JP2554437C - - Google Patents

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JP2554437C
JP2554437C JP2554437C JP 2554437 C JP2554437 C JP 2554437C JP 2554437 C JP2554437 C JP 2554437C
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nozzle
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suction
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、IC等の小片状の電子部品をプリント基板上の所定位置に装着する
ための部品装着装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来、吸着ノズルを有する部品装着用のヘッドユニットにより、テープフィー ダー等の部品供給部から電子部品を吸着して、位置決めされているプリント基板
上に移送し、プリント基板の所定位置に装着するようにした部品装着装置は一般
に知られている。この装置においては、通常、上記ヘッドユニットがX軸方向お
よびY軸方向に移動可能とされるとともに、吸着ノズルがZ軸方向に移動可能か
つ回転可能とされて、各方向の移動および回転のための駆動機構が設けられ、こ
れらの駆動手段および吸着ノズルに対する負圧供給手段が制御部によって制御さ
れることにより、部品の吸,装着作動が自動的に行なわれるようになっている。
また、部品吸着後に、ヘッドユニットに具備された光学的検知手段により部品の
投影像が検知され、これに基づいて部品が正常に吸着されているかどうかの判定
、及び部品吸着位置のずれの検出等が行われるようになっている。
【0003】 また、この種の装置においては、上記のようなプリント基板に対する部品の吸
,装着の作業を行う前に準備作業として、ノズル径等の異なる複数種類の吸着ノ
ズルノ中から装着すべき部品の種類に応じた吸着ノズルが選択されて、この吸着
ノズルがヘッドユニットに取り付けにれ、部品の種類が変更された場合にそれに
応じて吸着ノズルが交換される。このヘッドユニットに対する吸着ノズルの取り
付け、交換は手作業で行われ、あるいは、ノズル交換用ステーションとヘッドユ
ニットとの間で自動的に行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような装置においては、上記ヘッドユニットに対するチップ部品の取り付
け、交換が行われるときに、吸,装着されるべき部品に対応する正規の吸着ノズ
ルとは違った吸着ノズルが誤って取り付けられる場合がある。このような誤りは
、手作業による場合は勿論、自動的にノズル交換が行われる場合でもノズル指定
の入力ミス等で生じる可能性がある。
【0005】 このようにヘッドユニットへの吸着ノズルの取り付けに間違いがあった場合、
従来はこれを直接的に判定する手段がなかった。そして、このような間違いが見
過ごされた場合、吸,装着作業時に吸着不良の続出等のトラブルを招くおそれが あった。
【0006】 本発明は上記の事情に鑑み、ヘッドユニットに対する吸着ノズルの取り付けに
間違いがあった場合にこれを明確に判別することができて、トラブルを未然に防
止することができ、しかも、このような判別を簡単に、かつ正確に行うことがで
きる部品装着装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の部品装着装置は、部品供給部および装着
部の上側において部品供給側と装着側とにわたって移動可能とされ、かつ平面視
で装置の縦方向および横方向に移動可能とされたヘッドユニットを備え、ノズル
径が異なる複数種類の吸着ノズルの中から、装着されるべき部品の種類に応じて
選択された吸着ノズルが前記ヘッドユニットに昇降および回転可能に取り付け
れ、上記ヘッドユニットにより部品供給側から部品を吸着してこれを装着側の
定位置に装着する部品装着装置において、上記ヘッドユニットの下側部に吸着ノ
ズルの両側に相対向するように配設された光線の照射部と受光部とを有して、上
記吸着ノズルを前記光線の中に位置させることにより得られる上記吸着ノズルの
投影幅の検知に基づきそのノズル径を検出する光学的検知手段と、吸着ノズルの
種類に応じたノズル径を予め記憶した記憶手段と、この記憶手段から正規の吸着
ノズルに応じて読み出した設定値と上記光学的検知手段の検出値とを比較して
正規の吸着ノズルが取り付けられているかどうかを判定する比較判定手段とを備
え、上記光学的検知手段を、吸着ノズルに吸着される部品の投影幅を検出する手
段に兼用するとともに、部品吸着状態で吸着ノズルを上昇させて、吸着ノズルに
吸着された部品を前記光線の中に位置させ、かつ吸着ノズルを回転させながら上
記光学的検知手段により検出したデータから得られる投影幅最小値と投影幅最小
時の中心位置および回転角を使って部品装着位置補正量を求める演算手段を設け
たことを特徴とするものである。
0008この装置において吸着ノズルのノズル径を検出する上記光学的検知手段を
、 吸着ノズルに吸着される部品の投影幅を検出する手段に兼用、部品吸着状態で
吸着ノズルを回転させながら上記光学的検知手段により検出したデータから得ら
れる投影幅最小値と投影幅最小時の中心位置および回転角を使って部品装着位置
補正量を求める演算手段を設けたから、光学的検知手段が一つですみ、装置の構
造を簡略化することができる。
0009
【作用】
本発明の部品装着装置によると、正規の吸着ノズル(装着されるべきチップ部
品に対応する吸着ノズル)とは違った吸着ノズルが誤ってヘッドユニットに取り
付けられた場合には、上記ノズル径の検出値と上記設定値との比較に基づき、両
者が相違することから上記誤りが判別される。この際、上記光学的検知手段によ
る吸着ノズルの投影幅の検知に基づき、ノズル径の検出及び比較、判定が容易に
、且つ正確に行われる。
0010また、本発明の部品装着装置では、吸着ノズルのノズル径を検出する光学的検
知手段を、吸着ノズルに吸着される部品の投影幅を検出する手段に兼用するとと
もに、部品吸着状態で吸着ノズルを上昇させて、吸着ノズルに吸着された部品を
前記光線の中に位置させ、かつ吸着ノズルを回転させながら上記光学的検知手段
により検出したデータから投影幅最小値と投影幅最小時の中心位置および回転角
を得て、演算手段により前記投影幅最小値と投影幅最小時の中心位置および回転
角を使って部品装着位置補正量を求めるから、光学的検知手段が一つですみ、装
置の構造を簡略化することができる。
【0011】
【実施例】
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。 図1および図2は本発明の一実施例による部品装着装置の全体構造を示してい
る。これらの図において、基台1上には、プリント基板搬送用のコンベア2が配
置され、プリント基板3が上記コンベア2上を搬送され、装着作業用ステーショ
ンの一定位置で停止されるようになっている。
【0012】 上記コンベア2の側方には、部品供給部4が配置されている。この部品供給部
4は多数列の供給テープ4aを備え、各供給テープ4aは、それぞれ、IC、ト
ランジスタ、コンデンサ等の小片状の電子部品(チップ部品)20を等間隔に収
納、保持し、リールに巻回されている。供給テープ4aの繰り出し端4bにはラ
チェット式の送り機構が組込まれ、後記ヘッドユニット5により上記繰り出し端
4bから部品20がピックアップされるにつれて、供給テープ4aが間歇的に繰
り出され、上記ピックアップ作業を繰返し行うことが可能となっている。
【0013】 また、上記基台1の上方には、部品装着用のヘッドユニット5が装備され、こ
のヘッドユニット5はX軸方向(コンベア2の方向、すなわち、横方向)および
Y軸方向(水平面上でX軸と直交する方向、すなわち、縦方向)に移動すること
ができるようになっている。
【0014】 すなわち、上記基台1上には、コンベア2を横切ってY軸方向に延びる2本の
固定レール7が所定間隔をおいて互いに平行に配置されるとともに、Y軸方向の
送り機構として、一方の固定レール7の近傍に、Y軸サーボモータ9により回転
駆動されるボールねじ軸8が配置されている。そして、ヘッドユニット5を支持
するための支持部材11が上記両固定レール7に移動自在に支持され、かつ、こ
の支持部材11の端部のナット部分12が上記ボールねじ軸8に螺合し、ボール
ねじ軸8の回転によって上記支持部材11がY軸方向に移動するようになってい
る。上記Y軸サーボモータ9にはエンコーダからなるY軸用位置検出手段10が
設けられている。
【0015】 上記支持部材11には、X軸方向に延びるガイドレール13が設けられるとと
もに、X軸方向の送り機構として、上記ガイドレール13の近傍に配置されたボ
ールねじ軸14と、このボールねじ軸14を回転駆動するX軸サーボモータ15
とが装備されている。そして、上記ガイドレール13にヘッドユニット5が移動
自在に支持され、かつ、このヘッドユニット5に設けられたナット部分17が上 記ボールねじ軸14に螺合し(図3参照)、ボールねじ軸14の回転によってヘ
ッドユニット5がX軸方向に移動するようになっている。上記X軸サーボモータ
15にはX軸用位置検出手段16が設けられている。
【0016】 上記ヘッドユニット5には、部品20を吸着する吸着ノズル21が昇降および
回転可能に設けられている。当実施例では、図3に詳しく示すように、ヘッドユ
ニット5が、上記ガイドレール13に移動可能に支持される取付部材22と、こ
の取付部材22に昇降可能に取り付けられたヘッド23と、このヘッド23に対
して昇降可能で、かつR軸(ノズル中心軸)回りの回転が可能とされた吸着ノズ
ル21とを有している。そして、上記取付部材22に、ナット部分17が設けら
れるとともにヘッド昇降用サーボモータ24が装備され、また上記ヘッド23に
、吸着ノズル昇降用サーボモータ26および吸着ノズル回転用のR軸サーボモー
タ28が装備されている。上記各サーボモータ24,26,28にはそれぞれ位
置検出手段25,27,29が設けられている。さらに、吸着ノズル21と部品
供給部4との干渉位置を検出する干渉位置検出手段30(図5参照)がヘッドユ
ニット5に取付けられている。
【0017】 上記ヘッドユニット5の下端部には、光学的検知手段を構成するレーザユニッ
ト31が取付けられている。このレーザーユニット31は、後述するノズル径を
検出するための手段と部品20の投影幅を検出する手段とを兼ねるものであり、
吸着ノズル21を挾んで相対向するレーザー発生器31aとディテクタ31bと
を有し(後記図7参照)、ディテクタ31bはCCDからなっている。
【0018】 また、基台1上におけるヘッドユニット5の可動範囲内の適当な位置には、ノ
ズル交換用ステーション34が設けられている。このノズル交換用ステーション
34は、図4に示すように、ノズルクランププレート35と、このプレート35
に配設されて、ノズル径が相違する複数種の吸着ノズル21を着脱可能に保持す
るノズル保持部36と、ノズルの有無を判定するノズル判別センサ37と、昇降
用シリンダ38等を備えている。そして、ノズル交換時には、ヘッドユニット5 がこのノズル交換用ステーション34に対応する位置まで移動して、両者の間で
吸着ノズル21の交換を行うことができるようになっている。
【0019】 図5は制御系統の一実施例を示し、この図において、Y軸、X軸、ヘッドユニ
ットにおけるヘッド昇降用、ノズル昇降用、R軸の各サーボモータ9,15,2
4,26,28とそれぞれに設けられた位置検出手段10,16,25,27,
29は主制御器40の軸制御器(ドライバ)41に電気的に接続されている。上
記レーザーユニット31はレーザーユニット演算部32に電気的に接続され、こ
のレーザーユニット演算部32は、主制御器40の入出力手段42を経て主演算
部(演算手段)43に接続されている。さらに、干渉位置検出手段30が入出力
手段42に接続されている。
【0020】 また、上記主制御器40には、ノズル特徴量記憶手段44が設けられている。
このノズル特徴量記憶手段44は、吸着ノズル21の種類に対応するノズル径の
テーブルを記憶している。そして、後記のノズル径の検出に基づく比較判定の際
に、このノズル特徴量記憶手段44から、吸,装着される部品20の種類に応じ
、準備段階でのノズル交換作業で選択されるべき吸着ノズル21のノズル径が読
み出されるようになっている。
【0021】 図6は、部品吸,装着にあたっての準備段階において、吸着ノズル21の交換
とそのノズル交換の正常、異常の判定を行なう処理をフローチャートで示してい
る。このフローチャートの処理を、図7(a)(b)の動作説明図を参照しつつ
説明する。
【0022】 この処理においては、先ずステップS1でヘッドユニット5が上記ノズル交換
用ステーション34へ移動し、ステップS2でノズル交換が行なわれる。続いて
、吸着ノズル21がノズル径認識可能位置まで移動される(ステップS3)。つ
まり、図7(a)のように吸着ノズル21の先端近傍箇所がレーザーユニット
31に対応する状態になるまで上昇させられ、そのレーザービーム(光線)の中
位置させら れる。
【0023】 この状態で、レーザーユニット31によるノズル径の検出が行なわれる(ステ
ップS4)。つまり、図7(b)のようにレーザー発生部31aからレーザービ
ーム(矢印)が照射され、これを受光するディテクタ31bによって吸着ノズル
21の投影幅が検出される。この投影幅が吸着ノズルのノズル径である。
【0024】 次にステップS5で、上記ノズル径の検出値が、正規の吸着ノズルに応じたノ
ズル特徴量記憶手段44から読み出される設定値と比較判定され、これに基づき
、ノズル径が設定値であればノズル交換が正常とされ(ステップS6)、ノズル
径が設定値でなければノズル交換が異常とされる(ステップS7)。なお、ノズ
ル交換が異常の場合は、ランプ等による異常の表示、その後の吸,装着作業の停
止等を行なえばよい。
【0025】 このフローチャートに示す処理により、ノズル交換時に誤つて不適正なノズル
がヘッドユニット5に取り付けられた場合に、その交換異常が明らかになる。こ
の処理において、とくに、レーザーユニット31による吸着ノズルの投影検知に
基づいて容易にノズル径が検出され、ノズル径の検出値と設定値との比較判定に
よりノズル交換が正常か否かを判別する処理が簡単かつ迅速に、しかも正確に行
なわれることとなる。
【0026】 図8は、上記のような準備段階の処理の後の、部品の吸着から装着までの一連
の処理を、フローチャートで示しており、この一連の処理の中には、吸着時の部
品20の位置および方向のばらつきによる誤差を補正するための処理を含んでい
る。このフローチャートの処理を、図9乃至図11を参照しつつ説明する。
【0027】 この処理においては、先ずステップS11で、吸着ノズル21に対して図外の
負圧発生手段により吸着用負圧が与えられるとともに、ステップS12で、所定
のサーボモータが駆動されることによりX,Y,θ軸の移動が開始される。続い てステップS13で、吸着ノズル21の中心座標(X,Y,θ)が吸着用の目的
位置範囲内に達したか否かが調べられる。そして、目的位置範囲内に達したとき
に、ヘッド23が下降し(ステップS14)、かつ吸着ノズル21も下降し(ス
テップS15)、所定下降位置で部品供給部4の供給テープ4aから部品20が
吸着され(ステップS16)、それから、吸着ノズル21が上昇し(ステップS
17)、かつヘッド23も上昇する(ステップS18)。
【0028】 ステップS19では吸着ノズル21が部品供給部4との干渉域から脱出する位
置まで上昇したか否かが調べられ、脱出しない間はステップS17〜S19が繰
り返される。干渉域から脱出すると、ヘッドユニット5が装着位置へ移動される
とともに(ステップS20)、吸着ノズル21が部品認識高さまで上昇され(ス
テップS21)、つまり、図9のように、部品20がレーザーユニット31に対
応する高さ位置まで吸着ノズル21が上昇される。そして、この状態において、
部品吸着状態を調べるとともに、装着位置補正量を求める処理(ステップS22
〜S28)が行なわれる。なお、後述の最小投影幅の検出等を確実にするため、
ステップS22に先立って吸着ノズル21を検出時回転方向と逆方向に一定量だ
け予備回転させることが好ましい。
【0029】 ステップS22では、その時点の部品の投影幅WSとその中心位置CSと回転角
θSとが検出される。続いてステップS23で、吸着ノズル21が所定方向に回
転されつつ、部品投影幅の検出が行なわれる。そして、ステップS24で一定回
転角θeだけ回転されたことが判定されると、ステップS25で投影幅最小値Wm
inと、その投影幅最小時の中心位置Cmおよび回転角θmが読み込まれる。そして
、検出データに基づいて部品吸着が正常か否かが判定され(ステップS26)、
正常でなければチップ部品が廃却され(ステップS27)、正常であれば、検出
データに基づいてX,Y,θの各方向の装着位置補正量XC,YC,θCが算出さ
れる(ステップS28)。
【0030】 上記ステップS26では、部品20が図10(a)のように正常に吸着されて いるか、あるいは図10(b)(c)のように起立した異常状態で吸着されてい
るかが判定され、具体的には次の各式が成立するかどうかが調べられ、いずれか
1つでも成立すれば、異常と判定される。なお、式中のαは安全率である。
【0031】
【数1】 また、上記ステップS28での補正量XC,YC,θCの算出は次のように行な
われる。
【0032】 すなわち、図11をみれば明らかなように、部品20が長辺をX軸方向とした
状態で装着されるものとすると、部品装着位置補正量XC,YC,θCのうちでY
,θ方向の補正量はYC,θCは、
【0033】
【数2】 となる。CNは吸着ノズル21の中心位置(吸着点)であって、既知の値である。
【0034】 また、図11において、Oは吸着ノズル中心点、b,Bは初期状態および投影
幅最小状態での部品中心点であり、また△aOb≡△AOBである。
【0035】 LAB:線分ABの長さ Lab:線分abの長さ LAO:線分AOの長さ LaO:線分aOの長さ Yab:線分abのY軸上への投影長さ YaO:線分aOのY軸上への投影長さ とすると、
【0036】
【数3】
【0037】
【数4】
【0038】
【数5】 である。そして、LaO=LAO=XC、Lab=LAB=CN−Cmであるので、上記各
式から、次式のようにXCが導かれる。
【0039】
【数6】 ステップS28の演算を終えると、ステップS29で、ヘッドユニット5が補
正後の部品装着位置へ移動され、ステップS30で、部品20の中心座標G(X
,Y,θ)がプリント基板3上の装着位置範囲内に達したか否かが調べられる。
そして、装着位置範囲内になれば、ヘッド23が下降し(ステップS31)、か
つ吸着ノズル21も下降し(ステップS32)、吸着ノズル21の高さが目的位
置範囲内になると(ステップS33)、負圧がカットされる(ステップS34)
ことにより、部品20がプリント基板3に装着される。その後、吸着ノズル21
が上昇し(ステップS35)、かつヘッド23も上昇する(ステップS36)。
【0040】 このような図8のフローチャートに示す方法によると、ヘッドユニット5に設
けられた吸着ノズル21による部品20の吸着およびプリント基板3上への装着
が行なわれるとともに、部品吸着時に部品20の方向、位置のばらつきによって
誤差が生じることに対し、ステップS21〜S28の処理で誤差に応じた補正量 が求められて、装着位置が補正されることにより、精度良く部品20が装着され
る。そしてこの処理は吸着後の装着位置への移動の間に行なわれ、吸着から装着
までの一連の作業が能率良く行なわれる。
【0041】 さらに、吸着ノズル21とこれを保持するヘッド23がともにサーボモータ2
4,26により駆動されて昇降し、吸着時の下降(ステップS14,S15)、
上昇(ステップS17,S18)、装着時の下降(ステップS31,S32)、
上昇(ステップS34,S35)の各動作の速度が高められ、作業能率が一層高
められる。
【0042】 なお、図8のフローチャート中のステップS26では、短辺の長さと厚さが異
なる一般的形状のチップ部品20を対象として、前述のような手法で部品吸着が
正常かどうかの判定を行なっており、吸着ノズル回転途中において投影幅の最小
値Wmin が短辺の長さとほぼ同じになれば、正常と判断される。
【0043】 ところが、各種部品の中には、図12のように部品短辺の長さ1と厚さtとが
略等しい特殊形状の部品20もあり、この部品20が用いられる場合、投影幅の
最小値Wmin を調べても、短辺の長さ1が投影幅の最小値Wmin となる正常時と
、部品が起立して厚さtが投影幅の最小値Wmin となる異常時とを区別すること
ができない。
【0044】 そこでこのような場合の対策としては、図8に示した方法のうちの一部を図1
3のように変更すればよい。つまり、ステップS11〜S24(図13では図示
省略)およびステップS25の処理の次に、部品X方向長さLhiが算出され(ス
テップS250)、この長さLhiを用いて部品の吸着が正常かどうかの判定(ス
テップS26)が行なわれ、それから、図13では図示省略したステップS27
もしくはステップS28〜S36の処理が行なわれる。
【0045】 ステップS250での部品X方向長さLhiの算出は、次のように行なわれる。
【0046】 すなわち、 Lhi(=LHI):部品X方向長さ(図11中の線分hiの長さ=線分HIの 長さ) Lij(=LIJ):図11中の線分ijの長さ(=線分IJの長さ) とすると、図11中にも示すように、
【0047】
【数7】 である。ここでLij=LIJ=Wmin であることにより、部品X方向長さLhiは次
式のようになる。
【0048】
【数8】 そして、正常であれば、この部品X方向長さLhiが部品の長辺の長さとなるの
で、ステップS26の判定においては、前述のような条件のほかに、
【0049】
【数9】 のいずれかである場合には、異常と判定される。βは安全率である。
【0050】 なお、上記実施例では、ヘッドユニット5の下端部に取り付けたレーザーユニ
ットを、ノズル径の検出と部品装着位置補正のための部品の投影幅等のデータ
検出とに兼用するから装置の構造簡略化を図ることができる
【0051】
【発明の効果】
以上のように本発明の部品装着装置は、部品供給部および装着部の上側におい
て部品供給側と装着側とにわたって移動可能とされ、かつ平面視で装置の縦方向 および横方向に移動可能とされたヘッドユニットを備え、ノズル径が異なる複数
種類の吸着ノズルの中から装着されるべき部品の種類に応じて選択された吸着ノ
ズルが前記ヘッドユニットに昇降および回転可能に取り付けられ、上記ヘッドユ
ニットにより部品供給側から部品を吸着してこれを装着側の所定位置に装着する
部品装着装置において、上記ヘッドユニットの下側部に吸着ノズルの両側に相対
向するように配設された光線の照射部と受光部とを有して、上記吸着ノズルを前
記光線の中に位置させることにより得られる上記吸着ノズルの投影幅の検知に基
づきそのノズル径を検出する光学的検知手段と、吸着ノズルの種類に応じたノズ
ル径を予め記憶した記憶手段と、この記憶手段から正規の吸着ノズルに応じて読
み出した設定値と上記光学的検知手段の検出値とを比較して、正規の吸着ノズル
が取り付けられているかどうかを判定する比較判定手段とを備え、上記光学的検
知手段を、吸着ノズルに吸着される部品の投影幅を検出する手段に兼用するとと
もに、部品吸着状態で吸着ノズルを上昇させて、吸着ノズルに吸着された部品を
前記光線の中に位置させ、かつ吸着ノズルを回転させながら上記光学的検知手段
により検出したデータから得られる投影幅最小値と投影幅最小時の中心位置およ
び回転角を使って部品装着位置補正量を求める演算手段を設けたから 、誤って正
規のノズルとは違った吸着ノズルがヘッドユニットに取り付けられた場合に、こ
が正確に判別されて間違った吸着ノズルの使用による吸着不良等のトラブルを
未然に防止することができる。 また、吸着ノズルのノズル径を検出する上記光学的検知手段を、吸着ノズルに
吸着される部品の投影幅を検出する手段に兼用するとともに、部品吸着状態で吸
着ノズルを回転させながら上記光学的検知手段により検出したデータから得られ
る投影幅最小値と投影幅最小時の中心位置および回転角を使って部品装着位置補
正量を求める演算手段を設けたから、光学的検知手段が一つですみ、装置の構造
を簡略化することができる。したがって、吸着ノズルの装着ミスの判定が可能で
、かつ正確な部品吸着位置補正が可能な部品装着装置を安価に提供することがで
きる。
【0052】 また、本発明の部品装着装置は、部品供給部および装着部の上側において部品 供給側と装着側とにわたって移動可能とされ、かつ平面視で装置の縦方向および
横方向に移動可能とされたヘッドユニットに吸着ノズルを昇降および回転可能に
取り付け、吸着ノズルのノズル径の検出と吸着ノズルに吸着される部品の投影幅
の検出を行う光学的検知手段の光線の照射部と受光部とを前記ヘッドユニットの
下側部に有しているため、ノズル径の検出および吸着ノズルに吸着される部品の
投影幅等の検出をヘッドユニットの移動中でも行なうことができて、ノズル径と
、部品吸着位置補正量の演算に必要な投影幅最小値と投影幅最小時の中心位置お
よび回転角を得るための操作を能率的に行なうことができ、部品吸着位置補正量
を求めて部品を所定位置に装着する作業を高速度で行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例による部品供給装置の平面図である。
【図2】 同装置の正面図である。
【図3】 装着用のヘッドユニットの拡大側面図である。
【図4】 ノズル交換用ステーションの拡大側面図である。
【図5】 制御系統を示すブロック図である。
【図6】 吸着ノズルの交換とその交換の正常、異常の判定を行なう処理を示すフローチ
ャートである。
【図7】 (a)はノズル径検出時のノズル位置を示す説明図である。 (b)は吸着ノズルに対するレーザービーム照射状態を示す説明図である。
【図8】 部品吸,吸着具体的手順を示すフローチャートである。
【図9】 部品投影幅検出時の状態を示す説明図である。
【図10】 (a)は吸着が正常な状態を示し、(b)(c)は吸着異常状態を示す説明図
である。
【図11】 装着位置補正量等の求め方を説明するための図である。
【図12】 特殊形状のチップ部品の概略斜視図である。
【図13】 特殊形状のチップ部品の場合における吸着状態判定に関する処理を抜粋したフ
ローチャートである。
【符号の説明】
3 プリント基板 4 部品供給部 5 ヘッドユニット 20 部品 21 吸着ノズル 9,15,24,26,28 サーボモータ 10,16,25,27,29 位置検出手段 31 レーザーユニット(光学的検知手段) 34 ノズル交換用ステーション 40 主制御器 43 主演算部 44 ノズル特徴量記憶手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】部品供給部および装着部の上側において部品供給側と装着側と
    にわたって移動可能とされ、かつ平面視で装置の縦方向および横方向に移動可能
    とされたヘッドユニットを備え、ノズル径が異なる複数種類の吸着ノズルの中か
    ら装着されるべき部品の種類に応じて選択された吸着ノズルが前記ヘッドユニッ
    トに昇降および回転可能に取り付けられ、上記ヘッドユニットにより部品供給側
    から部品を吸着してこれを装着側の所定位置に装着する部品装着装置において、
    上記ヘッドユニットの下側部に吸着ノズルの両側に相対向するように配設された
    光線の照射部と受光部とを有して、上記吸着ノズルを前記光線の中に位置させる
    ことにより得られる上記吸着ノズルの投影の検知に基づきそのノズル径を検出
    する光学的検知手段と、吸着ノズルの種類に応じたノズル径を予め記憶した記憶
    手段と、この記憶手段から正規の吸着ノズルに応じて読み出した設定値と上記光
    学的検知手段の検出値とを比較して、正規の吸着ノズルが取り付けられているか
    どうかを判定する比較判定手段とを備え、上記光学的検知手段を、吸着ノズルに
    吸着される部品の投影幅を検出する手段に兼用するとともに、部品吸着状態で
    着ノズルを上昇させて、吸着ノズルに吸着された部品を前記光線の中に位置させ
    かつ吸着ノズルを回転させながら上記光学的検知手段により検出したデータ
    ら得られる投影幅最小値と投影幅最小時の中心位置および回転角を使って部品装
    着位置補正量を求める演算手段を設けたことを特徴とする部品装着装置。

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