JP2531169B2 - レトルト食品の保存方法 - Google Patents

レトルト食品の保存方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はレトルト食品の保存方法に関し、さらに詳し
くは脱酸素剤包装体を用いたレトルト食品の保存方法に
関する。
〔従来の技術〕
食品の保存技術として脱酸素剤を用いるものがあり、
これはガスバリヤー性包装材料に食品と、脱酸素剤を充
填した通気性包装体とを同封させ密封系内を実質的に無
酸素状態とすることにより食品の酸化および細菌や黴の
生育増殖等を抑えるものであり、広範な食品の保存に用
いられている。
ところで、食品のもう一つの長期保存技術としてレト
ルト食品による保存技術があり、これは包装材料に密封
された食品を100〜150℃にて2〜80分間加熱するもので
あり、腐敗の原因となる細菌の殺菌を行うことにより長
期保存がなされるものである。しかし、レトルト食品中
の耐熱性細菌胞子まで完全に滅菌することは非常に困難
であり、レトルト食品が消費者に消費されるまでに、胞
子の発芽による食品の腐敗、食品に含有される油脂等の
酸化、味の変質、食品の変色などが起こることがあっ
た。
こうした従来のレトルト保存方法では耐熱細菌胞子等
を完全に滅菌できないということから、食品原料中の菌
数管理を必要とし、高温・長時間の加熱殺菌や、食品pH
を低下せしめる等の手段を余儀無くされ、食品の味覚が
変質する、食品中の油脂が酸化する等の問題は避けられ
ないのが実情であった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的とするところは、耐熱性細菌胞子の発芽
および繁殖が抑制され、腐敗するようなことがなく、加
えて食品の変色、味覚の変質、油脂の酸化等もなく、長
期保存が可能なレトルト食品の保存方法を提供すること
にある。
〔問題を解決するための手段〕
本発明者は上記の問題点に鑑みレトルト食品の保存に
ついて鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、食品を脱酸素剤包装体とともに
ガスバリヤー性の袋に収納し密封後、90〜130℃で1〜6
0分間加熱殺菌してレトルト食品を保存する方法におい
て、該脱酸素剤包装体が、通気性シートと有孔複合フィ
ルムとを貼り合わせた包装材料を脱酸素剤の包装材料の
一部または全部に使用してなる脱酸素剤包装体であっ
て、該通気性シートは、プラスチック繊維を抄造したの
ち乾燥しさらに弗素樹脂を包浸させることによりプラス
チック繊維100重量部に対して0.1〜10重量部の割合で弗
素樹脂を添加せしめ、しかるのち熱ロールにより加圧し
たシートからなり、該有孔複合フィルムは上記プラスチ
ック繊維より低い軟化点の樹脂層と上記プラスチック繊
維より高い軟化点の樹脂層とを積層し穿孔したフィルム
からなり、かつ、該有孔複合フィルムの低軟化点樹脂層
面と該通気性シートとを貼り合わせてなり、該通気性シ
ート面を内側にして脱酸素剤を内部に充填し包装してな
る脱酸素剤包装体であることを特徴とするレトルト食品
の保存方法を提供するものである。
本発明において、ガスバリヤー性の袋とは加熱殺菌に
耐える耐熱性も兼ね備えたものであって、たとえば、酸
素透過度が100cc/m224hrs atm以下の包装材料から作ら
れた耐熱性の袋等が挙げられる。
上記ガスバリヤー性の袋を形成するガスバリヤー性材
料としては、たとえば、二層以上の積層プラスチックフ
ィルム、または、アルミニウム箔とプラスチックフィル
ムとの積層シート等が用いられる。
ガスバリヤー性材料として積層プラスチックフィルム
を用いる場合、その外層には、たとえばポリエチレンテ
レフタレート、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリビニル
アルコールまたはエチレン−ビニルアルコール共重合体
等が用いられ、内層には、たとえばポリエチレンまたは
ポリプロピレン等が用いられる。(なお、ここでガスバ
リヤー性材料の外層とは、袋にした場合外気と接する側
を形成する層をいい、同内層とは、袋にした場合食品と
接する側を形成する層をいう。以下同じ。)外層にはポ
リ塩化ビニリエンによる被覆あるいはアルミニウム蒸着
等を施したものを用いてもよい。
ガスバリヤー性材料としてアルミニウム箔とプラスチ
ックフィルムとの積層シートを用いる場合、通常アルミ
ニウム箔の両面にそれぞれプラスチックフィルムを積層
接着したものが好ましい。この場合外層のプラスチック
フィルムとしては、たとえばポリエチレンテレフタレー
ト、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール
またはエチレン−ビニルアルコール共重合体等が用いら
れる。この外層は強度を高めるために2層以上としても
よい。内層のプラスチックフィルムとしては、たとえば
ポリエチレンまたはポリプロピレン等が用いられる。
上記アルミニウム箔、プラスチックフィルム等の各フ
ィルム材料を積層する方法は、たとえば、押出しラミネ
ーション、共押出しラミネーション、ドライラミネーシ
ョンまたは湿式ラミネーション等が挙げられ、これらの
うちドライラミネーション、押出しラミネーションまた
は共押出しラミネーションが好ましい。
上記ガスバリヤー性材料からガスバリヤー性の袋を形
成するには、たとえば、ガスバリヤー性材料を一対用意
し互いに内層を対向させ合わせ周縁部を熱シールすれば
よい。こうして得られたガスバリヤー性の袋に袋口から
食品と脱酸素剤包装体とを入れ、袋口を熱シールする等
して密封食品とする。
本発明にいう脱酸素剤包装体とは、酸素を吸収する作
用を有する組成物である脱酸素剤を通気性の包装材料に
充填包装したものである。
本発明に用いられる脱酸素剤包装体としては、耐水
性、耐破損性、安全衛生性等を有するものが好ましく、
油またはアルコールを含有する食品には、さらに耐油性
または耐アルコール性を有するものが好ましい。
脱酸素剤包装体として、プラスチック繊維からなる通
気性シートとプラスチックフィルムに多数の細孔を設け
てなる有孔フィルムとを張り合わせた包装材料を脱酸素
剤の包装材料の少なくとも一部に使用してなる脱酸素剤
包装体が挙げられる。
通気性シートがプラスチック繊維からなる通気性シー
トは、耐水性のほか、耐油性、耐アルコール性が付与さ
れ、好適に用いられる。
本発明において封入される脱酸素剤としては、酸素を
吸収する作用を有するものであれば特に限定されない
が、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、亜二チオン酸塩、第一鉄
塩、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシン、ピロガロ
ール、没食子酸、ロンガリット、アスコルビン酸および
/またはその塩、イソアスコルビン酸および/またはそ
の塩、ソルボース、グルコース、リグニン、ジブチルヒ
ドロキシトルエンまたはブチルヒドロキシアニソール等
を含有する脱酸素剤、または鉄粉等の金属粉を含有する
脱酸素剤が用いられ、アスコルビン酸および/またはそ
の塩、イソアスコルビン酸および/またはその塩、もし
くは、鉄粉を含有する脱酸素剤が好適に用いられる。こ
れらのうち鉄粉を含有する脱酸素剤が特に好ましく用い
られる。さらに炭酸ガス発生型脱酸素剤または炭酸ガス
吸収型脱酸素剤等も用いることができる。
本発明では、ガスバリヤー性の袋に食品と脱酸素剤包
装体とを同封し、袋口をヒートシール後90〜130℃、好
ましくは95〜120℃で1〜60分、好ましくは2〜30分加
熱する。なお、ガスバリヤー性の袋に食品と脱酸素剤包
装体とを封入する形態としては、食品と脱酸素剤包装体
の両者が直接接触する形態であってもよいが、食品と脱
酸素剤包装体とを紙、プラスチックフィルムまたはアル
ミニウム箔等からなるシートで隔壁を設けるなどして両
者が直接接触しない形態としてもよい。加熱方法は特に
限定されないが、好ましくは温水または蒸気、特に好ま
しくは蒸気による加熱方法が用いられる。加熱殺菌処理
後は通常常温で保存される。
次に、本発明において用いられる脱酸素剤包装体また
はその包装材料として、特に好ましい態様例について説
明する。
本発明に用いられる脱酸素剤包装体における特に好ま
しい包装材料は、通気性シートと有孔複合フィルムから
なるものであって、通気性シートがプラスチック繊維を
抄造したのち乾燥し、さらに弗素樹脂を含浸させること
により添加せしめ、しかる後に熱ロールにより加圧した
シートからなるもの等であり、また、有孔複合フィルム
が上記プラスチック繊維より低い軟化点の樹脂層と上記
プラスチック繊維より高い軟化点の樹脂層とを積層し穿
孔したフィルムからなり、かつ、有孔複合フィルムの低
軟化点面と通気性シートとを貼り合わせてなるものであ
る。この場合、脱酸素剤包装体は、通気性シート面を内
側にして脱酸素剤を内部に充填し包装することにより製
造するのが好ましい。
また、上記通気性シートと有孔複合フィルムとを貼り
合わせてなる包装材料に更に通気性シート面に有孔フィ
ルムまたは不織布を貼り合わせてなる包装材料により、
有孔フィルムまたは不織布を内側にして脱酸素剤を内部
に充填し包装することにより製造してもよい。
上記包装材料において用いられるプラスチック繊維は
ポリマー溶液を高速攪拌中の非溶媒中にフラッシュして
繊維化する方法、ポリマー重合槽内でシェアをかけ直接
繊維化する方法、フラッシュ紡糸による繊維製造後こう
解する方法(フラッシュ法)または押出成形したシート
を縦方向に延伸しスプリット後にこう解する方法(延伸
法)等により製造されたものであり、特にフラッシュ法
によるものが好ましい。
また、プラスチック繊維としては、たとえばポリエチ
レンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン、ナイロ
ン等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート等のポ
リエステルなどから選ばれる一種または二種以上からな
るもの、好ましくはポリエチレンもしくはポリプロピレ
ンからなるもの、ポリエチレン/ポリプロピレン、ポリ
エチレン/ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
/ポリプロピレン/ポリエチレンテレフタレートからな
るものが用いられる。これらのプラスチック繊維は抄造
時水と良く懸濁させるために好ましくはポリビニルアル
コールを添加して用いられる。また、気孔径は50μ以下
が好ましく、そのため繊維の幅はできるだけ小さい方が
よく、通常50μ以下、好ましくは30μ以下のものが用い
られる。繊維の長さは通常0.1〜200mmが好適に用いられ
る。
プラスチック繊維は分散剤消泡剤等の添加剤とともに
水に懸濁させる。得られたプラスチック繊維懸濁液を抄
紙機に導入してワイヤーにて濾過し、吸引脱水後、ドラ
イヤーに通して乾燥したシート材料となる。プラスチッ
ク繊維を水に懸濁させる際のプラスチック繊維の濃度は
特に限定されないが抄造時の作業性を考慮して0.1〜10
重量%、好ましくは0.5〜5重量%の範囲に設定され
る。プラスチック繊維懸濁液を抄造した後乾燥する際の
乾燥時間、乾燥温度は特に限定されず、シート材料の水
分含量が好ましくは0.1%以下に乾燥される。乾燥して
得られるシート材料の坪量はシート材料の通気性、強度
および経済性等を考慮して5〜300g/m2、好ましくは20
〜150g/m2の範囲に設定される。かくして得られたシー
ト材料は通気性を有するものの未だ耐水性はなく、水よ
く浸透せしめる。
このシート材料には、弗素樹脂を含浸添加せしめる。
すなわち、弗素樹脂を水溶液に分散させたエマルジョン
または弗素樹脂を溶剤に溶解してなる溶液に上記シート
材料を浸漬あるいは接触させて、該シート材料に弗素樹
脂を含浸添加させる。シート材料に添加される弗素樹脂
は特に限定されないが、好ましくは四弗化エチレン樹
脂、四弗化エチレン−六弗化プロピレン共重合物、四弗
化エチレン−フルオロアルコキシエエチレン共重合樹
脂、三弗化塩化エチレン樹脂およびこれらの誘導体が挙
げられる。弗素樹脂量はプラスチック繊維100重量部に
対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部であ
る。
なお、この弗素樹脂を添加せしめた態様はアルコール
類および/または油脂を含有する食品に特に好ましく用
いられるものである。
かくして、弗素樹脂を含浸添加した上記シート材料は
その後熱ロールにより加圧することによってはじめて該
シート材料に耐水、耐油、耐アルコール性が付与され、
本発明にいう通気性シートとなる。熱ロールによる加圧
は該シートの表面が溶融される温度まで加熱押出し、プ
ラスチック繊維どうしの交点を熱融着させることが好ま
しい。熱ロールにより加圧する際の温度は通常120〜140
℃、好ましくは125〜135℃、圧力は通常0.5〜6kg/cm2
好ましくは3〜5kg/cm2である。
通気性シートの厚さは通常1mm以下、好ましくは0.2mm
以下である。
本発明において用いられる有孔複合フィルムは包装材
料の耐熱性および耐油性改良のために通気性シートと貼
り合わせられる。該有孔複合フィルムは通気性シートに
用いられるプラスチック繊維より軟化点の低い樹脂層と
プラスチック繊維より軟化点の高い樹脂層とを積層した
複合フィルムに孔を開けたものである。
有孔複合フィルムの低軟化点樹脂層は通気性シートと
有孔複合フィルムとを接着させるためのものであり、接
着剤層の役割を果たすものである。たとえば、高軟化点
樹脂層のみを接着剤で通気性シートに貼り合わせもよい
が、通気性シートとの貼り合わせの効率性の点で低軟化
点樹脂層を貼り合わせることが好ましい。低軟化点樹脂
層として用いられる材料としては通気性シートのプラス
チック繊維よりも軟化点が低いものであれば特に限定さ
れないが、好ましくはポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン−酢酸ビニル共重合体またはアクリル酸エチル
−エチレン共重合体等が挙げられる。
有孔複合フィルムの高軟化点樹脂層は包装材料に耐熱
性を付与するためのものである。高軟化点樹脂層として
用いられる材料としては通気性シートのプラスチック繊
維よりも軟化点が高いものであれば特に限定されない
が、好ましくはナイロン、ポリエチレンテレレート、ポ
リビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重
合体またはポリプロピレン等が挙げられる。
上記複合フィルム形成のための低軟化点樹脂層と高軟
化点樹脂層との積層は、通常、ドライラミネート法、押
出ラミネート法または共押出ラミネート法により行われ
る。
複合フィルムの厚みは特に限定されないが切断抵抗お
よび経済性等から300μ以下が好ましく、100μ以下がさ
らに好ましい。
複合フィルムの穿孔方法は特に限定されないが、一般
には、針の突き刺しによる方法、コロナ放電またはレー
ザー光線の照射による方法が用いられる。本発明では小
孔の開孔が可能な針の突き刺しによる方法、レーザー光
線の照射による方法が好ましい。均一に多数の小さい孔
径の孔が開けられ、破断面が一定であるレーザー光の照
射による方法が特に好ましい。レーザー光の照射による
方法とは、通常、パワー密度1×10-2〜1×108W/cm2
CO2レーザー光またはネオジム:YAGレーザー光等を、所
定の孔径を有するスリットに通過させ、複合フィルムに
1×10-3〜1×10-7秒間照射し、照射部分におけるレー
ザー光の吸収、発熱により開孔するものである。
複合フィルムを開孔する場合における孔径および孔数
は通気性シートと該有孔複合フィルムを貼り合わせた包
装材料のガーレー式透気度が1〜5,000sec/100ml in2
好ましくは5〜1,000sec/100ml in2になるように調整さ
れる。具体的には孔径が10mm以下で孔数100個/m2
上、好ましくは孔径が1mm以下で孔数10,000個/m2以上
であり、開孔率(単位面積当りの開孔面積)は、0.8〜4
0%、好ましくは1〜30%である。
有孔複合フィルムと通気性シートとの貼り合わせ、ま
たは有孔複合フィルム、通気性シートと有孔フィルムま
たは不織布との貼り合わせは、何れかの2層または3層
を接着剤で貼り合わせることもできるが、熱ロールを用
いた熱プレスによって達成するのが好ましい。したがっ
て、通気性シートと有孔複合フィルムとの貼り合わせは
プラスチック繊維を抄造後乾燥し、弗素樹脂を含浸させ
ることにより添加せしめ乾燥した後、得られる通気性シ
ートを有孔複合フィルムの低軟化点樹脂層と積層しつ
つ、熱ロールで熱プレスする方法が効率的である。
有孔複合フィルム、通気性シートと有孔フィルムまた
は不織布との貼り合わせは、何れかの2層をはじめに熱
ロールで熱プレスした後、他の1層を熱ロールで熱プレ
スするか、あるいは3層を同時に熱ロールで熱プレスす
る方法が効率的である。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
実施例1 (脱酸素剤包装体の製造) 繊維長0.9〜1.3mm、平均幅0.01mmを有するポリエチレ
ン繊維の1重量%懸濁液を抄紙機に導入した。まず、金
網によりプラスチック繊維懸濁液から水を除去して紙層
を形成し、該紙層を一対のロールに挟着し1kg/cm2にて
圧縮することによりさらに脱水した。その後100℃にて
1分間乾燥し、水分0.1%以下、坪量90g/m2を有するシ
ート材料を製造した。このシート材料100重量部に対し
て、撥水撥油剤アサヒガードAG530(商品名、旭硝子
(株)製)の希釈水溶液(弗素樹脂濃度2重量%)を50
重量部含浸させた後、60℃で5分間乾燥して通気性シー
トを得た。
一方、PET(ポリエチレンテレフタレート、以下同
じ、厚み12μ)/LDPE(低密度ポリエチレン、以下同
じ、厚み40μ)からなり、パワー密度30W/cm2のCO2レー
ザー光を1×10-5秒間照射して開孔した複合フィルム
(平均孔径0.15mm、孔数1,000,000個/m2)のLDPE面と
前記通気性シートとを合わせて、温度125℃で、圧力3kg
/cm2の一対のロールに40m/minの速度で通過させ、通気
性シートと有孔複合フィルムとを貼り合わせた包装材料
を製造した。
かくして得られた包装材料は、JIS P−8117に規定さ
れた方法によるガーレー式透気度で22秒/100ml in2の値
を有していた。この包装材料を40×40mmに切断したもの
2枚を通気性シート面を対向させて合わせ、その間に鉄
粉を主剤とし、酸素吸収能力が600mlの脱酸素剤を内部
に封入するように、170℃、3秒間の熱圧により包材の
周縁部をヒートシールし脱酸素剤包装体とした。
実施例2 (食品の保存試験) 耐熱細菌Bacillus coagulanを植菌したミートボール2
00g(菌量104個/g)を、ナイロン15μ/アルミニウム箔
12μ/ポリプロピレン30μ袋に実施例1により得られた
脱酸素剤包装体と同封し、1.46kg/cm2(110℃)の蒸気
で15分間加熱殺菌した。冷却後25℃下で保存し、保存期
間中の菌数の経日変化、および食品に含有される油脂の
過酸化物価の経日変化を測定した。
結果を表1に示す。
比較例1 実施例2において、脱酸素剤包装体を用いない以外は
実施例2と同様の試験を実施した。その結果を第1表に
実施例1と併せて示す。
第1表において、比較例1の場合は保存日数21日目に
は腐敗しており、食することはできなかった。
なお、実施例2において保存日数1日以内でガスバリ
ヤー性袋内の酸素濃度は0.1%以下であった。
〔発明の効果〕 本発明の脱酸素剤包装体を用いるレトルト食品保存方
法によれば、ガスバリヤー性の袋内の酸素濃度を保存中
0.1%以下とすることができるので、耐熱細菌胞子の発
芽および増殖を抑制することができ、しかも食品中の油
脂の変化、変色、味覚の変質等もなく、長期間レトルト
食品を保存することができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】食品を脱酸素剤包装体とともにガスバリヤ
    ー性の袋に収納し密封後、90〜130℃で1〜60分間加熱
    殺菌してレトルト食品を保存する方法において、該脱酸
    素剤包装体が、通気性シートと有孔複合フィルムとを貼
    り合わせた包装材料を脱酸素剤の包装材料の一部または
    全部に使用してなる脱酸素剤包装体であって、該通気性
    シートは、プラスチック繊維を抄造したのち乾燥しさら
    に弗素樹脂を包浸させることによりプラスチック繊維10
    0重量部に対して0.1〜10重量部の割合で弗素樹脂を添加
    せしめ、しかるのち熱ロールにより加圧したシートから
    なり、該有孔複合フィルムは上記プラスチック繊維より
    低い軟化点の樹脂層と上記プラスチック繊維より高い軟
    化点の樹脂層とを積層し穿孔したフィルムからなり、か
    つ、該有孔複合フィルムの低軟化点樹脂層面と該通気性
    シートとを貼り合わせてなり、該通気性シート面を内側
    にして脱酸素剤を内部に充填し包装してなる脱酸素剤包
    装体であることを特徴とするレトルト食品の保存方法。
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