JP2536245B2 - 一方向補強性複合材成形用織物 - Google Patents

一方向補強性複合材成形用織物

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、一方向補強性複合材成形用織物に関し、特
に経糸に使用される補強繊維糸が、前記織物を加熱成形
することにより得られた成形体中で、その効果を有効に
発揮できるような成形用織物に関する。
(従来の技術) 最近、ポリエーテルエーテルケトンやポリエーテルイ
ミド等の耐熱性熱可塑性樹脂が工業的かつ恒常的に供給
されるようになり、これらの樹脂に連続繊維補強糸を配
合して成形を行なう、連続繊維補強糸で補強した熱可塑
性樹脂の成形方法が用いられるようになった。これら成
形方法に関する各種技術が開示されている。例えば、 (1) 経糸および緯糸のそれぞれに補強用長繊維糸と
マトリックス用熱可塑性樹脂繊維糸を用いて製造される
混織織物、 (2) 補強用長繊維糸とマトリックス用熱可塑性樹脂
繊維糸とを混撚または、合撚することによって1本の糸
を造り、それを経糸および緯糸のそれぞれに用いて製造
される混織織物、 (3) 一方向に揃えた補強用長繊維糸を経糸として、
マトリックス用熱可塑性樹脂繊維糸を緯糸として用いて
製造される一方向補強性織物、 (4) 同様に、一方向に揃えた補強用長繊維糸にマト
リックス用熱可塑性樹脂を溶剤に溶かした溶液で処理し
てプリプレグを製造する方法等がある。
前記(1)及び(2)の方法では、補強用長繊維糸が
経糸方向緯糸方向の2方向に分散している。また、経糸
と緯糸との交点が生じるために、成形体中で補強用長繊
維糸が直線にならず、補強用長繊維糸の持っている理論
強度よりかなり低い強度しか得られない。
前記(3)の方法では、補強用繊維糸は一方向に揃っ
ているために、特定の方向への補強材の補強効果は有効
に発揮される。また、緯糸方向に補強繊維糸が打ちこま
れていないために、成形体中で経糸に使用された補強繊
維糸が直線状に存在することになり、補強繊維糸の補強
効果を有効に発揮させることができる。しかし、緯糸方
向への補強効果が全くないために、プレス成形時に経糸
の補強用繊維糸が流れ易い。特に、成形体の端部が流れ
易く、また積層枚数が多い場合や、プレス圧力が大きい
場合等も流れ易い。従って、(3)の方法による場合
は、プレス条件がかなり制限される。また、(3)の方
法による場合は、経糸の補強用繊維糸間の樹脂層に小さ
な裂けや割れが入り易く、成形体の強度低下を起こし易
い。
(4)は理論強度に近い強度特性を得易いが、シート
自体が非常に剛く、取扱いおよび型への適合性の面で劣
る傾向がある。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は前記(3)の方法に関し、一方向補強性複合
材成形用織物のプレス成形時における経糸補強性繊維糸
の流れ易さを改良し、更に成形体中に発生し易い経糸補
強性繊維糸間の樹脂層の裂けと割れを防止することを目
的とするものである。また、これらの課題を解決するた
めに使用するガラス繊維糸と熱可塑性樹脂繊維糸との交
絡複合糸を得ることを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) これらの課題を解決するために、本発明者等は、熱可
塑性樹脂繊維糸、および糸番手が2Tex〜35Texであっ
て、かつ10mm〜30mmの長さに切断されているガラス繊維
糸から成る交絡複合糸を造り、更に、この交絡複合糸を
緯糸とし、補強用繊維糸を経糸として織成し織物とする
ことにより、前記課題を解決することが可能であること
を見出した。
本発明の織物に経糸として用いる補強用長繊維糸とし
ては、ガラス繊維糸、炭素繊維糸、アルミナ繊維糸、ア
ラミド繊維糸等を用いることができる。また、これらの
補強用長繊維糸の集束剤としては、成形時の加熱プレス
工程で溶融しマトリックスとなる熱可塑性樹脂と相溶性
または親和性を有する材料であることが必要であり、か
つ表面処理剤を含ませることができる。また、緯糸に使
用する熱可塑性樹脂繊維糸としては、樹脂としてポリエ
ーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド
(PEI)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリカーボネ
ート(PC)、ポリアミド(PA)等繊維化可能で加熱プレ
スにより溶融し、マトリックスを形成する樹脂であれば
よく特に限定はされない。糸の形態としては、ガラス繊
維糸と交絡複合化させるため、マルチフィラメントヤー
ンの無撚り糸または甘撚りの単糸が望ましい。また、糸
の番手としては20Tex〜150Tex程度が望ましい。この熱
可塑性樹脂繊維糸と交絡して複合糸を形成するガラス繊
維糸としては、糸番手が2Tex〜35Texのものが適し、特
に好ましくは2.8Tex〜11.2Texのものが適している。ま
た、本発明の交絡複合糸は、ガラス繊維糸が10mm〜30mm
の長さ範囲に切断されていることを特徴としている。
この交絡複合糸に使用するガラス繊維糸および熱可塑
性樹脂繊維糸の集束剤についても、経糸の補強用繊維糸
の場合と同様に、マトリックスとなる熱可塑性樹脂に対
し相溶性ないし親和性を有する材料であることが必要で
ある。
ガラス繊維糸と熱可塑性樹脂繊維糸との交絡複合糸を
造るには、両方の繊維を同時にオーバーフィードの状態
で嵩高加工用ジエットノズルに供給し、任意の空気圧に
より行なう。ノズル内の空気乱流域を通過することによ
り、ノズル内で夫々の糸が開繊され、開繊されながらフ
ィラメント同志が混り合い絡み合う。空気圧をあげてゆ
くと、ノズル内での糸の乱れは大きくなる。ガラス繊維
は有機繊維と比較して摩擦や屈曲に対して弱い。従っ
て、空気圧が大きくなるとガラス繊維フィラメントはノ
ズル内での乱れが大きくなると同時に、フィラメント同
志の摩擦やフィラメントとノズル内壁面との摩擦が大き
くなり、ガラス繊維フィラメントは切断され易くなる。
この切断長さは、ほぼ一定の長さに切断されるのではな
く、圧力に応じてある範囲をもってバラつく、また圧力
が大きくなればなるほど、その切断長さは短かくなる。
本発明の交絡複合糸としては、ガラス繊維糸の切断長さ
が10mm〜30mmの範囲にあることを要するが、この範囲の
切断長さは、空気圧の範囲を1.5Kg/cm2〜6.0Kg/cm2とす
ることにより得られる。この使用する特定の圧力は、使
用するガラス繊維糸の種類や熱可塑性樹脂繊維糸の種類
等により前記圧力範囲から選択される。また、オーバー
フィードについては2%〜6%の範囲から選択される。
このようにして得られた交絡複合糸を緯糸として、補
強用長繊維糸を経糸として、通常の方法により織成し織
物とする。織物の織り組織としては平織りが最も好まし
いが、綾織り、朱子織り等の平織り以外の織り組織でも
本発明の効果は発揮される。また、本発明における前記
織物中の補強用繊維糸の含有量は好ましくは40〜65%
(容量)である。
(作用) このようにして得られた織物の必要枚数を経糸方向を
揃えて成形型内に積層し、加熱プレスすることにより、
熱可塑性樹脂繊維糸は溶融して型内を流動し、補強用繊
維糸を含浸し、脱泡される。次いで、成形型を冷却する
ことにより、一方向補強性複合成形体が得られる。この
場合、織物の段階では経糸の補強用長繊維糸は経糸の交
絡複合糸と交差しているために、波打った形で織物中に
存在するが、成形時に型内で積層加熱プレスすることに
より、緯糸の熱可塑性樹脂繊維糸は溶融して型内を流動
し経糸の補強用繊維糸を含浸するため、プレス時の圧力
により織物の状態では波打っていた経糸の補強用繊維糸
はまっすぐに延びようとする。本発明の緯糸に使用され
る交絡複合糸のガラス繊維糸は、糸番手が2Tex〜35Tex
の範囲にあり、かつ10mm〜30mmの範囲に切断されている
ために、本発明の織物を使用した場合、緯糸の複合糸の
うち熱可塑性樹脂繊維糸は溶融するがガラス繊維糸は緯
糸方向に残る。しかし、前述するように、これらのガラ
ス繊維糸は経糸の補強用繊維糸に対して番手の小さい糸
を使用していること、および糸を構成するフィラメント
が切断されていることにより、プレス時の圧力によりま
っすぐに延ようとする補強用繊維糸の動きをじゃましな
い。短かく切断されていることにより、これらのガラス
繊維糸が経糸の補強用繊維糸に沿って屈曲するような状
態で成形される。
第1図に本発明の実施例1および2の織物を使用して
造った成形体の横断面の模式図、第2図に比較例1の織
物を使用して造った成形体の横断面の模式図を示す。第
1図および第2図は、成形体の経糸方向に沿って切断し
た断面図で11および11′は経糸の補強用繊維糸、12およ
び12′は熱可塑性樹脂マトリックス、13および14は交絡
複合糸に用いられたガラス繊維糸を示す。第1図では緯
糸方向に残っているガラス繊維糸が細く、かつ10mm〜30
mmの範囲に切断されているために、経糸である補強用繊
維糸が延びようとする動きの障害とならず、補強用繊維
糸は、直線状に存在することになる。従って、経糸の補
強材としての効果を充分に発揮させることができる。第
2図の場合は緯糸方向に存在するガラス繊維糸が太いた
め切断されているにもかかわらず、経糸のまっすぐ延び
ようとする動きの障害となり、経糸の補強糸は波打った
状態で成形品中に存在することになる。従って補強材と
しての補強効果は充分に発揮できない。
第3図は本発明の複合糸を造るための工程図である。
合成樹脂繊維糸例えばPEI繊維糸の巻かれたパッケージ
1とガラス繊維糸の巻かれたパッケージ2からそれぞれ
引きだされた糸は、ガイド3を通り供給ローラ4に供給
される。供給ローラを出た糸は2本が平行の状態でガイ
ド5を通り、嵩高加工用のジェットノズル6に挿入され
る。ジェットノズルに挿入された糸は、圧縮空気の乱流
の作用により糸が開繊され、2本の糸のフィラメントが
混繊され更に絡み合う。この際圧縮空気の圧力が一定圧
力より高い場合ガラス繊維フィラメントは切断される。
ジェットノズルをでた交絡複合糸は、引取りローラ8を
経て巻取りローラ9により巻取られた複合糸パッケージ
10となる。供給ローラと巻取りローラの間では糸はオー
バーフイードの状態にある。
緯糸の交絡複合糸に使用されるガラス繊維糸の番手が
細い場合でも、切断長さの範囲が10mm〜30mmの範囲より
長い場合には、補強用繊維糸がまっすぐに延びようとす
る動きが抑えられ、第2図のように波打った状態で成形
品中に存在することになる。また、本発明の織物を使用
する場合には、プレス成形時に切断されたガラス繊維糸
が緯糸方向に経糸にからむように存在しているため、溶
融熱可塑性樹脂の流れによって経糸の補強用繊維糸が流
動しようとするのを抑えることが可能となる。従って、
プレス条件の選択範囲が拡がり、より良い性能を有する
成形体を造ることが可能となる。更に、緯糸方向にも補
強用繊維糸の1種であるガラス繊維糸が存在することに
より経糸の補強用繊維糸間の樹脂層に入り易い裂けや割
れについてもその発生を抑えることができる。これは、
裂けや割れの発生が、加熱プレスから冷却に至る膨張や
収縮の過程で成形体内部に生起する内部応力によるもの
と推定されるが、緯糸方向にも補強材が入ることにな
り、この補強材が前記応力の受容体として作用するため
と考えられる。
本発明の交絡複合糸に用いられるガラス繊維の切断長
さ10mmより短かい場合は、製織時にガラス繊維が脱落し
易いのでプレス成形時の経糸補強用繊維糸の流れを抑え
る効果が小さくなる。
次に本発明の実施例および比較例を示し、本発明を更
に説明する。
実施例1 I.ガラス繊維糸 ガラス繊維糸:(イ)TCK−37 1/0無撚り糸(Sガラ
ス繊維、番手135Tex、フィラメント径13μ)(ロ)ECD
−1800 1/01Z糸(番手2.8Tex) 集束剤成分: (a)皮膜形成成分:エポキシ828にジエタノールアミ
ンを1モル付加したもの(有効成分で3%)。
(b)カップリング剤:γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン0.5%。
(c)潤滑剤:ブチルステアレート(有効成分で0.5
%)、テトラエチレンペンタミンジステアレート(有効
成分で0.05%)。
(d)水:残り 集束剤pH:酢酸にて調整して、約5とする。
集束剤付着率: 前記(イ)の糸は0.50% 前記(ロ)の糸は0.45% II.マトリックス用熱可塑性樹脂繊維糸 樹脂繊維糸:PEI(ポリエーテルイミド)糸[商品名:
ウルテム#1010(エンジニアリングプラスチック
(株)]90Tex 集束剤:プロピレンオキサイド−エチレンオキサイド
共重合体[商品名:ウーポールU(松本油脂(株))有
効成分で3%] 集束剤付着率:1.5% III.複合糸の製造 II.のPEI(ポリエーテルイミド)糸と、I.のガラス繊
維糸ECD−1800 1/0 1Z糸とを同時に同一のジェットノ
ズル(装置はU−Tex社のTASLAN TEXTVRIZING MACHINE
を用いた)に入れ、エアー圧力4.0Kg/cm2においてオー
バーフィード4%で交絡混繊することにより、ガラス繊
維糸含有率3.0%のガラス/PEI複合糸を造った。この場
合、ガラス繊維の繊維長は10mm〜30mmの長さになった。
IV.一方向補強製織物の製織 I.のガラス繊維糸TCK−37 1/0無撚り糸を経糸とし、
III.で造ったECD1800 1/0 1Z糸/PEI糸の複合糸を緯糸
として、次の様な一方向補強性織物を造った。
織り組織:平織 (イ)経糸密度24.5本/25mm (ロ)緯糸密度15.0本/25mm (ハ)単重 193g/m2 織機:MAVレピアルーム 実施例2 I.ガラス繊維糸 実施例1と同じ。ただし、−(ロ)の糸は、ECD−9
001/0 1Z糸(番手5.6Tex)を用い、その集束剤付着率
は0.40%であった。II.マトリックス用熱可塑性樹脂繊
維糸 実施例1と同じ。
III.複合糸の製造 実施例1と同じ。ただし、エアー圧力を5.0Kg/cm2
することによりガラス繊維糸含有率5.9%で、繊維長は1
0mm〜30mmの範囲にした。
IV.一方向補強性織物の製織 実施例1と同じ。
実施例3 I.ガラス繊維糸 実施例1と同じ。ただし、−(ロ)の糸は、ECE225
1/0 1Z糸(番手22.5Tex)を用い、その集束剤付着率
は0.40%であった。
II.マトリックス用熱可塑性樹脂繊維糸 実施例1と同じ。
III.複合糸の製造 実施例1と同じ。ただし、ガラス繊維糸含有率20.0%
にした。
IV.一方向性織物の製織 実施例1と同じ。
比較例1 I.ガラス繊維糸 実施例1と同じ。ただし、−(ロ)の糸は、ECG−7
5 1/0 1Z糸(68Tex、フィラメント径9μ)を用い、
その集束剤付着率は0.35%であった。
II.マトリックス用熱可塑性樹脂繊維糸 実施例1と同じ。
III.複合糸の製造 実施例1と同じ。ただし、エアー圧力を3.0Kg/cm2
3.5Kg/cm2の範囲内にして、ガラス繊維糸含有率は42.9
%で繊維長は20mm〜45mmの範囲にした。
IV.一方向補強性織物の製織 実施例1と同じ。
比較例2 実施例1と同じ。ただし、集束剤として澱粉を用い
た。
比較例3 I.ガラス繊維糸 実施例1と同じ。ただし、−(ロ)の糸は使用しな
かった。
II.マトリックス用熱可塑性樹脂繊維糸 実施例1と同じ。
III.複合糸は製造しなかった。
IV.一方向補強性織物の製織 実施例1と同じ。ただし、I.のガラス糸を経糸とし、
II.の糸を緯糸とした。
なお、前記実施例1〜3および比較例1〜3における
織物中の補強用繊維糸の含量%を次の第1表に示した。
交絡複合糸を構成しているガラス繊維糸の長さの測定 交絡複合糸を構成しているPEI繊維糸を塩化メチレン
を用いて溶解し、除去後、残ったガラス繊維フィラメン
ト20本の長さを測定した。
参考例 実施例1〜3および比較例1〜3の織物の8枚を経糸
を同一方向にしてそれぞれ積層し成形温度360℃、成形
圧力15Kg/cm2の条件で加熱プレスし、厚さ0.5mmの平板
成形体を造った。得られた成形体の曲げ強度および外観
を試験した。その結果を第2表に示した。
この第2表に示された結果から次の判断がなされる: (1) 実施例1〜3は、曲げ強さ、成形体の外観、お
よびガラス繊維糸の効果の全てにおいて秀れている。
(2) 比較例1は、経糸補強用ガラス繊維糸が成形体
中で直線状になっていないため強度が充分に発揮されて
いない。
(3) 比較例2は、緯糸のガラス繊維糸のサイジング
剤が澱粉系であるため、その部分のマトリックス樹脂と
の接着が充分におこなわれないため(白化している)所
望の強度がでていない。
(4) 比較例3は、緯糸にガラス繊維糸が入っていな
いため、経糸の補強用ガラス繊維糸が流れ、また補強用
ガラス繊維糸間の樹脂層に裂けや割れが入るため強度が
充分に発揮されない。
(発明の効果) 熱可塑性樹脂繊維中に少量のガラス繊維糸を入れ、更
に、このガラス繊維糸を10mm〜30mmの範囲の繊維長にコ
ントロールした複合糸を緯糸に用いた一方向補強性織物
を積層し、加熱・加圧プレス成形で得られる成形物は、
経糸一方向に入った補強材を屈曲することなく、更にプ
レス成形圧により補強材の端部が流れることを防止する
働きをする優れた一方向補強性複合材料成形用織物を製
造する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の織物(実施例1および2)を使用して
造った成形体の横断面の模式図である。 第2図は比較例1の織物を使用して造った成形体の横断
面の模式図である。 第3図は本発明の複合糸を造るための工程図である。 1:PEI糸、2:ガラス糸、3:ガイド、4:供給ローラ、5:ガ
イド、6:ジェットノズル、7:交絡複合糸、8:引取りロー
ラ、9:巻取りローラ、10:複合糸パッケージ、11:経糸の
補強糸、11′:経糸の補強糸、12:熱可塑性樹脂マトリ
ックス、12′:熱可塑性樹脂マトリックス、13:交絡複
合糸に用いられたガラス糸、14:交絡複合糸に用いられ
たガラス糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D03D 15/00 D03D 15/00 C 15/12 A 15/12 7310−4F B29C 67/14 X

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】経糸が補強用長繊維糸であり、緯糸が熱可
    塑性樹脂繊維糸および糸番手2Tex〜35Tex、長さ10mm〜3
    0mmのガラス繊維糸から成る交絡複合糸であることを特
    徴とする、一方向補強性複合材成形用織物。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂繊維糸およびガラス繊維糸か
    ら成る交絡複合糸であって、ガラス繊維糸が切断されて
    いることを特徴とする、交絡複合糸。
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