JP2538567Y2 - ルームミラーの給電装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は車両用ルームミラーの給電装置に関する。

［従来の技術］ 車両のルームミラーは近時、高機能化が進み電動リモ
コンミラー、防眩ミラー等が出現し、これに伴ないルー
ムミラーへの給電は複数本の電線またはFPC（フレキシ
ブルプリンテッドサーキット）ケーブルが用いられてい
る。またファッション性および取付部位の制約等により
ルームミラーをフロントガラスに接着する車両が多くな
ってきた。

［考案が解決しようとする課題］ しかし上記ガラス接着方法のルームミラーの場合、高
機能に必要な電源の接続がむずかしい。電線またはFPC
などを使用して接続したうえ、電線が露出しないように
カバーすると組付性が悪くなるばかりか、視界の妨げと
なったりファッション性等も低下する。

本考案はフロントガラスへのルームミラーの取付性の
問題点を改善するとともに、給電部分が視界を妨げるこ
とのないルームミラーを提供することを目的としてい
る。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するため、本考案はフロントガラス内
面に貼着したルームミラーの高機能要素を駆動させるた
めの給電を光伝送するようにしたものである。すなわち
本考案は、 車両のフロントガラス内面に貼着され、かつミラー反
射率変更等の高機能要素を備えたルームミラーに電力を
供給するルームミラーの給電装置において、ルームミラ
ー取付位置の上部に当たる天井面に配置され、車両内電
源から給電されて発光する電光変換部と、電光変換部か
らの光を集光させる光学系と、ルームミラーのステーに
設けた光電変換部と、前記光学系からフロントガラス内
面にほぼ沿って光電変換部に至る間に形成された光伝送
路と、光電変換部の出力によって前記高機能要素を駆動
する手段とを有することを特徴とする。

本考案では電気エネルギーを、光エネルギーに変換し
て伝送し、受光側で光エネルギーから、電気エネルギー
に逆変換する。

［実施例］ 次に図面に基づいて本考案を具体的に説明する。

第１図は本考案ルームミラーの給電装置の概略を示す
側面図である。

車両のフロントガラス10内面に接着剤12を用いて脱落
機構を内蔵させたベース11を接着し、これにステー13を
取付けてルームミラーのハウジング14を支持させる。フ
ロントガラス10の上縁近くの天井内部には、光源、発光
素子のごとき電光変換部15と、反射板16および集光レン
ズ17からなる光学系とが設けられている。ステー側には
ステー13の上面に拡散レンズ18を設けるとともに、ステ
ー内部に太陽電池のごとき光電変換部19を設ける。

インストルメントパネル内部に配置した制御部（図示
省略）からの信号によって天井内に取付けた電光変換部
15である光源または発光素子を駆動し、フロントガラス
10の内面に沿う空間によって形成された光の伝送路20を
介してステー13内の光電変換部19にまで導く。太陽電池
の受光による起電力はリード線21によってハウジング14
の内部に給電され、さらに鏡24の高機能要素に接続され
る。なお、図中27,28はレンズ表面からの散乱光が運転
者の眼に入射されないようにするためのフードである。

光源または発光素子15からの光は反射鏡16と集光レン
ズ17とによる光学系によって平行ビームとされ、前記空
間によって形成された光の伝送路20を通ってステー側の
拡散レンズ18で拡散されステー内部の太陽電池に照射さ
れる。太陽電池の受光による起電力はリード線21によっ
てハウジング14内部に給電され、高機能要素を駆動す
る。集光レンズ17と拡散レンズ18との間に形成される光
の伝送路20は、ドライバーおよび添乗者の視界を妨げる
ことはない。

第２図は変形実施例を示す。この場合は、電光変換部
15の集光レンズ17の前方から、フロントガラス10の内面
に沿って光ファイバーのごとき光の伝送路25を介してス
テー13内の光電変換部19にまで直接伝送する。光ファイ
バーは透明な接着剤26を用いて視界を妨げないようにし
ている。光ファイバーの太陽電池に対面する端部は、光
散乱用の凹凸面を形成しておくことが好ましい。

なお、上記実施例では電光変換部としてはランプを用
いたが、半導体レーザ、発光ダイオード等でもよく、受
光素子には太陽電池のほかホトダイオード、cds等でも
よい。また光伝送通路としてはガラスファイバー以外に
ガラス棒、樹脂棒等を使用することができる。

［考案の効果］ 反射率変更等の高機能を有するルームミラーへの給電
に、光伝送路を用いるので、外光の影響を受けないし、
夜間走行においても光がもれないため、運転者に害を与
えることはない。また光伝送路は、平面形状でもよいた
め薄くてすみ、フロントガラスに貼付しても目立つこと
もなく、視界を妨げずに前方を見ることが可能である。
更にコネクターやコネクターカバーを必要としないので
ガラス接着ルームミラーのファッション性を低下させる
ことがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案ルームミラーの給電装置の一部を破断し
て示した側面図、第２図は変形側の側面図である。 10……フロントガラス、11……ベース、12……接着剤、
13……ステー、14……ハウジング、15……電光変換部、
19……光電変換部、20,25……光伝送路。

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】車両のフロントガラス内面に貼着され、か
   つミラー反射率変更等の高機能要素を備えたルームミラ
   ーに電力を供給するルームミラーの給電装置において、
   ルームミラー取付位置の上部に当たる天井面に配置さ
   れ、車両内電源から給電されて発光する電光変換部と、
   電光変換部からの光を集光させる光学系と、ルームミラ
   ーのステーに設けた光電変換部と、前記光学系からフロ
   ントガラス内面にほぼ沿って光電変換部に至る間に形成
   された光伝送路と、光電変換部の出力によって前記高機
   能要素を駆動する手段とを有することを特徴とするルー
   ムミラーの給電装置。
2. 【請求項２】光伝送路は光ファイバーによって形成され
   ている請求項１記載のルームミラーの給電装置。