JPH0669119U - 中仕切り体付き包装用紙箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 底壁１の左右両側に一対の左右側壁４、２を
連設し、右側壁２の上縁に上壁３を連設する一方、左側
壁４の上縁に胴貼り用接合片５を連設し、この胴貼り用
接合片５に中仕切り体Ａを連設する。中仕切り体Ａを、
前後一対の第１縦仕切り壁６，６と、中底壁７と、第２
縦仕切り壁８と、第２縦仕切り壁固定用接合片９とより
構成し、胴貼り用接合片５にこれらを順次連設する。第
２縦仕切り壁８の高さＨを、内底壁７と上壁３との間の
距離Ｌと同長に設定し、胴貼り用接合片５と第２縦仕切
り壁固定用接合片９とを上壁３の内面に貼着する。 【効果】 紙箱と中仕切り体Ａとを同時に組み立てるこ
とができる。被包装物本体ｓを収納する空間Ｓの周囲に
緩衝機能を奏する空間Ｔ、Ｕ、Ｖが得られる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、中仕切り体付き包装用紙箱、とくに家庭用コンピュータゲーム機 、ヘッドフォンステレオ等のような小型の電気製品の本体と、電池あるいはイア フォーン等の付属品と、取扱い説明書等とがワンセットとして包装される商品の 包装に好適な中仕切り付き包装用紙箱に関する。

【０００２】

【従来の技術と課題】

従来、上記のような商品を輸送、運搬中の衝撃から保護するとともに、商品本 体と、付属品等とを仕切って収容するために、包装用紙箱内面に密接して包装用 紙箱内にきっちり収まる態様の発泡スチロール製緩衝体兼用中仕切り体が用いら れていた。

【０００３】 ところが、このような発泡スチロール製中仕切り体は、廃棄処理上いささか問 題があるため、環境保護の観点から、近年では、あまり用いられなくなり、これ に代わって、組み立て式の段ボール製中仕切り体が用いられるようになってきた 。しかしながら、このような段ボール製中仕切り体は、前記発泡スチロール製の ものに較べると廃棄処理上の問題は少ないが、組み立てがいささか面倒であると ともに、所定箇所に商品本体、付属品等を収容させた後、これを包装用紙箱内に 収納する作業もいささか面倒である。また、包装用紙箱とは別体であるために、 管理面でもいささか不便である。

【０００４】 この考案は、上記のような課題を解決することを目的としてなされたもので、 中仕切り体を包装用紙箱と一体のものとして、包装用紙箱を組み立てる際に、同 時に中仕切り体を所期する形態に組み立てることができ、中仕切り体を包装用箱 内に収納する作業を不要として使い勝手が良く、かつ製作面でも有利な中仕切り 体付き包装用紙箱を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

而して、上記目的を達成するために、この考案は、紙箱の胴貼り用接合片に中 仕切り体を連設して、中仕切り体を包装用紙箱と一体のものとし、中仕切り体か ら連設された接合片を紙箱の上壁所定位置に貼着することにより、包装用紙箱の 組み立てと同時に中仕切り体を組み立てることのできる構成を採用したものであ る。

【０００６】 すなわち、方形の底壁と、この底壁の一対の対向側縁から折目を介して連設さ れた一対の左右両側壁と、この左右両側壁のいずれか一方の上縁から折目を介し て連設され前記底壁と同形同大の上壁と、他方の側壁の上縁から折目を介して連 設された胴貼り用接合片と、この胴貼り用接合片の先端から折目を介して連設さ れた中仕切り体と、前記底壁または上壁の前後側縁から折目を介して連設された 前後蓋片と、前記左右両側壁の前後両側縁から折目を介して連設された内フラッ プとを備え、前記中仕切り体は、胴貼り用接合片の先端から折目を介して連設さ れた第１縦仕切り壁と、この第１縦仕切り壁の中間高さ位置から折目を介して連 設された中底壁と、この中底壁の幅方向中間位置から上向きに切り起こし形成さ れた第２縦仕切り壁と、この第２縦仕切り壁の上縁から折目を介して連設された 第２縦仕切り固定用接合片とからなり、前記第２縦仕切り壁の高さが、前記中底 壁と上壁との間の距離と同長に設定されると共に、前記第２縦仕切り固定用接合 片と前記胴貼り用接合片とが上壁所定位置に貼着されて、偏平に折り畳みうるも のとなされた中仕切り体付き包装用紙箱、を要旨とする。

【０００７】 また、請求項２の中仕切り体付き包装用紙箱のように、中底壁の前後長さが底 壁の前後長さより小に設定されると共に、前後側縁から折目を介して斜状に立ち 上がる緩衝片が連設され、この緩衝片の上縁が内フラップに当接するものと設定 されることが望ましい。

【０００８】 さらに、請求項３の中仕切り体付き包装用紙箱のように、第１縦仕切り壁の下 縁が底壁に当接するものと設定されることが望ましい。

【０００９】

【実施例】

以下、この考案を図示実施例に基いて説明する。

【００１０】 この考案に係る中仕切り付き包装用紙箱は、図３に展開状態で示すように一枚 の段ボールないしは厚紙から作製され、底壁（１）の右側に右側壁（２）、上壁 （３）が、順次折目（２１）（２２）を介して連設される一方、底壁（１）の左 側に左側壁（４）、胴貼り用接合片（５）、中仕切り体（Ａ）が順次折目（２３ ）（２４）（２５）を介して連設されている。

【００１１】 前記中仕切り体（Ａ）は、前記胴貼り用接合片（５）の端縁から折目（２５） を介して連設された前後一対の第１縦仕切り壁（６）と、この第１縦仕切り壁（ ６）（６）の中間高さ位置から折目（２６）（２６）を介して連設された中底壁 （７）と、この中底壁（７）の幅方向中間位置から切り起こし形成された第２縦 仕切り壁（８）と、この第２縦仕切り壁（８）の上縁から折目（２９）を介して 連設された第２縦仕切り固定用接合片（９）とより構成されている。（３０）は 、中底壁（７）と第２縦仕切り壁（８）との間の折目、（４０）は、第２縦仕切 り壁（８）及び第２縦仕切り固定用接合片（９）を切り起こすための切目で大半 がくりぬき状にされているのは、切り起こしを行いやすくするためである。

【００１２】 前記第１縦仕切り壁（６）（６）は、左側壁（４）の高さと同長に設定され、 下縁が組立て時に底壁（１）に当接しうるものとなされている。

【００１３】 前記中底壁（７）は、全体が略々凸型に形成され、その凸部（７ａ）の先端に 左側壁に貼着される接合片（１７）が折目（３１）を介して連設され、この凸部 （７ａ）の長さは、胴貼り用接合片（５）の幅と同長に設定されている。また、 前記第２縦仕切り壁（８）の高さ（Ｈ）は、中底壁（７）と上壁（３）と間の距 離（Ｌ）と同長に設定され、全体が偏平に折り畳みうるものとなされている。

【００１４】 この中底壁（７）の前後幅は、底壁（１）の前後幅よりも小に設定され、その 前後側縁には折目（２８）（２８）を介して一対の緩衝片（１０）（１０）が連 設されている。また、中底壁（７）の右側縁には折目（２７）を介して支持脚片 （１１）が連設され、この支持脚片（１１）が前記第１仕切り壁（６）（６）と 協働して中底壁（７）を持ち上げ状態に支持している。

【００１５】 図中、（１２）は、左右両側壁（４）（２）の前後両側縁から折目（３２）（ ３２）を介して連設された内フラップ、（１３）は、上壁（３）の前側縁から折 目（３３）を介して連設された前蓋片で、その下縁から折目（３４）を介して内 方差し込み部（１５）が連設されている。（１４）は底壁（１）の後側縁から折 目（３５）を介して連設された後蓋片で、その上縁から折目（３６）を介して内 方差し込み部（１６）が連設されている。（１８）は、補助仕切り片で、上壁（ ３）と中底壁（７）との間の距離（Ｌ）と等しい高さに設定され、上端縁が折目 （３７）を介して胴貼り用接合片（５）に連設される一方、下端縁が折目（３８ ）を介して中底壁（７）に連設されている。この補助仕切り片（１８）により付 属品が奥の方まで行き過ぎて、取出し難くなることがなくなる。

【００１６】 而して、上記構成を有する中仕切り体付き包装用紙箱は、製造段階において、 段ボールから前記展開状態に裁断されかつ所定箇所に折目（２１）（２２）…… が付設された後、中仕切り体（Ａ）が胴貼り用接合片（５）と一緒に、左側壁（ ４）及び底壁（１）の内面側に折り返され、その上面に上壁（３）及び右側壁（ ２）が折り重ねられ、予め胴貼り用接合片（５）と第２縦仕切り壁（８）に塗布 された接着剤を介して、上壁（３）の内面に胴貼り用接合片（５）と第２縦仕切 り壁（８）とが貼着された偏平な折り畳み状態とされる。この偏平折り畳状態の まま、包装現場まで輸送、運搬され、あるいは使用に供するまで保管される。

【００１７】 包装現場において、商品を包装する際には、先ず、前記偏平折り畳み状態から 、左右両側壁（４）（２）を起立させて包装用紙箱を所定の箱形態とし、後蓋片 （１４）側の内フラップ（１２）（１２）を緩衝片（１０）に当接させつつ内方 に折り曲げ、後蓋片（１４）の内方差し込み部（１６）を上壁（３）と内フラッ プ（１２）（１２）との間に差し込む。これにより、所定の箱形態が、保持され 、図１及び図２に示すように、上壁（３）と中底壁（７）と第１縦仕切り壁（６ ）（６）と第２縦仕切り壁（８）とに囲まれた被包装物本体収納空間（Ｓ）と、 底壁（１）と左側壁（４）と胴貼り用接合片（５）と第１縦仕切り壁（６）（６ ）とに囲まれた付属品収納空間（Ｔ）と、底壁（１）と中底壁（７）と第１縦仕 切り壁（６）（６）と右側壁（２）とに囲まれた取扱い説明書収納空間（Ｕ）と 、被包装物本体収納空間（Ｓ）と右側壁（２）との間の緩衝用空間（Ｖ）が得ら れる。

【００１８】 そこで、各収納空間（Ｓ）（Ｔ）（Ｕ）に、対応する商品本体（ｓ）、付属品 （ｔ）、取扱い説明書（ｕ）を収納した後、内フラップ（１２）（１２）を緩衝 片（１０）に当接させつつ内方に折り曲げ、前蓋片（１３）の内方差し込み部（ １５）を底壁（１）と内フラップ（１２）（１２）との間に差し込むことにより 包装が完了する。

【００１９】

【考案の効果】

この考案に係る中仕切り体付き包装用紙箱は、上述の次第で、中仕切り体が紙 箱に連設されているから、常に中仕切り体と紙箱とを一緒に取り扱うことができ 管理上有利である。

【００２０】 また、第２縦仕切り壁（８）の高さ（Ｈ）が、中底壁（７）と上壁（３）との 間の距離（Ｌ）と同長に設定されているから、紙箱の組み立てと同時に中仕切り 体（Ａ）の組み立てを行うことができ、組み立て作業及び包装作業の能率を向上 しうる。

【００２１】 しかも、被包装物本体が収納される収納空間（Ｓ）の周囲には、第１縦仕切り 壁（６）（６）と側壁（４）との間に得られる付属品収納空間（Ｔ）と、中底壁 （７）と底壁（１）との間に得られる取扱い説明書収納空間（Ｕ）と、第２縦仕 切り壁（８）と側壁（２）との間に得られる緩衝用空間（Ｖ）とが存するので、 被包装物本体にとって良好な緩衝効果が得られる。

【００２２】 請求項２の包装用紙箱においては、中底壁（７）の前後側縁から斜状に立ち上 がる緩衝片（１０）（１０）が連設されており、紙箱の前後方向から加わる外圧 に対しても緩衝効果が得られる。

【００２３】 請求項３の包装用紙箱においては、第１縦仕切り壁（６）（６）の下縁が底壁 （１）に当接するものと設定されているから、紙箱の下方から加わる外圧に対し てもより一層の緩衝効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る中仕切り体付き包装用紙箱の上
壁及び前蓋片を外した状態の斜視図である。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線断面図である。

【図３】この考案に係る包装用紙箱の展開状態の平面図
である。

【符号の説明】

Ａ…中仕切り体 Ｈ…第２縦仕切り壁の高さ Ｌ…中底壁と上壁との間の距離 １…底壁 ２…右側壁 ３…上壁 ４…左側壁 ５…胴貼り用接合片 ６…第１縦仕切り壁 ７…中底壁 ８…第２縦仕切り壁 ９…第２縦仕切り固定用接合片 １２…内フラップ １３…前蓋片 １４…後蓋片 ２１、２２、２３、２４、２５、３２、３３、３５、３
７、３８…折目

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 方形の底壁（１）と、この底壁（１）の
   一対の対向側縁から折目（２３）（２１）を介して連設
   された一対の左右両側壁（４）（２）と、この左右両側
   壁（４）（２）のいずれか一方の上縁から折目（２２）
   を介して連設され前記底壁（１）と同形同大の上壁
   （３）と、他方の側壁（２）（４）の上縁から折目（２
   ４）を介して連設された胴貼り用接合片（５）と、この
   胴貼り用接合片（５）の先端から折目（２５）を介して
   連設された中仕切り体（Ａ）と、前記底壁（１）又は上
   壁（３）の前後側縁から折目（３５）（３３）を介して
   連設された前後蓋片（１３）（１４）と、前記左右両側
   壁（４）（２）の前後両側縁から折目（３２）（３２）
   （３２）（３２）を介して連設された内フラップ（１
   ２）（１２）（１２）（１２）とを備え、前記中仕切り
   体（Ａ）は、胴貼り用接合片（５）の先端から折目（２
   ５）（２５）を介して連設された第１縦仕切り壁（６）
   （６）と、この第１縦仕切り壁（６）（６）から折目
   （２６）（２６）を介して連設された中底壁（７）と、
   この中底壁（７）の幅方向中間位置から上向きに切り起
   こし形成された第２縦仕切り壁（８）と、この第２縦仕
   切り壁（８）の上縁から折目（２９）を介して連設され
   た第２縦仕切り固定用接合片（９）とからなり、前記第
   ２縦仕切り壁（８）の高さ（Ｈ）が、前記中底壁（７）
   と上壁（３）との間の距離（Ｌ）と同長に設定されると
   共に、前記第２縦仕切り固定用接合片（９）と前記胴貼
   り用接合片（５）とが上壁所定位置に貼着されて、偏平
   に折り畳みうるものとなされた中仕切り体付き包装用紙
   箱。
2. 【請求項２】 中底壁（７）は、前後方向長さが底壁
   （１）の前後方向長さより小に設定されると共に、中底
   壁（７）の前後側縁から折目（２８）（２８）を介して
   斜状に立ち上がる前後一対の緩衝片（１０）（１０）が
   連設され、この緩衝片（１０）（１０）の上縁が内フラ
   ップ（１２）（１２）に当接するものと設定されてなる
   請求項１記載の中仕切り体付き包装用紙箱。
3. 【請求項３】 第１縦仕切り体（６）（６）は、下縁が
   底壁（１）に当接するものと設定され、この第１縦仕切
   り体（６）（６）の中間高さ位置から内底壁（７）が連
   設されてなる請求項１又は請求項２に記載の中仕切り体
   付き包装用紙箱。