した(微調整後のドー
プ量は3.22×1017atomである。)。
本実施例により得られたN型シリコン単結晶の長さ方
向の抵抗率分布は第2図の直線Aのようである。
この単結晶の長さ方向の抵抗率分布はきわめて均一
で、ほぼ500Ω・cmに揃っており、通常実施されている
リンドープによった引上げ単結晶に較べ高抵抗率であっ
た。
同様に、CZ法によっても同様の引上げを行った。
この場合は、ノンドープの結果は第2表をもちいた。
たとえば、固化率73%のところで300Ω・cmとなるに
は、前記同様の計算を行なって、抵抗率500Ω・cmのN
型原料多結晶シリコン25kgにリン原子は7.04×1017atom
必要となる。
前記同様、ドープ量の微調整は行なった。
この引上げ結果は第2図の直線Bに示すように、得ら
れたN型シリコン単結晶の長さ方向の抵抗率分布はきわ
めて均一でほぼ300Ω・cmに揃っている。
[実施例4] 実施例3と同様にして、実施例2における単結晶の抵
抗率分布傾きを相殺して長さ方向に均一な抵抗率500Ω
・cmのN型単結晶を与えるように、リンドープ量を算出
すると、抵抗率130Ω・cmN型原料多結晶シリコン25kgに
リン原子が、1.08×1017atom必要となる。ドープ量の微
調整をして、実施例1で用いた石英ルツボに装填し、MC
Z法による引上げを行なった。
引上げ結果は、第2図の直線Aとほとんど同一であっ
た。
[実施例5] MCZ法により実施例3、及び実施例4で得られた単結
晶を、熱中性子束密度6.65×1013n/cm2・sec,照射時間6
770secで中性子照射処理した。
その結果、得られた単結晶は導電型N型で、抵抗率45
Ω・cmの長さ方向に実用抵抗率範囲できわめて均一なも
のであった。
この結果を第1図の直線Xに示す。
実施例3においてCZ法により得られた単結晶について
は、熱中性子束密度6.65×1013n/cm2・sec,照射時間522
0secで中性子照射処理した。
その結果、得られた単結晶は導電型N型で、抵抗率40
Ω・cmの長さ方向に実用抵抗率範囲できわめて均一なも
のであった。
この結果を第1図の直線Yに示す。
[発明の効果] 本発明によれば、引上げ装置には何ら新たな機構を付
加することなく引上げを行なうことができる。しかも、
その結果は、従来CZ法あるいはMCZ法による単結晶に比
較して、長さ方向にきわめて均一な高抵抗率の単結晶が
先ず得られるのである。
CZ法においては、石英ルツボの純度、原料多結晶シリ
コン等の主材料、補助材料や原料多結晶シリコンの溶融
温度、溶融時間、装填量と石英ルツボの大きさ、形状、
引上速度、ルツボ回転数、その他、MCZ法によるシリコ
ン融液の熱対流の抑制などの結晶引上条件によって、単
結晶にとり込まれるアクセプタ不純物量をある程度コン
トロールできるため、アクセプタ不純物の混入を少なく
するような条件下で本発明を実施すると、中性子照射処
理前において数百Ω・cm〜1000Ω・cmという、長さ方向
に均一な高抵抗率の単結晶を得ることができる。
したがって、半導体デバイス素材として利用するため
に、目的とする抵抗率に対応して中性子照射処理の程度
を変えれば、自由に狙い抵抗率に均一な単結晶を得るこ
とができる。
従来CZ法あるいはMCZ法のように、ドープ剤の多寡に
よって目的抵抗率のものを得る方法では、抵抗率の単結
晶長さ方向の分布が傾くことは避けることができない。
この結果、単結晶一本当り利用できる部分は限られたも
のとなる。
本発明によれば、たとえばリンをドーパントとして用
いたものは、中性子照射後の残留放射能の問題もないう
え、その抵抗率分布もきわめて均一であるから、デバイ
ス素材として利用できる部分が大幅に増し、歩留り、生
産性が向上する。
また、一定条件で引上げて、中性子照射処理で狙い抵
抗率へ落とすのであるから、引上げ後の単結晶の適用範
囲が広がるとともに、引上げ工程の単一化が計られ効率
が向上する。
本発明は、始めの工程において、本来純粋であるべき
石英ルツボに極く?微量夾雑物として存在するアクセプ
タ不純物が、単結晶引上げ過程で溶出されてくる現象を
逆に利用するものであるから、ルツボの物性が異なれば
当然、それに対応してドーパント量も変えられる。
また、本発明からはさらに、ルツボ製造時にルツボ中
に積極的にドーパント不純物を混入させておき、この溶
出現象を利用する方法も考えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明により得られた単結晶の長さ方向の固
化率に対する抵抗率の分布図。 第2図は、本発明の第1工程後の単結晶の長さ方向の固
化率に対する抵抗率の分布図。 第3図は、MCZ法により、ノンドープで引上げた単結晶
の導電型と、長さ方向の固化率に対する抵抗率分布を示
す図。 第4図は、MCZ法により、リン、ホウ素、ヒ素をドープ
剤として引上げた従来の単結晶の長さ方向の固化率に対
する抵抗率の分布図。 第5図は、MCZ法により、ノンドープで引上げた単結晶
の長さ方向の固化率に対する、不純物の濃度分布とその
不純物の種類を示す図。 第6図は、MCZ法により、ノンドープで引上げた単結晶
の長さ方向の固化率に対する、アクセプタからドナーを
差し引いたアクセプタ不純物濃度分布を示す図。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコン単結晶を原子炉内に放置して、中
    性子照射ドープを行なうシリコン単結晶の製造方法にお
    いて、CZ法、またはMCZ法によるシリコン単結晶の引上
    げを行なう際、導電型N型の多結晶シリコンを原料とし
    てノンドープで引上げを行ない、この単結晶のトップ側
    からボトム側にかけての抵抗率分布及びその分布傾きか
    ら、ルツボ中からのアクセプタ不純物の混入量を求め、
    この混入量を補償するより僅かに多い量で、しかも、前
    記アクセプタによる単結晶の長さ方向への抵抗率の分布
    傾きを相殺するような偏析係数をもつドナー不純物をド
    ープして単結晶の引上げを行ない、長さ方向に極めて均
    一な抵抗率を有する高抵抗率のN型シリコン単結晶を
    得、ついで、このN型シリコン単結晶に中性子照射処理
    を施すことによって、半導体デバイス用素材として実用
    抵抗率範囲であって、長さ方向に極めて均一な抵抗率を
    有するN型シリコンCZ単結晶を得ることを特徴とするN
    型シリコンCZ単結晶の製造方法。
  2. 【請求項2】前記ドナー不純物はリンである特許請求の
    範囲第1項記載のN型シリコンCZ単結晶製造方法。
  3. 【請求項3】前記引上げに用いられる原料多結晶シリコ
    ンはN型で、抵抗率90Ω・cm以上である特許請求の範囲
    第1項記載のN型シリコンCZ単結晶製造方法。
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