JP2547103Y2

JP2547103Y2 - 使捨ておむつ

Info

Publication number: JP2547103Y2
Application number: JP1991008614U
Authority: JP
Inventors: 陽平山本; 真治吉村
Original assignee: Shiseido Co Ltd
Current assignee: Shiseido Co Ltd
Priority date: 1991-01-30
Filing date: 1991-01-30
Publication date: 1997-09-10
Anticipated expiration: 2006-01-30
Also published as: JPH0499921U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は使捨ておむつに係るもの
であって、尿、軟便等の横漏れを防止するとともにカブ
レ等を防止しようとするものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、尿、軟便等の横漏れを防止し
ようとしたおむつには、吸収層の両側に、撥水性素材か
ら成る一対の立体ギャザーを突出したものが知られてい
る。

【０００３】この従来のおむつは、一対の立体ギャザー
の形成間隔を小さく形成すると、立体ギャザー間の体液
の吸収間隔が小さくなり、吸収速度が遅くなって横漏れ
を生じ易くなる。そのため、一対の立体ギャザーの間隔
を大きく形成して、体液の吸収間隔を大きく設けてい
る。

【０００４】しかしながら、体液の吸収間隔を大きく設
けると、この吸収間隔に吸収した尿のウエットバックや
溜まった軟便が、被装着者の尻部と容易に接触し易く、
被装着者の肌にカブレ等を生じさせる欠点を有してい
た。

【０００５】そこで、上述の如き欠点を除去する目的で
二対の立体ギャザーを突出したものが、実開平２−７１
５２１号公報記載の考案、特開平２-１７４８４５号公
報記載の発明等として知られている。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】しかし、実開平２−７
１５２１号公報記載の考案、特開平２-１７４８４５号
公報記載の発明は、二対の立体ギャザーを平行に配置
し、その何れもエンドフラップ方向の両端部を接続する
事が無く、独立したものとしている。そのため、便の排
出量が多いと立体ギャザーの縦方向から漏れを生じる可
能性がある。

【０００７】そのため、従来のおむつは、尿、軟便等の
横漏れを防止作用が不十分であるとともに、カブレ等を
防止する機能を備えておらず、被装着者に不快な装着感
を与えるものであった。

【０００８】本考案は上述のごとき課題を解決しようと
するものであって、おむつを装着した場合に、尿、軟便
等の横漏れを確実に防止するとともに、***した尿のウ
エットバックや、軟便と被装着者の肌との接触を避け
て、被装着者の肌がカブレたりする事を防止し、装着感
の良い衛生的な装着を行おうとするものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本考案は上述のごとき課
題を解決するため、液透過性の表面層と液不透過性の防
漏層との間に、表面層および防漏層よりも小面積の液吸
収性の吸収層を介装したものに於て、吸収層の両側で表
面層の表面に、この表面層とは別部材で形成した撥水性
素材から成る一対の外側立体ギャザーを突出形成すると
ともにこの一対の外側立体ギャザーの形成間隔の表面層
に、この表面層とは別部材で形成した撥水性素材から成
る内側立体ギャザーを、体液の吸収間隔を介して一対突
出し、この内側立体ギャザーの外面と外側立体ギャザー
の内面との間に、吸収層を被覆した表面層を露出させ、
補助吸収間隔を形成するとともに一対の内側立体ギャザ
ーを、エンドフラップ方向の両端部を接続して表面層の
表面を袋状に被覆して成るものである。。

【００１０】

【作用】本考案は上述のごとく構成したものであるか
ら、被装着者におむつを装着すると、内側立体ギャザー
間の吸収間隔に局部が位置する。このため、被装着者が
***した尿、軟便の水分の殆どは、狭い体液の吸収間隔
から吸収層に吸収できる。

【００１１】また、***した軟便は、***圧力、尻部の
押圧により吸収間隔から、内側立体ギャザーと表面層の
間隔に押し込まれ、その殆どを撥水性の内側立体ギャザ
ーで被覆する。また、体液の吸収間隔から吸収した尿等
は、撥水性素材から成る内側立体ギャザーが両側をせき
止めているので、内側立体ギャザーを通して表面から外
方に滲みでるような事がない。

【００１２】また、体液の吸収間隔を狭く形成し、表面
層は撥水性の内側立体ギャザーで大部分を被覆できるか
ら、吸収間隔での表面層と肌との接触面積は小さなもの
となる。そのため、ウエットバックや軟便との接触によ
る肌のカブレ等を防止する事ができる。

【００１３】しかしながら、体液の吸収間隔を狭くすれ
ば、当然の事ながら尿等は内側立体ギャザーの外側に漏
れ易いものとなる。そのため被装着者から***された尿
等が、体液の吸収間隔から、内側立体ギャザーを越えて
外方に流出する事態が生じる。本考案では、内側立体ギ
ャザーの外面と外側立体ギャザーの内面との間に、表面
層を露出させた補助吸収間隔を形成している。このため
内側立体ギャザーから横漏れした一部の尿等は、補助吸
収間隔を介して吸収層に吸収され、外側立体ギャザーか
ら外方に漏れる事がない。

【００１４】このように、おむつは、表面層とは別部材
で形成した、撥水性素材から成る内側立体ギャザーと外
側立体ギャザーとを設ける事により、尿、軟便等の横漏
れを防止するとともにウエットバックした尿や軟便との
接触による肌のカブレ等を防止する事が可能となる。こ
のため被装着者への衛生的なおむつの装着が可能とな
り、良好な装着感を得ることが可能となるものである。

【００１５】また、一対の内側立体ギャザーのエンドフ
ラップ方向の両端部を接続する事により、表面層の表面
を袋状に被覆したから、吸収間隔に入った軟便、尿等を
袋状の内側立体ギャザー間に収納でき、横漏れ、縦漏れ
を更に確実に防止できる。そのため、軟便等が露出して
肌と接触することも少なくなり、肌のカブレ等を防止で
きる。

【００１６】

【実施例】以下本考案の実施例を図面において説明すれ
ば、(１)は表面層で、液透過性の不織布等で形成し、液
不透過性のポリエチレン等で形成した防漏層(２)との間
に、図１に示す如く、表面層(１)および防漏層(２)より
も小面積で液吸収性の綿状パルプ等から成る吸収層(３)
を介装している。そしてこの吸収層(３)の長さ方向の両
端に、表面層(１)および防漏層(２)から成るエンドフラ
ップ(４)を突出し、吸収層(３)の両側には、表面層(１)
および防漏層(２)から成るサイドフラップ(５)を突出す
る。

【００１７】また、このサイドフラップ(５)を形成する
表面層(１)の表面に、この表面層(１)とは別部材の、ポ
リプロピレンスパンボンド、ポリエチレン等の撥水性素
材から成る一対の外側立体ギャザー(６)(７)を突出して
いる。この外側立体ギャザー(６)(７)は、幅方向の外方
の固定部をサイドフラップ(５)の表面層(１)に固定し、
幅方向の内方を表面層(１)に固定しない内側縁としてい
る。そして外側立体ギャザー(６)(７)は、内側縁を吸収
層(３)の両側から突出し、この内側縁に、生ゴム、ウレ
タンフィルム、ウレタン糸、ウレンタンフォーム等の外
側弾性体(８)を装着している。

【００１８】また、この一対の外側立体ギャザー(６)
(７)の形成間隔に、表面層(１)とは別部材で、一対の内
側立体ギャザー(１０)(１１)を体液の吸収間隔(１２)を
介して形成し、この内側立体ギャザー(１０)(１１)を、
図２に示す如く、エンドフラップ(４)方向の両端を相互
に接続して袋状に形成している。この内側立体ギャザー
(１０)(１１)は、上記の外側立体ギャザー(６)(７)と同
様の撥水性素材から形成し、エンドフラップ(４)方向の
外方および幅方向の外方を表面層(１)に固定している。

【００１９】また、内側立体ギャザー(１０)(１１)は、
長さをおむつ(１３)の全長と等しく、幅30mm〜70mmに形
成するとともに吸収間隔(１２)を、幅50mm以下とし、最
小の間隔では切り込みだけで形成している。また、内側
立体ギャザー(１０)(１１)は、対向する内側縁に生ゴ
ム、ウレタンフィルム、ウレタン糸、ウレンタンフォー
ム等の内側弾性体(１４)を装着している。

【００２０】また、この内側立体ギャザー(１０)(１１)
の外面と外側立体ギャザー(６)(７)の内面との間に、体
液の補助吸収間隔(１５)を形成し、この補助吸収間隔
(１５)から、吸収層(３)を被覆した表面層(１)を露出し
ている。また図中(１６)は、背側のエンドフラップ(４)
の両側に設けた止着テープで、腹側の表面層(１)に止着
するためのものである。

【００２１】上述の如く構成したものに於て、被装着者
におむつ(１３)を装着すると、一対の内側立体ギャザー
(１０)(１１)間に局部が位置し、内側立体ギャザー(１
０)(１１)間に形成する体液の吸収間隔(１２)は、被装
着者の肌との接触面積を小さなものとする事ができる。
また内側立体ギャザー(１０)(１１)は、エンドフラップ
(４)方向の両端を接続しているから、内側立体ギャザー
(１０)(１１)は袋状となる。

【００２２】このため、被装着者が***した尿、軟便の
水分の殆どは、袋状の体液の吸収間隔(１２)に吸収でき
る。また、***した軟便は、***圧力、尻部の押圧によ
り吸収間隔(１２)から、内側立体ギャザー(１０)(１１)
と表面層(１１)の間隔に押し込まれ、その殆どを撥水性
の内側立体ギャザー(１０)(１１)で被覆する。また、体
液の吸収間隔(１２)から吸収した尿等は、図１に示す如
く、撥水性素材から成る内側立体ギャザー(１０)(１１)
が両側をせき止めているので、内側立体ギャザー(１０)
(１１)を通して外方に滲みでるような事がない。

【００２３】また、内側立体ギャザー(１０)(１１)は、
図２に示す如く、エンドフラップ(４)方向の外方を接続
しているので、溜まった尿がエンドフラップ(４)までせ
り上がる事がない。また、体液の吸収間隔(１２)を袋状
に形成し、吸収間隔(１２)の表面層(１)は撥水性の内側
立体ギャザー(１０)(１１)で被覆することができるか
ら、吸収間隔(１２)での表面層(１)と肌との接触面積は
小さなものとなる。そのため、ウエットバックや軟便と
の接触による肌のカブレ等を防止する事ができる。ま
た、吸収間隔(１２)に入った軟便、尿等を袋状の内側立
体ギャザー(１０)(１１)間に収納できるため、軟便等が
露出して肌と接触することも少なくなり、肌のカブレ等
を防止できる。

【００２４】しかしながら、体液の吸収間隔(１２)を狭
くし、内側立体ギャザー(１０)(１１)を幅狭な袋状に形
成すれば、当然の事ながら尿等は内側立体ギャザー(１
０)(１１)の外側に漏れ易いものとなる。そのため、被
装着者から***された尿等が、体液の吸収間隔(１２)か
ら、内側立体ギャザー(１０)(１１)を越えて外方に流出
した場合にも、内側立体ギャザー(１０)(１１)の外面と
外側立体ギャザー(６)(７)の内面との間には、表面層
(１)を露出させた補助吸収間隔(１５)を形成している。
このため流出した一部の尿等は、補助吸収間隔(１５)を
介して吸収層(３)に吸収され、外側立体ギャザー(６)
(７)から外方に漏れる事がない。

【００２５】

【考案の効果】本考案は上述のごとく、内側立体ギャザ
ーと外側立体ギャザーとを、表面層とは別部材により構
成したものであるから、これら内外の立体ギャザーを表
面層とは別個に、最適の寸法、最適の素材を選択するこ
とが出来る。そして、おむつは、尿、軟便等の横漏れを
防止するとともにウエットバックした尿や軟便との接触
によるカブレ等を防止する事が可能となる。このため、
被装着者への衛生的なおむつの装着が可能となり、良好
な装着感を得ることが可能となるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】図２のＡ−Ａ線端面図

【図２】斜視図

【符号の説明】

１表面層２防漏層３吸収層４エンドフラップ６外側立体ギャザー７外側立体ギャザー１０内側立体ギヤザー１１内側立体ギヤザー１２吸収間隔１５補助吸収間隔

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】液透過性の表面層と液不透過性の防漏層
との間に、表面層および防漏層よりも小面積の液吸収性
の吸収層を介装したものに於て、吸収層の両側で表面層
の表面に、この表面層とは別部材で形成した撥水性素材
から成る一対の外側立体ギャザーを突出形成するととも
にこの一対の外側立体ギャザーの形成間隔の表面層に、
この表面層とは別部材で形成した撥水性素材から成る内
側立体ギャザーを、体液の吸収間隔を介して一対突出
し、この内側立体ギャザーの外面と外側立体ギャザーの
内面との間に、吸収層を被覆した表面層を露出させ、補
助吸収間隔を形成するとともに一対の内側立体ギャザー
を、エンドフラップ方向の両端部を接続して表面層の表
面を袋状に被覆した事を特徴とする使捨ておむつ。