JP2535034Y2 - 押船と艀との連結装置 - Google Patents

押船と艀との連結装置

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JP2535034Y2
JP2535034Y2 JP1989101773U JP10177389U JP2535034Y2 JP 2535034 Y2 JP2535034 Y2 JP 2535034Y2 JP 1989101773 U JP1989101773 U JP 1989101773U JP 10177389 U JP10177389 U JP 10177389U JP 2535034 Y2 JP2535034 Y2 JP 2535034Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【産業上の利用分野】 本考案は、押船と艀との連結装置に関し、かなりの波
の影響下に置かれていても押船と艀を容易に連結でき、
かつ、広い吃水変化範囲にあって三点支持の形による両
船の剛結合を実現し、耐航性能の優れた押航船団を構成
できるように改良したものである。
【従来の技術】
押船と艀とを連結する方法は、−両船をロープで連
結するもの、−左右同軸の連結軸で両船を相対的縦揺
れを許容するように蝶番状に連結するもの、−両船を
相対的運動を許容しないように剛結合するものの三方式
に大別される。 そして、本考案の属する上記の押船と艀とを剛連結
する方法としては初期に主として米国で発明されたもの
が各種ある。そして、この初期の各種方式は艀の船尾を
特殊な形に作って、この船尾の部分に押船を船首から嵌
め込むようにしたものであるが、これらは押船・艀双方
が満載状態でのみ連結できるもので、吃水変化に対する
順応性が殆どなく、また、艀の吃水が衝突事故等で大き
く変化した際に緊急離脱が不可能になる等の欠点があっ
た。 一方、各種の吃水関係において両船の剛結合を可能と
する連結装置としては、本出願人の発明に係る装置(特
公昭51-40532号公報)及びそれに類似したもの(例えば
特開昭50-60994号公報、実公昭52-38000号公報)があ
る。これらは押船の船首端と両舷から計3本の連結軸を
突き出し、その先端を艀の船体に係止することにより、
押船を三点で支持した形にして両船間に剛結合を形成し
ようとするもので、艀の船体に設ける係止部を上下に複
数段形成しておけば、複数の吃水関係で連結できる。そ
して、上記のような非常事態の際には、連結軸を引っ込
めるだけで緊急離脱が可能になるものである。 このような3本の連結軸による三点支持式剛結合は、
上記の2本の連結軸による蝶番状連結に単に連結軸1
本を加えた一部変形物のように見えるかも知れないが、
両者の性質には大きな違いがある。即ち、2本の連結軸
による蝶番状連結では例えば艀のピッチングで押船の連
結機位置がもち上げられても、押船の船尾は水中にあっ
て十分浮力を持っているから、連結軸にかかる上下方向
の荷重は著しく小さく、その代わりに斜波の中で受ける
前後方向の荷重が著しく大きい。一方、3本の連結軸に
よる剛結合では、艀がピッチングすると押船は全体が抱
き上げられる形になるから、連結軸の上下方向の荷重が
著しく大きく、前後方向の荷重は小さい。このように荷
重の性質に大きな差があるため、の蝶番状連結との
剛連結とでは装置全体の設計の原則も形も著しく違った
ものとなる。
【考案が解決しようとする課題】
上記した3本の連結軸を用いる連結装置は、剛連結と
して最低必要条件を満たすものではあるが、艀の係止部
は何れも船体に設けた穴であるため、波で船が揺れてい
る時には連結軸(ピン)を容易に差し込むことができ
ず、また、穴を複数段設けるとしても、その寸法が大き
いために上下方向の間隔が大きくなり、実際には2乃至
3ヵ所で連結できるに過ぎず、吃水関係がそれらの中間
にある場合に連結を行なおうとすれば、大量の水バラス
トを使用して吃水を調整する必要がある。また、港内で
艀の荷役を行っている間は、押船は艀から引き離してお
かねばならない。 本考案は上記の点に鑑みてなされたものであって、そ
の目的は連結を先ず舷側連結軸の摩擦係止によって始め
ることにより波に揺れている場合の連結第1段階を容易
にし、これにより押船と艀との大きな相対的運動を止
め、次いで、この摩擦係止連結を僅かに緩めると同時に
多段歯選択噛み合い方式の連結に直し、更に直ちに摩擦
係止方式による連結を行なって、舷側連結軸による連結
を上記両方式を併用する連結に直し、次いで、直ちに船
首連結軸により多段歯選択噛み合い方式を形成し、これ
により三点支持剛連結を実現して高度の耐航性能を確保
できるように、また同時に摩擦係止を併用していること
を利用して、荷役中の艀の吃水変化への順応を可能なら
しめるように改良した押船と艀との連結装置を提供する
ことにある。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案の特徴とする押船
と艀との連結装置は、押船の船体に該押船の両舷から横
方向へ向かって水平に突出自在である舷側連結軸を、ま
た船首端に該船体の長さ方向へ向かって水平に突出自在
である船首連結軸をそれぞれ液圧シリンダー等に関係付
けて設け、一方、艀の船尾には上記押船を船首から挿入
できるようにした凹所を設けて、押船と艀を上記舷側連
結軸と船首連結軸により三点支持の形で剛連結させるこ
とができる押船と艀との連結装置において、上記凹所の
両側壁には該凹所に向かって開口すると共に、その開口
に向かって幅が次第に大きくなるほぼ梯形断面の溝を垂
直方向に沿って設け、この溝の底面上には上部から下部
に向かってほぼ等間隔に多段的に並べられ、かつ、一つ
一つは上記凹所に向かって開口する同一形状の側部凹み
を設け、一方、上記舷側連結軸の船外端は上記側部凹み
に嵌入できるほぼ楔形状の先端を持つ凸出部に形成し
て、この凸出部には、上記液圧シリンダー等とは別に設
けられている液圧シリンダー等により作動されて、上記
側部凹みの直前位置において上記溝の前方及び後方斜辺
面の間に密着嵌合でき、かつ該凸出部の先端が出没でき
る窓穴が設けられている圧着体を摺動可能に装置し、ま
た、上記凹所の最奥端には垂直方向中心線に沿って上部
から下部に向かって上記側部凹みと同様にほぼ等間隔に
多段的に並べられ、かつ、一つ一つは該凹所に向かって
開口する同一形状の中心線凹みを設ける一方、上記船首
連結軸の船外端には上記中心線凹みと密着嵌合できるほ
ぼ楔形状の先端に設けて成るものである。
【実施例】
以下に、本考案の実施例を添付図面を参照しながら説
明する。 第1図乃至第10図において、艀1の船尾には押船3の
船体をその船首4より挿入できる凹所2を設けであり、
この凹所2は押船3が連結された時に、押船3の船体が
凹所2に所要の間隙をもって嵌め込まれる大きさに形成
されている。凹所2の両側壁には凹所2に向かって次第
にその幅が大きくなる形に開口したほぼ梯形断面形状の
垂直方向に延びる溝5を設けてある。この溝5は艀1の
船首及び船尾側にそれぞれ相当する垂直平面である前方
斜辺面6と後方斜辺面7、並びにそれらを溝5のつなぐ
底面8とからなり、底面8上には該底面8の垂直方向中
心線にほぼ沿って上部から下部に向かってほぼ等間隔に
多段的に並べられ、一つ一つは上記凹所2に向かって開
口する同一形状の側部凹み9,9′,9″‥‥を設けてあ
り、これら側部凹み9,9′,9″‥‥相互の間はそれぞれ
凸起10,10′,10″‥‥に形成されている。このように、
二つの垂直平面である前方斜辺面6及び後方斜辺面7、
底面8並びに底面8上に設けられた側部凹み9,9′,9″
‥‥をその構成部分とする溝5は、後述するように押船
3の両舷側から突出する舷側連結軸の船外端に形成され
た凸出部の楔形状の先端を側部凹み9,9′,9″‥‥の何
れかに嵌合させることによりこれを支持し、更に該凸出
部に取付けた圧着体を受け入れてこれを上記前方及び後
方斜辺面6,7に圧着させる方式の圧着兼噛み込み係止部
を形成するものである。 一方、押船3の両舷側部の船体中心線に対して対称の
位置に設けた比較的長い舷側軸受11には舷側連結軸12が
摺動自在に挿着されており、この舷側連結軸12の船内端
は押船3の船体上に設けた主液圧シリンダー13のピスト
ンロッド14と互いに相対的回転が自由になるような継手
15によって連結されている。舷側連結軸12は後述する圧
着体等のこれに装着されたものとともに、船内に設けた
液圧源(図示せず)から送られる液圧により作動する主
液圧シリンダー13の作用によって前進後退し、また、前
進したままの位置でポンプや蓄圧器等(図示せず)によ
り供給された液圧力を逆止弁(図示せず)を通して供給
することによって外向きに押し出す力を保持し、同時に
外部からの力で舷側連結軸12が押し戻されようとする時
に、逆止弁の働きでこれを阻止できる仕組になってい
る。また、上記の舷側連結軸12を前進後退させる機構と
しては、主液圧シリンダー13によるものの外、回転モー
ターとネジ棒との組合せ等、他の方式の装置を用いるこ
ともできる。 舷側連結軸12の船外端は上下方向に大きい高さをもつ
凸出部18に形成され、この凸出部18には上下に長い圧着
体23が水平ピン21,22によって回転可能に装着されてい
る。この圧着体23の外面は艀1の凹所2に設けた溝5の
断面形状に対応するほぼ梯形の断面形状をもち、水平ピ
ン21,22の先端は凸出部18の両側面に設けた長い溝24a,2
4bにそれぞれ摺動可能に嵌入しており、圧着体23は、舷
側連結軸12内に組込まれていて同時に作動する相互に連
結された2本の副液圧シリンダー16a,16bの各ピストン
ロッド17a,17bによって船外向きに押し出され、かつ舷
側連結軸12が主液圧シリンダー13の作用によって船外向
きに押し出されて、圧着体23が溝5の中に押し込まれた
時に、該圧着体23外面の前部斜辺面26及び後部斜辺面27
は溝5の前方斜辺面6及び後方斜辺面7にそれぞれ密着
するが、その端面28は溝5の底面8上に形成されている
凸起10,10′,10″‥‥に接触しない寸法に形成されてい
る。また、圧着体23が副液圧シリンダー16a,16bの作用
によって船外向きに押し出された時には、凸出部18の先
端19が圧着体23の端面28より外出しないようになってお
り、この圧着体23には凸出部18の先端19を出没させる窓
穴25を設けてあると共に、該圧着体23外面の前部斜辺面
26と後部斜辺面27には硬質ゴム等の摩擦の大きい被覆29
及び30がそれぞれ装着されている。 舷側連結軸12が主液圧シリンダー13の作用で押し出さ
れ、更に圧着体23が副液圧シリンダー16a,16bの作用で
溝5で押し込まれて、その前後部斜辺面26及び27が溝5
の前後方斜辺面6及び7にそれぞれ圧着されると、端面
28は溝5の底のいかなる部分にも接触していないから、
舷側連結軸12と圧着体23とを外向きに押し出す力を保持
すれば、圧着体23と溝5との間には、くさび作用により
被覆29及び30の摩擦効果と相俟って大きな摩擦力が発生
し、ある程度の波による力を受けても圧着体23が溝5の
中で上下に滑るのを防ぐ摩擦係止連結を形成することが
できる。そして、この摩擦係止連結が形成された状態
で、副液圧シリンダー16a,16bの押し出し側(ヘッド
側)の液圧を抜き、同時に主液圧シリンダー13の押し出
し側(ヘッド側)に液圧をかければ、舷側連結軸12は更
に押し出され、その凸出部18の先端19はほぼ楔形状であ
る側部凹み9,9′,9″‥‥の何れもと密着嵌合できる形
になっているから、先端19は側部凹み9,9′,9″‥‥の
うち同一高さにあるものに嵌入し、圧着体23は水平ピン
21,22が溝24a,24b内を摺動することにより凸出部18とは
相対的に後退する。先端19が側部凹み9,9′,9″‥‥の
何れかと嵌入し終ったところで、副液圧シリンダー16a,
16bの押し出し側に液圧をかけてピストンロッド17a,17b
を押し出し、これにより圧着体23を溝5内に押し込む
と、舷側連結軸12による連結は完了する。 なお、圧着体23を船外向きに押し出すには、上記のよ
うな副液圧シリンダー16a,16bの外、回転モータとねじ
棒との組合せ等、他の方式による装置を用いることがで
きる。また、副液圧シリンダー16a,16bのヘッド側及び
ロッド側の空間は、舷側連結軸12の船内端まで導かれた
管31及び33、並びにこれらにそれぞれ接続される高圧ゴ
ムホース等の可撓管32及び34によって船内の液圧源(図
示せず)に接続され、この圧力源から送られる液圧によ
って副液圧シリンダー16a,16bが作動し、圧着体23を摺
動前進させる仕組になっている。 他方、艀1の凹所2の最奥端には垂直方向中心線に沿
って上部から下部に向かって前述した側部凹み9,9′,
9″‥‥と同様にほぼ等間隔に多段的に並べられ、か
つ、一つ一つは上記凹所2に向かって開口する同一形状
の中心線凹み35,35′,35″‥‥を設け、一方、押船3の
船首4端に設けた比較的長い船首軸受36には船首連結軸
37が摺動自在に装着されており、この船首連結軸37の船
内端は押船3の船体上に設けた船首液圧シリンダー38の
ピストンロッド39と互いに相対的回転が自由になるよう
な継手40によって連結されている。そして、船首連結軸
37は船内に設けた液圧源(図示せず)から送られる液圧
により作動する船首液圧シリンダー38の作用によって前
進後退し、また、前進したままの位置でポンプや蓄圧器
等(図示せず)により供給された液圧力によって外向き
の力を保持することができるようになっている。なお、
上記船首連結軸37を前進後退させる機構としては、船首
液圧シリンダー38によるものの外、回転モータとネジ棒
との組合せ等、他方の方式の装置を用いることができ
る。 船首連結軸37の船外側先端37aは中心線凹み35,35′,3
5″‥‥の何れもと密着嵌合できるほぼ楔形状になって
いるから、該先端37aはこれら中心線凹み35,35′,35″
‥‥のうちのほぼ同一高さにあるものに嵌入し、これで
船首連結軸37による連結が完了して、この1本の船首連
結軸37と前述した2本の舷側連結軸12の共同作用による
押船3と艀1との三点支持式剛連結が達成されることに
なる。 次に、上記実施例による本考案連結装置の操作につい
て説明する。 連結を行なう前には、第1図及び第2図に示すように
舷側連結軸12は舷側軸受11の中に、また船首連結軸37は
船首軸受36の中にそれぞれ引込まれ、何れも押船3の船
内に向かって後退した位置にある。また、押船3の船首
4の先端部には通常軟質の防舷材41を取付けてあり、押
船3を船首4より艀1の凹所2に挿入して行き、防舷材
41が凹所2の最奥端に接触した時に、圧着体23の端面28
の船首側端、即ち端面28と前部斜辺面26と垂直方向にの
びる交線が溝5の前方斜辺面6の入口端より若干後方、
即ち船首寄りに位置するように舷側連結軸12と溝5との
相対位置を定めてある。ここで、副液圧シリンダー16a,
16bを作動させて圧着体23を船外向きに押し出し、その
押し出しが出終ったところで副液圧シリンダー16a,16b
の作動側口部を閉鎖して圧着体23が後退できないように
しておき、次いで、主液圧シリンダー13を作用させて舷
側連結軸12を船外向きに押し出すと、既に押し出されい
る圧着体23の前部斜辺面26はその外側の一部が溝5の前
方斜辺面6の入口付近の一部に最初に接触し、舷側連結
軸12が更に押し出されると、圧着体23はその前部斜辺面
26が溝5の前方斜辺面6の上を滑ることにより次第に溝
5の中に進入し、同時に前方斜辺面6の傾斜に相当する
分だけ押船3が後方に押し戻され、防舷材41と凹所2最
奥端との間に適当な間隙を形成して、圧着体23の後方斜
辺面27が溝5の後方斜辺面7に接触したところで舷側連
結軸12の外向きの運動は停止する。この状態を第9図に
示す。この段階で主液圧シリンダー13内の圧力をポンプ
や蓄圧器等により保持してやれば、圧着体23と溝5との
間の摩擦力が維持されてこれらの間の相対的上下滑りが
防止され、これで摩擦係止による予備連結が完了したこ
とになる。 次に、副液圧シリンダー16a,16bの押し出し側の液圧
を抜いてやれば、圧着体23は外側からの力で摺動しなが
ら引込むことができるようになり、圧着体23と溝5との
間の摩擦力は消失する。これと同時に主液圧シリンダー
13を作動させて舷側連結軸12を押し出してやれば、凸出
部18の先端19は側部凹み9,9′,9″‥‥のうちのほぼ同
一高さにあるものを選んでこれに嵌入する。ここで直ち
に、再度副液圧シリンダー16a,16bを作動させて圧着体2
3を押し出し、溝5の前後方両斜辺面6,7に圧着させれ
ば、圧着体23と溝5との圧着及び側部凹みの一つと先端
19との噛み合わせによる組合せ効果により、舷側連結軸
12による確実な連結が成立することになる。この状態を
第10図に示す。 これに続いて、船首液圧シリンダー38を作動させて船
首連結軸37を押し出し、その先端37aを中心線凹み35,3
5′,35″‥‥のうちのほぼ同一高さにあるものに嵌入さ
せ、船首液圧シリンダー38の押し出し側の液圧をポンプ
や蓄圧器等(図示せず)から導かれた圧力で維持するよ
うにすれば、船首連結軸37による連結が完了し、ここで
2本の舷側連結軸12と1本の船首連結軸37との共同作用
による強固な三点支持式剛連結が達成され、この連結に
より形成される押航船団は通常の一体型船舶と変わらな
い優れた耐航性能を発揮することになる。 そして、波が高く船団が大きく上下動や縦揺れをして
いる時も、舷側連結軸12の凸出部18は大きな高さをも
ち、上下荷重に対する十分な強度を保持しているから、
その楔形状の先端19は上下方向の大きな荷重にも十分耐
えることができ、安全な連結航海を確保することができ
る。また、港内で艀の荷積みや荷卸しを行っている時
は、艀の吃水が徐々に変化するが、この場合、港内では
一般に波が極めて低く、波による連結装置の受ける荷重
も極めて小さい。 したがって、連結装置を先に述べたように第9図に示
す摩擦係止による予備連結の状態にしておくだけで十分
安全な連結を保持することができる。 しかし、荷積みまたは荷卸しによって艀の吃水が変化
すると、押船との間に吃水の平衡が保てなくなるから、
適当な間隔で主液圧シリンダー13を作動させて舷側連結
軸12を僅かに引込めると、圧着体23と溝5との間の摩擦
がなくなるため、押船3はその時発生している吃水差だ
け瞬時に下降または上昇して平衡位置に戻る。ここで、
再度主液圧シリンダー13を作動させて舷側連結軸12を前
進させ、圧着体23の面を溝5の面に圧着させてこの状態
を維持すれば、両船は新しい吃水関係での連結に移行
し、艀の荷役に対する吃水調整は完了したことになる。
このように連結を緩めることによる吃水調整を予め設定
された適当な時間間隔で自動的に行えば、両船を常にほ
ぼ平衡状態で連結した状態におくことができ、荷役中に
押船を艀から切離して別に係留する必要がなくなるし、
また、付近を通る他船により発生した波のために押船が
動揺したりする不具合いは起こらない。
【発明の効果】
本考案は上記の如くであって、その連結装置は一見前
述の特公昭51-40532号公報に開示されている先行装置と
性能において大差がないように見えるかも知れないが、
両者の間には大きな差異がある。即ち、上記先行装置で
は連結軸先端を艀の凹所に設けた溝の中に多段的に形成
されている歯の間の凹みに直接嵌入しなければならず、
船が波のためにある程度異常に動揺していると、この嵌
入動作が危険となって連結ができなくなる。 他方、本考案装置では、単に圧着体が艀の溝に進入し
て圧着されるだけで摩擦力による予備連結が実現し、連
結位置における両船の相対的運動の大部分を止めること
から、この段階までの動作は可成りの波があっても比較
的容易に実現できる。更に、本考案装置では、舷側連結
軸の先端と凹みとの噛み合いによる最終連結への移行を
波による動揺の間の適切な時期に十分短時間で行なうこ
とによって、全体の連結作業としては上記先行装置によ
るものよりは遥かに高い波の中でも可能となるものであ
る。また、押船の船首防舷材が艀の凹所最奥部に接触し
た後は、先ず圧着体を、次いで舷側連結軸を押し出す動
作から始まる一連動作は総て液圧シリンダー等の動力装
置によって行なわれるため、連結のための直接入力作業
は必要とせず、操舵室よりの完全な遠隔操作により連結
及び切離し作業を極め容易かつ安全に行なうことができ
る。加えて、港内での艀の荷役中は押船を摩擦力による
予備連結の状態にしておき、押船の吃水を艀の吃水変化
に順応させて随時調整できる利点があり、この調整作業
は時間間隔を予め設定して自動的に行なうことも可能で
ある。更にまた、艀側の側部凹みに嵌合して上下の滑り
を止める楔形状の先端は、連結軸の延長した部分にこれ
と一体型に構成された凸出部に形成されているので、上
下方向の大きな荷重にも十分耐える強度を有しているの
で、三点支持の形で剛結合できる押船と艀との連結装置
としては極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の実施例を示すもので、第1図は一部を切
断した非連結状態の平面図、第2図は略示的正断面図、
第3図は溝構成部の部分斜視図、第4図は舷側連結軸船
外端側の構成部材を分離して示す部分斜視図、第5図は
圧着体を正面側より見た正断面図、第6図は中心線凹み
構成部の部分斜視図、第7図は押船船首端構成部の部分
斜視図、第8図、第9図及び第10図は舷側連結軸による
非連結状態から最終連結状態を段階的に示す部分平断面
図である。 図中、1は艀、2は凹所、3は押船、4は押船の船首、
5は溝、6は前方斜辺面、7は後方斜辺面、8は底面、
9,9′,9″‥‥は側部凹み、12は舷側連結軸、13は
(主)液圧シリンダー、16a,16bは(副)液圧シリンダ
ー、18は凸出部、19は先端、23は圧着体、25は窓穴、26
は前部斜辺面、27は後部斜辺面、28は端面、35,35′,3
5″‥‥は中心線凹み、37は船首連結軸、37aは先端、38
は(船首)液圧シリンダーである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−275087(JP,A) 特開 昭50−60994(JP,A)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】押船の船体に該押船の両舷から横方向へ向
    かって水平に突出自在である舷側連結軸を、また船首端
    に該船体の長さ方向へ向かって水平に突出自在である船
    首連結軸をそれぞれ液圧シリンダー等に関係付けて設
    け、一方、艀の船尾には上記押船を船首から挿入できる
    ようにした凹所を設けて、押船と艀を上記舷側連結軸と
    船首連結軸により三点支持の形で剛連結させることがで
    きる押船と艀との連結装置において、上記凹所の両側壁
    には該凹所に向かって開口すると共に、その開口に向か
    って幅が次第に大きくなるほぼ梯形断面の溝を垂直方向
    に沿って設け、この溝の底面上には上部から下部に向か
    ってほぼ等間隔に多段的に並べられ、かつ、一つ一つは
    上記凹所に向かって開口する同一形状の側部凹みを設
    け、一方、上記舷側連結軸の船外端は上記側部凹みに嵌
    入できるほぼ楔形状の先端を持つ凸出部に形成して、こ
    の凸出部には、上記液圧シリンダー等とは別に設けられ
    ている液圧シリンダー等により作動されて、上記側部凹
    みの直前位置において上記溝の前方及び後方斜辺面の間
    に密着嵌合でき、かつ該凸出部の先端が出没できる窓穴
    が設けられている圧着体を摺動可能に装着し、また、上
    記凹所の最奥端には垂直方向中心線に沿って上部から下
    部に向かって上記側部凹みと同様にほぼ等間隔に多段的
    に並べられ、かつ、一つ一つは該凹所に向かって開口す
    る同一形状の中心線凹みを設ける一方、上記船首連結軸
    の船外端には上記中心線凹みと密着嵌合できるほぼ楔形
    状の先端に設けて成ることを特徴とする押船と艀との連
    結装置。
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