JP2545027B2 - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP2545027B2
JP2545027B2 JP4361348A JP36134892A JP2545027B2 JP 2545027 B2 JP2545027 B2 JP 2545027B2 JP 4361348 A JP4361348 A JP 4361348A JP 36134892 A JP36134892 A JP 36134892A JP 2545027 B2 JP2545027 B2 JP 2545027B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願の発明は、方形の基板よりな
る液晶基板に対しフォトリソグラフィ法によってパター
ンを形成する際の現像工程に関し、その現像を行うのに
好適な現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】方形の基板に対するフォトリソグラフィ
法によるパターン形成は、例えば液晶表示板(LCD)
や高密度実装用のプリント基板の製造等で広く行われて
いる。フォトリソグラフィ法は一種の写真技術であっ
て、基板に対するレジスト塗布,所定のパターンの光で
の露光,現像液による現像等の工程を経て、所望のレジ
ストパターンを基板上に得る。現像工程で使用される現
像装置は、プロセスの種類によってかなり異なった構成
を持っている。このうち、本願発明の対象である液晶基
板等の方形の基板の現像装置は、基板を搬送させながら
現像液を基板表面に供給して現像するものである。
【0003】図7は、このような従来の現像装置の一例
としての液晶基板の現像装置の概略構成を示した図であ
る。図7に示す現像装置は、現像室1と、現像室1の前
後に隣接して配置されたニュートラル室2,3と、これ
らの部屋を通過するようにして液晶基板Sを搬送する搬
送系4とから主に構成されている。
【0004】搬送系4は、搬送ライン40に垂直で水平
な方向に回転する回転軸41と、この回転軸41上の両
サイドに配置された二つの搬送ローラー42とで一組の
ローラーユニットを構成し、このローラーユニットを水
平な搬送ライン40に沿って多数設けた構成になってい
る。
【0005】現像室1の構成は、現像の方式によって異
なる。液晶基板の現像装置の場合には、スプレー方式に
よる場合が多い。このスプレー方式の現像は、基板Sの
表面に現像液を吹き付けて付着させ、現像処理を行うも
のである。従って、現像室1の内部には、搬送ライン4
0の上方に現像液噴射用のノズル50が幾つか設けられ
ている。そして、このノズル50は、供給側配管62に
より、現像室1の外部に設けられた現像液タンク61に
連通されている。そして、供給側配管62による現像液
供給経路と途中には、現像液ポンプ68が設けられてお
り、この現像液ポンプ68により、現像液は上記ノズル
50に供給される。現像室1を構成する底板12は、図
7に示すように漏斗状に形成されており、その下端部に
は現像液の排出口120が設けられている。この現像液
の排出口120は、排出側配管67によって前述の現像
液タンク61に連通されている。
【0006】ニュートラル室2,3は、現像室1で行わ
れる現像処理のための予備的な部屋である。前述のよう
に、現像室1では現像液がノズル50から噴射されるた
め、霧状になった現像液がニュートラル室2,3を通っ
て装置外に漏出するおそれがある。このため、ニュート
ラル室2,3の奥壁には、ダクトを介して排気ポンプに
連通された排気口20,30が設けられており、この排
気口20,30から霧状になった現像液を所定の廃液タ
ンク等に排出している。
【0007】上記構成に係る従来例の現像装置は、基板
Sが搬送系4により搬送され、現像室1を通過中に現像
処理される。即ち、現像液タンク61から現像液の供給
を受けたノズル50は、下方の基板Sに向けて現像液を
噴射し、噴射された現像液の一部が、基板Sの表面に吹
き付けられる。そして、後の水洗工程を経ると、露光さ
れたレジストの潜像が浮かび上がる。一方、基板Sに付
着しなかった残りの現像液は、現像室1の底板12に設
けられた排出口120から排出され、排出側配管67を
経て再び現像液タンク61に戻る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】さて、上述のような現
像装置における現像処理に用いられる現像液は、パター
形成のために用いられるレジストの組成により異なるこ
とはいうまでもないが、例えばアジド系のレジストの場
合にはアルカリ水溶液等が使用されたり、ポリマー系の
レジストの場合には有機溶剤等が使用されたりする。そ
して、上記のような基板を搬送しながら現像室を通過中
に現像を行わせる装置においては、基板の搬送速度は現
像液による現像速度に応じて一定に保たれており、これ
によって最適な現像が行われるようにしている。
【0009】しかしながら、基板に付着する現像液の劣
化があると現像不良の問題が生ずることになる。即ち、
噴射された状態の現像液は現像室内の気体との反応等に
より劣化し易く、また一部の成分の気化による濃度変化
や組成変化等が起き易い。また、従来の現像装置におけ
る現像液は、前述の通り一度現像室の内部で噴射された
後、現像液タンクに再び戻るようになっている。このこ
とは、劣化した現像液が現像液タンクに混入して後続の
基板の処理に使用されることを意味しており、現像不良
の恐れがさらに大きくなっている。さらに、従来のスプ
レー方式の現像では、噴射圧力の管理等は行っているも
のの、基板に供給される現像液の総量の管理は出来ない
のが実状である。従って、各々の基板に同じ量の現像液
を供給して再現性のよい現像処理を行うという点では、
期待に沿えない点があった。
【0010】従来の現像装置の中には、容器に溜められ
た現像液中に基板を浸して現像するディップ方式の現像
装置がある。このディップ方式の現像装置によれば、ス
プレー方式のような噴射に起因する劣化等は少ない。し
かし、ディップ方式の現像装置では、現像液の液面が常
に空気に触れているため、この部分における反応や成分
気化が生じ易く、また同じ現像液を何回か連続して使用
するため、現像液の状態が基板によって変化してしまう
という問題がある。
【0011】従って、現像不良を生じることなく最適な
現像を再現性よく行うためには、各々の基板に対して、
劣化のない良質な同じ量の現像液を常に同じ状態で現像
液を供給するということが必要になっている。本願発明
の第一の目的はこのような課題を解決することであり、
各々の基板に対して、劣化のない良質な同じ量の現像液
を常に同じ状態で現像液を供給することができるように
することである。
【0012】本願発明の第二の目的は、現像処理の均一
性に関するものである。即ち、上記のような現像液の劣
化が、ある基板に供給された現像液について局部的に存
在していると、必要な現像処理の均一性が確保できなく
なる。このような現像の不均一性は、基板に対する現像
液の供給状態の不均一性によっても生じる。つまり、従
来のスプレー方式の現像では、基板表面の各箇所におい
て現像液の供給量が不均一になり易く、微細なパターン
の形成には適していない。本願の第二の目的は、このよ
うな課題を解決することであり、より均一な現像が行え
るようにして微細パターンの形成に好適な現像装置を提
供しようというものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記第一の目的を達成す
るため、本願の請求項1に記載の現像装置は、現像液を
方形の基板よりなる液晶基板の基板の表面に供給して現
像を行う現像装置であって、基板を搬送させる搬送系
と、この搬送系により搬送される基板の表面に現像液を
流出させて載せる複数の流出ノズルを有する現像液流出
部と、この現像液流出部に現像液を定量的に送る定量ポ
ンプを含む現像液供給系とを具備し、さらに、定量ポン
プによる現像液の送出を基板の搬送のタイミングに応じ
てオンオフして現像液が載った状態を基板が所定時間保
持するように制御する制御部を備えている構成を有す
る。また、上記第一第二の目的を達成するため、請求項
2に記載の現像装置は、請求項1に記載の構成におい
て、現像液流出部の複数の流出ノズルが、基板の表面に
おける各流出ノズルの直下の位置が基板の表面の中心点
を中心にして点対称状になるような位置に配置されてい
る構成を有する。また、同様に上記第一第二の目的を達
成するため、請求項3に記載の現像装置は、請求項1又
は2に記載の構成において、制御部は、基板が現像液流
出部の下方位置に達した際に基板を停止させるように搬
送系を制御し、基板停止後に現像液流出部から現像液が
流出するように制御するものである構成を有する。
【0014】
【作用】上記構成に係る請求項1に記載の現像装置で
は、制御部と定量ポンプとによって、各々の基板に必要
な同じ量の現像液が現像液流出部に送られる。そして、
各々の現像液流出ノズルから現像液が流出して基板の表
面に載る。また、上記構成に係る請求項2に記載の現像
装置では、上記請求項1の作用において、現像液が基板
に均一に載る。さらに、上記構成に係る請求項3に記載
の現像装置では、上記請求項1又は2の作用において、
基板が停止してから現像液が基板に載る。
【0015】
【実施例】以下、本願発明の実施例を説明する。図1
は、本願発明の実施例の現像装置の概略説明図である。
本実施例における現像装置は、いわゆるパドル現像(停
止現像ともいう)を行うものである。パドル現像は、ウ
エハプロセスではファインパターンの形成に適した現像
法として良く知られており、露光したウエハに所定量の
現像液を滴下して所定時間保持し、その後ウエハをスピ
ンさせて現像液を除去するようにするものである。図1
に示す現像装置は、このパドル現像を液晶基板のプロセ
スで実現しようというものである。即ち、パドル現像
は、基板に所定量の現像液を噴射によることなく緩やか
に液体の状態で載せて所定時間保持するものである。
まり、請求項1にいう「基板の表面に現像液を流出させ
て載せる」の「流出」は、「噴射によることなく緩やか
に流れ出させる」という意味である。以下の説明では、
図1に従って装置の概略を説明しながら、本実施例の特
徴点である現像液供給のための構成について詳述する。
【0016】さて、図1の現像装置は、中央に配置され
た現像室1と、この現像室1の搬入側と搬出側にそれぞ
れ隣接して配置された搬入側ニュートラル室2,搬出側
ニュートラル室3と、これらの部屋を通過するようにし
て基板Sを搬送させる搬送糸4と、搬送系4により搬送
される基板Sの表面に現像液を流出させて載せるために
現像室1内に配置された現像液流出部5と、現像液流出
部5に現像液を定量的に送る定量ポンプ63を含む現像
液供給系6と、定量ポンプ63による現像液の送出を基
板Sの搬送のタイミングに応じてオンオフして現像液が
載った状態を基板が所定時間保持するように制御する
御部7とから主に構成されている。
【0017】まず、搬送系4は、従来と同様に、回転軸
41と両サイド二つの搬送ローラー42とから形成され
たローラーユニットを搬送ライン40に沿って多数配置
することにより構成されている。現像室1と搬入側ニュ
ートラル室2とを区画する搬入側隔壁11には基板搬入
口110が形成され、現像室1と搬出側ニュートラル室
3との間の搬出側隔壁13には基板搬出口130が形成
されており、上記搬送系4によって基板Sは基板搬入口
110から現像室1に入り、後述のように現像液の供給
がされた後、基板搬出口130から搬出されるようにな
っている。現像室1の底板12は、前述の従来例と同様
に漏斗状に形成され、その下端部には現像液の排出口1
20が設けられている。従って、基板Sに付着しなかっ
た残りの現像液は、この排出口120から排出される。
【0018】次に、本実施例の特徴点の一つである現像
液流出部5について説明する。図2は、図1の現像液流
出部の構成を説明する斜視概略図である。前述の通り本
実施例の現像装置はパドル現像を行うものであり、噴射
によらない現像液の供給がこの現像液流出部5により行
われる。現像液流出部5は、現像液供給系6から現像液
が供給される流出管51と、この流出管51の下側に設
けられた複数の流出ノズル52とから主に構成されてい
る。
【0019】流出管51は、現像液供給系6に接続され
た主配管50から分岐した複数の管であり、各々の終端
は塞がれている。この流出管51の内径は、例えば8〜
10ミリ程度である。尚、図1では、各々の流出管51
は、基板搬送方向に直角な方向に沿って配置されている
が、これは何ら限定的なことではなく、基板搬送方向に
沿って配置しても良いし、斜め方向に配置しても良い。
この流出管51の下面の所定箇所には、現像液流出のた
めの孔が開けられていて、この孔の部分に取り付けるよ
うにして流出ノズル52が設けられている。
【0020】流出ノズル52は、所定量の現像液を液体
の状態で流出させるためのものである。この流出ノズル
52は、市販のものを適宜選択して使用できるが、現像
液が一部が飛散しながら流出したり基板Sに達した現像
液が跳ね返ったりしないようなものを採用する必要があ
る。もし、このような飛散や跳ね返りがあると、現像液
の供給量がばらついてしまう他、飛散したり跳ね返った
りした分の現像液によって基板Sの表面の各部の現像液
の量が不均一になってしまうからである。理想的には、
略円錐状に広がって流出し出来るだけ小さな衝撃で基板
Sに達するようなものが最も望ましい。尚、流出管51
に設ける孔の形状を工夫する等すれば、流出ノズル52
を不要とする構成も採用できる。
【0021】上記流出ノズル52の口径としては、例え
ば現在広く使用されているノボラック系のレジストをア
ルカリ水溶液で現像する場合には、1ミリ程度である。
また流出ノズル52の配置間隔としては、レジストの粘
度や基板の大きさ等にもよるが、例えば4ミリ程度であ
る。各流出ノズル52からの現像液の流出量は、例えば
現像液がアルカリ水溶液等の場合50〜100CC程度
である。また、流出ノズル52の口径や配置間隔が変更
できるように、他の異なる流出ノズルを備えた流出管を
流出管51と交換自在に構成しておくと好適である。
【0022】次に、図3から図6を使用して、各流出ノ
ズルの中心対象配置について説明する。これは請求項2
に記載の発明に対応したものであるが、図1に示す各流
出ノズル52を、各流出ノズル52の直下の位置が基板
Sの表面の中心点を中心にして点対称状になるような位
置に配置すると、均一性の点でさらに望ましい結果が得
られる。図3から図6は、他の実施例における流出ノズ
ルの配置位置を示したものである。まず図1及び図2か
ら分かるように、各流出ノズル52は基板Sの表面に向
かい合った状態で基板Sの上方に配置され、皆同じ高さ
の位置に設けられている。この点では、図3から図6に
示す実施例でも同様である。
【0023】図3に示す実施例では、流出ノズルは九つ
設けられており、各流出ノズルは、基板Sの表面におけ
るその各々の流出ノズルの直下の点(以下、流出点53
とする)の位置が基板Sの表面の中心点Cを中心にして
点対称状になるような位置に配置されている。このよう
に点対称状に各流出ノズルを配置しておけば、流出する
現像液が基板Sの表面に均一に広がり、基板Sの各点に
おける現像液の量(厚さ)が均一になることは明かであ
る。この結果、基板Sの各点における現像反応の進行が
均一なものになるのである。
【0024】このような「点対称」な配置は、図4から
図6に示すような他の色々なパターンが採用しうる。図
4の場合には二つの流出ノズルが,図5の場合には三つ
の流出ノズルが、図6の場合には四つの流出ノズルが配
置される。そして、各図から明かなように、いずれも場
合も複数の流出点53が基板Sの表面の中心点Cに対し
て点対称になるように各流出ノズルが配置される。自明
のことであるが、流出ノズルは最低二つは必要である。
また、流出ノズルの数を増やして各ノズルから流出する
現像液の量を少なくすると、基板Sの表面の各部におけ
る現像液の供給量がより均一になるし、各部が現像液の
供給を受けるまでの時間差が少なくなるので、現像時間
が更に均一になり、この結果、更に均一な現像が期待で
きる。このように流出ノズルの数は必要な均一度との関
連で適宜選定されるが、例えば図3のように九つの流出
ノズルの場合には±1%程度の均一度の供給量で現像液
が供給できることが確認されている。
【0025】次に、図1に戻り、上記のような現像液流
出部5に現像液を供給する現像液供給系6について説明
する。現像液供給系6は、装置外に配置された現像液タ
ンク61と、現像液タンク61から現像液流出部5に現
像液を供給するための供給側配管62とを具備してい
る。そして、供給側配管62による供給経路上には、定
量ポンプ63,フィルタ64,電磁弁65及びサックバ
ック66がこの順序で配置されている。
【0026】まず、現像液タンク61は供給する現像液
を内部に収納したものである。この現像液タンク61
は、窒素等の不活性ガスでパージされて気密封止されて
おり、現像液が気体と反応して劣化したり特定の成分が
気化して失われたりするようなことがないようになって
いる。また、現像液タンク61には、新しい現像液が少
しづつ供給されるようになっている。
【0027】定量ポンプ63は、現像液タンク61から
現像液を汲み上げて現像液流出部5に定量的に供給する
ものである。即ち、定量ポンプ63は不図示の流量コン
トローラを備えていて、供給側配管62に流れる現像液
が常に一定量になるようになっている。この結果、後述
のように電磁弁65が所定時間開いた場合に、各流出ノ
ズル52から一定量の現像液が流出するようになってい
る。尚、現像処理のタイプが変わったり基板Sの大きさ
が変わったりして、基板Sに供給する現像液の量を変え
る必要がある場合には、電磁弁65の開時間を変更する
か定量ポンプ63の流量コントローラを調節する。ま
た、基板Sを停止させないで現像する場合には、搬送速
度を変更するようにしてもよい。
【0028】フィルタ64は現像液に混入した異物を除
去するためのもので、従来周知のものが適宜選択されて
採用される。尚、本実施例では上述のように定量ポンプ
63を使用しているので、フィルタ64がある限度以上
詰まると現像液の送出圧力がポンプ63の動作範囲外に
なる場合がある。従って、フィルタ64は定期的に交換
する必要がある。電磁弁65は、基板Sの搬送のタイミ
ングに合わせて現像液流出部5からの現像液の供給をオ
ンオフするためのものであり、制御部7からの信号によ
って開閉される。サックバック66は、電磁弁65が閉
じた時に管内の現像液の圧力を負圧にして流出ノズル5
2からの現像液の滴下を防止するためのものであり、必
要に応じて設けられる。このような弁閉時の滴下がある
と、基板Sに供給する現像液の量が制御不能になってし
まうからである。
【0029】また、本実施例の現像装置においては、現
像室1の排出口120に接続された排出側配管67は、
図示しない廃液タンクに接続された排管と現像液タンク
61に接続された排管に分岐している。そして、各々の
排管にはバルブが設けられており、現像室1から排出さ
れた現像液を廃液にするか現像液タンク61に戻すかが
選択できるようになっている。本実施例では、前述のよ
うに現像液流出部5から一つの基板Sに必要な量のみを
流出させるようにしているため、流出させたものの基板
Sに付着しないで底板12に落下してしまう現像液の量
は、従来のようなスプレー方式の場合に比べはるかに少
ない。従って、使用した現像液をそのまま廃液にしてし
まってもコスト上特に問題が無い。但し、従来のよう
に、現像液タンク61に戻すようにしてもよい。本実施
例では、後述のように現像液の劣化が防止されているか
ら、再利用するようにしても従来のような問題が無い。
【0030】制御部7は、装置の各部の動作を制御する
ためのものであり、各部の状態をモニタしながら動作信
号を送る制御プログラムを含んでいる。本実施例におけ
る制御部7の重要な役割は、前述のように定量ポンプ6
3による現像液の送出を基板Sの搬送のタイミングに応
じてオンオフすることである。即ち、本実施例の装置は
基板Sの搬送を確認するセンサ8を備え、制御部7はこ
のセンサ8の信号を受けて電磁弁65を開閉する。これ
によって、現像液送出のオンオフ即ち基板が搬送された
時の必要な量の現像液の送出動作が行えるよう構成され
ている。
【0031】尚、センサ8は、現像室1の内部において
基板搬送ライン40の下側の所定位置に配置された反射
型のフォトセンサである。センサ8は、現像液流出部5
の下方の所定位置に配置されていて、基板Sが現像液流
出部5の直下の所定位置に達したのを検出するようにな
っている。また、本実施例の装置は、現像液の供給をさ
らに均一で確実なものにするため基板Sを停止させてか
ら現像液を基板Sに供給している。即ち、制御部7は、
センサ8からの信号受信と同時に搬送系4に搬送停止信
号を送って基板Sを停止させ、その後電磁弁65を開く
よう構成されている。そして、上述のような現像液供給
動作の後、基板Sの搬送を再開するようになっている。
【0032】次に、上記構成に係る本実施例の現像装置
の動作について説明する。レジスト塗布後に所定のパタ
ーンの光で露光された基板Sが、搬送系によって現像室
1に搬送される。基板Sが現像液流出部5の直下の所定
位置まで搬送されると、センサ8がこれを検出し、この
検出信号が制御部7に送られる。制御部7がこの検出信
号を受信すると搬送系4に停止信号を送り、搬送系4の
動作が停止して基板Sが現像液流出部5の直下の所定位
置で停止する。
【0033】次に、制御部7からの信号によって電磁弁
65が開く。同時に制御部7は定量ポンプ63に動作信
号を送って定量ポンプ63を動作させる。この結果、現
像液流出部5から現像液が流出し、下方で停止している
基板Sに達する。所定時間後に、制御部7から信号が送
られて定量ポンプ63の動作が停止するとともに電磁弁
65が閉じる。定量ポンプ63の動作時間及び電磁弁6
5の開時間は制御部7に予め組み込まれた制御プログラ
ムで決められ、この結果、基板Sに達する現像液の総量
は、現像液の種類等に応じた所定の値になるように制御
されている。尚、基板Sに達した現像液は、その粘性に
応じて基板Sの表面に広がり基板Sの周縁に達して表面
張力で停止し、表面の全面を被う。
【0034】その後、制御部7からの信号によって搬送
系4が動作を開始し、基板Sを現像室1から搬出させ
る。基板Sは、その後、現像装置の後段に設けられた不
図示の水洗装置で水洗される。上記のように現像液が供
給されてから水洗装置で水洗されるまでが現像時間であ
り、この時間が現像反応の特性に応じて所定の時間にな
るように、搬送速度や搬送ライン40の長さ等が決めら
れている。そして、水洗された基板Sは、エッチング等
の後工程に送られる。
【0035】以上説明した本実施例の現像装置は、現像
液をスプレーのように噴射するのではなく、各流出ノズ
ル52から流出させて基板Sの表面を覆うものである。
すなわち、現像液は、流出ノズル52から連続的な流れ
となって流出し、基板Sに緩やかに載る。従って、従来
のスプレー方式のような基板に衝突した際の衝撃による
飛散の問題が無い。さらに、噴射に起因した現像液の劣
化や成分気化による濃度変化等の問題も無い。そして、
定量ポンプ61の定量的な送出と制御部7が行う制御に
よって、各基板Sに対して常に同じ量の現像液が載るの
で、現像処理の再現性の向上が期待できる。
【0036】また、一度現像液流出部5に供給した現像
液を再使用しないで廃液にするように本装置を使用すれ
ば、現像液タンク61に溜められた現像液が常に新しい
状態のままになり、各基板Sに対して常に新しい現像液
を供給することができる。この結果、現像条件がさらに
一定なものになり、再現性の向上がさらに期待できるこ
ととなる。また、現像液の供給経路において、現像液が
空気に直接触れている状態は、流出ノズル52から基板
Sに達するまでのほんの僅かな時間だけである。この部
分における現像液の劣化は従来に比べ殆ど問題とならな
いものであり、従来に比べ遥かに劣化のない現像液を使
用していると言える。また、これまでの説明から明かな
ように、本実施例の現像装置は、現像液タンク61に追
加された新しい現像液を各基板Sに対して全く同じ状態
で供給している。このため、ディップ方式のような、基
板毎に現像液の濃度や組成等が変化してしまうという厄
介な問題が無い。
【0037】上記実施例においては、基板Sを停止させ
てから現像液を供給する制御例について説明した。しか
しながら、基板Sを停止させないで現像液を供給するこ
ともできる。現像液の種類等によっても異なるが、例え
ば基板搬送速度が毎分500ミリメートル程度であれば
停止しなくても現像液供給が可能である。しかし、搬送
速度が毎分2000ミリメートル以上になると一般に停
止させて供給した方が無難である。言うまでもないこと
であるが、基板Sを停止させてから現像液供給を行うこ
とはプロセスの効率の点では劣るが、より均一な現像と
いう点ではより望ましい結果が得られることになる。
尚、停止させないで供給する場合には、前述のセンサか
ら送られる基板搬送完了の信号を受信すると、直ちに電
磁弁65を開いて定量ポンプ61を動作させるように制
御する。そして、基板搬送速度に応じたある時間の後か
若しくはセンサからの基板通過確認の信号の受信後に電
磁弁65を閉じて定量ポンプ61の動作を停止させるよ
うにする。
【0038】また、現像液流出のオンオフの為の制御と
して、センサ8からの信号を受信した制御部7が電磁弁
65を開閉する例を採り上げたが、搬送速度や各々の基
板Sの搬送間隔等を予めメモリーしておいてシーケンス
制御によって電磁弁65の開閉してもよいし、電磁弁6
3によらず定量ポンプ63の動作制御だけでオンオフす
るようにしてもよい。また、図1には、現像室1が一つ
である現像装置が示されているが、実際には複数の現像
室が搬送ライン40に沿って配置されることが多い。こ
の場合、基板Sは、現像液の供給を受けた後、搬送され
ながら所定時間その状態を保持し、次の現像室でさらに
現像液の供給を受ける。このように現像液の供給を繰り
返すのは、例えば硬化処理等が施されて硬度が高いレジ
ストが形成されている場合、新しい現像液を置換しなが
ら何回も現像処理を繰り返す必要があるからである。な
お、場合によっては、各々の現像室の間には水洗室が介
在されることもある。
【0039】本願発明の対象はLCDに使用される液晶
基板であるが、本願発明の構成をプリント基板等の他の
方形の基板についても適用して別の発明を想到すること
も可能である。また本願における「基板」とは、フォト
リソグラフィ法によって形成されるパターンの土台とな
る板状のものという意味であって、必ずしも「回路」が
形成されるものとは限らない。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本願の請求項1に
記載の現像装置によれば、現像液流出部から流出した現
像液が基板に緩やかに載るので、従来のスプレー方式に
おけるような現像液の劣化等が無い。また、定量ポンプ
と制御部によって現像液が各基板に定量的に供給される
ので、常に同じ量の現像液を基板に供給できる。このた
め、各々の基板に対して、劣化のない良質な同じ量の現
像液を常に同じ状態で現像液を供給することができよう
になり、液晶基板に対する良質な現像処理が再現性よく
行える。また、本願の請求項2又は3に記載の現像装置
によれば、上記請求項1の効果に加えて、基板表面の各
点における現像処理の均一性の向上が期待でき、微細パ
ターン形成に適した優れた現像処理を液晶基板に対して
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例の現像装置の概略説明図であ
る。
【図2】図1の現像液流出部の構成を説明する斜視概略
図である。
【図3】他の実施例における流出ノズルの配置位置を示
したものである。
【図4】他の実施例における流出ノズルの配置位置を示
したものである。
【図5】他の実施例における流出ノズルの配置位置を示
したものである。
【図6】他の実施例における流出ノズルの配置位置を示
したものである。
【図7】従来の現像装置の一例としての液晶基板の現像
装置の概略構成を示した図である。
【符号の説明】
1 現像室 4 搬送系 5 現像液流出部 51 流出ノズル 6 現像液供給系 63 定量ポンプ 7 制御部 8 センサ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像液を方形の基板よりなる液晶基板
    表面に供給して現像を行う現像装置であって、基板を搬
    送させる搬送系と、この搬送系により搬送される基板の
    表面に現像液を流出させて載せる複数の流出ノズルを有
    する現像液流出部と、この現像液流出部に現像液を定量
    的に送る定量ポンプを含む現像液供給系とを具備し、さ
    らに、定量ポンプによる現像液の送出を基板の搬送のタ
    イミングに応じてオンオフして現像液が載った状態を基
    板が所定時間保持するように制御する制御部を備えてい
    ることを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 前記現像液流出部の複数の流出ノズル
    は、基板の表面における各流出ノズルの直下の位置が基
    板の表面の中心点を中心にして点対称状になるような位
    置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の
    現像装置。
  3. 【請求項3】 前記制御部は、基板が現像液流出部の下
    方位置に達した際に基板を停止させるように搬送系を制
    御し、基板停止後に現像液流出部から現像液が流出する
    ように制御するものであることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の現像装置。
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