JP2534271B2 - ポリカ−ボネ−トポリアミド共重合体 - Google Patents

ポリカ−ボネ−トポリアミド共重合体

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JP2534271B2 JP62212171A JP21217187A JP2534271B2 JP 2534271 B2 JP2534271 B2 JP 2534271B2 JP 62212171 A JP62212171 A JP 62212171A JP 21217187 A JP21217187 A JP 21217187A JP 2534271 B2 JP2534271 B2 JP 2534271B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、優れた耐加水分解性、低温柔軟性、耐熱老
化性、機械的性質と共に、透明性においても優れた性能
を有するポリカーボネートポリアミド共重合体(以下単
にポリアミドと称することもある。)に関する。
〔従来技術〕
有機ジイソシアナートとジカルボン酸の反応によるポ
リエステルポリアミド共重合体及びその製造方法は、例
えば米国特許第4,087,481号、第4,129,715号および第4,
156,065号等に記載されているように既に公知であり、
該共重合体においては柔軟性、弾性的性質、機械的性
質、耐油耐薬品性、耐熱性が良好であることはよく知ら
れている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しなしながら、上記したポリエステルポリアミド共重
合体は、耐加水分解性に劣る。そのため該ポリエステル
ポリアミド共重合体をフイルムにした時、その表面は比
較的短期間に粘着性を帯びてくるか、または亀裂を生じ
る。従つてこのポリエステルポリアミド共重合体は使用
上かなり制限されることになる。この種のポリエステル
ポリアミド共重合体はエステル基をある程度持つ以上、
その耐加水分解性の向上には限界がある。一方、ポリエ
ステルに代えて、ポリエーテルを使用すると耐加水分解
性は向上するが、耐酸化劣化性がきわめて劣る。
更に上記ポリエステルポリアミド共重合体は、耐熱老
化性、透明性にも問題を有していた。
本発明の目的は従来のポリエステルポリアミド共重合
体と同等の優れた耐熱性、機械的性質、低温柔軟性を有
し、更に透明性、耐加水分解性、耐熱老化性が改善され
たポリアミド共重合体を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意検討し
た結果、ポリアミド共重合体においてソフトセグメント
としてポリカーボネート骨格を有するものを用いること
により耐加水分解性、耐熱老化性を始め、驚くべきこと
に透明性に優れたポリアミド共重合体が得られ、更に
は、ソフトセグメントのポリカーボネート骨格に分岐構
造を一部導入することによつて低温柔軟性にも優れたポ
リアミド共重合体が得られることを見い出し本発明を完
成するに至つた。
すなわち、本発明は、下記一般式〔I〕および〔II〕
で示される繰り返し単位からなるポリカーボネートポリ
アミド共重合体において〔II〕の繰り返し単位を10モル
%以上含み、数平均分子量が5,000〜250,000であること
を特徴とするポリカーボネートポリアミド共重合体であ
る。
ここでAは、少なくとも一種以上の分子量300〜8,000の なる単位を有するカーボネート系高分子ジカルボン酸か
ら両末端のカルボキシル基を除いた2価の基であり、
R1、R′1、R2及びR3は各々同一又は異なる炭化水素残
基であり、且つR3は分岐を有する脂肪族炭化水素残基を
含む。
本発明において一般式〔I〕および〔II〕で示される
繰り返し単位からなるポリアミドは、例えば、有機ジイ
ソシアナート成分と特定のジカルボン酸成分から公知の
製造方法によつて得られるものであるが、これに限られ
るものではない。該製造方法は、不活性有機溶媒の存在
下又は不存在下で、触媒の存在下又は不存在下において
行なう事ができるが、その際、イソシアナートとカルボ
キシル基の当量比(NCO/COOH)は、0.97以上1.03以下に
することが望ましく、更に0.98以上1.02以下が望まし
い。
当量比が0.97未満であると、重合度が上がらず、良好
な機械的物性が得られない。1.03を越えるとゲル化が生
じ重合そのものが困難となる。
本発明の一般式〔I〕および〔II〕で示される繰り返
し単位からなるポリカーボネートポリアミド共重合体に
おいてR1およびR′1はそれぞれ同一又は異なる炭化水
素残基を表わしている。このような炭化水素残基を与え
る化合物源は特に制限されないが例えば、有機ジイソシ
アナートを挙げることができる。代表的な有機ジイソシ
アナートとしては、4,4′−ジフエニルメタンジイソシ
アナート、2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−トリ
レンジイソシアナート、フエニレンジイソシアナート、
1,5−ナフチレンジイソシアナート、3,3′−ジクロロ−
4,4′−ジフエニルメタンジイソシアナート、キシリレ
ンジイソシアナート、テトラメチルキシリレンジイソシ
アナート等の炭素数6〜20の芳香族ジイソシアナートや
ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシ
アナート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシア
ナート等の炭素数8〜20の脂肪族または脂環式ジイソシ
アナートが挙げられる。
R1およびR′1は機械的物性、耐熱性の点から芳香族
炭化水素残基であることが好ましく、特に下記式で示さ
れる芳香族炭化水素残基が好ましい。
また、R1およびR′1は1種の炭化水素残基に限ら
ず、2種以上の炭化水素残基を含んでいてもよい。
一般式〔I〕において、R2は炭化水素残基を表わして
いる。R2を与える化合物源としては特に制限はないが、
代表的なものとしてジカルボン酸が挙げられ、具体的に
は、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン
二酸、ダイマー酸等の炭素数4〜54の脂肪族ジカルボン
酸およびイソフタル酸、テレフタル酸、フタル酸、ナフ
タレンジカルボン酸等の炭素数8〜20の芳香族ジカルボ
ン酸が挙げられる。R2は成形加工性の点から芳香族炭化
水素残基よりも脂肪族炭化水素残基であることが好まし
い。
また、R2は1種の炭化水素残基に限られず、2種以上
の炭化水素残基を含んでいてもよい。
本発明のポリカーボネートポリアミド共重合体中に一
般式〔II〕で示される繰り返し単位が10モル%以上含ま
れていることが必須であり、好ましくは20モル%以上で
ある。10モル%未満では、本発明の目的は充分に達成さ
れない。〔II〕の含量の上限は特にないが、好ましくは
60モル%以下、更に好ましくは50モル%以下である。本
発明のポリカーボネートポリアミド共重合体中の〔II〕
含量は多くなるに従い、柔軟性、成形加工性は向上する
が、耐熱性が低下してくる。〔II〕式において、Aは少
なくとも一種以上の分子量300〜8,000の なる単位を有するカーボネート系高分子ジカルボン酸か
ら両末端のカルボキシル基を除いた2価の基であり、そ
の構造は例えば下記一般式〔III〕で示されるものであ
る。
ここで、lは0乃至100の整数、mは0乃至100の整数、
nは0乃至100の整数であり、R3、R4及びR5は各々同一
又は異なる炭化水素残基(ただし、R3の少なくとも一部
は分岐を有する脂肪族炭化水素残基である)であり、か
つmが1以上のときlはnと同時に0になることはな
く、またmが2以上においてはlは0になることはない
ものである。
上記〔III〕式においてR3は、ポリカーボネート中の
ジオールの炭化水素残基であり、少なくともその一部と
して分岐を有する脂肪族炭化水素残基を含むことが必要
である。本発明で用いられるジオールは特に制限がな
く、ポリカーボネート及びポリエステル製造の際通常用
いられるものである。例えば、エチレングリコール、1,
4−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジエチル
−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサン
ジオール、1,1−ジメチロールヘプタン、1,9−ノナンジ
オール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,10−
デカンジオール等炭素数2〜16の脂肪族ジオールが挙げ
られ、これらは2種以上を混合して使用することができ
る。
しかしながら、ポリカーボネートのジオール成分とし
て1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9
−ノナンジオール等の直鎖状のジオールを用いるとポリ
カーボネート自体の凝固点が高いため低温柔軟性に劣る
欠点がある。
本発明においては低温柔軟性を向上させるために、ジ
オール成分の少なくとも一部が分岐状の脂肪族ジオール
であることが必要であり、ジオール成分として、3−メ
チル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,3−プロ
パンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、
2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,1−ジメチ
ロールヘプタン等の炭素数2〜16の分岐状の脂肪族ジオ
ールを1,9−ノナンジオール、1,6−ヘキサンジオール等
の炭素数2〜16の直鎖状脂肪族ジオールと共に用いるこ
とが好ましく、さらに好ましくは、2−メチル−1,8−
オクタンジオールと1,9−ノナンジオールをモル比5/95
〜80/20の割合で用いることである。
本発明で使用されるカーボネート系高分子ジカルボン
酸は両末端にカルボキシル基を含有するものであり、か
かる、カーボネート系高分子ジカルボン酸の製造方法
は、特に制限がなく公知の方法が適用できる。例えば、
まずポリカーボネートジオールを製造したのち末端をカ
ルボキシル基に変換する方法がある。
ポリカーボネートジオールの製造方法は、特に制限が
なく公知の方法が適用できるが、例えば、グリコールと
カーボネート化合物を不活性ガス中、加熱・減圧下で反
応させることによつて製造することができる。よく用い
られるカーボネート化合物は、ジフエニルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プ
ロピレンカーボネート等である。
なおポリカーボネート製造時に使用される重縮合の触
媒としては広範囲のものを用いうるがテトラメトキシチ
タン、テトラエトキシチタン、テトラ−n−プロポキシ
チタン、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシ
チタン等のごときチタン化合物、ジ−n−ブチルスズオ
キサイド、ジ−n−ブチルスズジラウレート、ジブチル
スズジアセテート等のごときスズ化合物、マグネシウ
ム、カルシウム、亜鉛などの酢酸塩と酸化アンチモンま
たは上記チタン化合物との組合わせなどを挙げることが
出来る。これらの触媒は生成した全ポリカーボネートに
対し5ppm〜1,000ppmの範囲で用いるのは好ましい。
その他の製造法としてジオールをホスゲンまたはクロ
ロギ酸エステルと反応させる方法も知られている。
ポリカーボネートジオール末端をカルボキシル基とす
る方法もとくに制限はなく公知の方法が適用できる。例
えば末端水酸基のポリカーボネートを無水コハク酸、無
水フタル酸等の酸無水物と加熱反応させることにより末
端カルボキシル基に変えることができる。また別の方法
では、末端水酸基のポリカーボネートを有機ジカルボン
酸と加熱脱水反応させることにより末端カルボキシル基
に変えることができる。
一般式〔III〕において、R4は炭化水素残基である
が、具体的には炭素数2〜16の脂肪族炭化水素残基およ
び/または炭素数6〜16の芳香族炭化水素残基が好まし
い。これらの残基を与える化合物源としては上記の無水
コハク酸、無水フタル酸の他、アジピン酸、アゼライン
酸等のジカルボン酸を例示することができる。
一般式〔III〕において、R5は有機ジカルボン酸に由
来するものであるが、有機ジカルボン酸としては特に制
限がなく脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸が例
示される。脂肪族ジカルボン酸としては例えばグルタル
酸、アジピン酸、アゼライン酸、ピメリン酸、セバシン
酸、デカン二酸、ドデカン二酸等の炭素数4〜54のジカ
ルボン酸が挙げられる。また芳香族ジカルボン酸として
は、イソフタル酸、テレフタル酸、フタル酸、ナフタレ
ンジカルボン酸等の炭素数8〜20のジカルボン酸が挙げ
られる。脂肪族ジカルボン酸、特に炭素数4〜12の脂肪
族ジカルボン酸が好適な例として挙げられる。これらの
カルボン酸は単独でも混合しても用いることができる。
この様な製造法により所望の分子量のポリカーボネー
トを製造することができるが、その分子量は300〜8,000
が好ましく、更に好ましくは500〜5,000である。分子量
が300未満では成形加工性が低下し、8,000を越えると透
明性、力学的性能が低下する。特に本発明の共重合体は
エラストマーであることが好ましいので、その点から見
るとソフトセグメントとしてのポリカーボネートの分子
量は800〜5,000程度が最も好ましい。
本発明のポリカーボネートポリアミド共重合体の数平
均分子量は5,000〜250,000であり、好ましくは5,000〜1
50,000、更に好ましくは20,000〜150,000である。分子
量が5,000未満では強度特性、耐屈曲性、耐摩耗性が劣
り、250,000を越えると成形加工性が低下する。
本発明のポリカーボネートポリアミド共重合体は成形
加工性、耐熱性に優れているので、通常用いられる射出
成形機、押出成形機、プロー成形機などにより容易に成
形され、優れた耐加水分解性、透明性、機械的性質、耐
熱老化性を生かし、シート、フイルム、チユーブ、ホー
ス、ロール、ギア、パツキング材、防振材、ベルト、ラ
ミネート製品、自動車部品、スポーツ用品等に使用され
る。
以下実施例により、本発明を具体的に説明する。な
お、実施例中、引張り強度は270℃で熱プレスを行なつ
て得た厚さ100μmのフイルムをダンベルで打抜いて測
定した。耐加水分解性はジヤングルテストにより評価し
た。ジヤングルテストは、70℃、95%の相対湿度下に10
0μmの厚さのフイルムを56日間放置し、ジヤングルテ
スト前後のフイルムの引張り強度保持率で評価した。耐
熱老化性は、厚さ100μmのフイルムをギヤオーブン中1
50℃で5日間保持した後の引張り強度を測定し、保持率
で評価した。
低温柔軟性については厚さ0.2mmの本発明の共重合体
のフイルムより試験片を造り、東洋ボールドウイン
(株)製直読式動的粘弾性測定器バイブロンModel DDV-
II(110HZ)によるTα(℃)を測定することにより評
価した。
また、透明性については、文字の上に厚さ10mmの本発
明のポリアミドシートを乗せ、文字が明瞭に読めるもの
については○、明瞭さに劣るものを△、かなり見にくい
ものを×とした。
〔実施例〕
合成例1 窒素気流下、1,6−ヘキサンジオール1534g(13モル)
およびジフエニルカーボネート2,568g(12モル)よりな
る混合物を加熱し、190℃で反応系よりフエノールを留
去した。温度を徐々に210℃〜220℃に上げフエノールを
ほとんど留去させたあと真空にし、6〜10mmHgの減圧下
210℃〜220℃で残りのフエノールを完全に留去した。そ
の結果、水酸基価62KOHmg/gのポリカーボネートジオー
ルを得た。このポリカーボネートジオール1800gと無水
コハク酸210gをフラスコに入れ、攪拌しながら100℃に
加熱し4時間後反応を終了した。この反応混合物を分子
蒸留によつて精製し、両末端カルボキシル基ポリカーボ
ネートAを得た。酸価は56KOHmg/gであり、これらより
求めた平均分子量は2,000であつた。
合成例2−7 表1に示した組成の両末端カルボキシル基のポリカー
ボネート(B−G)を合成例1と同様の方法で合成し
た。
合成例8 窒素気流下、1,6−ヘキサンジオール1,770g(15モ
ル)およびジフエニルカーボネート2,140g(10モル)よ
りなる混合物を加熱し、190℃で反応系よりフエノール
を留去した。温度を徐々に210〜220℃に上げ、フエノー
ルをほとんど留去させたあと真空にし、6〜10mHgの減
圧下210〜220℃で残りのフエノールを完全に留去した。
その結果水酸基価276KOHmg/gのポリカーボネートを得
た。このポリカーボネートジオール2,030gとアジピン酸
2,190g及び触媒としてテトライソプロボキシチタネート
0.5gを窒素流通下で加熱し、200℃で5時間反応させ、
最終的に1mmHgの減圧にて反応を終了させ、両末端カル
ボキシル基ポリカーボネートHを得た。酸価は95.9KOHm
g/gであり、これらより求めた平均分子量は1,170であつ
た。
合成例9 表1に示した組成の両末端カルボキシル基ポリカーボ
ネートIを合成例8とほぼ同様にして得た。
比較合成例−1 反応器に、分子量1,870のポリエステルジオール(グ
リコール:ネオペンチルグリコール、ジカルボン酸:ア
ジピン酸−アゼライン酸(5/95))1,870g(1モル)、
アゼライン酸338.4g(1.8モル)アジピン酸29.2g(0.2
モル)及び2.0lのキシレンを仕込み加熱還流させた。こ
の時、水が連続的に留出した。水が、留出しなくなつた
ところで減圧にしてキシレンを留去し、さらに真空にし
て反応を終了させた。その結果OH価が0.1KOHmg/g、酸価
51.0KOHmg/gの両末端カルボキシル基ポリエステルJを
得た。
比較合成例−2 比較合成例1と同様にして表1に記載の両末端カルボ
キシル基ポリエステルKを得た。
比較例1 ビーカーに合成例1で調製した両末端カルボキシル基
ポリカーボネート0.2モル(200g)、アゼライン酸0.3モ
ル(56.4g)を入れ、120℃に加熱して溶融させ、30分間
減圧下で脱水した。さらに溶融した4,4′−ジフエニル
メタンジイソシアナート125g(0.5モル)を一度に加
え、約10分間激しく攪拌した。
この予備重合体を260℃に保つたプラストグラフ(ブ
ラベンダー社製)に入れて重合を追い込み、10分間混練
した後、取り出して淡黄色透明のゴム状物質(L)を得
た。本物質の固有粘度は30℃N−メチル−2−ピロリド
ン中で、0.95dl/gであつた。またスチレン換算の数平均
分子量は80,600であつた。このものの赤外線吸収スペク
トルは1650cm-1 1530cm-1にアミド基に由来する吸収、1
760cm-1 1250cm-1にポリカーボネートに由来する吸収を
示し、1H核磁気共鳴スペクトルではアミド基の水素が
9.7ppm、カーボネートに隣接するメチレン基の水素が4.
0ppmに共鳴ピークを示し、得られたゴム状物質はポリカ
ーボネートポリアミド共重合体であることがわかつた。
各種性能評価を行なつた結果を表2に示す。該ポリカー
ボネートポリアミド共重合体は、力学的性能、耐熱老化
性、耐加水分解性、透明性のいずれにおいても良好な結
果を示したが、低温柔軟性において不十分であった。
実施例1〜6及び比較例2〜7 表2に示した組成で比較例1と同様または準じて共重
合体M〜Xを得た。得られた共重合体の数平均分子量
(Pst換算)は、60,000〜90,000であつた。各種性能評
価を行なつた結果を表2に示す。
実施例1〜6で得られた共重合体については、力学的
性能、耐熱老化性、耐加水分解性、透明性及び低温柔軟
性のすべてにおいて良好な結果が得られた。一方、ソフ
トセグメントとして基本的にポリカーボネートの代わり
にポリエステルを用いた場合(比較例6〜7)において
は、耐加水分解性、力学的性能、耐熱老化性、透明性の
すべてにおいてポリカーボネートを使用した系より劣る
結果が得られた。
実施例7 両末端カルボキシル基ポリカーボネート(C)を0.1
モル(120g)、アゼライン酸を0.4モル(75.2g)とする
こと以外は比較例1と同様にして分子量80,000のポリカ
ーボネートポリアミド共重合体(Y)を得た。その結
果、該共重合体は、表2に示す如く優れた引張強度、耐
熱老化性、耐加水分解性、透明性及び低温柔軟性を有す
るものであつた。
実施例8 両末端カルボキシル基ポリカーボネート(C)を0.4
モル(480g)、アゼライン酸を0.1モル(18.8g)とする
こと以外は比較例1と同様にして分子量85,000のポリカ
ーボネートポリアミド共重合体(Z)を得た。その結
果、該共重合体は表2に示す如く優れた引張強度、耐熱
老化性、耐加水分解性、透明性及び低温柔軟性を有する
ものであつた。
〔発明の効果〕 本発明によれば、従来公知のポリアミド共重合体では
達成のできなかつた耐加水分解性、透明性、耐熱老化
性、機械的物性及び低温柔軟性を同時に高度に満足する
新規ポリカーボネートポリアミド共重合体を得ることが
可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−256820(JP,A) 特開 昭59−80423(JP,A)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式〔I〕および〔II〕で示される
    繰り返し単位からなるポリカーボネートポリアミド共重
    合体において〔II〕の繰り返し単位を10モル%以上含
    み、数平均分子量が5,000〜250,000であることを特徴と
    するポリカーボネートポリアミド共重合体。 ここでAは、少なくとも一種以上の分子量300〜8,000の なる単位を有するカーボネート系高分子ジカルボン酸か
    ら両末端のカルボキシル基を除いた2価の基であり、
    R1、R′1、R2及びR3は各々同一又は異なる炭化水素残
    基であり、且つR3は分岐を有する脂肪族炭化水素残基を
    含む。
  2. 【請求項2】Aが下記一般式〔III〕で示される、2価
    の基である特許請求の範囲第1項記載のポリカーボネー
    トポリアミド共重合体。 ここでlは0乃至100の整数、mは0乃至100の整数、n
    は0乃至100の整数であり、R3、R4及びR5は各々同一又
    は異なる炭化水素残基であり、且つR3は分岐を有する脂
    肪族炭化水素残基を含み、mが1以上の時、lとnは同
    時に0になることはなく、また、mが2以上においては
    lは0になることはない。
  3. 【請求項3】R1および/またはR′1が芳香族炭化水素
    残基である特許請求の範囲第1項又は第2項記載のポリ
    カーボネートポリアミド共重合体。
  4. 【請求項4】R1および/またはR′1が下記式で表わさ
    れる群より選ばれる少なくとも1種以上の芳香族炭化水
    素残基である特許請求の範囲第3項記載のポリカーボネ
    ートポリアミド共重合体。
  5. 【請求項5】R1および/またはR′1が下記式で表わさ
    れる芳香族炭化水素残基である特許請求の範囲第4項記
    載のポリカーボネートポリアミド共重合体。
  6. 【請求項6】R1および/またはR′1が下記式で表わさ
    れる芳香族炭化水素残基である特許請求の範囲第4項記
    載のポリカーボネートポリアミド共重合体。
  7. 【請求項7】R2が炭素数4〜12の脂肪族炭化水素残基で
    ある特許請求の範囲第1項乃至第6項のいずれか1つの
    項に記載のポリカーボネートポリアミド共重合体。
  8. 【請求項8】R2がアジピン酸、アゼライン酸およびセバ
    チン酸からなる群より選ばれるジカルボン酸の炭化水素
    残基である特許請求の範囲第7項記載のポリカーボネー
    トポリアミド共重合体。
  9. 【請求項9】R4が炭素数2〜16の脂肪族炭化水素残基お
    よび/または炭素数6〜16の芳香族炭化水素残基である
    特許請求の範囲第2項乃至第8項のいずれか1つの項に
    記載のポリカーボネートポリアミド共重合体。
  10. 【請求項10】R3が分岐を有する炭素数2〜16の脂肪族
    炭化水素残基を含む炭素数2〜16の脂肪族炭化水素残基
    である特許請求の範囲第1項乃至第9項のいずれか1つ
    の項に記載のポリカーボネートポリアミド共重合体。
  11. 【請求項11】分岐を有する炭素数2〜16の脂肪族炭化
    水素残基が下記式で表わされる群より選ばれる少なくと
    も1種以上の残基である特許請求の範囲第10項記載のポ
    リカーボネートポリアミド共重合体。
  12. 【請求項12】R3が下記式〔IV〕および〔V〕で示され
    る炭化水素残基であり〔IV〕と〔V〕のモル比(〔IV〕
    /〔V〕)が5/95〜80/20である特許請求の範囲第10項
    記載のポリカーボネートポリアミド共重合体。 CH2 9 〔V〕
  13. 【請求項13】〔II〕の繰り返し単位を10モル%以上60
    モル%以下の割合で含有する特許請求の範囲第1項乃至
    第12項のいずれか1つの項に記載のポリカーボネートポ
    リアミド共重合体。
  14. 【請求項14】数平均分子量が5,000〜150,000である特
    許請求の範囲第1項乃至第13項のいずれか1つの項に記
    載のポリカーボネートポリアミド共重合体。
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