JP2554995Y2 - シングルレバー式混合水栓 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案はシングルレバー式混合
水栓に関し、詳しくはレバーの形態に特徴を有するもの
に関する。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】レバー
の左右回動操作によって温度調節を行うとともに押上げ
操作で吐水を、押下げ操作で止水を行う形式のシングル
レバー式混合水栓が広く使用されている。

【０００３】このシングルレバー式混合水栓として、図
３に示しているように止水状態ではレバー１００が水平
よりもやや上向き姿勢であり、レバー１００を押し上げ
ることによって、即ち上方に回動操作することによって
吐水及び水量調節を行う形式のものがある。

【０００４】ところでこの水栓の場合、図３中２点鎖線
で示すように吐水状態においてレバー１００が斜め上方
に突き立った状態となり、この状態でレバー１００を左
右方向に回動操作して温度調節を行う際、操作性の点で
若干問題がある。図に示しているように大きく傾いた回
転軸心の回りにレバー１００を回動操作することとなる
からである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本考案はこのような課題
を解決するためになされたものであり、その要旨は、レ
バーの左右回動操作によって温度調節を行うとともに押
上げ操作で吐水を、押下げ操作で止水を行うシングルレ
バー式混合水栓において、該レバーの形状を、押下げ状
態において該レバーの先端がその基端よりも下側に位置
し且つ押上げ状態において該レバーの先端と基端とを結
ぶ線が実質上水平となるような形状と成したことにあ
る。

【０００６】

【作用及び考案の効果】本考案の水栓では、レバーが押
下げ状態で下向きとなるようにされている。従ってレバ
ーの押上げ操作によって吐水を、またその押上げ状態に
おいて左右回動操作により温度調節を行う形式の水栓に
おいて、レバーを押上げ操作して吐水を行いつつこれを
左右方向に回動操作して温度調節操作を行うとき、レバ
ーの回動軸心の傾きが少なくなって左右回動操作が行い
易くなる。

【０００７】本考案の水栓では、止水時にレバーが下向
き状態、即ちレバー先端が基端より下側に位置している
ことから、使用者は吐水のためにはレバーを上向きに押
上げ操作すべきことを容易に認識することができ、レバ
ーの操作がし易い特長を有する。

【０００８】本考案は、また、レバー押上げ状態でかか
るレバーを実質上水平となすもので、この場合左右回動
軸心が実質上垂直となって操作性が良好となり、しかも
レバーの先端が上方に突き出した状態とならないため、
水栓の上側にミラーキャビネット等を配置する場合にお
いて、上方に突き出したレバーを左右回動操作するため
の操作空間を確保する必要がなくなり、スペースの節約
を図ることができる。

【０００９】しかもレバーが上方に突き出した状態とな
らないため、レバーに手や物が当たり難くなり、安全性
が高まるとともにレバーや物品の損傷を回避することが
できる。

【００１０】尚本考案においてレバー先端と基端とを結
ぶ線が実質上水平とは、水平線に対する傾き角が上向き
角度２０°以下であることを意味する。

【００１１】

【実施例】次に本考案の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図１及び図２において、１０は洗面器用のシ
ングルレバー式混合水栓で、鉢の外周部上面１２上に設
置されている。

【００１２】１４は柱状の水栓本体であって、基端部よ
り吐水口１６が斜め上方に延び出している。この吐水口
１６は、付け根側の固定部１８と先端側の可動部２０と
から成っており、この可動部２０が固定部１８に外嵌さ
れて、固定部１８に対しスライド移動可能とされてい
る。即ち吐水口１６が斜め方向に伸縮可能とされてい
る。

【００１３】この吐水口１６とは反対側の水栓本体１４
の後側には、洗面器底部のポップアップ式排水栓を操作
するための操作部２２が設けられている。

【００１４】水栓本体１４の上端部には、操作レバー２
４が設けられている。この操作レバー２４は吐水，止
水，水量調節及び温度調節を行うためのもので、この例
では左右方向の回動操作によって温度調節を行い、上下
回動操作によって吐水，止水及び水量調節を行うように
なっている。

【００１５】本例の水栓１０においては、レバー２４の
形状が押下げ状態、即ち止水状態でレバー２４先端が基
端よりも下側に位置し、また押上げ状態、即ち吐水全開
状態でレバー２４先端と基端とがほぼ同じ高さとなるよ
うな形状、つまりレバー２４先端と基端とが水平となる
ような形状とされている。

【００１６】尚場合により吐水全開状態でレバー２４先
端が基端よりもある程度上側又は下側に位置していても
良いが、図１に示しているようにレバー２４先端と基端
とを結ぶ線の水平線に対する傾き角αが２０°以下とな
るようにするのが望ましい。

【００１７】本例の水栓１０においては、レバー２４を
止水状態から上側の回動端まで押上げ操作したとき、レ
バー２４先端と基端とが丁度水平となる。従ってこの状
態で温度調節すべくレバー２４を左右方向に回動操作し
たとき、その回動軸心がほぼ垂直となり、操作が行い易
い。

【００１８】またレバー２４が上方に突き立った状態と
ならないため、かかるレバー２４の先端に手や物品が突
き当たる恐れがなくなり、安全性が高まるとともにレバ
ー２４や物品の損傷が防止される。

【００１９】以上本考案の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示であり、本考案は洗面器以外の用途のシン
グルレバー式混合水栓に適用することも可能であるし、
また場合により上下回動操作で温度調節を、また左右回
動操作で吐水，止水及び及び水量調節を行う形式のシン
グルレバー式混合水栓に適用することも可能であるな
ど、その主旨を逸脱しない範囲において、当業者の知識
に基づき様々な変更を加えた形態で構成可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例であるシングルレバー式混合
水栓の正面図である。

【図２】同じ水栓の斜視図である。

【図３】本考案の背景説明のための説明図である。

【符号の説明】

１０ 混合水栓 １４ 水栓本体 １６ 吐水口 ２４ レバー

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平３−180630（ＪＰ，Ａ) 実開 平３−21475（ＪＰ，Ｕ) 実開 平３−65776（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 レバーの左右回動操作によって温度調節
   を行うとともに押上げ操作で吐水を、押下げ操作で止水
   を行うシングルレバー式混合水栓において、 該レバーの形状を、押下げ状態において該レバーの先端
   がその基端よりも下側に位置し且つ押上げ状態において
   該レバーの先端と基端とを結ぶ線が実質上水平となるよ
   うな形状と成したことを特徴とするシングルレバー式混
   合水栓。