JP2540515B2 - 封緘ラベル及びその製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、剥離性台紙上に粘着剤を介して多数整列配
置して貼着してなるラベルに関し、さらに詳しくは、た
とえば薬の包装箱の口部を封緘するのに使用される、一
部が非粘着性とされた把持部を有する封緘ラベル及びそ
の製造方法に関する。

［従来の技術］ この種の封緘ラベルとしては、たとえば、実公昭45−
31920や実公昭56−28627などが知られており、ラベルの
端末に把持部が設けられている。これらは、いずれも台
紙の一部を封緘ラベルに貼着させて把持部として使用す
るものである。

［発明が解決しようとるす問題点］ 従来の封緘ラベルは、台紙の一部や被覆紙を貼着させ
て把持部とするものであるので段差を生じ、また台紙に
切れ目をいれているので、保管中に切れ目からゴミ等が
粘着剤に付着したり、また、機械による自動貼着工程に
おいて台紙が切れやすく台紙のコンベアとして機能に支
障を生じ、紙づまりを起こしやすい欠点があった。

［問題を解決するため手段］ 本発明は、上記欠点を解決するためのものであって、
その目的とするところは、適宜模様の非粘着性付与層が
印刷により形成されるため、段差のない把持部となると
ともに、台紙には欠損部が生じない封緘ラベルを提供す
ることにある。

本発明は、剥離処理層（３）を有する剥離性台紙
（１）、剥離処理層（３）上の一部に剥離可能に印刷形
成された非粘着性付与層（４）、粘着剤層（６）、基材
（５）からなり、剥離性台紙（１）に達しない適宜ラベ
ル形状の切れ目（10）を前記非粘着性付与層（４）、前
記粘着剤層（６）及び前記基材（５）とに設けた封緘ラ
ベルであって、前記適宜ラベル形状の一部に形成された
把持部（12）の粘着剤層（６）表面が非粘着性である封
緘ラベルとすることで上記欠点を解決することができ
る。

また、上記封緘ラベルを製造するための本発明の方法
は、剥離性台紙（１）の剥離処理層（３）の一部に非粘
着性付与層（４）を剥離可能に印刷形成する工程と、基
材の片面に粘着剤層（６）を有する粘着シート（７）の
粘着剤層（６）を非粘着性付与層（４）及び剥離処理層
（３）に貼り合わせることにより、前記非粘着性付与層
（４）を前記剥離処理層（３）から粘着剤層（６）上に
転写支持させる工程と、把持部（12）を有する適宜ラベ
ル形状の切れ目（10）を、粘着シート（７）の基材
（５）側から基材（５）、粘着剤層（６）、非粘着性付
与層（４）とに形成する工程から成るものである。

これにより、封緘ラベル（11）を剥離性台紙（１）から
剥離する際、切れ目（10）内部の前記非粘着性付与層
（４）は粘着剤層（６）と一体となって剥離性台紙
（１）から剥離し、当該粘着層部分が非粘着性となる。
即ち、当該粘着部分が非粘着性となった把持部（12）を
形成する。

［実施例］ 以下本発明の封緘ラベル及びその製造方法を実施例の
添付図面に基づき説明する。

第１図は、本発明に係る封緘ラベルの製造工程を示す
模型的斜視図、第２図は、模型的側面図である。図中１
は、紙、プラスチックフィルム等からなる支持材料２の
少なくとも片面にシリコーン等の剥離剤を塗布するなど
して剥離処理３を施してなる剥離性台紙である。

（工程Ａ） この剥離性台紙１の剥離処理面３上に、凸版、凹版、
オフセット、スクリーン印刷等の適宜の印刷方法によ
り、非粘着性付与層を形成する。この印刷インクは、台
紙の剥離処理面に対して良好な剥離性を示すものであれ
ば当業者が任意に選択できる。また、非粘着付与層は着
色されてもよいし、透明であってもよい。このインク
に、紫外線照射または、加熱により硬化するタイプのも
のを使用すれば、非粘着付与層の割れや変形を起こすこ
とがなく、また乾燥時間を短縮することができるので最
適である。（工程Ｂ）は、この硬化工程を示すものであ
る。

図示の場合は、台紙の流れ方向と平行な帯状に印刷する
例を示したが、適宜間隔をおいて台紙の流れ方向と直角
な帯状、あるいは長方形、円形等適宜の模様で形成する
ことも可能である。

（工程Ｃ） 非粘着性付与層４を形成した台紙１に、紙、プラスチ
ックフィルム、布、金属箔等の基材５の片面に粘着剤６
を塗布した粘着シート７を積層させる。図示の場合は、
台紙１と粘着シート７を別々に用意しているが、市販さ
れている台紙と粘着シートが一体に積層されている商品
を一度剥離させ、上記Ａ工程を（あるいはＢ工程も）実
施した後で、彩度積層させることも可能である。

（工程Ｄ） 次に、封緘ラベル体11の適宜形状に合致する抜き刃８
を具備する抜き型９を粘着シート７の基材側から降下さ
せて、台紙１には達しない切れ目10を粘着シート７に形
成する。12は封緘ラベル体11の把持部である。本実施例
の場合は、把持部12が封緘ラベル体11の端末となる位置
に、非粘着付与層４と抜き型９を位置合せしたが、非粘
着付与層の形状、位置及び封緘ラベルの形状、位置は、
当業者が任意に設計できるものである。

（工程Ｅ） 図では、封緘ラベル体11以外の粘着シートの不要箇所
Ｗを台紙１から引き剥がす工程を示したが、場合によっ
ては省略することができる。

第３図は本発明の封緘ラベルの模型的断面図で、第４
図は、非粘着付与層と抜き刃との位置関係の別の実施例
を説明的に示す斜視図である。

［作用］ 剥離処理面３上に印刷された非粘着付与層４は、積層
された粘着シート７の粘着剤層６に接着支持され、台紙
１側から粘着シート７に転写される。即ち、粘着シート
７の粘着剤層６の一部が非粘着付与層４により被覆さ
れ、その部分が非粘着性となる。この非粘着性部分は、
抜き刃８によって打ち抜かれ、適宜の形状の非粘着性把
持部12とされる。

［効果］ 以上の通りの本発明の封緘ラベルは、次の利点を有す
る。

１ 一部が非粘着性とされた把持部を有するので、開封
もしくは封印の際に手を汚すことなく、また作業が非常
に簡単である。

２ 非粘着付与層が印刷により形成されるので、薄くて
段差を生ぜず、保管や作業上支障がない。

３ 台紙には切れ目を入れることなく非粘着性把持部を
形成するので、コンベアあるいは支持体としての台紙の
機能に支障を生じない。即ち、保管時にバラバラになる
問題もなく、自動貼着工程においても紙づまり等の支障
をおこさない。

４ 複雑な工程を経ることなく、従来の封緘ラベル製造
機を使用して、連続工程で封緘ラベルを簡単に製造でき
る。

５ 台紙の流れ方向に無関係の配置に非粘着性把持部つ
きの封緘ラベルを形成することができるので、自動貼着
工程の合理化を図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る封緘ラベルの製造工程を示す模型
的斜視図、第２図は模型的側面図、第３図は模型的断面
図、第４図は、非粘着性付与層と抜き刃との位置関係を
説明的に示す斜視図である。 1:剥離性台紙 2:台紙基材 3:剥離処理層 4:非粘着性付与層 5:粘着シートの基材 6:粘着剤層 7:粘着シート 8:抜き刃 9:抜き型 10:切れ目 11:封緘ラベル 12:把持部。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】剥離処理層（３）を有する剥離性台紙
   （１）、剥離処理層（３）上の一部に剥離可能に印刷形
   成された非粘着性付与層（４）、粘着剤層（６）、基材
   （５）からなり、剥離性台紙（１）に達しない適宜ラベ
   ル形状の切れ目（10）を前記非粘着性付与層（４）、前
   記粘着剤層（６）及び前記基材（５）とに設けた封緘ラ
   ベルであって、前記適宜ラベル形状の一部に形成された
   把持部（12）の粘着剤層（６）表面が非粘着性である封
   緘ラベル。
2. 【請求項２】剥離性台紙（１）の剥離処理層（３）の一
   部に非粘着性付与層（４）を剥離可能に印刷形成する工
   程と、基材の片面に粘着剤層（６）を有する粘着シート
   （７）の粘着剤層（６）を非粘着性付与層（４）及び剥
   離処理層（３）に貼り合わせることにより、前記非粘着
   性付与層（４）を前記剥離処理層（３）から粘着剤層
   （６）上に転写支持させる工程と、把持部（12）を有す
   る適宜ラベル形状の切れ目（10）を、粘着シート（７）
   の基材（５）側から基材（５）、粘着剤層（６）、非粘
   着性付与層（４）とに形成する工程からなる、前記把持
   部（12）の粘着剤層（６）の表面が非粘着性である封緘
   ラベルの製造方法。