JP2545061Y2 - マスタシリンダ用樹脂ピストン - Google Patents

マスタシリンダ用樹脂ピストン

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JP2545061Y2
JP2545061Y2 JP1990110244U JP11024490U JP2545061Y2 JP 2545061 Y2 JP2545061 Y2 JP 2545061Y2 JP 1990110244 U JP1990110244 U JP 1990110244U JP 11024490 U JP11024490 U JP 11024490U JP 2545061 Y2 JP2545061 Y2 JP 2545061Y2
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piston
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啓二 中川
友路 烏山
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株式会社ナブコ
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は車両等のクラッチ装置で使用されるマスタシ
リンダの2分割一体型の合成樹脂製ピストンに関する。
〔従来の技術〕 この種のピストンとしては、従来、実開昭63-180459
号公報に記載されたものがある。
この公報の第5図に示すピストンは別体として形成し
た第1部材と第2部材とを同軸に結合し、第1部材に形
成した前部のフランジ部(摺動部)から突出する部分に
密封部材を嵌着し、この第1部材の後端に形成したフラ
ンジ部(摺動部)と第2部材の後端に形成したフランジ
部分との間に密封部材を嵌着している。
このように、ピストンを2分割とすることにより、各
フランジ部の外周に、ピストンを樹脂成型する際のバリ
が発生しないようにしている。すなわち、前方側の部材
の前後のフランジ部および密封部材装着部は、軸方向に
分割される金型により成型され、その間の部分は径方向
に分割される金型により成型される。また、後方側の部
材は、全体を軸方向に分割される金型により成型され
る。したがって、ピストンのシリンダ孔に対する摺動部
である各フランジ部および密封部材装着部には、金型の
接合面によるバリが発生せず、ピストンの摺動特性およ
び密封部材の密封性を低下させることがないようにして
いる。
〔考案が解決すべき課題〕
このような分割型のピストンでは第1部材と第2部材
の両部材を別々に形成して結合するため、上記公報第1
図に示す構造では、結合ずれが生じる恐れがあり、結合
ずれが生じたピストンをマスタシリンダのシリンダ本体
に挿入すると、摺動特性が低下する。
これを防止するためには、上記公報第5図のようにフ
ランジ部の数を増やせばよいが、1つの部材に前後2つ
のフランジ部を設けて後部のフランジ部と第2部材の後
端フランジ部分との空間に密封部材を嵌着するようにす
ると、エヤー抜きを行なっても、上記空間に空気が残留
し、マスタシリンダの所望の作動特性が得られなくな
る。
エア抜きを行う際のこのような問題を解決するため
に、前方側の部材の後端に形成したフランジ部に前後を
連通する通路を形成することが考えられるが、この通路
を孔として形成した場合には、次のような問題がある。
すなわち、後方側の部材の樹脂成型時、この孔を形成
するために金型内で孔が位置する箇所にピンを設け、金
型内に樹脂を充填する。このとき、ピンが設けられてい
ると、樹脂の流れに乱流が生じ、フランジ部の摺動部表
面にムラが発生し、フランジ部の摺動特性を低下させ
る。特に、ガラス繊維等の強化繊維を含んだ樹脂の場
合、強化繊維が均質に充填されない。さらに、ピンを設
けることにより、樹脂充填後の冷却の際に、ピンの周囲
の冷却速度が速くなり、ヒケを生じ、フランジ部の所望
の形状を得られず、摺動特性の低下の原因となる。
本考案は、上記問題を解決するためになされたもので
あって、1つの部材に前後2つのフランジ部を設ける
が、フランジ部の摺動特性を低下させることなく、エア
抜き後の空気の残留の恐れが無いマスタシリンダ用樹脂
ピストンを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は、上記目的を達成するためになされたもの
で、2部材のうち、前方側の部材に、後方側密封部材に
接近して第3のフランジ部を形成するとともに、この第
3のフランジ部の外周に前後を連通する通路を溝として
形成したものである。
〔作用〕
本考案では、この第3のフランジ部の外周に前後を連
通する通路を溝として形成したので、ピストンを樹脂成
型する際に、通路を形成するためのピンを用いる必要が
ないため、樹脂の乱流やヒケを発生することがないの
で、第3のフランジ部の摺動特性を低下させず、良好な
摺動特性を得ることができる。さらに、この溝を介して
第3のフランジ部と後方密封部材との間にできる空間が
マスタシリンダの圧力室もしくは液補給室に連通するの
で、上記空間に空気が残留する恐れはない。
〔実施例〕
以下、本考案の1実施例を図面を参照して説明する。
なお、図1は、本考案の実施例を示す縦断面図であっ
て、同図中のシリンダ孔2に区画された圧力室7側(図
中左側)を前方とし、シリンダ孔2の開口側(図中右
側)を後方として説明する。
第1図において、10は第1部材であって、後端に後方
のフランジ部11を有し、先端側には先端面から突出する
嵌合突部12が形成され、この嵌合突部12端面から部材後
端に向かう孔13が設けられている。第1部材10の後端面
には図示しないロッドの先端が係合するロッド係合部14
が形成されている。20は第2部材であって、前方のフラ
ンジ部21と第3のフランジ部22とを有し、前方のフラン
ジ部21から第3のフランジ部22の近傍までの部分は、第
3図に示す如き断面十字形の軸体23をなし、部材後端に
は端面に開口する段付き凹部24が形成され、部材先端は
前方のフランジ部21から突出する段付き突出部25となっ
ている。第3のフランジ部22の外周面には、第2図に示
す如く、周方向所定間隔を隔てて軸方向の通路(溝)26
が形成されており、この第3のフランジ部22の端面の相
隣り合う通路26間の円弧方向中央部分からは軸方向後方
へ突出する短い突起27が突出している。30はばね受けと
なる第3部材であって、後端部31が若干大径である短筒
状をなし、後端部31外周から後方に向かって伸びる環状
部32を有している。第3部材30の上記若干大径部分の外
周には戻しばねの一端を受ける複数の突起33が形成され
ている。
第1部材10と第2部材20とは、その嵌合突部12を第2
部材20の段付き凹部24に嵌入して当接し合う段部を互い
に越音波溶融着などの溶着手段により結合され、その後
密封部材41を嵌着される。なお、段部に隣接した空所b
により溶融した樹脂が凹部24より流出しないようにして
ある。第2部材20の第3のフランジ部22は第1部材10の
後方のフランジ部11との間に密封部材41のための溝状空
間Aを区画し、この結合状態で、突起27が密封部材41の
内周リップの外側を外周リップに向かって伸び外周リッ
プの前方側への変形量を規制している。第3部材30は、
第2部材20の突出部25の大径部25Aに密封部材42を嵌着
したのち、突出部25の小径部25Bに嵌合される。この嵌
合状態で、第3部材30は第2部材20との間に密封部材42
用の溝状空間Bを区画し、環状部32が密封部材42の内周
リップと外周リップとの間に向かって伸びている。
なお、符号1で示す鎖線部分はマスタシリンダのシリ
ンダ本体を示し、aは成形時のゲート部を示している。
本実施例のピストンはシリンダ本体1のシリンダ孔2
内周との間に、液補給路3を通して図示しない作動液リ
ザーバに通じる液補給室4を区画し、シリンダ本体1の
底との間に、吐出口5が開口し、ゆるめ孔6を通して図
示しない作動液リザーバに通じる圧力室7を区画する。
本実施例のピストンは、第1部材10と第2部材20を溶
着により結合して構成されるが、第2部材20が、その前
後部に前方のフランジ部21、第3のフランジ部22を有し
ているので、シリンダ孔2内を安定して良好に摺動す
る。そして第2部材20の第3のフランジ部22の外周面に
周方向所定間隔を隔てて軸方向に伸びる通路(溝)26を
設けてあるので、前記した空気抜き時、第3のフランジ
部22の後方の空間A内の空気は、この通路26を通って液
補給室4へ容易に排気され、空気の残留は防がれる。
また、この通路26を第3のフランジ部22の外周面に軸
方向に伸びる溝として形成したので、通路を形成したの
で、通路を形成するためのピンを用いる必要がないた
め、樹脂成型時に樹脂の乱流やヒケを発生することがな
いので、第3のフランジ部22の摺動特性を低下させるこ
とがない。
〔考案の効果〕
本考案は以上説明した通り、1つの部材の前後部にそ
れぞれフランジ部を設けてあるので、良好なピストン摺
動特性を得ることができ、前方側の部材の後方に設けら
れてその端面が後方側密封部材に対向するフランジ部
に、前後を連絡する通路を設けたので、前後にフランジ
部を有する分割一体形のピストンではあるが、マスタシ
リンダの空気抜き時に、上記後方側密封部材が収納され
る空間に空気が残留するのを防止することができる。
さらに、通路を溝として形成することにより、ピスト
ンの樹脂成型時に、通路を形成するピンを用いないの
で、樹脂に乱流やヒケが発生することがなく、良好な摺
動特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例を示す縦断面図、第2図は上記
実施例のA−A断面図、第3図は上記実施例のB−B断
面図である。 10……第1部材、20……第2部材、21……前方のフラン
ジ部、11……後方のフランジ部、22……第3のフランジ
部、26……通路、41、42……密封部材。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】前方及び後方に各々形成されるフランジ部
    と、このフランジ部の前方側に各々装着される密封部材
    とを備え、後方側の密封部材よりも前方側を分割部とし
    て2分された2部材を互いに結合して構成されるマスタ
    シリンダ用樹脂ピストンにおいて、2部材のうち前方側
    の部材に、後方側密封部材に接近して第3のフランジ部
    を形成するとともに、この第3のフランジ部の外周に前
    後を連通する通路を溝として形成したマスタシリンダ用
    樹脂ピストン。
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