JP2558235B2 - 4輪駆動車の動力伝達装置 - Google Patents

4輪駆動車の動力伝達装置

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JP2558235B2
JP2558235B2 JP26107087A JP26107087A JP2558235B2 JP 2558235 B2 JP2558235 B2 JP 2558235B2 JP 26107087 A JP26107087 A JP 26107087A JP 26107087 A JP26107087 A JP 26107087A JP 2558235 B2 JP2558235 B2 JP 2558235B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、4輪駆動車、特にセンタデフと、該センタ
デフのロック、フリーの切換および2輪駆動−4輪駆動
の切換を行う切換装置と、リモートフリーホイールとを
備えた4輪駆動車の動力伝達装置に関する。
(従来の技術) エンジンの出力を分割して前輪および後輪に動力伝達
するようにした4輪駆動車には、旋回時に前輪と後輪と
の間に生じる回転差を吸収してスムーズな旋回走行が得
られるようにするセンタデフを備えたものがある。ま
た、このセンタデフを備えた4輪駆動車においては、登
板路やぬかるみなどの悪路での走行を容易にするため、
該センタデフの差動動作を阻止するデフロック機構を備
え、走行状態や路面の状態などによってセンタデフをフ
リーにした4輪駆動走行と、該センタデフをロックした
4輪駆動走行の切換えを行い得るようにしたものがあ
り、このような4輪駆動車の具体例として、例えば特開
昭59−128018号公報に開示されたものがある。
更に、4輪駆動車においては、燃費性能等を考慮し
て、4輪駆動が必要でない場合に2輪駆動走行が可能な
ように2輪駆動−4輪駆動の切換機構(以下、2−4切
換機構という)を備えることがあり、この場合、2輪駆
動時に従動輪となる車輪の回転により該車輪の差動装置
が徒らに駆動されることによる回転抵抗を軽減するた
め、該車輪への動力伝達経路を遮断するリモートフリー
ホイールを備えることがある。
ところで、上記の如きセンタデフのロック機構と2−
4切換機構を備える場合、これらを1つの切換装置とし
て構成する場合があり、この場合、例えば第5図に示す
ように構成される。つまり、入力軸Aを介してエンジン
からの動力が入力される入力要素B1と前輪側及び後輪側
へ動力を夫々出力する2つの出力要素B2,B3とを有する
センタデフBが備えられた構成において、例えば2輪駆
動時に前輪C,Cが従動輪となるものとすると、上記セン
タデフBにおける後輪側への出力軸Dが連結された出力
要素B3(もしくは入力要素B1)に設けられた第1スプラ
インE1と、前輪C,C側への出力要素B2に設けられた第2
スプラインE2と、該出力要素B2に連結された時に前輪C,
C側に動力伝達機構Fを介して動力を伝達する第3スプ
ラインE3とをこの順序で同軸上に配置すると共に、これ
らのスプラインにスライド可能に嵌合されたスリーブE4
とで切換装置Eを構成する。そして、上記スリーブE4
図示のように第1,第2スプラインE1,E2に跨って嵌合さ
せた状態とすれば、センタデフBの2つの出力要素B2,B
3(もしくは入力要素B1と一方の出力要素B2)とが結合
されることにより該センタデフBがロックされ、且つ前
輪C,C側への動力の伝達が遮断された2輪駆動状態が得
られ、また上記スリーブE4を第1〜第3スプラインE1
E3に跨って嵌合させれば、センタデフBがロックされた
状態で前輪C,C側へも動力が伝達される4輪駆動状態が
得られ、更にスリーブE4を第2,第3スプラインE2,E3
跨って嵌合させれば、センタデフBの各要素がフリーな
状態での4輪駆動状態が得られるように構成する。これ
によれば、一つのスリーブE4のスライド操作だけでセン
タデフBのロック、フリーの切換と、2−4切換とが行
われることになる。
そして、このような切換装置Eに加えて、第5図に示
すように上記の如きリモートフリーホイールGを備えた
4輪駆動車においては、該ホイールGが遮断されている
2輪駆動走行から該ホイールGが接続される4輪駆動走
行へ切換える際に、先ず上記切換装置Eにおけるスリー
ブE4を第1〜第3スプラインE1〜E3に跨って嵌合するセ
ンタデフロックの4輪駆動位置までスライドさせ、この
状態でリモートフリーホイールGを接続すると共に、そ
の後更にスリーブE4をスライドさせてセンタデフフリー
の4輪駆動状態とするように構成される。これは、リモ
ートフリーホイールGの接続に際して、その両側の部材
G1,G2の回転速度を整合させるためである。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、センタデフBに加えて上記のような切換装
置EとリモートフリーホイルGとを備えた4輪駆動車に
おいて、2輪駆動走行から4輪駆動走行への切換時に、
旋回等により前、後輪間に回転速度差が生じた場合、次
のような問題が発生する。つまり、第6図(a)に上記
切換装置Eの各スプライン噛合部の展開図を示すよう
に、2輪駆動時には、エンジンからの動力が後輪側への
み伝達されるように、該切換装置Eの第1,第2スプライ
ンE1,E2をスリーブE4によって結合して第3スプラインE
3を分離した状態にあり、この状態から4輪駆動走行へ
切換える際には、上記スリーブE4を第3スプラインE3
へ操作して、第6図(b)に示すように該スリーブE4
スプラインを第1,第2,第3スプラインE1,E2,E3に噛合せ
る。そして、この状態でエンジンからの動力を前輪側へ
も伝達するためにリモートフリーホイールGを接続する
のであるが、この時旋回等により前輪と後輪との間に回
転差が生じていると、上記リモートフリーホイールGを
介して前輪に連動する第3スプラインE3と後輪に連動す
る第1,第2スプラインE1,E3との間に逆方向の力が発生
し、スリーブE4ないし切換装置Eの全体に捩れが生じる
ことになる。そのため、第1〜第3スプラインE1〜E3
びスリーブE4のスプラインにおける各歯の側面が大きな
面圧で接することになり、第6図(b)に示す状態(セ
ンタデフロックの4輪駆動状態)から、スリーブE4のス
プラインが第2,第3スプラインE2,E3のみに嵌合う状態
(センタデフフリーの4輪駆動状態)への該スリーブE4
の操作に大きな操作力が必要となり、あるいは操作困難
となる場合が生じるのである。
そこで、本発明はセンタデフのロック、フリーの切換
機能と2−4切換機能とを備えた切換装置が備えられ、
且つ2輪駆動時に従動軸となる車輪への動力伝達経路に
該経路を断接するリモートフリーホイールが設けられた
4輪駆動車において、2−4切換時に関する上記の如き
問題を解消し、該2−4切換操作の円滑化を図ることを
目的とする。
(問題点を解決するための手段) 上記の目的を達成するために本発明は次のように構成
したことを特徴とする。
即ち、センタデフと、該センタデフのロック機構及び
前輪側への動力の伝達を断接する2−4切換機能を有す
る切換装置と、前輪側への動力伝達経路に設けられたリ
モートフリーホイールとが備えられた4輪駆動車におい
て、上記切換装置を、センタデフにおける入力要素もし
くは後輪側への出力要素に設けられた第1スプライン
と、前輪側への出力要素に設けられた第2スプライン
と、この第2スプラインに結合された時に前輪側に動力
を伝達する第3スプラインと、これらのスプラインに嵌
合して、第1,第2スプラインに跨って嵌合された状態、
第1,第2,第3スプラインに跨って嵌合された状態、およ
び第2,第3スプラインに跨った状態にスライド可能なス
リーブとで構成する。そして、上記第3スプラインの歯
のピッチを他のスプラインのピッチの2倍以上の整数倍
とすると共に、上記スリーブの第3スプライン側の端部
における該第3スプラインの軸方向寸法より短い所定範
囲に欠歯部を設け、該欠歯部における歯のピッチを第3
スプラインのピッチに対応させて他の部分のピッチの2
倍以上の整数倍とする。
(作用) 上記の構成によれば、切換装置におけるスリーブが第
1,第2スプラインを結合している時は、センタデフがロ
ックされ且つ前輪側への動力の伝達が遮断されることに
より、後輪のみが駆動される2輪駆動状態となる。そし
て、この状態から4輪駆動走行に切換えるべく、上記ス
リーブをスライドさせて第1,第2,第3スプラインを結合
した時、前輪側への動力伝達経路上に設けられたリモー
トフリーホイールが接続されることにより、センタデフ
がロックされた状態で前輪側へも動力が伝達されるセン
タデフロックの4輪駆動状態となる。この時、前、後輪
間に回転速度差が生じていると、従来構造では、切換装
置に捩り力が作用し、スリーブを第2,第3スプラインが
結合されるセンタデフフリーの4輪駆動位置までスライ
ドさせるのが困難となる。
しかし、本発明における切換装置においては、上記第
3スプラインと、スリーブにおける該第3スプライン側
の端部の所定範囲におけるスプラインの歯のピッチが他
のスプライン及びスリーブにおける他の部分のピッチの
2倍もしくはそれ以上の整数倍とされているので、該第
3スプラインとスリーブの当該端部とが噛合った時に該
噛合い部に大きなバックラッシュが生じた状態となる。
そのため、前、後輪間に回転速度差がある時、特に前輪
の回転速度が後輪の回転速度を上回る旋回時に、上記第
3スプラインとスリーブの端部との噛合い部において
は、当初、スリーブに第3スプラインが連れ回っている
状態から、リモートフリーホイールが接続されて該第3
スプラインが前輪に連動する状態となった時に、該第3
スプラインがスリーブに対して上記バックラッシュ分だ
け相対回転しようとし、その時、該スリーブないし切換
装置に作用していた捩り力が一時的に消滅することにな
る。従って、この時にスリーブにセンタデフフリーの4
輪駆動位置への操作力が加えられておれば、該スリーブ
は上記位置に無理なく円滑にスライドされることにな
る。尚、スリーブにおける第3スプライン側の端部の欠
歯部は該第3スプラインの軸方向寸法より短いので、セ
ンタデフフリーの4輪駆動位置では、該スリーブと第3
スプラインとはバックラッシュのないもしくは必要最小
限の状態で噛合うことになる。
(実 施 例) 以下、本発明の実施例について説明する。
まず、第1図により本実施例に係る4輪駆動車の全体
構成を説明すると、この4輪駆動車は、エンジン1と主
変速機2と副変速機3とトランスファー装置4とを車体
前後方向に一列に配設して構成されるパワープラント5
を有する。そして、該パワープラント5を車体前部に配
置すると共に、左右の前輪6,6間および左右の後輪7,7間
にそれぞれフロントデフ8およびリアデフ9を配置し、
上記トランスファー装置4の側部から前方へ延びる第1
プロペラシャフト10をフロントデフ8に、該トランスフ
ァー装置4から後方へ延びる第2プロペラシャフト11を
リアデフ9にそれぞれ連結すると共に、フロントデフ8
から左右に延びる車軸12,12を左右の前輪6,6に、リアデ
フ9から左右に延びる車軸13,13を左右の後輪7,7にそれ
ぞれ連結し、且つフロントデフ8と一方の前輪6との間
に、これらの間を断接するリモートフリーホイル14が備
えられている。
次に、第2図により上記副変速機3およびトランスフ
ァー装置4の構成を説明する、副変速機3は、主変速機
2の出力軸20にスプライン嵌合された入力軸21と、該軸
21の後方に同心状に配設されてトランスファー装置4内
へ延びる中間軸22と、両軸21,22間に配置された遊星歯
車機構23と、該機構23の動力伝達経路を切換える切換装
置24とを有している。そして、該切換装置24のスリーブ
25を図示のようにスライドさせて、入力軸21に設けられ
たスプライン26と遊星歯車機構のサンギヤ27に設けられ
たスプライン28とに跨って嵌合させて、該スリーブ25を
介して入力軸21とサンギヤ27とを結合すれば、入力軸21
の回転がサンギヤ27に入力されると共に、この時、該遊
星歯車機構23のリングギヤ29が固定されているので、サ
ンギヤ27に入力された回転が減速されてキャリヤ30から
中間軸22に伝達され、これにより低速段が得られるよう
になっている。また、スリーブ25を図面上、左側へスラ
イドさせて、上記入力軸21のスプライン26とキャリヤ30
に設けられたスプライン31に嵌合することにより、該ス
リーブ25を介して入力軸21とキャリヤ30とを結合すれ
ば、入力軸21の回転がキャリヤ30を介してそのまま中間
軸22に伝達され、これにより高速段が得られるようにな
っている。
一方、上記トランスファー装置4は、上記副変速機3
から延びる中間軸22の後方に同心状に後輪用出力軸32
を、該中間軸22に平行に前輪用出力軸33をそれぞれ配置
し、中間軸22と後輪用出力軸32との間にセンタデフ34
を、中間軸22と前輪用出力軸33との間に巻掛け伝動機構
35をそれぞれ配置し、さらにセンタデフ34と巻掛け伝動
機構35との中間軸22上に切換装置36を配設した構成とさ
れている。
上記センタデフ34は、サンギヤ37と、その周囲に配設
された複数のピニオンギヤ38と、これらのピニオンギヤ
38を支持するキャリヤ39と、各ピニオンギヤ38の外側に
配設されたリングギヤ40とでなる遊星歯車機構で構成さ
れている。そして、キャリヤ39が上記中間軸22に、リン
グギヤ40が上記後輪用出力軸32にそれぞれ連結されてい
る。また、上記巻掛け伝動機構35は、中間軸22上に遊嵌
合された第1スプロケット41と、前輪用出力軸33に一体
形成された第2スプライン42と、両スプロケット41,42
間に巻掛けられたチェーン43とで構成されている。
更に、上記切換装置36は、上記センタデフ34のサンギ
ヤ37と一体回転するハブ44の両側に、該センタデフ34に
おけるリングギヤ40の延長部と、上記第1スプロケット
41の延長部とを隣接させると共に、該リングギヤ延長
部、ハブ44及び第1スプロケット延長部の外周部にこの
順序で同一緒元の第1〜第3スプライン45,46,47を設
け、且つこれらのスプライン45〜47に跨ってスライお可
能なスリーブ48を嵌合させた構成とされている。ここ
で、図示の実施例においては、上記ハブ44と第3スプラ
イン47との間に、スリーブ48を第3スプライン47に噛合
せる時にこれらの回転速度を同期させる同期装置49が介
設されている。
然して、この切換装置36においては、第3図に上記第
1〜第3スプライン45〜47及びスリーブ48を展開して示
すように、第3スプライン47が歯を一枚飛びに欠落させ
て歯のピッチが第1,第2スプライン45,46の2倍とされ
ている。また、スリーブ48においては、第3スプライン
47側の端部における該第3スプライン47の軸方向寸法l1
より短い長さl2の範囲で欠歯部48aが設けられ、該欠歯
部48aにおける歯のピッチが上記第3スプライン47の歯
のピッチと等しくされている。
そして、上記スリーブ48を第2図及び第4図(a)に
示すように第1スプライン45と第2スプライン46と跨っ
て嵌合させた位置では、該スリーブ48と上記ハブ44とを
介してセンタデフ34のサンギヤ37とリングギヤ40とが結
合され、該センタデフ34がロックされると共に、該セン
タデフ34と上記第1スプロケット41との間が切断され、
中間軸22からセンタデフ34のキャリア39に入力された回
転がリングギヤ40から後輪用出力軸32にそのまま出力さ
れる2輪駆動状態が得られる。また、第4図(b)に示
すようスリーブ48を図示の位置から図面上、左側へ中間
位置までスライドさせれば、該スリーブ48が上記第1,第
2スプライン45,46に加えて第3スプライン47にも嵌合
され、センタデフ34がロックされた状態で、該センタデ
フ34と第1スプロケット41とが結合される。従って、こ
の場合は、中間軸22からセンタデフ34に入力された回転
は後輪用出力軸32に出力される一方、第1スプロケット
41、チェーン43および第2スプロケット42からなる巻掛
け伝動機構35を介して前輪用出力軸33にも出力され、セ
ンタデフ34がロックされた4輪駆動状態が得られるが、
この場合、第3スプライン47とスリーブ48の該第3スプ
ライン47側の端部(欠歯部48a)との噛合い部において
は、歯のピッチが第1,第2スプライン45,46との噛合い
部の2倍とされているので、図示のような大きなバック
ラッシュXが生じることになる。さらに、第4図(c)
に示すように、上記スリーブ48を図面上、左端の位置ま
でスライドさせれば、該スリーブ48が第2,第3スプライ
ン46,47にのみ跨って嵌合する状態となって、センタデ
フ34のサンギヤ37と第1スプロケット41とが結合される
一方、該センタデフ34のサンギヤ37とリングギヤ40とが
分離される。従って、この場合は、中間軸22からセンタ
デフ34のキャリヤ39に入力された回転はリングギヤ40か
ら後輪用出力軸32に出力され、且つサンギヤ37から第1
スプロケット41を介して前輪用出力軸33に出力されると
共に、上記リングギヤ40とサンギヤ37との差動動作が可
能となって、前、後輪間の回転速度差が許容されるセン
タデフフリーの4輪駆動状態が得られる。尚、この状態
においては、スリーブ48における欠歯部48aの寸法l2
第3スプライン47の軸方向寸法l1より短かくされている
ので、該スリーブ48と第3スプライン47とがバックラッ
シュのない状態で噛合ことになる。
次に、上記切換装置36の2−4切換操作時における具
体的動作について説明する。
先ず、2輪駆動時においては、上記のように切換装置
におけるスリーブ48が第1,第2スプライン45,46に跨っ
て嵌合してセンタデフ34のリングギヤ40とサンギヤ37と
を結合することにより、該センタデフ34がロックされた
状態にある。この場合の動力伝達経路の状態を第4図
(a′)により説明すると、エンジン1からの動力はロ
ックされたセンタデフ34を介して後輪7,7側へのみ伝達
され、また第1図に示すリモートフリーホイール14が切
断されているので、前輪6,6が当該車両の走行に伴って
自由に従動し、且つ上記切換装置36における第3スプラ
イン47からリモートフリーホイール14に至る巻掛け伝動
機構35、第1プロペラシャフト10及びフロントデフ8等
でなる動力伝達経路Yが完全にフリーな状態となってい
る。
次に、この2輪駆動状態から4輪駆動状態への切換え
に際して上記スリーブ48をスライドさせて、該スリーブ
48を第1,第2,第3スプライン45,46,47に跨って噛合させ
れば、第4図(b′)に示すように、エンジン1からの
動力はロックされたセンタデフ34を介して後輪7,7側へ
伝達されると同時に、スリーブ48を介して第3スプライ
ン47にも伝達され、該第3スプライン47からリモートフ
リーホイール14に至る動力伝達経路Yを構成する巻掛け
伝動機構35やフロントデフ8等がセンタデフ34の回転に
連動して従動することになる。この時、上記スリーブ48
は欠歯部48aが第3スプライン47に噛合い、バックラッ
シュXが生じた状態でスリーブ48の歯から第3スプライ
ン47の歯に力が伝達される状態となっている。そして、
この状態で上記リモートフリーホイール14が接続される
ことにより、センタデフ34から上記動力伝達経路Y及び
該リモートフリーホイール14を介して前輪6,6にも動力
が伝達され、これによりセンタデフ34がロックされた4
輪駆動状態となるのである。
然して上記リモートフリーホイール14が接続される時
に、当該車両が旋回状態にあって、前輪6,6の回転速度
が後輪7,7の回転速度より大きい場合には、第4図
(b′)に示す動力伝達経路Yが前輪6,6の回転により
リモートフリーホイール14を介して図面上、上方に相対
移動しようとする。つまり、第4図(b)に示すバック
ラッシュX分だけ第3スプライン47がスリーブ48に対し
てx方向に相対回転し、第3スプライン47の歯からスリ
ーブ48の歯に力が伝達される状態に移行しようとする。
ところで、従来においては第6図(b)に示すセンタ
デフロックの4輪駆動状態でリモートフリーホイールが
接続され、且つこの時に前輪の回転速度が後輪の回転速
度より大きくなると、スリーブE4と第3スプラインE3
の間に逆方向の力が生じ、該スリーブE4ないし切換装置
Eの全体に捩りが発生するのであるが、本案において
は、上記のように第3スプライン47がx方向へバックラ
ッシュX分だけ相対回転可能となり、その間に各第3ス
プライン47の歯とスリーブ48の歯との間に逆方向の力に
よる摩擦力が働かない状態が一時的に発生する。従っ
て、この時にスリーブ48に第4図の図面上で左方向への
操作力が加えられておれば、該スリーブ48がスムーズに
第4図(c)に示す位置にスライドされることになる。
そして、この状態では第4図(c),(c′)に示すよ
うに第1,第2スプライン45,46、即ちセンタデフ34の前
輪側への出力要素であるサンギヤ37と後輪側への出力要
素であるリングギヤ40とが分離されることにより、該セ
ンタデフ34の差動動作が可能となり、センタデフフリー
の4輪駆動状態が得られることになる。尚、このセンタ
デフフリーの4輪駆動状態への切換完了後においては、
スリーブ48の欠歯部48aの長さ(l2)が第3スプライン4
7の軸方向寸法(l1)より短いため、第3スプライン47
の歯にスリーブ48の正規の歯と欠歯された歯との両方が
噛み合った状態となる。従ってスリーブ48と第3スプラ
イン47との間のバックラッシュがなくなり、動力伝達経
路におけるガタツキが発生しない。
(発明の効果) 以上のように本発明にれば、センタデフのロックフリ
ーの切換機能及び前輪側への動力の伝達を断接する2−
4切換機能を有する切換装置と、2輪駆動時に前輪側へ
の動力伝達路を遮断するリモートフリーホイールとを備
えた4輪駆動車において、2輪駆動走行からセンタデフ
フリーの4輪駆動走行への切換時におけるセンタデフロ
ックの4輪駆動状態での上記リモートフリーホイールの
接続時に、旋回等に起因して前、後輪間に回転速度差が
あっても、この回転速度差による捩り力が切換装置に作
用しない状態が発生することになる。これにより、上記
捩り力のためにセンタデフロックの4輪駆動状態からセ
ンタデフフリーの4輪駆動状態への切換操作が困難とな
るといった不具合が解消され、2−4切換が常に良好に
行われることになる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜4図は本発明の実施例を示すもので、第1図は
4輪駆動車の全体概略図、第2図は該4輪駆動車におけ
るトランスファー装置の構成を示す断面図、第3図は切
換装置のスリーブと各スプラインの展開図、第4図
(a)〜(c)、(a′)〜(c′)は2−4切換時の
各操作段階におけるスリーブとスプラインとの噛み合い
状態を示す展開図及び動力伝達経路の状態を示す概略図
である。また、第5図は4輪駆動車における切換装置と
その周辺の一般的な構成を示す骨子図、第6図(a)、
(b)は従来の切換装置におけるスリーブと各スプライ
ンの噛合い状態を示す展開図である。 14……リモートフリーホイール、34……センタデフ、36
……切換装置、45〜47……第1,第2,第3スプライン、48
……スリーブ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンからの動力が入力される入力要素
    と、前輪側および後輪側へ夫々動力を出力する2つの出
    力要素とを有するセンタデフが備えられていると共に、
    該センタデフにおける入力要素もしくは後輪側への出力
    要素に設けられた第1スプラインと、前輪側への出力要
    素に設けられた第3スプラインと、この第2スプライン
    に結合された時に前輪側に動力を伝達する第2スプライ
    ンとを同軸上に配置して、これらのスプラインに嵌合さ
    れたスリーブをスライドさせることにより上記第1,第2
    スプラインを結合する状態、第1,第2,第3スプラインを
    結合する状態および第2,第3スプラインを結合する状態
    とに切換え得るように構成した切換装置が備えられ、且
    つ上記第3スプラインから前輪に至る動力伝達経路にリ
    モートフリーホイールが設けられた4輪駆動車の動力伝
    達装置であって、上記切換装置における第3スプライン
    の歯のピッチを他のスプラインのピッチの2倍以上の整
    数倍とすると共に、上記スリーブの第3スプライン側の
    端部における該第3スプラインの軸方向寸法より短い所
    定の範囲に欠歯部を設け、該欠歯部における歯のピッチ
    を第3スプラインのピッチに対応させて他の部分のピッ
    チの2倍以上の整数倍としたことを特徴とする4輪駆動
    車の動力伝達装置。
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