JP2532403B2 - 回線端末装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電話回線等の通信回線に接続して使用さ
れ、音声信号及び画像信号の通信が行える回線端末装置
に関するものである。

従来の技術 電話回線等の通信回線を伝送路として用い、画像信号
の送受信を行うことのできるものにファクシミリ装置が
あるが、このファクシミリ装置にはマニュアル操作で受
信を行うものや、回線からの呼出し信号を検出して自動
的に受信動作を行う所謂自動受信機能を有しているもの
や、マニュアル操作と自動受信を切り換えスイッチにて
選択できるものがある。

又、音声信号を扱う回線端末装置として留守番電話装
置なるものがある。

そして、上記したファクシミリ装置と留守番電話装置
とは一般に別々の回線に接続されて、使用されている。

ところで、双方の装置は近年、一般家庭等への導入が
進み、同一の回線に切り換えスイッチを介して共に接続
して使用されることも多くなってきた。そして、この場
合に於て操作者が留守をする場合は、切替スイッチにて
何れか一方の装置にのみ回線を接続して使用している。

発明が解決しようとする問題点 ところで、留守番電話装置は操作者が留守をする時に
使用するものであり、また、自動受信機能を備えたファ
クシミリ装置に於ては、留守中の着信に対しても受信で
きるようにしておくことがのぞましい。

しかしながら、両装置を共に応答可能な状態に、即ち
両装置を同一回線に並列に接続しておくと以下のような
問題が生じる。

つまり、両装置に於ては着信に際して回線を閉結する
方法としては、着信信号の回数をカウントし、そのカウ
ント値が所定の値になった時回線を閉結するようにして
いるものが殆どであるため、両装置における上記カウン
ト値が、 留守番電話装置………３回 ファクシミリ装置……４回 というように留守番電話装置に於ける設定カウント値の
方が少ない場合、着信に対しては常に留守番電話装置し
か応答しないこととなってしまう。

また、逆に、ファクシミリ装置の設定カウント値の方
が少ない場合は常にファクシミリ装置しか応答しないこ
とになってしまう。

さらに、両装置の設定カウント値が同じであった場合
には同一の着信に対して留守番電話装置とファクシミリ
装置とが共に応答してしまうため、以下のような新たな
問題が発生してしまう。

つまり、受信側のファクシミリ装置は着信により回線
を閉結すると先ず手順信号（プロトコール）を送出し、
また、留守番電話装置は着信に際し、発信側へ応答メッ
セージ信号を送出するため、両信号が重なって回線へ出
力されることとなり、発信側がファクシミリ装置であっ
た場合は送られてくる手順信号がうまく受信できず、そ
の後の動作ができなくなってしまい、また、発信側が音
声通信（例えば会話など）を希望しているのであれば、
送られてくる応答メッセージがうまく聞きとれないとい
った問題である。

本発明は上記従来技術に鑑みてなされたもので、一本
の電話回線のみで音声信号及びファクシミリ信号の両方
の受信を行い、夜間や外出時等着呼側が不在時にも自動
的に応答し、音声信号が検出されれば発呼者に対して応
答メッセージを送出し、録音装置により発呼者のメッセ
ージを記録し、無音状態であれば発呼側はファクシミリ
装置であると判定しファクシミリ受信装置によりファク
シミリ信号を記録することのできる回線端末装置を提供
することを目的とするものである。

問題点を解決する為の手段 上記従来の問題点を解決するため、本発明の回線端末
装置は、着信検出手段と、応答メッセージ送出手段と、
画像受信手段と、電話回線の有音・無音を判断する有音
・無音判断手段と、回線にCNG信号が存在するとCNG検出
信号を出力するCNG信号検出手段と、第１のタイマー
と、前記第１のタイマーよりも長い時間で満了する第２
のタイマーとを備え、さらに、着信検出手段により着信
が検出された後、第１のタイマーおよび第２のタイマー
をスタートさせて有音・無音判断手段により第１のタイ
マーが満了するまでの間連続して無音が検出された場合
に画像受信手段を動作状態に制御し、有音・無音判断手
段により有音であると判断されれば第２のタイマーが満
了するまでの間第１のタイマーをリセットし続けるとと
もにCNG信号検出手段からのCNG検出信号の有無を調べ続
け、その間に第２のタイマーが満了したならば応答メッ
セージ送出手段を動作状態に制御し、CNG検出信号が出
力された場合は前記画像受信手段を動作状態に制御する
制御手段とを備えた。

作用 この構成によって、着信が検出された後、第１のタイ
マーが満了するまでの間無音が連続すれば画像受信手段
が動作し、第１のタイマーの満了時間を比較的短く設定
すれば早く画像受信手段を動作させることができる。ま
た第１のタイマーの満了の前に有音と判断されれば、CN
G検出信号の有無を第１のタイマーより長く設定された
第２のタイマーが満了するまでの間調べ続けることとな
り、しかもその間第１のタイマーはリセットされ続けて
満了することが無いので、CNG信号は第２のタイマーが
満了するまで十分な時間調べることができる。

実施例 以下本発明の一実施例について、図面を参照しながら
説明する。

第１図は本発明の一実施例に於ける回線端末装置の主
要部の構成を示すブロック図である。

第１図に於て、１は応答メッセージ送出手段、２は発
呼者からの音声信号（受信メッセージ）を記録する為の
受信メッセージ記録手段、３は応答メッセージの送出と
受信メッセージの受信とを切り替える為の第１の切替ス
イッチ、4aは電話回線上の有音状態・無音状態を判断す
る有音・無音無音判断手段、4bは発呼側から送られてく
るCNG信号（1100Hz:0.5秒、無音３秒のサイクリック音
であり、ファクシミリの自動送信の際に回線へ出力する
ことが義務づけられている信号）を検出するCNG信号検
出手段、５は発呼側から送られてくる画像信号を受信す
るファクシミリ部、６は発呼側からの信号をファクシミ
リ部５又は応答メッセージ送出手段１或は受信メッセー
ジ記録手段１に択一的に切り換えて接続する為の第２の
切替スイッチ、７は電話回線９を閉結・開放する為の回
線閉結手段、８は電話回線９より到来する着信信号を検
出する為の着信検出手段、10は本装置全体の制御を行う
制御手段でありマイクロコンピュータで構成されてい
る。

以上の様に構成された本実施例の回線端末装置につい
て、以下その動作を第２図に示したフローチャートを参
照して説明する。

先ず、電話回線９より着信信号が到来すると、着信検
出手段８により検出され検出信号は制御手段10の入力端
子P1に印加される（STEP1）。これに応答して制御手段1
0は出力端子P5より制御信号を出力し回線閉結手段７を
オン状態にして電話回線９を閉結する（STEP2）。制御
手段10は内蔵しているタイマー10a,10bのカウントを開
始する。このタイマー10aは５秒で満了する様に設定さ
れ、また、タイマー10bは20秒で満了する様に設定され
ている（STEP3）。ここで電話回線９からの信号は回線
閉結手段７、第２の切替スイッチ６を介して有音・無音
判断手段4a及びCNG信号検出手段4bに印加される。これ
らの検出手段からの検出信号は夫々制御手段10の入力端
子P2及びP3に印加される。制御手段10は先ず音声信号の
有無を検査する為に入力端子P2に印加される信号のサン
プリングを開始する（STEP4）。そして、回線が有音状
態なのか無音状態なのかを判断する（STEP5）。もし発
呼側からの音声信号が無い場合、即ち、発呼側が手動で
ファクシミリを送ろうとして、更に何も話さなかった場
合等はSTEP5よりSTEP9へ移行し、制御手段10は前述の第
１のタイマー10aが満了しているか否かを検査する。満
了していない場合はSTEP4に戻り、又、満了（即ち、無
音状態が５秒間継続）していればSTEP10に進み、画像受
信を行う。

又、発呼側から何等かの信号（音声、雑音或は制御信
号）が検出された場合、即ち、発呼者が何かメッセージ
を残そうとして、自分の名前を話したり周囲の雑音が入
ったりした場合、或は発呼側のファクシミリ装置が自動
送信モードになっている場合等には、STEP5よりSTEP6に
進み、第１のタイマー10aをリセットし、続いて、その
受信した信号がCNG信号か否かの検査を行う（STEP7）。
もし、CNG信号であることが検出されればSTEP10に進
む。

又、STEP7に於て、CNG信号を検出できなかった場合
は、電話回線９からの信号は音声信号、雑音或はCNG信
号以外の信号（断続音、連続音等）であるので、さらに
これらの弁別を行う。もし周波数や周期が定まらない場
合は制御手段10は音声或は雑音信号と判定してSTEP8に
進む。STEP8に於て特定周波数又は特定周期の連続音或
は断続音であると判定された場合は、STEP11に進み、第
２のタイマー10bが満了しているか否かを検査する。も
し満了していなければSTEP4に戻る。これは、STEP7に於
てCNG信号の検出がうまくいかなかった場合でも、前述
の第２のタイマーが満了する迄は再度CNG信号の検出を
行うことができる様にする為である。

また、STEP11に於て第２のタイマー10bが満了する
と、制御手段10はSTEP12に進む。

ここで、制御手段10は出力端子P6により第２の切替ス
イッチ６を『Ｔ』側に、出力端子P7により第１の切替ス
イッチ３を『Ｏ』側に、そして出力端子P9により応答メ
ッセージ送出手段１を動作状態に制御して「留守番電話
に御用の方は、御用件をお話し下さい。ではどうぞ。」
という様な応答メッセージを電話回線９に送出する。次
に、制御手段10は出力端子P7により第１の切替スイッチ
３を『Ｉ』側に切り替え、出力端子P4により受信メッセ
ージ記録手段２を動作状態に制御して、発呼者からのメ
ッセージを記録する（STEP10）。発呼者からのメッセー
ジの記録動作が終了したら、STEP13に進む。

又、STEP10に於て制御手段10は出力端子P6により第２
の切替スイッチ６を『Ｆ』側に切り替え、出力端子P10
によりファクシミリ部５を動作状態に制御して、発呼側
からの画像信号の受信動作に入る。画像信号の受信動作
が終了したら、STEP13に進む。

STEP13に於て、制御手段10は出力端子P5により回線閉
結手段７をオフ状態に制御して電話回線９を開放し、次
の着信を待ち受ける。

発明の効果 以上の様に本発明は、着信検出手段と、応答メッセー
ジ送出手段と、画像受信手段と、電話回線の有音・無音
を判断する有音・無音判断手段と、回線にCNG信号が存
在するとCNG検出信号を出力するCNG信号検出手段と、第
１のタイマーと、前記第１のタイマーよりも長い時間で
満了する第２のタイマーとを備え、さらに、着信検出手
段により着信が検出された後、第１のタイマーおよび第
２のタイマーをスタートさせて有音・無音判断手段によ
り第１のタイマーが満了するまでの間連続して無音が検
出された場合に画像受信手段を動作状態に制御し、有音
・無音判断手段により有音であると判断されれば第２の
タイマーが満了するまでの間第１のタイマーをリセット
し続けるとともにCNG信号検出手段からのCNG検出信号の
有無を調べ続け、その間に第２のタイマーが満了したな
らば応答メッセージ送出手段を動作状態に制御し、CNG
検出信号が出力された場合は前記画像受信手段を動作状
態に制御する制御手段を設けたことにより、最初から無
音が続けば第１のタイマーにて設定された短い時間で画
像受信手段を動作させることができるとともに、何等か
の信号または音声の入来によって有音であると判断され
れば、CNG信号について第１のタイマーの満了時間にか
かわらず十分な時間調べることになるので、例えば回線
ノイズ等が生じていてもCNG信号をより確実に検出する
事ができ、その実用的効果は大なるものがある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に於ける回線端末装置の主要
部の構成を示すブロック図、第２図は、同実施例の回線
端末装置の動作を表すフローチャートである。 １……応答メッセージ送出手段 ２……受信メッセージ記録手段 ３……第１の切替スイッチ 4a……有音・無音判断手段 4b……CNG信号検出手段 ５……ファクシミリ部（画像信号受信部） ６……第２の切替スイッチ ７……回線閉結手段 ８……着信検出手段 ９……電話回線 10……制御手段 10a……第１のタイマー 10b……第２のタイマー

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】回線より到来する呼出し信号を検出する着
   信検出手段と、応答メッセージを再生し回線へ送出する
   為の応答メッセージ送出手段と、発呼者側から送られて
   くる画像信号を受信する画像受信手段と、電話回線の有
   音・無音を判断する有音・無音判断手段と、回線にCNG
   信号が存在するとCNG検出信号を出力するCNG信号検出手
   段と、第１のタイマーと、第２のタイマーとを備え、 前記着信検出手段により着信が検出された後、第１のタ
   イマーおよび第２のタイマーをスタートさせ、前記有音
   ・無音判断手段により第１のタイマーが満了するまでの
   間連続して無音が検出された場合に前記画像受信手段を
   動作状態に制御し、 着信が検出された後、前記有音・無音判断手段により有
   音であると判断されれば第２のタイマーが満了するまで
   の間第１のタイマーをリセットし続けるとともにCNG信
   号検出手段からのCNG検出信号の有無を調べ続け、その
   間に第２のタイマーが満了したならば前記応答メッセー
   ジ送出手段を動作状態に制御し、CNG検出信号が出力さ
   れた場合は前記画像受信手段を動作状態に制御する制御
   手段とを備えたことを特徴とする回線端末装置。