JP2540454Y2 - 泡風呂用コントロールスイッチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は浴湯中にエアを噴出さ
せるいわゆる泡風呂装置の起動停止用及び泡量調節のた
めのコントロールスイッチに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の泡風呂装置におけるコントロール
スイッチは、入浴中に操作できかつ取付の利便性を考慮
して浴槽上縁Ｆに取り付けることが多いが、スイッチが
浴槽上縁Ｆに突出することになるために、風呂蓋をした
ときに隙間が生じないようにするためには専用のものを
用意しなければならず、一般に市販されている汎用の風
呂蓋を用いることができなかった。

【０００３】また、これを避けるために上縁Ｆから突出
しないようにコントロールスイッチを埋設するように取
り付けると、気泡量調節のための回転つまみの操作に指
先を狭い隙間に差し込んでなさなければならず操作性が
悪かった。

【０００４】加えて、図４に示すように起動停止用のス
イッチＳ１と気泡量調節のためのスイッチＳ２の二つの
スイッチを設けなければならないことになっていた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】気泡量の調節のための
弁体と連結する回転スイッチは空気導入管と接続してい
るので隙間から湯水が侵入しても空気と共に浴槽内に入
るので全く問題はないが、起動停止用のスイッチは可動
部分から湯水が侵入するため図５に示すように排水用の
ビニールチューブＣを屋外に出したり、または図示しな
いが、排水管に接続するようにしておく必要があり構成
部品が増えてしまうばかりか施工に手間がかかることに
なっていた。

【０００６】

【課題を解決するための手段】そこで、この考案は上述
の課題を解決するために創作したもので、その要旨とす
るのは、浴槽の側壁に吸入口と吐出口を設け、これらを
配管にて接続し、途中にポンプを設けると共に噴出口の
近くに空気導入管を接続し、浴槽内への湯水の噴出にと
もなって気泡を浴槽内に噴出する泡風呂における浴槽の
上縁に設けるコントロールスイッチにおいて、二重管状
のボディの、内側の管体の上部に起動停止用の押しボタ
ンスイッチを水密に設け、ボタンスイッチから続くコー
ドはボディに接続するコード挿通管を通して外出させ、
外側の管体の胴部に空気導入管を接続するようにし、内
側の管体には弁体をねじ込み空気導入管への空気供給を
弁体により調整するように構成し、弁体の外周には多角
形状をなすストップリングをはめ込み、このストップリ
ングの稜角部が変形して乗り越える突起を外側の管体に
設けるようにし、水槽の上縁部から緩衝手段により突出
するハンドルを弁体とは独立して上下動してポンプの起
動停止用のボタンスイッチを押圧するようにすると共
に、ハンドルの回転を弁体の回転に連動するように連結
してなることを特徴とするものである。

【０００７】

【実施例】以下図面に示す実施例に即して説明する。

【０００８】図３は、この考案に係るコントロールスイ
ッチ６を備えた泡風呂装置を設けた浴槽１を示すもの
で、浴槽１の側壁に吸入口２と吐出口３を設け、これら
を配管４にて接続し、途中にポンプＰを設けると共に吐
出口３の近くから空気導入管５を接続し、空気導入管５
は浴槽１の上縁Ｆに連通するようにコントロールスイッ
チ６のボディ７に繋げるようにし、浴槽１内へのポンプ
Ｐによる湯水の噴出に伴なって空気導入管５にて空気を
吸い込み浴槽１内に気泡をも噴出するようにしてある。

【０００９】コントロールスイッチ６は二重管状をなす
ボディ７、ボディ７の外管７１内に止め浴槽１の上縁Ｆ
へ取りつけるための取付管８、ボディ７の内管７２にね
じ込むシャフト９、シャフト９の外周にねじ込む弁体１
０、弁体１０に上下方向にスライド自在で回転方向に伝
動するハンドル１１からなるものであり、ボディ７の内
管７２に続けてコード挿通管１２を連結するようにして
あり、また外管７１の周胴部からは二方向に吐出口３の
近くに至る空気導入管５を接続するようにしてある。

【００１０】このボディ７には浴槽１の上縁Ｆへの取り
付けのための鍔８１を備えた取付管８をボディ７の外管
７１の内周面にＯリング１４を介在させて挿入し、ボデ
ィ７の外管７１の周側部にネジ穴７１ａを設け、このネ
ジ穴７１ａから取り付けネジ１５を締め付けるようにし
てボディ７に取付管８を固定するようにしてある。

【００１１】この取付管８の外周にはおねじ部８ａを設
けてあり、鍔８１を浴槽１の上縁Ｆに掛止してパッキン
グ１６及びライナー１７を介在させて締付ナット１８を
締め付けて浴槽１の上縁Ｆに取付管８を挟み付けコント
ロールスイッチ６を固定するようにする。

【００１２】取付管８の内周下部には環状の突起８ｂを
設け、この突起８ｂに続く開口端は肉厚を薄くして内径
を広げたストッパ収納部１９としてある。

【００１３】一方、ボディ７の内管７２には、外周にお
ねじ９ａを設けたシャフト９をシーリング材を介してね
じ込み固定するようにし、このシャフト９の開口端には
起動停止用のボタンスイッチ２０にて塞ぎゴムキャップ
２１を被せて水密となるようにしてある。このシャフト
９に弁体１０及びハンドル１１を順次縦方向に一連には
め込むようにするのである。

【００１４】ポンプＰの起動停止のためのボタンスイッ
チ２０は座板２２をシャフト９の内段部に介して挿入
し、ゴムキャップ２１の下端はシャフト９の上部外周の
段部９ｂに当接させるようにする。

【００１５】気泡量調整のための弁体１０はボディ７の
外管７１内周面に当接するフランジ１０ａにＯリング２
３を取りつけてなり、シャフト９にねじ込んで取り付
け、正逆回転させることにより接離させ空気導入管１３
への空気の供給、停止と隙間の広狭により導入空気量の
調節をなすものである。シャフト９の外周にＯリング２
４を収納させることにより水封し、また、四角形のスト
ップリング２５を下部外周の周溝にはめ込むようにして
あり、このストップリング２５の稜角２５ａは、取付管
８の突起８ｂを変形して乗り越えストッパ収納部１９に
納まるようにしてある。更に、シャフト９の外周の軸方
向の対極位置にはスロット１０ｂを設けてある。

【００１６】弁体１０に被せるハンドル１１はキャップ
状をなし、常態において浴槽１の上縁Ｆから突出するよ
うに、弁体１０の内面段部とハンドル１１の裏面の間に
は緩衝部材としてのコイルバネ２６を縮装するようにし
てある。

【００１７】ハンドル１１の周胴部には丸穴１１ａが穿
ってあり、弁体１０のスロット１０ｂと合わせてピン２
７を挿入し、ピン２７を押さえるストップリング２８を
巻つけて連結するようにしてある。そこで、ハンドル１
１を回転させるとピン２７を介して弁体１０も同時に回
転し浴湯中への空気の供給量の調節ができ、ハンドル１
１をコイルバネ２６に抗して押圧するとシャフト９上の
ボタンスイッチ２０のオンオフが可能となり、泡風呂の
ポンプＰの起動停止が可能となるのである。すなわち、
ハンドル１１の回転と上下の動作が独立してなし得るの
で、一のハンドル１１で操作できることになる。２９は
ハンドル１１の内周面に埋設するように取りつけたフッ
ソ樹脂製のバックアップリングであり、ハンドル１１を
上下動させるときにスムースとなるよう摩擦を減らすた
めに設けてある。

【００１８】なお、図示の例では二重管としたボディ７
が短く、取付管８を取りつけるようにしたが、ボディ７
の外管７１を長く構成して締付ナット１８により浴槽１
に取りつけるようにして取付管８をなくしたり、或は、
内管７２を長く構成したシャフト９と内管７２を一体に
構成してもよい。しかし、構成部材を分割したほうが、
部材の加工の場合に有利であるといえる。

【００１９】なお、浴槽１の上縁Ｆから突出したハンド
ル１１の押圧と回転をスイッチのオンオフと弁体１０の
回転とするようにすれば構造は図示の例に限定されな
い。

【００２０】

【考案の効果】このような構成からなるコントロールス
イッチＳは常態では浴槽１の上縁部Ｆからハンドル１１
が突出しており、コイルバネ２６などの緩衝体に抗して
押圧するとゴムキャップ２１の上からボタンスイッチ２
０を押圧し、ポンプＰを起動あるいは停止させることに
なる。

【００２１】また、ハンドル１１を回動させると弁体１
０が接離して浴槽の湯水中への導入空気量の調節ができ
ることになるのである。

【００２２】そこで、従来は別途設けていた起動停止ス
イッチＳ１と気泡量調整スイッチＳ２が一体に構成でき
たので浴槽１の上縁Ｆに一の取付穴を設ければ足りるこ
とになるばかりか、起動停止スイッチＳ１に設けていた
水抜きのための配管が不用となるのである。

【００２３】さらには、風呂蓋の重みによりハンドルが
沈み込むことになるので汎用の風呂蓋で蓋をすることも
できることになる。

【００２４】加えて、弁体１０にストップリングを設け
この稜角が乗り越える突起を設けるようにしたので組み
立てのときにハンドルを強制的に差し込むようにすれ
ば、操作中に全開位置を知らせるストッパーとなり、更
に軽く回しても簡単にハンドルがはずれることはなくな
るのである。また、続けて強く回すことによりストップ
リングが稜角を乗り越え更に回し続けることによりハン
ドルがはずれるので、特別の工具なしにボタンスイッチ
の交換が可能となるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係るコントロールスイッチの断面図
である。

【図２】この考案の平面図である。

【図３】泡風呂の斜視図である。

【図４】従来のコントロールスイッチを示す平面図であ
る。

【図５】従来例の概略図である。

【符合の説明】

１ 浴槽 ２ 吸込口 ３ 吐出口 ４ 配管 ５ 空気導入管 ６ コントロールスイッチ ７ ボディ ８ 取付管 ９ シャフト 10 弁体 11ハンドル Ｆ 上縁 Ｐ ポンプ

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴槽の側壁に吸入口と吐出口を設け、こ
   れらを配管にて接続し、途中にポンプを設けると共に噴
   出口の近くに空気導入管を接続し、浴槽内への湯水の噴
   出にともなって気泡を浴槽内に噴出する泡風呂における
   浴槽の上縁に設けるコントロールスイッチにおいて、二
   重管状のボディの、内側の管体の上部に起動停止用の押
   しボタンスイッチを水密に設け、ボタンスイッチから続
   くコードはボディに接続するコード挿通管を通して外出
   させ、外側の管体の胴部に空気導入管を接続するように
   し、内側の管体には弁体をねじ込み空気導入管への空気
   供給を弁体により調整するように構成し、弁体の外周に
   は多角形状をなすストップリングをはめ込み、このスト
   ップリングの稜角部が変形して乗り越える突起を外側の
   管体に設けるようにし、水槽の上縁部から緩衝手段によ
   り突出するハンドルを弁体とは独立して上下動してポン
   プの起動停止用のボタンスイッチを押圧するようにする
   と共に、ハンドルの回転を弁体の回転に連動するように
   連結してなることを特徴とする泡風呂用のコントロール
   スイッチ。
2. 【請求項２】 請求項１記載のコントロールスイッチに
   おいて、ボディを短く構成し、外管に浴槽上縁への取付
   管を設け、また内管を短く構成し、ここにシャフトをね
   じ込みこのシャフトにボタンスイッチを設けるように
   し、取付管に突起を設け、シャフトに弁体をねじ込むよ
   うにしたことを特徴とする泡風呂用コントロールスイッ
   チ。