JP2557908Y2 - 中ぐり及びホーニング加工用複合工具 - Google Patents

中ぐり及びホーニング加工用複合工具

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JP2557908Y2
JP2557908Y2 JP1990097484U JP9748490U JP2557908Y2 JP 2557908 Y2 JP2557908 Y2 JP 2557908Y2 JP 1990097484 U JP1990097484 U JP 1990097484U JP 9748490 U JP9748490 U JP 9748490U JP 2557908 Y2 JP2557908 Y2 JP 2557908Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はワークの加工穴に中ぐり加工とホーニング加
工とを施すための複合工具に関する。
(従来の技術) 従来、この種の複合工具としては、例えば本出願人が
特公平1−17820号公報に開示したものが知られてい
る。
この複合工具は、加工ヘッドの外周面部にそれぞれ径
方向に拡縮自在に設けられた複数の中ぐり加工用バイ
ト、荒ホーニング加工用砥石(以下、単に荒用砥石とい
う)及び仕上ホーニング加工用砥石(以下、単に仕上用
砥石という)と、該加工ヘッドに同心に軸方向に移動自
在に挿通された中空の第1駆動軸と、該第1駆動軸に同
心に軸方向に移動自在に挿通された第2駆動軸とを備
え、第1駆動軸は、その軸方向への移動により仕上用砥
石を拡縮させるべく該仕上用砥石に係合され、第2駆動
軸は、その軸方向への移動によりバイト及び荒用砥石を
各別に拡縮させるべく該バイト及び荒用砥石に係合され
ている。
そして、この複合工具では、例えばエンジンのシリン
ダブロックのボアを形成する際に、まず、第2駆動軸に
より拡径させたバイトによりシリンダブロックのボアを
概略所定の径に中ぐり加工した後に、さらに該第2駆動
軸により拡径させた荒用砥石によりボアの内面に荒ホー
ニング加工を施し、次いで、第1駆動駆動軸により拡径
させた仕上用砥石により該ボアの内面に仕上げホーニン
グ加工を施すようにしている。
しかしながら、かかる複合工具では、一種類のバイト
によりボアの内面に中ぐり加工を施すようにしているた
めに、その中ぐり加工によるボアの内面の面粗度が比較
的低く、このため、次の荒ホーニング加工において、荒
用砥石による削り代が比較的大きなものとなっていた。
そして、このことは、バイトが磨耗してくると顕著とな
り、特に繊維強化アルミスリーブ等により形成されるボ
アにおいては、荒用砥石による削り代が増大すると、そ
の繊維部分が引きちぎられてボアの内面の品質が低下す
る虞れがあった。
また、特に繊維強化アルミスリーブ等により形成され
るボアにおいては、そのアルミ部分が比較的軟質である
と共に、上記のように荒用砥石により削り代が大きいた
めに、該荒用砥石の目詰まりが生じ易く、このため、該
荒用砥石を頻繁に交換しなければならなかった。
(解決しようとする課題) 本考案はかかる不都合を解消し、ワークの加工穴にバ
イトによる中ぐり加工及び砥石によるホーニング加工を
順次施すための複合工具において、砥石によるワークの
加工穴の削り代を可能な限り小さくして該砥石の負荷を
軽減することができると共に、該加工穴を精度良く加工
することができる複合工具を提供することを目的とす
る。
(課題を解決する手段) 本考案の中ぐり及びホーニング加工用複合工具はかか
る目的を達成するために、加工ヘッドの外周面部に周方
向に間隔を存して配設され、且つその径方向に拡縮自在
に設けられた複数の中ぐり加工用バイト及びホーニング
加工用砥石と、該加工ヘッドにその軸方向に移動自在に
挿通され、その所定の位置への移動により該バイト及び
砥石を拡縮させるべく該バイト及び砥石にそれぞれ係合
されたバイト駆動軸及び砥石駆動軸とを備えた複合工具
において、前記バイトが少なくとも二個以上の荒加工用
バイトと少なくとも一個以上の仕上加工用バイトとから
成ると共に、前記砥石が仕上加工用砥石から成り、前記
バイト駆動軸が前記砥石駆動軸と一体に形成されると共
に、前記バイト駆動軸に、前記バイト及び砥石が縮径さ
れている中立位置から該軸を加工ヘッド先端側へ移動さ
せたとき、荒加工用バイトを拡径させた後に縮径させる
カム面と、荒加工用バイトが縮径されるのに続いて仕上
加工用バイトを拡径させるカム面とが形成され、且つ前
記砥石駆動軸に、前記中立位置から該軸を加工ヘッド後
端側へ移動させたときのみ仕上加工用砥石を拡径させる
カム面が形成されていることを特徴とする。
(作用) かかる手段によれば、ワークの加工穴に中ぐり加工及
びホーニング加工を順次施す際には、前記中立位置か
ら、前記バイト駆動軸を前記砥石駆動軸と共にその軸方
向の加工ヘッド先端側に移動させることにより、まず、
前記荒加工用バイトを拡径させ、この状態で、該荒加工
用バイトにより上記加工穴に中ぐり加工を施して該加工
穴を概略所定の内径に切削する。
次いで、前記バイト駆動軸をさらに加工ヘッド先端側
へ移動させることにより、前記荒加工用バイトを縮径さ
せる一方、前記仕上加工用バイトを拡径させ、この状態
で、該仕上加工用バイトにより上記加工穴に中ぐり加工
を施して該加工穴をほとんど最終的な所定の内径に切削
する。
かかる後には、前記砥石駆動軸をバイト駆動軸と共に
前記中立位置へ移動させて両バイトを縮径させ、更に加
工ヘッド後端側へ移動させて、前記仕上加工用砥石を拡
径させ、この状態で、該仕上加工用砥石により上記加工
穴にホーニング加工を施し、これによって、該加工穴が
所定の形状に加工される。
(実施例) 本考案の中ぐり及びホーニング加工用複合工具の一例
を第1図乃至第4図に従って説明する。第1図は該複合
工具を備えた複合加工装置の主要部の説明的縦断面図、
第2図は該複合工具の要部の縦断面図、第3図は第1図
のIII-III線断面図、第4図は第2図のIV−IV線断面図
である。
第1図及び第2図は、1は本考案に係わる複合工具、
2は該複合工具1の駆動機構である。
複合工具1は、ワークWの加工穴Xに中ぐり加工及び
ホーニング加工を施すためのものであり、中空軸状のヘ
ッドホルダ3と、該ヘッドホルダ3の先端部に一体に形
成された加工ヘッド4と、該加工ヘッド4の外周面部の
位置に周方向に間隔を存して配設された複数の中ぐり加
工用バイト5(第1図示)及びホーニング加工用砥石6
(第2図示)と、ヘッドホルダ3の中心孔3aに同心に一
体に形成されて挿通されたバイト駆動軸8及び砥石駆動
軸7とを有し、該ヘッドホルダ3の後端部の外周面部に
は被動プーリ9が一体に形成されている。
第1図及び第3図示のように、加工ヘッド4の先端部
の外周面部には、その軸方向に延在する複数の溝部10が
周方向に間隔を存して形成されており、これらの溝部10
の位置で中ぐり加工用バイト5が加工ヘッド4に装着さ
れている。
すなわち、各中ぐり加工用バイト5は、各溝部10に嵌
挿された弾発的可撓性材料から成るチップホルダ11と、
該チップホルダ11の先端部の外面部に固着された超硬チ
ップ12とから構成され、チップホルダ11の後端部はネジ
13,13を介して加工ヘッド3に固定されている。そし
て、各バイト5のチップ12は、チップホルダ11の先端部
を第1図仮想線示のように溝部10から離反する向きに撓
ませることにより加工ベンド3の径方向に拡縮自在とさ
れている。
この場合、バイト5の一つは中ぐり加工における仕上
加工用バイト5aとされており、該バイト5aのチップ12は
丸駒チップ12aとされている。また、残りのバイト5
は、いずれも荒加工用バイト5bとされており、そのチッ
プ12は角チップ12bとされている。
尚、加工ヘッド4には、各溝部10の先端部の底面位置
からヘッドホルダ3の中心孔3aにかけて貫通孔14が該加
工ヘッド4の径方向に穿設されている。
また、第2図及び第4図示のように、加工ヘッド4に
は、前記溝部10の後部寄りの位置から後方へ向かって該
加工ヘッド4の軸方向に延在する複数の長孔15が該加工
ヘッド4の外周面部からヘッドホルダ3の中心孔3aにか
けて該加工ヘッド4の径方向に穿設されており、これら
の長孔15は、溝部10と位相をずらして加工ヘッド4の周
方向に等間隔で配設されている(第3図参照)。
各長孔15には、砥石台16が加工ヘッド4の径方向に摺
動自在に嵌挿されており、前記各ホーニング加工用砥石
6は、各砥石台16の外面部に固着されている。そして、
各砥石6は、砥石台16を加工ヘッド4の径方向に摺動さ
せることにより該加工ヘッド4の径方向に拡縮自在とさ
れている。
この場合、各砥石6は、ホーニング加工における仕上
用砥石とされている。
尚、各砥石台16の内面部には、その先端部及び後端部
の位置に加工ヘッド4の軸方向に対して同方向に傾斜し
た一対の被動側カム面17,17が形成されている。
第2図及び第4図示のように、前記砥石駆動軸7は、
ヘッドホルダ3の中心孔3aに、その後端部側から各砥石
台16の内面部に対向する位置まで挿通されており、その
軸方向に移動自在とされている。そして、砥石駆動軸7
の先端部には、その軸方向への移動により各砥石台16を
介して各砥石6を拡縮させるためのカム部18が形成され
ている。
このカム部18は、各砥石台16の被動側カム面17,17と
同方向に傾斜してこれらと摺接係合された一対の駆動側
カム面19,19を有し、砥石駆動軸7の移動時に、各砥石
台16の被動側カム面17,17を駆動側カム面19,19により摺
動案内することにより、各砥石台16を加工ヘッド4の径
方向に摺動させ、これによって、各砥石6を拡縮させる
ようにしている。
この場合、第2図において、各砥石台16は図示しない
スプリング等によりヘッドホルダ3の中心孔3a側に付勢
されており、各砥石6は、砥石駆動軸7の実線示の位置
(以下、中立位置という)においては、その付勢力によ
り縮径状態とされ、該砥石駆動軸7が仮想線示の位置
(以下、ホーニング加工位置という)にストロークS1
け後退された時には、カム部18により該付勢力を逆らっ
て拡径状態とされる。
第1図示のように、前記バイト駆動軸8は、ヘッドホ
ルダ3の中心孔3a内において、砥石駆動軸7の先端面か
ら前記各貫通孔14に対向する位置まで該砥石駆動軸7と
一体に且つ同心に延設されており、該砥石駆動軸7と一
体的にその軸方向に移動自在とされている。この場合、
各貫通孔14には、バイト駆動軸8と各バイト5とを係合
する係合ピン20が摺動自在に嵌挿されており、該係合ピ
ン20の内側端部はバイト駆動軸8の外周面部に摺接さ
れ、外側端部は各バイト5のチップホルダ11に当接され
ている。そして、バイト駆動軸8及び砥石駆動軸7の同
図実線示の位置、すなわち、前記中立位置においては、
各係合ピン20は、バイト駆動軸8の先端部に摺接されて
その外側端部が各貫通穴14内に埋没されており、従っ
て、各バイト5の先端部はそのチップホルダ11の弾発力
により縮径状態とされている。
バイト駆動軸8の外周面部には、その軸方向への移動
により仕上加工用バイト5aの先端部をこれに当接された
係合ピン20を介して拡縮させるためのカム部22と、各荒
加工用バイト5bの先端部をこれに当接された係合ピン20
を介して拡縮させるためのカム部21とが、それぞれ該バ
イト駆動軸8の後端部及び中間部の位置に形成されてい
る。
カム部21は、バイト駆動軸8が同図実線示の位置、す
なわち前記中立位置から砥石駆動軸7と共にストローク
S2だけ同図仮想線示の位置(以下、中ぐり荒加工装置と
いう)まで前進された時に、各荒加工用バイト5bに係わ
る係合ピン20の内側端部に摺接係合するカム山面23を有
し、当該前進時にカム山面23により該係合ピン20を外方
に向かって摺動させることにより該係合ピン20の外側端
部を貫通孔14内から突出させ、この時、各荒加工用バイ
ト5bの先端部を該係合ピン20を介して拡径させるように
している。そして、バイト駆動軸7が上記中ぐり荒加工
位置から前進すると、各荒加工用バイト5bに係わる係合
ピン20はカム山面23の頂上を越えて下り斜面に沿って摺
動し、原位置に復帰する。従って、各荒加工用バイト5b
の先端部は、そのチップホルダ11の弾発力により縮径状
態に復帰する。
カム部22は、バイト駆動軸8が上記中ぐり荒加工位置
からさらにストロークS3だけ同図仮想線示の位置(以
下、中ぐり仕上加工位置という)まで前進された時に、
仕上加工用バイト5aに係わる係合ピン20の内側端部に摺
接する傾斜したカム面24を有し、当該前進時にカム面24
により該係合ピン20を外方に向かって摺動させることに
より該係合ピン20の外側端部を貫通孔14内から突出さ
せ、この時、仕上加工用バイト5aの先端部を該係合ピン
20を介して拡径させるようにしている。
このように、かかる複合工具1においては、砥石駆動
軸7及びバイト駆動軸8の中立位置においては、各砥石
6及びバイト5はいずれも縮径状態とされ、該中立位置
から前記ホーニング加工位置に砥石駆動軸7及びバイト
駆動軸8をその軸方向で後退させた時には、各砥石6が
拡径状態とされる。そして、該中立位置からバイト駆動
軸8及び砥石駆動軸7をその軸方向で中立位置から前記
中ぐり荒加工位置まで前進させ、さらに該荒加工位置か
ら中ぐり仕上加工位置まで前進させた時には、荒加工用
バイト5b及び仕上加工用バイト5aの先端部が順次拡縮す
る。
尚、第2図及び第4図で、25,25は後述するワークW
の加工穴Xの加工時に、該加工穴Xの内径を測定すべく
加工ヘッド4の外周面部に固設されたエアセンサであ
り、これらは該加工穴Xの内径に応じた信号を出力す
る。
一方、第1図において、前記複合工具1の駆動機構2
は、図示しない工具進退動装置によりワークWの加工穴
Xに向かって同心に進退動される筒状のハウジング26
と、該ハウジング26にピストン27を介して同心に摺動自
在に嵌挿された摺動筒28と、該摺動筒28の後部に外挿さ
れると共にハウジング26にピストン29を介して同心に摺
動自在に嵌挿された摺動筒30と、摺動筒28内からワーク
Wに向かって同心に延設された連結ロッド31とを有し、
連結ロッド31はその後端部が摺動筒28内において該摺動
筒28にベアリング32を介して回動自在に支承されると共
に該摺動筒28と一体にその軸方向に移動自在とされてい
る。
この場合、前記複合工具1のヘッドホルダ3は図示し
ないスピンドル軸を介してハウジング26に同心に回動自
在に保持される一方、前記砥石駆動軸7は連結ロッド31
に連結部31aを介して同心に且つ一体に回動自在に連結
されており、この状態において、ヘッドホルダ3及び砥
石駆動軸7は、上記スピンドル軸を介して連結ロッド31
と一体に回動自在とされる一方、ハウジング26と共にワ
ークWの加工穴Xに向かって同心に進退動自在とされ、
さらに、砥石駆動軸7及びバイト駆動軸8は、摺動筒28
及び連結ロッド31と共にその軸方向に移動自在とされ
る。
摺動筒28のピストン27の両側には、ハウジング26の内
壁との間に流体室32a,32bが画成されており、ハウジン
グ26に穿設された給排孔33a,33bを介して外部から流体
室32a,32bにエアや作動油等の作動流体を供給すること
により、それぞれ該摺動筒28を前記バイト駆動軸8及び
砥石駆動軸7と共に前進・後退させるようにしている。
摺動筒30のピストン29の両側には、上記と同様に流体
室34a,34bが画成されており、ハウジング26に穿設され
た給排孔35a,35bを介して外部から流体室34a,34bに作動
流体を供給することにより、それぞれ該摺動筒30を前進
・後退させるようにしている。
この摺動筒30は、摺動筒28に係わる流体室32bの加圧
により該摺動筒28が後退方向に付勢された状態で、前記
バイト駆動軸8及び砥石駆動軸7の中立位置において、
該摺動筒28を係止するためのものであり、該摺動筒30の
後端部から摺動筒28の後端部に向かって延設されたフラ
ンジ部36を摺動筒28の後端部に形成されたフランジ部37
に該摺動筒30のピストン29の前進限界位置において当接
させることにより該摺動筒28を係止し、この時、前記バ
イト駆動軸8及び砥石駆動軸7をその中立位置に保持す
るようにしている。
そして、かかる状態において、摺動筒30に係わる流体
室32bを加圧すると、該摺動筒28,30は、該摺動筒28のピ
ストン27の後退限界位置まで前記ストロークS1だけ一体
的に後退し、その後退限界位置においては、前記バイト
駆動軸8及び砥石駆動軸7は前記ホーニング加工位置に
保持される。
また、駆動機構2は、前記中立位置から摺動筒28を前
進させる際に、前記バイト駆動軸7及び砥石駆動軸7の
中ぐり荒加工位置及び中ぐり仕上加工位置において該摺
動筒28を係止するための前進位置決め手段38を有する。
この前進位置決め手段38は、ボールネジ状の係止部材
39と、ステッピングモータ40とを有し、係止部材39は、
その先端部が摺動筒28の後方から該摺動筒28の内部に同
心に挿入されると共に、ハウジング26に図示しない支承
部材を介して回動不能且つ軸方向に移動自在に支承さ
れ、さらに、前記中立位置においては、該係止部材39の
先端部に形成された顎部39aが摺動筒28のフランジ部37
に当接されている。
そして、ステッピングモータ40は、その回転駆動軸40
aに挿着された駆動ギヤ41が係止部材39の胴部に嵌挿螺
合された被動ギヤ42にアイドルギヤ43を介して噛合さ
れ、該被動ギヤ42を回動させることにより、係止部材39
を段階的に前進・後退させるようにしている。
かかる前進位置決め手段38においては、前記中立位置
から摺動筒28をバイト駆動軸8及び砥石駆動軸7の中ぐ
り荒加工位置に前進させる際には、係止部材39がステー
ピングモータ40の作動により前記ストロークS2だけ前進
され、これによって、該係止部材39の顎部39aが摺動筒2
8のフランジ部37から該ストロークS2だけ離反される。
そして、この状態で、該摺動筒28をそのフランジ部37が
係止部材39の顎部39に当接して係止される位置まで前進
させると、バイト駆動軸8及び砥石駆動軸7が前記中立
位置からストロークS2だけ前進して中ぐり荒加工位置と
される。
また、該中ぐり荒加工位置からさらにバイト駆動軸8
及び砥石駆動軸7を摺動筒28と共に中ぐり仕上加工位置
まで前進させる際には、係止部材39が当接中ぐり荒加工
位置から前記ストロークS3だけさらに前進され、これに
よって、該係止部材39の顎部39aが摺動筒28のフランジ
部37から該ストロークS3だけ離反される。そして、この
状態で、該摺動筒28を上記と同様に前進させると、バイ
ト駆動軸8及び砥石駆動軸7が該中ぐり荒加工位置から
ストロークS3だけ前進して中ぐり仕上加工位置とされ
る。
また、前記位置決め手段38は、前記エアセンサ25,25
の出力を基に、係止部材39の前記中立位置からの前進量
を適宜調整可能としている。
すなわち、ワークWの加工穴Xを前記各バイト5によ
り中ぐり加工する際に、該バイト5のチップ12が摩耗し
てくると、その中ぐり加工により得られる加工穴Xの内
径が小さくなってくる。
このため、前進位置決め手段38は、このような場合に
おいて、エアセンサ25,25により計測される加工穴Xの
内径があらかじめ設定された径よりも小さくなると、次
のワークWの加工において、係止部材39の中立位置から
の前進量、すなわち、ストロークS2あるいはストローク
S3を増加させ、これによって、荒加工用バイト5bあるい
は仕上加工用バイト5aの拡径量を増加させるようにして
いる。
次に、かかる複合加工装置の全体的作動を第1図及び
第2図を参照しつつ説明する。
ワークWの加工穴Xに中ぐり加工及びホーニング加工
を順次施す際には、まず、前記したようにバイト駆動軸
8及び砥石駆動軸7を駆動機構2により中立位置から中
ぐり荒加工位置に前進させて荒加工用バイト5bのみを拡
径させ、この状態で、ヘッドホルダ3の被動プーリ9に
巻装されるプーリベルト44(第1図仮想線示)を介して
該ヘッドホルダ3を加工ヘッド4及び両駆動軸7,8と共
にこれらの軸心回りに回動させながら、ハウジング26を
加工ヘッド4等と共に加工穴X内に向かって同心に移動
させて該加工ヘッド4を該加工穴Xに挿入し、これによ
って、該加工穴Xに荒加工用バイト5bにより中ぐり荒加
工を施す。
そして、荒加工用バイト5bが加工穴Xの終端部に達し
て中ぐり荒加工が終了すると、次に、前記したように両
駆動軸7,8を中ぐり荒加工位置から中ぐり仕上加工位置
までさらに前進させて荒加工用バイト5bを原位置に縮径
させる一方、仕上加工用バイト5aを拡径させ、この状態
で上記のように加工ヘッド4等を回動させながら上記と
逆方向に、すなわち、加工ヘッド4を加工穴Xから抜脱
する方向にハウジング26を加工ヘッド4等と共に移動さ
せ、これによって、該加工穴Xに仕上加工用バイト5aに
より中ぐり仕上加工を施し、該加工穴Xをほとんど最終
的な内径となるように加工する。
次いで、両駆動軸7,8を前記中立位置に復帰させて各
バイト5を原位置に縮径させた後に、さらに、前記した
ように該中立位置から前記摺動筒28,30を後退させて両
駆動軸7,8をホーニング加工位置とし、これによって、
前記砥石6を拡径させる。そして、この状態で、再び加
工ヘッド4等を回動させながら該加工ヘッド4を加工穴
Xに挿入し、さらに該加工穴Xから抜脱し、これによっ
て、該加工穴Xの内面に砥石6によりホーニング加工を
施す。
この場合、該加工穴Xは、前記の中ぐり加工によりほ
とんど最終的な内径とされているので、砥石6は該加工
穴Xの内面をほとんど研削することなく、ホーニング加
工を施す。そして、該加工後には、加工ヘッド4が加工
穴Xから抜脱された後に、両駆動軸7,8等は最初の中立
位置に戻される。
また、かかる加工の際には、前記したようにエアセン
サ25,25により加工穴Xの内径が計測され、その計測デ
ータに基づいて前進位置決め手段38が次の加工の際にお
ける両駆動軸7,8の中立位置からの前進量、すなわちバ
イト5の拡径量を適宜調整する。
(効果) 上記の説明から明らかなように、本考案の中ぐり及び
ホーニング加工用複合工具によれば、ワークの加工穴に
中ぐり加工及びホーニング加工を順次施す際に、まず、
荒加工用バイトにより中ぐり荒加工を施し、次いで、仕
上加工用バイトにより中ぐり仕上加工を施して該加工穴
の内径をほとんど最終的な径となるまで該加工穴を中ぐ
りし、かかる後に、仕上用砥石により該加工穴にホーニ
ング加工を施すようにしたことによって、該ホーニング
加工における加工穴の削り代が大幅に減少して該砥石の
負荷を軽減することができると共に、確実に該加工穴を
所望の内径に加工することができる。この場合、特にシ
リンダブロックのボア等のように繊維強化アルミスリー
ブ等により形成される加工穴においては、砥石における
加工穴の削り代が大幅に減少することによって、該砥石
の目詰まりや繊維組織の分断等を防止することができ、
また、その真円度等を精度よく確保することができる。
また、バイト駆動軸及び砥石駆動軸を一体に形成した
一本の駆動軸を中間位置から加工ヘッド先端側へ移動さ
せ、荒加工用バイトのみを拡径させた状態で中ぐり加工
を行い、さらに該軸を加工ヘッド先端側へ移動させて仕
上加工用バイトのみを拡径させた中ぐり加工を行うと共
に、該一本の駆動軸を中間位置から加工ヘッド後端側へ
移動させ、仕上加工用砥石のみを拡径させた状態でホー
ニング加工を行うことができるので、当該複合工具の構
成を小型且つ簡略なものとすることができると共に、2
種類のバイト及び1種類の砥石の拡縮作動をも容易に行
わしめることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の中ぐり及びホーニング加工用複合工具
の一例を備えた複合加工装置の主要部の説明的縦断面
図、第2図は該複合工具の要部の縦断面図、第3図は第
1図のIII−III線断面図、第4図は第2図のIV−IV線断
面図である。 1……複合工具、4……加工ヘッド、5a……仕上加工用
バイト、5b……荒加工用バイト、6……砥石、7……砥
石駆動軸、8……バイト駆動軸、19……駆動側カム面、
23……カム山面、24……カム面

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】加工ヘッドの外周面部に周方向に間隔を存
    して配設され、且つその径方向に拡縮自在に設けられた
    複数の中ぐり加工用バイト及びホーニング加工用砥石
    と、該加工ヘッドにその軸方向に移動自在に挿通され、
    その所定の位置への移動により該バイト及び砥石を拡縮
    させるべく該バイト及び砥石にそれぞれ係合されたバイ
    ト駆動軸及び砥石駆動軸とを備えた複合工具において、
    前記バイトが少なくとも二個以上の荒加工用バイトと少
    なくとも一個以上の仕上加工用バイトとから成ると共
    に、前記砥石が仕上加工用砥石から成り、前記バイト駆
    動軸が前記砥石駆動軸と一体に形成されると共に、前記
    バイト駆動軸に、前記バイト及び砥石が縮径されている
    中立位置から該軸を加工ヘッド先端側へ移動させたと
    き、荒加工用バイトを拡径させた後に縮径させるカム面
    と、荒加工用バイトが縮径されるのに続いて仕上加工用
    バイトを拡径させるカム面とが形成され、且つ前記砥石
    駆動軸に、前記中立位置から該軸を加工ヘッド後端側へ
    移動させたときのみ仕上加工用砥石を拡径させるカム面
    が形成されていることを特徴とする中ぐり及びホーニン
    グ加工用複合工具。
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