JP2549026B2 - 熱硬化性樹脂塗料を用いた艶消塗装方法 - Google Patents

熱硬化性樹脂塗料を用いた艶消塗装方法

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JP2549026B2
JP2549026B2 JP3111102A JP11110291A JP2549026B2 JP 2549026 B2 JP2549026 B2 JP 2549026B2 JP 3111102 A JP3111102 A JP 3111102A JP 11110291 A JP11110291 A JP 11110291A JP 2549026 B2 JP2549026 B2 JP 2549026B2
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正 秋山
健一 吉本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱硬化性塗料の新規な
艶消塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱硬化性樹脂塗料は、塗料としての各種
の性能、例えば、付着性、耐水性、耐候性、耐汚染性に
優れているために屋外等の苛酷な条件で用いられている
建材その他の製品の塗装に用いられる。特に熱硬化性樹
脂塗料のうちアクリル系樹脂塗料は溶剤系、エマルジョ
ン系塗料等があり、各用途に広く使用されている。従っ
て本発明もアクリル系樹脂塗料をベースに記述するが勿
論これに限定されることはない。
【0003】アクリル系樹脂塗料は特有の光沢を有し、
この光沢を生かした塗装は種々行われているが、一方、
塗料としての性能は維持しつつ低光沢、いわゆる艶消し
状態にしたい場合がある。そこで、従来の艶消塗装方法
としては次の2つが主に行われている。 (1)塗料中の着色顔料、体質顔料の配合割合を増す方
法。 (2)砂、ガラス粉のような微粉末を散布、付着させる方
法。
【0004】(1)の方法は、塗料層の厚みを一定にする
と体質顔料の割合が増加する反面、塗料層の性質を支配
する樹脂の割合が低下する結果、塗料層の耐久性、耐候
性が低下し、逆に、耐久性、耐候性を維持しようとする
場合は塗料層の厚みを大としなければならず、基板に凹
凸模様のある場合には凹凸が不明瞭になって模様の表現
が不良となる。
【0005】(2)の方法の場合には、微粉末の散布装置
が必要とされ、しかも散布物で外観が制約される等の問
題があり、基板に模様を付けることの多い屋外使用物の
塗装としては利用し難い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特にエンボ
ス模様を有する外装材に熱硬化性樹脂塗料、一般的には
アクリル系樹脂系塗料を塗布して鈍い艶消し光沢の外観
を得る事をその課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、第1法として『請求項1』に示すよう
に、『セメント系無機質基板(1)に熱硬化性樹脂塗料
(2)をほぼ均一に塗装し、前記熱硬化性樹脂塗料
(2)を加熱して樹脂を溶融状態とし、次いで、熱硬化
性樹脂塗料を微粒子(3)状にて5〜15g/m塗布
後、加熱乾燥する』ことを特徴とする。
【0008】また、その第2法として、『請求項2』に
示すように、『セメント系無機質基板(1)に熱硬化性
樹脂塗料(2)をほぼ均一に塗装し、前記熱硬化性樹脂
塗料(2)を加熱して樹脂が溶融はしているが流動前の
状態にある時、熱硬化性樹脂塗料を微粒子(3)状にて
5〜15g/m塗布後、加熱乾燥する』ことを特徴と
する。
【0009】
【作用】本発明によれば、セメント系無機質基板上に形
成された塗料層表面上に塗料層と一体化し、塗料微粒子
にて構成された微視的な無数の凸部が形成されるため、
低光沢艶消し塗面が得られる。
【0010】
【実施例】以下、本発明に付いて説明する。本発明に使
用される熱硬化性樹脂塗料は、通常、アクリル系樹脂系
塗料である。塗装される建材は、主として、ALCなど
セメント系外装材などである。
【0011】第1発明にかかる塗装方法に付いて詳述す
ると、 (1) 基板(1)にアクリル系樹脂系塗料を均一に塗装す
る。この塗布は一回ないし二回以上複数回塗装して所定
厚みの塗料層(2)を設ける。 (2) 次いで塗料層(2)を加熱する。この加熱により塗料
層(2)の溶剤がまず揮散し、次いで樹脂が溶融する (3) 更に、加熱されることにより塗料層(2)の樹脂は流
動し、次いで硬化するのであるが、第1発明では、この
流動状態時にアクリル系樹脂塗料を微粒子(3)状にし、
5〜15g/m2の割合にて塗料層(2)の表面に塗布し、然る
後、再度加熱するものである。 (4) このため、平滑な塗料層上に塗料微粒子(3)による
無数の凸部が形成される。この塗料層(2)は硬化する以
前の流動状態のために、塗料微粒子(3)は密着一体化す
る。この後の加熱により、塗料層(2)は硬化するが、更
に加熱を加えると凸部を形成した塗料微粒子(3)そのも
のが流動して塗装面の凸部が消失して平滑になり、艶が
現れて来るためために塗料微粒子(3)が塗料層(2)の表面
に付着し、塗料微粒子(3)が凸部を保ち、流動状態とな
る前の段階で加熱を終了させる必要がある。 (5) 凸部が形成された塗料層(2)は、凸部を保ったまま
の溶融状態で加熱を終了するために流動することなく硬
化し、その結果、無数の凸部を有する塗装面が得られ、
艶消しのにぶい光沢外観を有する塗装建材が得られる。
尚、塗料微粒子(3)の粒度と加熱度合により、図1に示
すような任意の艶消し塗装面を簡単に得ることができ
る。
【0012】第2発明は、第1発明と同様に、基板(1)
にアクリル樹脂系塗料(2)を均一に塗装し、次にこの塗
料層(2)を加熱して溶融状態とする。続いてこの塗料層
(2)の樹脂が溶融状態にあるが、流動する前の間にアク
リル系樹脂塗料を微粒子(3)状にて5〜15g/m2にて塗布
する。すると、塗料層(2)は微粒子塗料(3)によって一時
的に冷却されるために流動することなくそのまま硬化す
る。
【0013】このようにして形成された第2発明の塗料
層(2)は塗装状態では一見平滑に見えるが、微視的には
塗装ムラなどにより塗料層(2)の表面に凹部や凸部があ
り、塗料層(2)が流動しないためにこのままの形で硬化
する。一方、塗料微粒子(3)は溶融状態の塗料層(2)の上
に付着して無数の凸部が形成され、その結果、塗料層
(2)と一体化した無数の凸部が形成された塗装表面とな
る。この段階で塗料層(2)の加熱が過度になると形成さ
れた塗料微粒子(3)による無数の凸部が流動して平坦化
するので流動化する前に加熱を終了させるようにする事
が重要である。従って、この場合、図2に示すように、
第1発明の塗装表面よりさらに低光沢の艶消し塗面が得
られる。
【0014】(実施例1)エンボス模様を施したセメン
ト系基板にアクリル系樹脂エマルジョン塗料をフローコ
ターにて60g/m2の割合で2回塗装した後、シュバング
バーナーで約120秒加熱し、次いで同一アクリル系樹脂
エマルジョン塗料微粒子をエアスプレーにて10g/m2
割合で粒状吹き付け、120℃にて50秒間加熱した。
【0015】(実施例2)実施例1のシュバングバーナ
ーの加熱時間を90秒にした以外は全く同一にて行った。
【0016】(比較例1)(実施例1)にて粒状塗装を
行わないものを比較例1とした。
【0017】(比較例2)エンボス模様を施したセメン
ト系基板に(実施例1)と同一のアクリル系樹脂エマル
ジョン塗料を60g/m2塗布し、次いで市販の低艶アクリ
ル系樹脂エマルジョン塗料を60g/m2の割合でフローコ
ーターにて塗布し、(実施例1)と同一条件にて加熱し
た。これらの品の試験結果は下記
【表1】の通りであった。
【0017】
【表1】 尚、表面光沢度は、村上式鏡面反射計による。チョーキ
ングとは、太陽光線、風雨などで塗膜が老化し、塗膜表
面から粉化して行く現象で、白化に至る前段階である。
エフロは、コンクリート表面に白い結晶ができる現象で
ある。
【0018】
【発明の効果】以上のように第1並びに第2発明にあっ
ては、塗料中に顔料その他の添加剤を用いるものでな
く、本来使用していた塗料の微粒子を使用するのである
から、塗料層の厚さを厚くしなくとも塗料層の性能が低
下することなく低艶の外観が得られる。しかも塗料層が
低艶であったとしても、セメント製品特有のエフロの発
生が防止でき、しかも塗料層厚が薄い為に基板のエンボ
ス模様がシャープに表現できる。 更に、ベースの塗料
と艶消しの塗料が同一のものが使用できるために塗料の
種類を少なくすることができ、又、顔料等固形分がない
為に塗装装置の詰り等がなく品質が安定する。加えて、
微粒状の塗料を散布するのであるから、艶消しの粒状塗
装に用いる塗布量が少なくなり、艶消し塗装を安価に生
産できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にて形成された建材の請求項1に対応す
る断面図
【図2】本発明にて形成された建材の請求項2に対応す
る断面図
【符号の説明】
(1)…基板 (2)…熱硬化性塗料層 (3)…塗料微粒子

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント系無機質基板に熱硬化性
    塗料をほぼ均一に塗装し、前記熱硬化性樹脂塗料を加
    熱して樹脂を溶融状態とし、次いで、熱硬化性樹脂塗料
    を微粒子状にて5〜15g/m塗布後、加熱乾燥する
    ことを特徴とする熱硬化性樹脂塗料を用いた艶消塗装方
    法。
  2. 【請求項2】 セメント系無機質基板に熱硬化性
    塗料をほぼ均一に塗装し、前記熱硬化性樹脂塗料を加
    熱して樹脂が溶融はしているが流動前の状態にある時、
    熱硬化性樹脂塗料を微粒子状にて5〜15g/m塗布
    後、加熱乾燥することを特徴とする熱硬化性樹脂塗料を
    用いた艶消塗装方法。
JP3111102A 1991-04-15 1991-04-15 熱硬化性樹脂塗料を用いた艶消塗装方法 Expired - Lifetime JP2549026B2 (ja)

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JPS59222268A (ja) * 1983-05-31 1984-12-13 Sumitomo Chem Co Ltd 表面が凹凸化された製品の製造方法

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