JP2541778B2 - 合成樹脂射出成形品とその製造方法及び製造装置 - Google Patents

合成樹脂射出成形品とその製造方法及び製造装置

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JP2541778B2
JP2541778B2 JP6076984A JP7698494A JP2541778B2 JP 2541778 B2 JP2541778 B2 JP 2541778B2 JP 6076984 A JP6076984 A JP 6076984A JP 7698494 A JP7698494 A JP 7698494A JP 2541778 B2 JP2541778 B2 JP 2541778B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、収縮変形を吸収すると
共に、薄肉部の表面にウェルドラインやゲート痕の生じ
ない合成樹脂射出成形品と、その製造方法及び製造装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の射出成形品は、分割可能
な成形用金型で形成される成形空間内にこの成形空間と
連通したゲートから溶融状態の熱可塑性樹脂を高圧で押
し込み、固体状に冷えて固まった後、この金型を開いて
取り出すことにより形成されていた。
【0003】そしてこのようにして成形された成形品の
薄肉部の表面には、ウェルドラインと称される樹脂の接
合痕やゲート痕が生じていた。
【0004】また上記射出成形品の成形用金型は、図6
に示すように分割可能な金型16,17内の成形空間3
4に、油圧シリンダー7で押圧されるラム6を内挿した
加熱筒3先端のノズル24を連通させたものである。な
お図6において符号5は、粒状の熱可塑性プラスチック
を上記加熱筒3に供給するためのホッパー、4は上記加
熱筒3の周囲を循環する冷却水、2はバンドヒータを示
す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の成形用
金型では、薄肉部以外の個所に樹脂を圧入するゲートを
配置すると、薄肉部への樹脂の廻りが悪いために成形不
良が生じたり、成形品の薄肉部にウェルドラインと称さ
れる樹脂の接合痕が残るという問題点があった。またこ
れを防止する為に薄肉部の中心にゲートを配置すると、
今度は薄肉部の表面に樹脂の圧入個所を示すゲート痕が
残り、いずれにしても表面仕上げが悪く、かつその厚さ
も均一なものが得難いという問題点を有していた。
【0006】そのため従来は、一度成形した製品を、更
に成形して二重成形を行ったり、あるいは薄肉部を別に
成形した後、合体させて目的形状の製品を形成すること
もなされていたが、この場合、製作の手間がかかると共
に金型も二種類必要となり、コストアップの要因になる
という問題点があった。
【0007】またこのようにして射出成形された製品の
薄肉部の表面に後からフィルムを貼着するということも
なされていたが、これも加工に手間を要すると共に別部
材であるフィルムを要し、作業能率の低下と製品コスト
の上昇を招くという問題点を有していた。
【0008】更に従来の射出成形法では、金型の形状に
制約があり、成形品の任意の個所に薄肉部が形成できな
いという問題点も有していた。
【0009】本発明は、これら従来の問題点の解決を課
題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では、射出成形用
金型の所定個所に、一端がこの金型で形成される成形空
間に開口し、他端がオイルや空気などの温調加圧流体の
供給装置に接続されたシリンダー部が設けられ、このシ
リンダー部には、上記流体が流入する中空部を形成した
ピストンが、その先端が前記成形空間内に突出し得るよ
うに嵌挿されて成る製造装置を用いて熱可塑性樹脂の射
出成形を行うことにより、上記の課題を解決した。
【0011】
【作用】成形空間内に押し出されるピストンは、熱可塑
性樹脂の冷却固化の際の体積変化を吸収し、製品のひけ
や変形を防止すると共にノズルの配置されていない個所
を押圧して均一な厚さの薄肉部を形成するように作用す
る。またシリンダー部に供給される空気やオイルなどの
温調加圧流体は、ピストンを成形空間内に突出する方向
に駆動すると共にその内部に形成された中空部に流れ込
み、成形時のピストンの温度を薄肉部の成形に適した温
度に調節するように作用する。
【0012】
【実施例】図1は、本発明方法で成形された合成樹脂射
出成形品の一例を示す簡略断面図である。図示したよう
に本発明の射出成形品は、表面の所定位置が内方に凹
み、薄肉部1aが肉厚差を有する本体1に一体的に形成
されたものである。
【0013】図2は上記のように所定個所に薄肉部を有
する射出成形品を製造する装置の一実施例を示す要部の
簡略断面図である。図示したように本発明の射出成形品
の製造装置は、従来と同様に金型の雌型10と雄型11
及びストリッパー12,13とで合成樹脂の成形空間3
0が形成され、この成形空間30内に溶融状態の熱可塑
性樹脂を圧入するためのゲート20,21,22が上記
金型の所定位置に設けられたものであるが、ここにおい
て本発明の製造装置では、上記金型のいずれか(ここで
は雄型11)に一端が成形空間30に開口したシリンダ
ー部11aが形成され、このシリンダー部11aに先端
が上記成形空間30内に突出可能なピストン40が摺動
自在に嵌合している。このピストン40は、後端から先
端方向に向かってその内側に中空部40aが形成され、
上記シリンダー部11aの他端(図中下方)に接続され
た供給装置(図示せず)から供給されるオイルや空気な
どの温調加圧流体が流入するようになっている。
【0014】このようにして成る本発明の製造装置は、
通常の射出成形と同様に加熱筒内で溶融状態となった熱
可塑性樹脂を金型の雌型10と雄型11の所定個所に設
けたゲート20,21,22から成形空間30内に高圧
で押し込むことにより、所望の成形品を得るものである
が、ここにおいて本発明では、所定量の樹脂を押し込ん
だ後、図示しない供給装置によりピストン40後方のシ
リンダー部11aにオイルや空気などの温調加圧流体を
送り込み、ピストン40を成形空間30側に押し出すこ
ととしている。従って、成形空間30内の樹脂は、冷却
され、その体積が減少するにつれてピストン40が内部
に食い込み、その体積変化が吸収され、ひけや変形が防
止されると共に押圧された個所に薄肉部が形成されるも
のである。この時、上記温調加圧流体は図示しない温度
制御機構により、加熱あるいは冷却されることにより、
上記ピストン40を薄肉部の成形に適した温度に調節す
るものである。
【0015】そして、冷却が完了し、樹脂が固まると、
温調加圧流体の送り方向を切り換えるか、あるいは内装
したばね(図示せず)の付勢力や自重などによりピスト
ン40を取り付けられた雄型11内に後退させた後、雌
型10、雄型11などから成る金型を分割して成形品を
取り出すものである。
【0016】このようにして本発明装置では、予め樹脂
が冷却固化する際の収縮を想定し、この収縮量に応じた
ピストンの面積と押し出し量を設定することにより、成
形品の所望位置に薄肉部を形成すると共に、その他の個
所での変形やひけを防止するものである。
【0017】図3は本発明装置の第二実施例を示してお
り、この例ではシリンダー部10aを雌型10に設け、
成形品の外周部を押圧するようにしたものである。
【0018】また図4は、本発明装置の第三実施例を示
し、成形品を押圧するピストン41に樹脂押出用のゲー
ト23を設けたものである。
【0019】更に図5は、第四実施例を示し、この例で
は雌型14と雄型15にそれぞれシリンダー部14a,
15aを設け、対向したピストン42,43を押し出す
ようにしたものである。
【0020】なお図4において符号10bは、上記ピス
トン41が嵌挿されたシリンダー部、図5において符号
42a,43aは、それぞれ上記ピストン42,43の
内部後方に形成された中空部を示す。
【0021】以上のように本発明の射出成形品の製造装
置では、金型の成形空間内に溶融樹脂を圧入した後、こ
の成形空間内にピストンを押し出すこととしているの
で、従来のように薄肉部に対応する個所が樹脂の廻り難
い狭い間隙となっていないためゲートを所望の位置に配
置することができ、金型設計の自由度が高まり、複雑な
形状の成形品の成形に対応し得る。また、出来上がった
成形品の薄肉部にもウェルドラインが生じない。またこ
のように本発明装置では、必ずしもゲートを薄肉部に対
応させて設けなくても良いため薄肉部の表面には、ゲー
ト痕も生じないものである。
【0022】また上記装置を用いた本発明方法によれ
ば、一回の射出成形で必要な成形品が得られるので、従
来のような二重成形や分割成形、あるいはフィルムの貼
着などの作業を行う必要が無く、能率良く、射出成形品
の成形が行えるものである。
【0023】なお本実施例では、射出成形の際に成形品
の表面所望個所に同時に薄肉部が形成される例を示した
が、成形空間内に樹脂を圧入した後、この樹脂の表面を
押圧するという本発明方法を利用することにより、製品
にアンダカットなどの加工を同時に施すことも可能であ
る。また押し出されるピストン表面の形状を変更するこ
とにより、製品の表面に所望の形状の凹所加工を施すこ
とも可能となる。
【0024】
【発明の効果】以上の通り、本発明の合成樹脂射出成形
品は、薄肉部の表面にウェルドラインやゲート痕などが
一切生ぜず、表面仕上げが極めて良好であると共に、そ
の寸法精度も極めて高く、この射出成形品を用いた各種
製品の品質が向上することとなる。
【0025】また本発明の射出成形品の製造方法では、
薄肉加工を要する成形品の成形に従来のような二重成形
や分割成形を必要とせず、またフィルムの貼着などの作
業も要さず、一工程の射出成形で製造できるので、生産
能率が向上すると共に、その製造コストも削減されるこ
ととなる。
【0026】更にその製造装置は、二重成形や分割成形
のように複数の金型を必要としないので、設置スペース
が少なくて済むと共に設備投資費も削減されることとな
り、資金面並びにスペース面で導入が困難であった工場
などへの導入も可能になるという従来には見られない多
くの優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明、射出成形品の一例を示す断面図であ
る。
【図2】本発明装置の第一実施例を示す要部簡略断面図
である。
【図3】同上、第二実施例を示す要部簡略断面図であ
る。
【図4】同上、第三実施例を示す要部簡略断面図であ
る。
【図5】同上、第四実施例を示す要部簡略断面図であ
る。
【図6】射出成形品製造装置の従来例を示す簡略断面図
である。
【符号の説明】
1 射出成形品の本体 1a 薄肉部 10,14 雌型 11,15 雄型 12,13 ストリッパー 10a,10b,11a,14a,15a シリンダー
部 20,21,22,23 ゲート 30,31,32,33 成形空間 40,41,42,43 ピストン 40a,41a,42a,43a 中空部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面にウェルドラインやゲート痕のない
    均一な厚さの薄肉部が任意の位置に連続して肉厚差のあ
    る本体に一体成形されたことを特徴とする合成樹脂射出
    成形品。
  2. 【請求項2】 射出成形用金型の成形空間内に溶融状態
    の合成樹脂を充填した後、この成形空間内に温調加圧流
    体にて駆動されるピストンを押し出し、冷却固化過程の
    合成樹脂の表面所定個所を温度調節しつつ押圧すること
    を特徴とする合成樹脂射出成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】 溶融状態の合成樹脂が押し出されるゲー
    トが設けられた射出成形用金型の所定個所に、この金型
    で形成される成形空間内に一端が開口し、他端が温調加
    圧流体の供給装置と連結されたシリンダー部が形成さ
    れ、このシリンダー部には、上記流体が流入する中空部
    を形成したピストンが、その先端が前記成形空間内に突
    出し得るように嵌挿されたことを特徴とする合成樹脂射
    出成形品の製造装置。
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