JP2545301Y2 - グロメット - Google Patents

グロメット

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JP2545301Y2
JP2545301Y2 JP1991070356U JP7035691U JP2545301Y2 JP 2545301 Y2 JP2545301 Y2 JP 2545301Y2 JP 1991070356 U JP1991070356 U JP 1991070356U JP 7035691 U JP7035691 U JP 7035691U JP 2545301 Y2 JP2545301 Y2 JP 2545301Y2
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直人 沢村
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、グロメットに関し、特
に、エラストマー等の弾性材料に高吸水性樹脂を配合し
た水膨潤性弾性体からなる部材をグロメット本体に組込
むことにより、グロメットの防水性及び防音性の向上を
図るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両のパネル等に設けた挿入
孔にワイヤハーネスを貫通させて取付ける際に使用する
種々のグロメットが提供されている。図7は、従来のグ
ロメットの一例を示している。
【0003】グロメット本体1は、ワイヤハーネス2を
挿入保持する小径円筒状部1aと、この小径円筒状部1a
と連通してワイヤハーネス2を遊挿する拡径部1bを備
えている。また、拡径部1bの端縁には、フランジ状部
1cを設け、このフランジ状部1cに設けた環状溝1d
に、パネル3に設けた挿通孔3aの縁部を嵌め込んで、
よって、グロメット本体1をパネル3に取付保持する構
成としている。
【0004】更に、上記拡径部1b内には、液状硬化材
等からなる充填材4を配置して防水性、防音性の向上を
図っている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上記充填材4は、グロ
メット本体1をパネルに取付けた後に剥離しないよう
に、外周部4aに接着剤を塗布してグロメット本体1に
接着固定している。しかしながら、接着剤が劣化する
と、充填材4はグロメット本体1の拡径部1bから剥離
して脱落してしまうおそれがあり、例えば、雨等により
接着剤により接着した部分に水分が侵入すると、この水
分により接着剤が劣化して、接着力が低下し、よって、
充填材4が剥離するおそれが生じる。
【0006】特に、自動車のエンジンルームやトランク
ルーム等では、パネル3の図中左側Aと右側Bのいずれ
を外部側とした場合にも、雨等の水分が充填材を接着剤
により接着した部分に侵入し易く、上記した水分による
上記接着剤の劣化により充填材料4が拡径部1bから剥
離し、グロメットの防水性、防音性が著しく低下してし
まう。
【0007】本考案は、上記した従来のグロメットにお
ける問題を解決するためになされたものであって、水分
が侵入した場合にも防音性、防水性を維持することがで
きるようにすることを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】従って、本考案は、パネ
ル等に設けた挿通孔と、該挿通孔に挿通させるワイヤハ
ーネスとの間に取付けて上記パネル等の内部側を外部側
からシールするグロメットであって、弾性を有するグロ
メット本体に水膨潤性弾性体からなる部材を取付け、該
部材の弾性力により上記ワイヤハーネスの外周部をシー
ルすると共に、上記グロメット本体の係合部を上記挿通
孔の縁部に押圧してシールすることを特徴とするグロメ
ットを提供するものである。
【0009】具体的には、上記水膨潤性弾性体からなる
部材は、グロメット本体に形成したリング状空間に収容
したリング部材であって、該リング部材は、ワイヤハー
ネスを貫通させるグロメット本体の孔部の内周面をワイ
ヤハーネスの外周部に弾性的に密着させると共に、グロ
メット本体の係合部を挿通孔の縁部に弾性的に押圧し、
水分吸収時には膨張して、グロメット本体を一層強固に
上記ワイヤハーネスの外周部及び貫通孔の縁部に密着又
は押圧する構成とすることが好ましい。
【0010】更に具体的には、上記グロメット本体は、
パネル側の大径開口から小径開口へ向けて先細りとなる
第1孔部を備え、該第1孔部の大径開口側に設けた突起
部と小径開口がワイヤハーネスの外周部に密着するテー
パ筒状部と、上記第1孔部と連通してワイヤハーネスを
遊挿する第2孔部を設けた拡径部とを備え、テーパ筒状
部の大径開口側の端部を、ワイヤハーネスの挿通方向に
折り返して拡径部の端面と接続する折り返し部を形成
し、上記第2孔部の開口端付近で拡径部の側面部を径方
向内側に突出させて係合部を構成する縮径部を形成し、
該縮径部に挿通孔の縁部を嵌め込む環状溝を設け、上記
折り返し部と拡径部の端面、側面部及び縮径部により囲
まれる部分をリング状空間としてリング部材を配置する
構成が好ましい。
【0011】あるいは、上記グロメット本体は、ワイヤ
ハーネスの外周部に密着する第1孔部を備える小径筒状
部と、該第1孔部と連通してワイヤハーネスを遊挿する
第2孔部を備える拡径部とを備え、上記第2孔部内に、
ワイヤハーネスの外周部と密着する第3貫通孔を備えた
筒状部を設け、該筒状部の小径筒状部側の開口端の外周
部から径方向外側に延在する接続部を第2孔部の内周面
と接続し、上記筒状部の外周部、接続部及び第2孔部の
内周面で囲まれる部分をリング状空間としてリング部材
を配置する構成が好ましい。
【0012】また、上記グロメット本体は、ワイヤハー
ネスの外周部に密着する第1孔部を備える小径筒状部
と、該第1孔部と連通してワイヤハーネスを遊挿する第
2孔部を備える拡径部とを備え、該拡径部の外周部の開
口端側に係合部を設け、上記水膨潤性弾性体からなる部
材は上記第2孔部に配置したリング状部材であって、リ
ング部材の内周面がワイヤハーネスの外周部に弾性的に
直接密着すると共に、リング部材の外周面が上記グロメ
ット本体の係合部を挿通孔の縁部に弾性的に押圧する構
成としてもよい。
【0013】上記水膨潤性弾性体は、例えば、エラスト
マー等、即ち、天然ゴム、スチレンブタジエン(SB
R)、ブチルゴム、EPDM、クロロプレン、NBR、
IIR、SIS、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、シリコ
ーンゴム、EVA、塩化ビニル樹脂等に対して酢酸ビニ
ル・アクリル酸エステル共重合体ケン化合物、イソブチ
レン・マレイン酸共重合体架橋物、ポリエチレンオキシ
ド系等の高吸水性樹脂を配合したものである。
【0014】また、上記リング状部材は、周方向の一部
分を切り欠いてスリット部を設けてもよい。
【0015】
【作用】本考案に係るグロメットでは、上記のような構
成としているため、通常時には、グロメット本体に取付
けて水膨潤性弾性体からなる部材の弾性力によりグロメ
ット本体の孔部又は上記水膨潤性弾性体からなる部材自
体を上記ワイヤハーネスの外周部に密着させてシールす
ると共に、上記グロメット本体の係合部を挿通孔の縁部
に弾性的に押圧してシールする。また、本考案に係るグ
ロメットに水分が侵入した場合には、その水分を水膨潤
性弾性体からなる部材が吸収して膨張し、よって、ワイ
ヤハーネスの外周部に対するシール及び係合部を挿入孔
に押圧する押圧力が一層強くなる。
【0016】例えば、上記したようにグロメット本体を
テーパ筒状部と、該テーパ筒状部と連通してワイヤハー
ネスを遊挿する第2孔部を設けた拡径部を備え、テーパ
筒状部の大径開口側の端部を、ワイヤハーネスの挿通方
向に折り返して拡径部の端面と接続する折り返し部を形
成する構成とした場合には、通常時には、折り返し部と
拡径部の端面、側面部及び縮径部により囲まれる部分か
ら形成されるリング状空間に配置した水膨潤性弾性体か
らなるリング部材の弾性力により、上記テーパ筒状部の
小径開口の部分と大径開口側の内周面に設けた突起部が
ワイヤハーネスの外周部に弾性的に密着すると共に、パ
ネルに設けた挿通孔の縁部を嵌め込んだ環状溝を設けた
縮径部を該縁部に弾性的に押圧している。
【0017】パネルのグロメットを取付けた部分に水分
が侵入すると、該水分を水膨潤性弾性体からなるリング
部材が吸収して膨張し、この膨張により、折り返し部を
介して上記突起部及び小径開口の部分を一層強くワイヤ
ハーネスの外周部に密着させると共に、上記縮径部を一
層強く挿通孔の縁部に押圧する。
【0018】更に、上記のように、リング状部材にスリ
ット部を設けた場合には、該スリット部からワイヤハー
ネスを容易に内周部側に配置することができる。
【0019】
【実施例】次に、図面に示す実施例に基づき、本考案の
実施例について、詳細に説明する。図1に示す本考案の
第1実施例において、グロメット本体11はEPDMか
らなり、パネル3側からパネル3の内部側Aに向かっ
て、先細りとなるテーパ筒状部12と、この小径筒部1
2とパネル3側で接続する拡径部13を備えている。上
記テーパ筒状部12は、ワイヤハーネス2を挿通するテ
ーパ状の第1孔部12aを備え、この第1孔部12aの小
径開口12b及び大径開口12c側に設けた突起部12d
がワイヤハーネス2の外周部に密着している。
【0020】拡径部13は、パネル3の内部側Aで、テ
ーパ筒状部12の第1孔部12aと連通し、ワイヤハー
ネス2を遊挿する第2孔部13aを備えている。上記テ
ーパ筒状部12の大径開口12cは、拡径部13の厚さ
方向中央付近に位置し、この大径開口12c側の端部を
ワイヤハーネス2の挿通方向に折り返して、折り返し部
12eを形成し、この折り返し部12eを拡径部13の端
面13bと接続している。そのため、折り返し部12eと
テーパ筒状部12の外周部が所定角度のV字状部を形成
している。
【0021】拡径部13の第2孔部13aの開口端で
は、この拡径部13の側面部13cを径方向内側に突出
させて縮径部13dを形成し、この縮径部13dに断面略
コ字状の環状溝13eを設けている。また、環状溝13e
のパネル3の内部側Aの面と接触する壁面13fを蛇腹
状に形成している。
【0022】第1実施例のグロメット本体11では、上
記のような構成とすることにより、折り返し部12e、
端面13b、側面部13c及び縮径部13dにより断面略
長方形状のリング状空間13gを形成している。
【0023】リング状空間13gには、図2に詳細に示
すような形状であって、リング状空間13gに適合する
幅、厚さ及び外径に形成した水膨潤性弾性体からなるリ
ング部材14を配置している。水膨潤性弾性体は、水分
を吸収して膨張する弾性材料であり、第1実施例では、
リング部材14を形成する水膨潤性弾性体としてEVA
樹脂に酢酸ビニル・アクリル酸エステル共重合体ケン化
物を配合したものを使用している。また、リング部材1
4は、周方向の一画を切り欠いてスリット部14aを形
成している。
【0024】上記第1実施例に係るグロメットにより、
ワイヤハーネス2をパネル3に挿通配置する場合には、
下記のようにして行う。まず、リング部材14のスリッ
ト部14aを介してワイヤハーネス2を外周面14bから
内周面14c側に配置する。次に、グロメット本体11
を弾性的に押し広げて、ワイヤハーネス2を第1孔部1
2a及び第2孔部13aに挿通させる。その後、リング部
材14を弾性的に押し広げて第2孔部13aの開口端側
からグロメット本体11のリング状空間13gに配置
し、その後、パネル3の挿入孔3aの縁部を縮径部13d
に設けた環状溝13eに嵌め込む。
【0025】第1実施例では、リング部材14の弾性力
によりテーパ状筒部12の小径開口12bの部分及び突
起部12dがワイヤハーネス2の外周部に密着すると共
に、パネル3の挿入孔3aの縁部がグロメット本体1の
嵌合溝13eに嵌合し、上記リング部材14の弾性力に
より壁面13fがパネル3に押圧されると共に、嵌合溝
13eの底面が挿通孔3aの縁部に押圧される。そのた
め、ワイヤハーネス2の外周部とグロメット本体1及び
パネル3の挿入孔3aとグロメット本体1との間をそれ
ぞれシールし、防水及び防音効果を得ることができる。
【0026】また、第1実施例において、仮にパネル3
の外部側Bから水分が内部側Aに侵入しようとすると、
リング部材14がその水分を吸収して膨張する。そのた
め、図3に示すように、リング状部材14は、折り返し
部13bがテーパ筒状部12の外周部に密接し、折り返
し部13bを介して第1孔部12aの小径開口12aの部
分及び突起部12dをワイヤハーネス2の外周部に、一
層強固に密着させる。
【0027】また、上記リング部材14の膨張により、
上記環状溝13eの壁面13fは、パネル3の内部側Aの
面に一層強固に押圧されると共に、環状溝13eの底部
が挿通孔3aの縁部に一層強固に押圧される。
【0028】上記のように第1実施例では、水膨潤性弾
性体からなるリング部材14をグロメット本体11に取
付けているため、通常時にはリング部材14の弾性力に
よりワイヤハーネス2及びパネル3にグロメット本体1
1を押圧し、よって、防水及び防音効果を得ることがで
きる。また、パネル3の外部側Bから内部側Aに水分が
侵入しようとすると、上記通常時のリング部材14の弾
性力によるシール力に加え、上記水分をリング部材14
が吸収して膨張することによりワイヤハーネス2とグロ
メット本体11及びグロメット本体11とパネル3の間
を一層強固に押圧し、よって、防水効果を向上すること
ができる。
【0029】更に、第1実施例では、上記したようにグ
ロメット本体11をEPDMから形成する一方、リング
部材14をEVA樹脂に酢酸ビニル・アクリル酸エステ
ル共重合体ケン化物を配合したものを使用している。従
って、グロメット本体11とリング部材14では密度が
異なり、グロメット本体11とリング部材14との接触
面では、音が伝達されにくく、このことによっても防音
効果を得ることができる。
【0030】図4に示す本考案の第2実施例では、グロ
メット本体21は、ワイヤハーネス2の外周部に密着す
る第1孔部21aを備えた小径筒部21bと、上記第1孔
部21aと連通し、ワイヤハーネス2を遊挿する第2孔
部21cを備える拡径部21dを連続して設けている。
【0031】上記第2孔部21cの開口端側では、外周
部を径方向外側に突出させて係合部を形成するフランジ
状部21eを形成し、該フランジ状部21eにパネル3の
挿入孔3aの縁部を嵌め混む嵌合溝21fを周方向全体に
形成している。また、第2孔部21c内には、筒状部2
2を設けている。この筒状部22に設けた第3孔部22
aはワイヤハーネス2の外周部と密着し、小径筒部21b
側の開口端22bの外周部を周方向に延在する接続部2
2cを介して第2孔部21cの周面と接続している。
【0032】第2実施例では、上記のような構成として
いるため、ワイヤハーネス2は、第1孔部21a、第2
孔部21c及び第3孔部22aを通って、グロメット本体
21を貫通している。
【0033】上記筒状部22の外周部、接続部22c及
び第2孔部21cの周面で囲まれる部分はリング状空間
23を形成し、このリング状空間23の部分で第2孔部
21cの周面に係合用の環状突起21gを設けている。上
記リング状空間23には、上記した第1実施例と同様に
水膨潤性弾性体からなるリング部材24を配置してい
る。このリング部材24の外周部には、上記した環状突
起21gを嵌合する環状溝24aを設け、よって、リング
部材24の脱落を防止している。
【0034】第2実施例では、上記のような構成として
いるため、通常時には、リング部材24の内周面24b
が弾性的に縮まろうとする力により第3孔部22aをワ
イヤハーネスの外周部に密着させる一方、外周面24c
が弾性的に広がろうとする力によりフランジ部21eを
外側に押し広げ、よって、環状溝21fをパネル3の挿
通孔3aの縁部に弾性的に押圧している。
【0035】パネル3の外部側Bから水分が内部側Aに
侵入しようとすると、この水分はリング部材24に吸収
され、リング部材24が膨張する。このリング部材24
の膨張により、第3孔部22aをより強固にワイヤハー
ネス2の外周部に密着させると共に、パネル3の挿通孔
3aの縁部は一層強固に環状溝21f内に保持され、防水
効果を向上することができる。
【0036】図5に示す本考案の第3実施例では、グロ
メット本体26は、ワイヤハーネス2の外周部と密着す
る第1孔部26aを設けた小径筒状部26bと、第1孔部
26aと連通して、ワイヤハーネス2を遊挿する第2孔
部26cを設けた拡径部26dを備えている。また、拡
径部26dの端縁には、係合部を構成するフランジ状部
26eを設け、このフランジ状部26eに設けた環状溝2
6fに、パネル3に設けた挿通孔3aの縁部を嵌め込ん
で、よって、グロメット本体1をパネル3に保持する構
成としている。
【0037】上記第2孔部26cの開口端付近には、水
膨潤性弾性体からなるリング部材27を配置している。
リング部材27は、内周面27aがワイヤハーネス2の
外周部に密着すると共に、外周部27bが上記第2孔部
26cに密着している。また、上記外周部27bには環状
突起27cを設け、この環状突起27cを第2孔部26c
の開口端付近に設けた環状溝26gに嵌合して、リング
部材27が第2孔部26cから剥離脱落するのを防止し
ている。
【0038】第3実施例では、上記第1及び第2実施例
と同様に、通常時には、リング部材27は、第1孔部が
ワイヤハーネス2の外周部に弾性的に密着すると共に、
グロメット本体26のフランジ状部26eの部分を弾性
的に押し広げて環状溝26fを挿通孔3aの縁部に押圧し
ている。
【0039】また、水分がパネル3の外部側Bから内部
側Aに侵入すると、その水分をリング部材27が吸収し
て膨張し、よって、上記リング部材27の内周面27a
とワイヤハーネス2の外周部及びグロメット本体26の
環状溝26fと挿通孔3aの縁部を一層密着させて防水性
を向上することができる。
【0040】尚、本考案は、上記実施例に限定されるも
のではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記リ
ング部材を形成する水膨潤性弾性体は、上記したEVA
樹脂に酢酸ビニル・アクリル酸エステル共重合体ケン化
物を配合したものに限定されるものではなく、エラスト
マー等、即ち、天然ゴム、スチレンブタジエン(SB
R)、ブチルゴム、EPDM、クロロプレン、NBR、
IIR、SIS、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、シリコ
ーンゴム、EVA、塩化ビニル樹脂等に対してイソブレ
チレン・マレイン酸共重合体架橋物、ポリエチレンオキ
シド系等の高吸水性樹脂を配合したものを使用してもよ
い。
【0041】また、上記グロメット本体の材質も上記E
PDMに限定されるものではなく、その他の適切な弾性
材料を使用してもよい。
【0042】更に、グロメット本体及びリング部材の形
状も上記実施例のものに限定されるものではなく、リン
グ部材の弾性によりワイヤハーネスの外周部をシールす
ると共に、グロメット本体とパネルの挿通孔等との係合
を強める構成としたものであれば適宜変更することが可
能である。例えば、図6に示すように、第3実施例にお
いて、リング部材27’が拡径部26dの第2孔部26c
の全体を充填する構成としてもよい。また、リング部材
にスリット部を設けない構成としてもよい。更に、リン
グ状部材は周方向に複数個に分割した構成としてよく、
リング部材がパネルの内部側と外部側のいずれに位置す
る構成してもよい。
【0043】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考案
に係るグロメットでは、水膨潤性弾性体からなるリング
部材の弾性力によりグロメット本体の一部分や、あるい
は、リング部材自体の内周面をワイヤハーネスの外周部
に弾性的に密着してシールすると共に、パネルに設けた
挿通孔と係合する係合部を挿通孔の縁部に押圧してシー
ルする構成としているため、通常時には、上記リング部
材自体の弾性力により防水効果及び防音効果を得ること
ができる。また、パネルの外部側から内部側に水分が侵
入しようとすると、上記リング部材がその水分を吸収し
て膨張し、一層強固にワイヤハーネス外周部に一層強固
にグロメット本体の一部又はリング部材自体の内周面を
密着させることができると共に、係合部を一層強固に挿
入孔の縁部に押圧することができる。そのため、本考案
に係るグロメットは、自動車のトランクルーム、エンジ
ンルーム等の雨等の水分を被りやすい箇所で使用する場
合でも、良好な防水性、防音性を得ることができる。
【0044】また、本考案に係るグロメットでは、グロ
メット本体を形成する材料と上記リング部材を構成する
水膨潤性弾性体の密度を異ならせた場合には、この部分
で音が伝達されにくくなり、よって、防音性を一層向上
することができる。
【0045】更に、本考案に係るグロメットでは、リン
グ部材のみに水膨潤性弾性体から形成し、グロメット本
体そのものは、比較的安価なEPDM等から形成するこ
とができるため、コストを低減することができる等の種
々の利点を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の第1実施例を示す断面図である。
【図2】 水膨潤性エラストマを示す斜視図である。
【図3】 水分がパネルの内部に侵入した場合を示す断
面図である。
【図4】 本発明の第2実施例を示す断面図である。
【図5】 本発明の第3実施例を示す断面図である。
【図6】 第3実施例の変形例を示す断面図である。
【図7】 従来のグロメットの一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
2 ワイヤハーネス 3 パネル 3a 挿通孔 11,21,26, グロメット本体 12 テーパ筒状部 14,24,27 リング部材 14a スリット部 12a,21a,26a 第1孔部 13a,21c,26c 第2孔部 22 筒状部 22a 第3孔部 22c 接続部

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パネル等に設けた挿通孔と、該挿通孔に
    挿通させるワイヤハーネスとの間に取付けて上記パネル
    等の内部側を外部側からシールするグロメットであっ
    て、 上記グロメットの本体は、パネル側の大径開口から小径
    開口へ向けて先細りとなる第1孔部を備え、該第1孔部
    の大径開口側に設けた突起部と、小径開口がワイヤハー
    ネスの外周部に密着するテーパ筒状部と、上記第1孔部
    と連通してワイヤハーネスを遊挿する第2孔部を設けた
    拡径部とを備え、上記テーパ筒状部の大径開口側の端部
    を、ワイヤハーネスの挿通方向に折り返して拡径部の端
    面と接続する折り返し部を形成し、上記第2孔部の開口
    端付近で拡径部の側面部を径方向内側に突出させて係合
    部を構成する縮径部を形成し、該縮径部に上記パネル挿
    通孔の縁部を嵌め込む環状溝を設け、上記折り返し部と
    拡径部の端面、側面部及び縮径部により囲まれる部分を
    リング状空間とし、 上記リング状空間に、水膨潤性弾性体からなるリング部
    材を収容し、該リング部材の内周面を上記折り返し部に
    押圧して、該折り返し部をワイヤハーネスの外周部に弾
    性的に密着させると共に、上記係合部を上記パネルの挿
    通孔の縁部に弾性的に押圧し、水分吸収時には膨張し
    て、より強い力で押圧して水封する構成としていること
    を特徴とするグロメット。
  2. 【請求項2】 パネル等に設けた挿通孔と、該挿通孔に
    挿通させるワイヤハーネスとの間に取付けて上記パネル
    等の内部側を外部側からシールするグロメットであっ
    て、 上記グロメットの本体は、ワイヤハーネスの外周部に密
    着する第1孔部を備える小径筒状部と、該第1孔部と連
    通してワイヤハーネスを遊挿する第2孔部を備える拡径
    部とを備え、上記第2孔部内に、ワイヤハーネスの外周
    部と密着する第3貫通孔を備えた筒状部を折り返して設
    け、該筒状部の小径筒状部側の開口端の外周部から径方
    向外側に延在する接続部を第2孔部の内周面と接続し、
    上記筒状部の外周部、接続部及び第2孔部の内周面で囲
    まれる部分をリング状空間とし、上記リング状空間に、
    水膨潤性弾性体からなるリング部材を収容し、該リング
    部材の内周面を上記折り返した筒状部に押圧して、該筒
    状部をワイヤハーネスの外周部に弾性的に密着させると
    共に、上記係合部を挿通孔の縁部に弾性的に押圧し、水
    分吸収時には膨張して、より強い力で押圧して水封する
    構成としていることを特徴とするグロメット。
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