JP2534937B2 - 工作機械の被加工物保持装置 - Google Patents

工作機械の被加工物保持装置

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JP2534937B2
JP2534937B2 JP3068793A JP6879391A JP2534937B2 JP 2534937 B2 JP2534937 B2 JP 2534937B2 JP 3068793 A JP3068793 A JP 3068793A JP 6879391 A JP6879391 A JP 6879391A JP 2534937 B2 JP2534937 B2 JP 2534937B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、工作機械の被加工物
保持装置に関し、更に詳細には、殊に板厚の薄い被加工
物の端面を機械加工する際に、該被加工物の加工部位が
工具の切削抵抗等に起因して振動するのを阻止して、良
好かつ確実な機械加工を達成し得る被加工物の保持装置
に関するものである。
【0002】
【従来技術】被加工物の表面や端面に平面、曲面、溝、
ねじ、歯車等の機械加工等を行なう工作機械として、フ
ライス盤が一般に知られている。このフライス盤は、コ
ラムに設けた主軸ヘッドに主軸を回転自在に備え、この
主軸の先端に着脱自在に取付けた工具により被加工物に
所要の機械加工を施すよう構成されている。すなわち、
フライス盤のテーブルに被加工物を位置決め固定し、こ
の被加工物の加工面に沿って、フライス盤に装着した例
えば正面フライス(ミーリングカッタ)等の工具を移動さ
せるか、または前記テーブルを工具に対して移動させる
ことにより、被加工物に所要の加工が施される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の如くフライス盤
では、被加工物に回転する工具を強制的に押し当てつつ
移動させることにより、機械加工がなされる。このため
工具による加工中は、被加工物に必然的に工具による切
削抵抗が加わることになる。この場合において、例えば
ボックスフレーム等の被加工物の開放端面に、前述した
加工を施す場合、フレームの板厚が充分の厚みを有して
いるときは、切削抵抗が加わっても殆ど問題はない。し
かし、板厚が薄い場合は、工具の強力な切削抵抗により
被加工物の加工部周辺が振動してしまい、加工不能とな
ったり、円滑な切削面が得られない等の欠点があった。
【0004】
【発明の目的】本発明は、前述したボックスフレーム等
の如く、薄板からなる被加工物の開放端面に機械加工を
施すに際し内在している諸欠点に鑑み、これを好適に解
決するべく提案されたものであって、その加工に際し被
加工物に工具による切削抵抗が加わっても、該被加工物
が振動するのを阻止して確実な加工を行なうと共に、円
滑な仕上面を得られる手段を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述した欠点を克服し、
所期の目的を達成するため本発明は、主軸ヘッドに主軸
を回転自在に備え、この主軸の一端に着脱自在に設けた
工具により、被加工物の端面に所要の加工を行なうよう
にした工作機械において、前記主軸ヘッドの主軸を挟む
両側に回動自在に枢支されて、該主軸と平行に延在する
一対の支持軸と、前記支持軸に一体的に回動するよう配
設され、前記工具による被加工物の加工部位の近傍を挟
み得るように対向する一対のローラ支持アームと、前記
各ローラ支持アームの端部に枢支されて該アームと同一
方向に回動可能な支持板と、前記各ローラ支持アームに
枢支された支持板における他方のローラ支持アームの支
持板と対向する側に回動自在に枢支され、前記被加工物
に当接可能な複数のローラと、前記各ローラ支持アーム
と支持板との間に張設され、該支持板を常には前記ロー
ラがローラ支持アームにおける被加工物を指向する側に
向けて回動付勢する引張りばねと、前記主軸ヘッドに配
設され、各支持軸に連結されて該支持軸を正逆方向に回
動する一対のシリンダとからなり、前記シリンダを付勢
して前記支持板を相互に近接する方向に両ローラ支持ア
ームを回動させることにより、両支持板の間に臨む被加
工物を前記複数のローラで 挟むよう構成したことを特徴
とする。
【0006】
【実施例】次に、本発明に係る工作機械の被加工物保持
装置につき、好適な実施例を挙げて添付図面を参照しな
がら以下説明する。
【0007】図は、本発明の好適な実施例に係るフラ
イス盤の要部を概略的に示す斜視図、図は、フライス
盤の全体構成を示す概略側面図である。
【0008】図示のフライス盤10は、断面T字状に形
成したベッド12に、サドル65が摺動自在に載置さ
れ、該サドル65は、例えばボールねじとナットとの組
合せまたはラックとピニオンとの組合せ等からなる適宜
の送り機構(図示せず)によって、ベッド12の長手方向
(Y方向)に往復動される(図参照)。またサドル65の
上面に案内面65aが形成され、該案内面65aに基体
66を前面側に備えた保持台67が摺動自在に載置さ
れ、該保持台67はサドル65の送り機構と同様な機構
によって案内面65aに沿ってX方向に往復動されるよ
うになっている。なお、ベッド12との隣設位置には、
後述する第1主軸24の前方および第2主軸82の下方
に、被加工物28を対応的に位置決め可能なテーブル
(図示せず)が設置されている。
【0009】(基体について) 前記基体66は、図に示す如く、保持台67に固定さ
れる本体66aと、該本体66aのY方向の両端に前面
側(保持台67から離間する側)に突設した一対の腕部6
6b,66bとからコ字状に形成されている。両腕部6
6b,66bの先端近傍には、Y方向に延在する揺動軸
68,68が回動自在に枢支され、その両軸端は腕部6
6bの内側(対向する腕部66bを指向する側)および外
側に突出している。
【0010】(揺動体について) 前記基体66の両腕部66b,66bの間には、平面コ
字状に形成された揺動体69が臨み、該揺動体69にお
ける本体69aから突出する各腕部69b,69bは、
基体66の対応する腕部66bから内側に突出する揺動
軸68に夫々固定されている。また揺動軸68の腕部6
6bから外側に突出する軸端には、図に示す如く、揺
動アーム70の一端が固定され、該揺動アーム70の後
方に延出する他端にセクターギヤ71が配設されてい
る。
【0011】前記基体66の本体66aには、図に示
す如く、Y方向と平行に延在する駆動軸72が回転自在
に枢支され、該駆動軸72の本体66aから外側に突出
する両軸端にギヤ73,73が配設され、各ギヤ73は
対応のセクターギヤ71と噛合するよう構成されてい
る。また、駆動軸72の本体内に臨む位置に別のギヤ7
4が配設され、該ギヤ74は、基体66に配設した揺動
用モータ75の出力軸に減速機を介して接続したギヤ7
6と噛合している。従って、揺動用モータ75を正逆方
向に駆動することにより、駆動軸72,揺動アーム70,
70および揺動軸68,68を介して前記揺動体69は
垂直方向に揺動する(図13および図14参照)。
【0012】(主軸ヘッドについて) 前記揺動体69における本体69aの内面(基体66の
本体66aから離間する面)には、図に示す如く、Y
方向に所定間隔離間して一対のガイドレール77,77
が平行に配設され、両ガイドレール77,77に主軸ヘ
ッド22が脱落不能で昇降自在(Z方向に往復動自在)に
配設されている。また、揺動体69の両ガイドレール7
7,77の離間方向中央位置には、図1に示す如く、
該ガイドレール77と平行にボールねじ78が回転自在
に配設され、このボールねじ78の上端は、揺動体69
の上面にブラケット79を介して倒立配置した昇降用モ
ータ80の出力軸に接続されている。更に、該ボールね
じ78は、主軸ヘッド22の背面に配設したナット81
に螺挿されている。従って、昇降用モータ80を正逆方
向に駆動することにより、ボールねじ78とナット81
との協働作用下に、主軸ヘッド22はガイドレール7
7,77に沿って昇降移動する(図1参照)。
【0013】ここで、実施例に示す主軸ヘッド22は、
に示す如く、X−Z方向に直交する第1主軸24と
第2主軸82とを備え、第1主軸24に配設した工具
(正面フライス)26で被加工物28の端面加工を行ない
(図11,図12)、また第2主軸82に配設した工具(ド
リル)83により被加工物28の孔明け加工を行ない(図
5,図16)得るよう構成されている。また、各主軸2
4,82に配設した工具26,83により被加工物28を
加工する際に、該被加工物28の加工部位を保持する装
置が夫々対応的に設けられているので、先ず第1主軸2
4に関連する部材の構成につき説明し、次いで第2主軸
82に関連する部材の構成につき説明する。
【0014】(第1主軸について) 前記主軸ヘッド22は、図に示す如く、X方向に延在
する第1主軸24を回転自在に備え、この第1主軸24
の主軸ヘッド前面に突出する端部に、正面フライス等の
工具26が着脱自在に取付けられて、前記テーブルに位
置決めした被加工物28の端面28aを指向するよう構
成されている。また主軸ヘッド22の内部に第1モータ
30が配設され、該第1モータ30により第1主軸24
が回転駆動される。従って回転する正面フライス26を
被加工物28の端面28aに当接した状態で、前記主軸
ヘッド22を昇降移動させることにより、該端面28a
が加工される(図1参照)。
【0015】(第1主軸に関連する被加工物の保持装置
について) 前記主軸ヘッド22における第1主軸24の配設位置の
上方には、図および図に示す如く、Y方向に所定間
隔離間して該第1主軸24と平行な一対の支持軸84,
84が回転自在に枢支されている。各支持軸84の先端
(主軸ヘッド22の前面から突出する端部)から所定長さ
内方に、スリーブ85が支持軸84とは一体回転可能で
かつ軸方向に移動自在に外嵌されている。このスリーブ
85の後端部近傍には、周溝85aが穿設されている。
また、両支持軸84,84の間にシリンダ86が配設さ
れ、該シリンダ86のピストンロッド86aの先端に配
設した係合部材87が、両スリーブ85,85の周溝8
5a,85aに共通的に遊嵌されている。従って、シリ
ンダ86を正逆方向に付勢することにより、一対のスリ
ーブ85,85は支持軸84,84に沿ってX方向に進退
移動する(図参照)。なお、係合部材87はスリーブ8
5,85に対して遊嵌されているだけなので、該スリー
ブ85,85の回転は許容するようになっている。
【0016】前記スリーブ85には、図に示す如く、
く字形状を呈するローラ支持アーム88が一体的に形成
され、両ローラ支持アーム88,88は、前記正面フラ
イス26を挟んで対向的に位置している。ローラ支持ア
ーム88の下端には、略三角形を呈する一対の支持板8
9,89が前記第1主軸24と平行なピン90を介して
回動自在に枢支されている。そして、該支持板89,8
9における対向する他方のローラ支持アーム88側に突
出する部位に、複数(実施例では2個)のローラ50が回
転自在に挟持されている。なお、各ローラ50の周面
は、支持板89から外方に突出するよう位置決めされ、
被加工物28にローラ50の周面を当接可能になってい
る。また、支持板89の上端とローラ支持アーム88と
の間に引張りばね91が張設され、支持板89は、ロー
ラ50がローラ支持アーム88の被加工物28を指向す
る側に向けて常に回動付勢されている。
【0017】前記主軸ヘッド22の天板には、図に示
す如く、垂直方向の揺動自在に支持された一対の油圧シ
リンダ64,64が、X方向に所定間隔離間して並列に
配置され、両シリンダ64,64はそのヘッド側が相互
に対向するよう位置決めされている。また、前記支持軸
84に一端部を一体回転可能でかつ軸方向の摺動自在に
配設した回動アーム92の他端部が、図に示す如く、
主軸ヘッド22の天板に穿設した長孔22aを介して上
方に突出している。そして、該回動アーム92の突出端
部に、前記対応のシリンダ64におけるピストンロッド
64aがクレビス接続されている。従って、シリンダ6
4を正逆方向に付勢することにより、支持軸84は正逆
方向に回動し、これにより前記ローラ支持アーム88が
所定範囲内で揺動する。すなわち、対をなすシリンダ6
4,64を、相互に逆方向に付勢することにより、ロー
ラ支持アーム88,88に配設した各ローラ50,50
で、被加工物28を挟持したり解放することができる
(図参照)。
【0018】なお、前記シリンダ64は、正面フライス
26で被加工物28を加工している間、前記ローラ50
を被加工物28に所定圧力で圧接する方向に付勢するよ
う設定されている。従って、被加工物28に歪みや曲が
りがあっても、該ローラ50は被加工物28から離間す
ることなく倣って移動する。
【0019】(第2主軸について) 前記主軸ヘッド22は、図に示す如く、Z方向に延在
する第2主軸82を回転自在に備え、この第2主軸82
の保持体底面から突出する端部に、ドリル等の工具83
が着脱自在に取付けられて、前記テーブルに位置決めし
た被加工物28に孔明け加工を施し得るよう構成されて
いる。主軸ヘッド22の天井面に第2モータ93が倒立
配置され、該モータ93はカップリング(図示せず)を介
して第2主軸82に接続され、該第2モータ93により
第2主軸82が回転駆動される。従って回転するドリル
83を被加工物28の上方に臨ませた状態で、主軸ヘッ
ド22を下降させることにより、被加工物28に所要径
の孔を明けることができる(図1参照)。
【0020】(第2主軸に関連する被加工物の保持装置
について) 前記揺動体69の上面に配設したブラケット79の昇降
用モータ80を挟む両側には、図1に示す如く、一対
のシリンダ94,94が倒立配置されている。また、揺
動体69における本体69aの前面(主軸ヘッド22と
対向する面)には、各シリンダ94の真下に臨む位置に
上下方向(Z方向)に所定間隔離間して一対のガイド9
5,95が突設され、両ガイド95にスライドロッド9
6が摺動自在に配設されている。そして、各スライドロ
ッド96の上端が、対応のシリンダ94に連結され、該
シリンダ94の正逆付勢によりスライドロッド96はガ
イド95,95に沿って昇降移動する。
【0021】スライドロッド96の下端には、図に示
す如く、前方に延出するブラケット97が水平に配設さ
れ、該ブラケット97の延出端部下面に電磁石98が配
設されている。また、両ロッド96,96の下端に配設
した一対の電磁石98,98は、図に示す如く、前記
主軸ヘッド22に配設した第2主軸82の軸線を挟む両
側に臨むよう位置決めされている。すなわち電磁石98
は、前記テーブルに位置決めした被加工物28の加工部
位近傍を電磁吸着し、第2主軸82に配設したドリル8
3による孔明け加工に際し、被加工物28が振動したり
撓むのを防止するべく機能する。
【0022】
【実施例の作用】次に、実施例に係るフライス盤の使用
の実際につき説明する。
【0023】(第1主軸に配設した正面フライスによる
加工について) 先ず被加工物28を、その開放端面28aを前記第1主
軸24に取付けた正面フライス26と対向させた状態
で、前記テーブル(図示せず)に位置決め固定する。この
とき基体66は、図1に示す如く、前記被加工物28
から離間した位置に待機すると共に、両ローラ支持アー
ム88,88は開放した状態で正面フライス26の前面
より後退した位置で待機している(図で二点鎖線で示
す状態)。
【0024】被加工物28の端面加工に際して、先ず前
記シリンダ86をピストンロッド86aがバレル内から
延出する方向に付勢することにより、前記係合部材87
が遊嵌される一対のスリーブ85,85を支持軸84,8
4に沿って前進移動させる。これにより、スリーブ8
5,85に一体的に形成されたローラ支持アーム88,8
8は、開放状態のまま正面フライス26の前面側に突出
する(図で実線で示す状態)。次いで、前記第1モータ
30を駆動して、第1主軸24の先端に取付けた正面フ
ライス26を回転させると共に、前記基体66を前記サ
ドル65の案内面65aに沿ってX方向に移動させ、図
に示す如く、正面フライス26を被加工物28の端
面28aに所要の切込み量で当接させる。このとき、被
加工物28は開放状態のローラ支持アーム88,88の
間に臨むこととなる。
【0025】また、前記主軸ヘッド22の天井面に配設
した油圧シリンダ64,64を所要方向(実施例ではピス
トンロッド64aをバレル内に引き込む方向)に付勢す
ることにより、前記回動アーム92,92を介して支持
軸84,84が相互に反対方向に回動する。前記スリー
ブ85は支持軸84と一体的に回転するよう外嵌されて
いるので、前記対をなすローラ支持アーム88,88
は、その下端に支持板89,89を介して回転自在に枢
支したローラ50,50を被加工物28の側面に圧接す
る方向に回動される。これにより、被加工物28におけ
る正面フライス26の加工部に近接する部位はローラ5
0,50により挟持され、正面フライス26による切削
抵抗により加工部が振動するのを有効に防止し得る。
【0026】次に、前記昇降用モータ80を所定方向に
駆動し、前記主軸ヘッド22を揺動体69に対して昇降
させれば、被加工物28の端面28aはその長手方向に
沿って加工される。また、前記対向するローラ50,5
0は、主軸ヘッド22の移動に伴って被加工物28を挟
持した状態で回転移動する。
【0027】前記油圧シリンダ64は、対応するローラ
支持アーム88に配設したローラ50を所要の圧力で被
加工物28に圧接するべく付勢しているので、被加工物
28に歪みや曲がりがあっても、ローラ50,50は歪
みや曲がりに倣って移動し、被加工物28を常に所要の
圧力で挟持している。従って、被加工物28の端面28
aは、その全長に亘って円滑な切削面を得られる。
【0028】なお、実施例のフライス盤10では、主軸
ヘッド22を垂直方向に揺動可能に構成してあるので、
図13,図14に示す如く、被加工物28の開放端面2
8aが傾斜している場合であっても、該端面28aの端
面加工を行なうことができる。
【0029】すなわち、被加工物28を、その傾斜する
開放端面28aを前記正面フライス26の正面に対向す
るよう位置決めする。次いで、前記基体66に配設した
揺動用モータ75を所要方向に駆動し、基体66に対し
て揺動体69を揺動させ、該揺動体69に配設した主軸
ヘッド22の前面を被加工物28の傾斜する端面28a
と平行にする。
【0030】この状態で、基体66を前進移動して回転
駆動する正面フライス26を端面28aに圧接すると共
に、前記対をなすローラ支持アーム88,88のローラ
50,50により被加工物28を挟持させる。次いで、
主軸ヘッド22を揺動体69に対して昇降移動すると共
に、基体66を被加工物28に対して進退移動すること
により、該被加工物28の傾斜する開放端面28aをそ
の長手方向に沿って加工することができる。
【0031】(第2主軸に配設したドリルによる加工に
ついて) 次に、前記主軸ヘッド22に配設した第2主軸82のド
リル83により、被加工物28に孔明け加工を施す場合
の実際につき説明する。先ず被加工物28を、その上面
レベルが前記基体66の下面レベルよりも下方となる状
態で、前記テーブル(図示せず)に位置決め固定する。こ
のとき基体66は、前記被加工物28から離間した位置
に待機すると共に、主軸ヘッド22は揺動体69に対す
る最上部位置に臨んでいるものとする。また、前記スラ
イドロッド96の下端に配設した電磁石98は、前記シ
リンダ94のピストンロッドがバレル内に引き込まれた
状態で待機しているものとする。
【0032】前記被加工物28の孔明け加工に際して、
先ず前記基体66を被加工物28に向けて前進移動さ
せ、主軸ヘッド22に配設した第2主軸82を、被加工
物28における孔明け個所の上方に位置決めする。次い
で、図1に示す如く、前記一対のシリンダ94,94
を、バレルからピストンロッドが延出する方向に同期的
に付勢し、前記スライドロッド96,96を下降させて
電磁石98,98を被加工物28に磁力吸着させる。ま
た、該電磁石98が被加工物28に磁力吸着した位置
で、前記シリンダ94を停止制御し、電磁石98が移動
しないよう定位置に位置決めする。これにより、被加工
物28の加工面は安定的に保持される。
【0033】次に、前記第2モータ93により第2主軸
82の先端に取付けたドリル83を回転させると共に、
前記昇降用モータ80を駆動し、前記主軸ヘッド22を
揺動体69に対して下降させれば、図1に示す如く、
被加工物28の上面に所要直径の孔を明けることができ
る。このとき、該孔明け個所に近接する部位は前記電磁
石98,98によりしっかりと保持されているので、ド
リル83の進行に伴って加工面が振動したり撓むのを確
実に防止することができ、正確で確実な孔明け加工を達
成し得る。
【0034】また、被加工物28の孔明け個所が傾斜し
ている場合は、該傾斜面と主軸ヘッド22の底面とが平
行となるよう、前記揺動体69を基体66に対して揺動
させるだけで、該傾斜面に正確で確実な孔明け加工を施
し得る。
【0035】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る工作機
械の被加工物保持装置によれば、機械加工に際し工具が
接触する被加工物の加工部位に近接する部位を、主軸ヘ
ッドに回動自在に配設した一対のローラ支持アームに枢
支したローラにより挟持するよう構成してある。従っ
て、工具を介して切削抵抗が被加工物に加わっても、そ
の加工面が振動するのを有効に阻止し得る。すなわち、
被加工物が薄板で構成されていても、確実に加工を行な
い得ると共に、円滑な切削面を得ることができる。更に
構造は簡単であるので、製造コストを低廉に抑えること
ができる等の利点も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るフライス盤の要部を示す
概略斜視図である。
【図2】施例に係るフライス盤の全体構成を示す概略
側面図である。
【図3】図に示すフライス盤の正面図である。
【図4】図に示すフライス盤の要部を横断して示す平
面図である。
【図5】ローラ支持アームの移動機構を示す要部概略斜
視図である。
【図6】正面フライスとローラ支持アームとの関係を示
す要部正面図である。
【図7】ローラ支持アームの移動機構を示す要部横断平
面図である。
【図8】ローラ支持アームの移動機構を示す要部縦断側
面図である。
【図9】施例に係るフライス盤を一部縦断して示す側
面図である。
【図10】揺動体の一部を縦断して示す正面図である。
【図11】施例に係るフライス盤の正面フライスによ
り、被加工物の端面を加工する前の状態を示す一部切欠
側面図である。
【図12】施例に係るフライス盤の正面フライスによ
って、被加工物の端面を加工している状態を示す一部切
欠側面図である。
【図13】施例に係るフライス盤の正面フライスによ
って、被加工物の傾斜端面を加工する状態を示す側面図
である。
【図14】施例に係るフライス盤の正面フライスによ
って、被加工物の傾斜端面を加工する状態を示す側面図
である。
【図15】施例に係るフライス盤のドリルにより、被
加工物に孔明け加工を施す前の状態を示す一部切欠側面
図である。
【図16】施例に係るフライス盤のドリルによって、
被加工物に孔明け加工を行なっている状態を示す一部切
欠側面図である。
【符号の説明】
22 主軸ヘッド 24 主軸 26 正面フライス(工具) 28 被加工物 28a 端面 50 ローラ 64 油圧シリンダ 84 支持軸85 スリーブ 86 シリンダ 88 ローラ支持アーム89 支持板 91 引張りばね

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸ヘッド(22)に主軸(24)を回転自在に
    備え、この主軸(24)の一端に着脱自在に設けた工具(26)
    により、被加工物(28)の端面(28a)に所要の加工を行な
    うようにした工作機械において、 前記主軸ヘッド(22)の主軸(24)を挟む両側に回動自在に
    枢支されて、該主軸(24)と平行に延在する一対の支持軸
    (84,84)と、 前記支持軸(84,84)に一体的に回動するよう配設され、
    前記工具(26)による被加工物(28)の加工部位の近傍を挟
    み得るように対向する一対のローラ支持アーム(88,88)
    と、 前記各ローラ支持アーム(88)の端部に枢支されて該アー
    ム(88)と同一方向に回動可能な支持板(89)と、 前記各ローラ支持アーム(88)に枢支された支持板(89)に
    おける他方のローラ支持アーム(88)の支持板(89)と対向
    する側に回動自在に枢支され、前記被加工物(28)に当接
    可能な複数のローラ(50)と、 前記各ローラ支持アーム(88)と支持板(89)との間に張設
    され、該支持板(89)を常には前記ローラ(50)がローラ支
    持アーム(88)における被加工物(28)を指向する側に向け
    て回動付勢する引張りばね(91)と、 前記主軸ヘッド(22)に配設され、各支持軸(84)に連結さ
    れて該支持軸(84)を正逆方向に回動する一対のシリンダ
    (64,64)とからなり、 前記シリンダ(64,64)を付勢して前記支持板(89,89)を相
    互に近接する方向に両ローラ支持アーム(88,88)を回動
    させることにより、両支持板(89,89)の間に臨む被加工
    物(28)を前記複数のローラ(50,50)で挟むよう 構成した
    ことを特徴とする工作機械の被加工物保持装置。
  2. 【請求項2】 前記各支持軸(84)に一体的に回動可能で
    かつ軸方向への移動を許容する状態でスリーブ(85)が外
    嵌され、このスリーブ(85)に前記ローラ支持アーム(88)
    が一体的に回動するよう配設されると共に、両支持軸(8
    4,84)に外嵌した両スリーブ(85,85)は前記主軸ヘッド(2
    2)に配設したシリンダ(86)に接続さ れ、該シリンダ(86)
    を正逆方向に付勢することにより、両ローラ支持アーム
    (88,88)が支持軸(84,84)の軸方向に進退移動するよう構
    成した請求項1記載の工作機械の被加工物保持装置。
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