JP2562240Y2 - 照光式ツマミ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は電子機器のツマミに係
り、特に照度を抑えた照光式ツマミに関する。

【０００２】

【従来技術】従来は図３及び図４に示す照光式ツマミが
提供されていた。

【０００３】図において、３は照光式ツマミのキャップ
部であり、光漏れを防止するため光を減衰させる合成樹
脂のスモーク材（不透明材）を用いて、導光部と共に二
色成形加工されている。3aはキャップ部に設けられ前面
パネルの裏面に当接し光漏れを防止するフランジ、3bは
キャップ部３の頂部でツマミ頂部、3cはツマミ頂部3bに
設けられた文字抜き部である。11は照光式ツマミであ
り、キャップ部３と第１の導光部から成り、合成樹脂材
を用いて二色成形により、両者一体に形成されている。
12は照光式ツマミ11の第１の導光部であり、導光性を有
し、且つ光の拡散作用を有した合成樹脂の乳白材を用い
て、キャップ部３と共に二色成形により成形されてい
る。12aは導光部12の底部であるツマミの底部、12bは導光
部12の頂部に設けた表示文字部、13は電子機器の前面パ
ネル、13aはツマミ用孔、13bは前面パネル13の裏面、14は
プリント基板、15はプリント基板14にマウントされた発
光部材であるランプ、16はツマミの底部12a と僅かな隙
間を設けてプリント基板にマウントされたプッシュスイ
ッチ、17は導光性と光の拡散作用を有した合成樹脂の乳
白材を用いて、通常の成形加工により形成した照光式ツ
マミ、17aはキャップ部、17bは光漏れを防止する文字抜き
塗装、17cはキャップ部17a に設けられ塗装したフラン
ジ、17dは第１の導光部、17eは表示文字である。

【０００４】上記の様に構成した従来の照光式ツマミは
図３(A)(B)に示す第１の例では、ツマミの底部12a の近
傍に設けたランプ15からの光を、ツマミ上部12b に拡散
しつつ導光する様に、合成樹脂の乳白材を用いて、キャ
ップ部３と共に照光式ツマミ11を二色成形により形成し
ている。

【０００５】そして、この照光式ツマミ11を、前面パネ
ル13のツマミ用孔13a に、裏面13b側から挿通し、図示
していないバネ部材によって前面パネル13側に付勢し
て、押し戻し自在に支持している。

【０００６】これにより、ランプ15からの光は導光部12
を経由してツマミ頂部3bの表示文字部12b を照明してい
る。

【０００７】図４に示す第２の例では、導光性と光の拡
散作用を有した合成樹脂の乳白材を用いて、二色成形で
はない通常の成形加工によりキャップ部17a と第１の導
光部17d を有した照光式ツマミ17を形成し、次に導光部
17d を除くキャップ部17a 全体に文字抜き塗装17b を施
している。

【０００８】そして、上記第２の例と全く同様にして、
表示文字17e を照明している。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の照光式ツマミは、昼間の視認性を重視して、導光部に
用いた乳白材の乳白度を上げる（濃くする）と拡散効率
が高くなり、光むらは軽減されるが、夜間での照度が高
くなり過ぎて眩しくなるという欠点があった。

【００１０】また、夜間での照光を淡いものにしようと
して、乳白色度を下げ（薄くし）透明に近付けると拡散
効果が弱くなり、光むらが発生しやすくなるという欠点
があった。そしてデザインや構造上の制約からツマミと
ランプが接近することが多く、この場合更に光むらが発
生しやすかった。

【００１１】更に、光むらや照度の調節のため形状変更
をしていたので、金型費がかかっていた。

【００１２】更に文字抜き塗装をしたものは、塗装がは
げることがあった。

【００１３】この考案は上記した点に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは従来例の欠点を解消
し、照度を減少させ且つ光むらの無い照光式ツマミを提
供するところにある。

【００１４】

【課題を解決するための手段】この考案の照光式ツマミ
は、光漏れを防止するキャップ部と、ツマミの底部近傍
に配置した発光部材からの光をツマミの頂部に導光する
棒状の導光部とで構成した合成樹脂製の照光式ツマミに
おいて、前記導光部がスモーク材と乳白材との混合材に
より前記キャップと一体に形成されたものである。

【００１５】

【作用】この考案によれば、棒状の導光部に光を減衰さ
せるスモーク材と、光を導光し拡散する乳白材を混合し
た合成樹脂材を用いたので、拡散作用を損わず、光を減
衰させた照光式ツマミとなり、昼夜とも同等の視認性が
確保できる。

【００１６】

【実施例】この考案に係る照光式ツマミの実施例を図１
及び図２に基づき説明する。なお従来例と同一部分には
同一符号を付してその説明を省略する。

【００１７】図において、１は照光式ツマミであり、キ
ャップ部３と導光部からなり、合成樹脂材を用いて二色
成形により、両者一体に形成されている。２は照光式ツ
マミ１の棒状の導光部であり、導光性と光の拡散作用を
有した乳白材及び光を減衰させるスモーク材を適正な比
率で混合した合成樹脂材を用いて、キャップ部３と共に
二色成形により形成されている。

【００１８】2aは導光部２の底部であるツマミの底部、
2bは導光部２の頂部に設けた表示文字部である。

【００１９】上記の様に構成した本考案の照光式ツマミ
１は、導光性と光の拡散作用を有した乳白材及び光を減
衰させるスモーク材を適正な比率で混合した合成樹脂材
を用い、導光部２とキャップ部３とを二色成形して一体
に形成している。

【００２０】そして、図３(A) に示す前記従来例と全く
同様に、この照光式ツマミ１を、前面パネル13のツマミ
用孔13a に組み込んでいる。

【００２１】これにより、ランプ15から発射した光は、
ツマミの底部2a及び側部から入射し、導光部２内で拡散
し減衰して、適正な照度で照明むらも無く表示文字部2b
を照明する。

【００２２】

【考案の効果】この考案に係る照光式ツマミによれば、
上述のように構成したので、照度が抑えられ光むらも発
生せず夜間及び昼間の視認性が大幅に向上する。

【００２３】また、光むらや照度の調節は、材料の乳白
材及びスモーク材の混合比を変えればよく、金型改修が
不要なので金型変更費が削減できる。

【００２４】更に、非常に微妙な照度の調節ができるの
で、意匠の自由度が増加する。

【００２５】更に文字抜き塗装の様にはげることが無い
という効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の照光式ツマミを示す斜視図である。

【図２】同照光式ツマミを示す側面断面図である。

【図３】(A) 従来の昭光式ツマミの第１の例を示す側面
断面図である。 (B) 同例を示す斜視図である。

【図４】同照光式ツマミの第２の例を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 照光式ツマミ ２ 導光部 2a ツマミの底部 2b 表示文字部 ３ キャップ部 3a フランジ 3b ツマミ頂部 3c 文字抜き部

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 光漏れを防止するキャップ部と、ツマミ
   の底部近傍に配置した発光部材からの光をツマミの頂部
   に導光する棒状の導光部とで構成した合成樹脂製の照光
   式ツマミにおいて、 前記導光部がスモーク材と乳白材との混合材により前記
   キャップと一体に形成されていることを特徴とする照光
   式ツマミ。