JP2549924B2 - 青果物の鮮度保持フィルム - Google Patents

青果物の鮮度保持フィルム

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JP2549924B2 JP20906289A JP20906289A JP2549924B2 JP 2549924 B2 JP2549924 B2 JP 2549924B2 JP 20906289 A JP20906289 A JP 20906289A JP 20906289 A JP20906289 A JP 20906289A JP 2549924 B2 JP2549924 B2 JP 2549924B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (a)産業上の利用分野 本発明は、青果物の包材として用いられ、その呼吸を
コントロールする青果物の鮮度保持フィルム、特に、主
として包材内の青果物の湿度や酸素濃度更に炭酸ガス濃
度をコントロールすることにより青果物の鮮度を長期間
に亙って保持させるようにした青果物の鮮度保持フィル
ムに関するものである。
(b)従来の技術 野菜や果物のような青果物は収穫の時期が限られてお
り、青果物が圃場で収穫されてから消費されるまでの時
間的経過のなかで食品としての価値は順次低下する。
事実、青果物は収穫後しばらくは呼吸をし、時間とと
もに呼吸による消耗が進み、この呼吸により、水分や炭
酸ガス等の代謝物が蓄積し、時間の経過に伴って過熱状
態となり微生物が成育しやすくなるのであり、又、この
自ら発生した炭酸ガスのために青果物の活力が低下す
る。
特に、この現象はスダチ、カボス等の緑色果皮の果実
や、モモ、ビワ、イチゴ等の痛みが早く日もちの短い果
実について顕著に現れる。
また野菜では葉菜などのように植物体から切り離すと
「しおれ現象」の出るものがあり、また、ホウレン草、
胡瓜、トマト等のように収穫後の痛みが早く日もちの短
い野菜もある。
このため、この収穫された青果物を収穫時の鮮度を維
持した状態で、できるだけ長期間に亘って保存しようと
する試みがなされている。
例えば、新鮮な果物や野菜を鮮度保持のために低温貯
蔵したり、急速凍結後その状態で貯蔵する方法であり、
今後コールドチェーンの確立と共に鮮度保持技術の実用
化は更に発展するものと思推される。つまり、この場合
は温度を低くして呼吸を抑えることにより代謝を抑えて
鮮度を長期間に亘って保持しようとするものである。
又、最近では青果物の貯蔵屋や包装内の炭酸ガス濃度
を高めるCA貯蔵、或いは酸素濃度を低下させて呼吸を抑
えるなどの新しい技術が実用化され、青果物の保存期間
を長くすることが可能となってきた。
(c)発明が解決しようとする課題 青果物を低温貯蔵すると呼吸を抑える結果鮮度を長く
保つことができる。つまり、一般に果実や野菜類などの
農産食品では温度が10℃上昇するごとに呼吸量は2.5倍
になるといわれており、また蒸散作用は湿度が低いほど
また温度が高いほど著しくなる。このため、低温保存に
より青果物の鮮度を長期間に亘って維持させようとする
ものである。
しかしながら、低温保存や凍結保存させることは農産
食品の組織を著しく損じ、従って、低温や冷凍で貯蔵し
た場合でも、色、味覚が退行し、保存後には品質がかな
り劣り新鮮時とは全く異なった食感を示す場合がある。
また、このような状態になるとそれ以後の保存性に著し
く影響して変色や異臭の発生を早めることになる。更に
野菜のなかには温度が低いと低温障害を起こすものがあ
るので注意を要するのであり、しかも野菜では果物と同
様保存中に水分の蒸散作用が起こり、これが食品価値を
低下させることも多い。
加えて、CA貯蔵では、場合により、炭酸ガス障害の問
題もあり、安易に用いることはできない。
更に、従来の保存方法は大規模で多額の費用がかかる
だけでなく、食品の流通過程や一般家庭での食品の長期
貯蔵には充分に対応できないのが実状である。
即ち、一般に、青果物は広域流通過程で小分け包装さ
れたり、スーパーマーケットで店頭に展示される前に包
装される。この包装に用いられる包装材料は青果物に外
から異物が混入することを防ぎ、また乾燥を抑え、さら
に衛生的な取扱いを可能にする。また、青果物は包装す
ることにより外観をよくして商品価値を高めることもで
きるだけでなく、内容物を表示することができ、包装は
不可欠なものとなっている。
ところで、この包装材料は、一般に、紙や板紙材等の
紙類、各種プラスチックフィルムや、該プラスチックフ
ィルムと紙や金属箔とのラミネートフィルムなどが用い
られているが、青果物の呼吸によって生成した結露水の
発生を防ぎ、青果物の鮮度を維持して香味のロスなど青
果物自身の変質、変敗、変色を抑えるという点ではほと
んど配慮がなされておらず、極めて不充分なものであ
る。
つまり、この種、包装材料では青果物の呼吸をコント
ロールする機能はほとんどなく、従って、包材内の青果
物の湿度や酸素濃度更に炭酸ガス濃度をコントロールす
ることができず、青果物の鮮度を長期間に亙って保持す
ることができないのである。従って、青果物が上述の包
装材料により包装され、保存されると、包装体内は青果
物の呼吸により生ずる水分と包装体内の水蒸気で高湿度
の状態となる。この過湿によって生じる結露水により、
青果物の痛みや、果実の糖度の低下が著しくなり、この
結露水の部分から腐敗を招く場合がある。
このため、最近では、(1)酸素濃度や炭酸ガス濃度
を制御した合成樹脂フィルムを利用したり、(2)吸水
性ポリマーを利用することが検討されている。
これらのうち、上記(1)の場合は、密封包装をする
ことによりCA効果が得られるような配慮がなされている
が、密閉包装されているために、蒸散する水分により、
逆に包装内が高湿度の状態となる。この過湿状態や、そ
の結果生ずる結露水によって、青果物の傷み、特に果物
の糖度の低下が生じ、さらには、結露水が溜まり、その
部分から青果物の腐敗をまねくことが多い。
又、上記(2)の方法としては、吸水性ポリマーを
ペレット状、ビーズ状、シート状等に成形し、紙製の袋
に入れて使用する方法、吸水性ポリマーを合成樹脂フ
ィルムと紙または不織布で挟んだ複層フィルムを包装体
内に挿入もしくは、該複層フィルムを包装体として使用
する方法、吸水性ポリマーを合成樹脂フィルム中に混
入させて包装体として使用する方法等が挙げられる。
しかし、、のように紙を使用した場合、吸水性ポ
リマーが吸水する際に、紙や不織布が吸湿し水分を保持
するため、表面が結露状態になったり、更には、紙と合
成樹脂フィルムとの接着力、或いは不織布と合成樹脂フ
ィルムとの接着力が非常に弱くなり、ついには剥離し、
吸水性ポリマーが漏れ出す問題がある。
また、紙もしくは不織布の最大孔径が大きいため、使
用される吸水性ポリマーがその表面から滲み出し、青果
物の汚損が生じ商品価値を低下するという問題がある。
また、の場合には、合成樹脂フィルム中に吸水性ポ
リマーを混入させるため、水との接触が非常に少なく、
吸水、吸湿、放湿速度が低く湿度コントロールが不充分
で結露や「しおれ現象」を防止できないなどの課題があ
る。
この様に、青果物の鮮度保持フィルムについては、酸
素濃度、炭酸ガス濃度を特定する合成樹脂フィルムを利
用したり、高湿度下におかれた結果生ずる結露水を防ぐ
手段として、吸水性ポリマーを使用し吸水機能を付与し
た包装体、もしくは包装体内に収納する方法が検討され
ているが、いずれも完全に有効ではなく、吸水ポリマー
の漏れ出しや、吸水能力が低いといった問題点を有して
いる。
本発明は、この種、青果物の包装用フィルムにおい
て、合成樹脂フィルムと特定の多孔性合成樹脂フィルム
の間にに吸水層を介在させて充分な吸水機能を発現さ
せ、更には上記合成樹脂フィルムの種類及び厚みを特定
することにより、湿度と同時に青果物に適するある一定
の酸素及び炭酸ガス濃度をもコントロールするものであ
る。
また特定の多孔性合成樹脂フィルムを使用することに
より、以下に述べる諸機能を発現する。
即ち、吸水性ポリマーの滲み出しを防ぐ。
ヒートシール性に優れる。
吸水後にも剥離せず吸水性ポリマーの漏れ出しを防
ぎ、青果物と吸水性ポリマーとの直接接触を防ぎ、この
結果、青果物の汚損が防止される。
フィルム面で結露した場合、速やかに吸水されるた
め、高湿度でも充分な吸水、吸湿効果を有し、その結
果、結露が防止される。
フィルムに水滴が生じないため、表面がサラッとし
て、青果物を濡らすことがない。
包装体内が過湿状態におかれた場合、青果物より蒸散
した水蒸気がフィルム面に水滴として付着しても速やか
に吸水され、一方、所要の湿度より低い状態、つまり乾
燥状態では、速やかに吸水層から放湿を行い、青果物の
鮮度保持に必要な湿度環境に直ちに移行し且つその環境
を維持するように機能する 本発明は、合成樹脂フィルムと多孔性合成樹脂フィル
ムの間に吸水層を介在させることにより、該多孔性合成
樹脂フィルムを介して青果物と吸水層との間で包装内で
の湿度のコントロールを行って結露水の生成を防ぐ一
方、合成樹脂フィルムと吸水層の組み合わせによって包
装内の酸素濃度と炭酸ガス濃度をコントロールし、これ
によって、青果物の呼吸を制御してその代謝を抑えるこ
とにより、特に青果物の鮮度を長期間に亘って保持する
青果物の鮮度保持フィルムを提供することを目的とす
る。そして、これによって、青果物の収穫後の保存中や
青果物の流通期間中更に家庭ないでの青果物の保存中で
その鮮度の低下を抑制するものである。
(d)課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明の青果物の鮮度保
持フィルムは以下に述べる技術的手段を講じたものであ
る。
即ち、本発明における青果物の鮮度保持フィルムは、
合成樹脂フィルムと多孔性合成樹脂フィルムの間に吸水
層を介在させた積層フィルムであって、上記多孔性合成
樹脂フィルムはその最大孔径が30μm以下としたもので
ある。
即ち、本発明の青果物の鮮度保持フィルムにおいて、
合成樹脂フィルムと吸水層の組み合わせにより、包装内
の酸素濃度及び炭酸ガス濃度を特定し、且つ吸水層と多
孔性合成樹脂フィルムとの組み合わせにより、包装内の
湿度をコントロールして結露水の生成を防ぎ、更に多孔
性合成樹脂フィルムによって青果物と吸水層の直接接触
を防ぐようにし、青果物の汚損を防止するようにしたも
のである。
本発明に用いられる合成樹脂フィルムは、合成樹脂で
形成されたものであれば特に限定されるものではなく、
単層フィルムであると2層以上の複合フィルムであると
を問うものではない。この合成樹脂フィルムは青果物の
種類や量によって選択、使用されるが、後述する吸水層
との組み合わせにより、結果として包装(袋)内の炭酸
ガス濃度が0.5〜10%、酸素濃度が18%以下、好ましく
は2〜15%となるようにコントロールするためのもので
ある。
このように、合成樹脂フィルムの炭酸ガスや酸素の濃
度をコントロールするには、一般に、温度25℃におい
て、炭酸ガス透過度が、5000ml/m2/24hr/atm以上、好ま
しくは5000〜200000ml/m2/24hr/atm、特に好ましくは、
5000〜100000ml/m2/24hr/atm、酸素透過度が、3000ml/m
2/24hr/atm以上、好ましくは3500〜250000ml/m2/24hr/a
tm、特に好ましくは4000〜20000ml/m2/24hr/atmのフィ
ルムを用いるのが望ましい。
このフィルムを製造するための合成樹脂としては、特
に限定されるものではなく、例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリスチレン、セロファン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニルアルコー
ル、塩化ビニリデン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等
が挙げられる。
この場合、この炭酸ガスや酸素の透過度は2000〜1500
0ml/m2/24hr/atmの範囲では1枚のフィルムを用い、LYS
SY社製の混合ガス透過度テスターGPM−200型によるガス
クロマトグラフ式等圧法により測定した値である。又、
15000ml/m2/24hr/atmを超える範囲では厚さを変更する
か或いはフィルムを2枚以上重ね合わせ、上記範囲にな
るように調節し、1枚のフィルムの透過度は得られた値
にフィルムの枚数を掛けて求めた値である。
しかしながら、ホウレン草等のように密封により変質
が著しく促進されるものについては、つまり包装内の酸
素濃度を空気中の酸素濃度より若干低い程度とするのが
よいような場合には、この合成樹脂フィルムとしては多
孔質の合成樹脂フィルムを用いるのが好ましい。
上記合成樹脂フィルムはその厚さが特に限定されるも
のではないが、炭酸ガスや酸素の透過性、強度、熱融着
などの加工性更に取扱い性等の観点より、5〜50μm、
特に20〜40μmとするのが好ましい。
本発明に用いられる吸水層としては、吸水性ポリマー
単独、或いは吸水性ポリマーと無機質吸水剤等からなる
吸水性組成物、で形成された吸水性の層である。この吸
水層の厚さは特に限定されるものではないが、吸水量、
更に炭酸ガスや酸素の透過度等の観点より、その坪量が
1g/m2〜150g/m2、特に5g/m2〜100g/m2とするのが望まし
い。
上記吸水性ポリマーとしては、特に水に不溶性のもの
が好ましく、また吸水能力が自重の15倍以上、好ましく
は20倍以上のものが望ましい。具体的には、特公昭49−
43395号公報に開示されている澱粉−ポリアクリロニト
リル共重合体、特公昭51−39672号公報に開示されてい
る架橋ポリアルキレンオキシド、特公昭53−13495号公
報に開示されているビニルエステル−エチレン系不飽和
カルボン酸共重合体ケン化物、特公昭54−30710号公報
に開示されている逆相懸濁重合法によって得られる自己
架橋ポリアクリル酸塩、特開昭54−20093号公報に開示
されているポリビニルアルコール系重合体と環状無水物
との反応生成物、特開昭55−84305号公報に開示されて
いるポリアクリル酸塩架橋物等が好ましい。
この吸水層は、包装内において、青果物の呼吸により
過湿状態になると水蒸気を吸収して、結露水の発生を防
いだり青果物表面の異常な漏れを防ぎ、一方、包装内が
乾燥状態になると、この吸水層が吸水、吸湿した水分を
逆に放出する能力を有し、包装内で水分の吸収と放出を
繰り返すことにより青果物に適した湿度に保持し、これ
によって、青果物の痛みや、果実の糖度の低下を防止す
るためのものである。
本発明に用いられる吸水層としては、上記吸水性ポリ
マーと無機質吸水剤等からなる吸水性組成物で形成され
た層も挙げられるが、該無機質吸水剤としては、当該吸
水層の吸湿能力を向上させたり、エチレン等のガス吸着
するものであれば特に限定されるものではないが、具体
的には、活性炭、ゼオライト、ゼオライト系多孔質物
質、クリストバライト、シリカ系多孔質物質、ケイ酸カ
ルシウム、活性アルミナ等が挙げられる。
又、この吸水層には、鮮度保持の効果を更に向上させ
るために、抗菌剤、脱臭剤、防かび剤等を吸水層全体に
対して1〜30重量%、好ましくは3〜15重量%の範囲で
含有させるのが望ましい。
又、上記吸水層には上記の合成樹脂フィルムと後述す
る多孔性合成樹脂フィルムとの接着性を向上させるため
に、所望により、ポリウレタン系の接着剤、セルロース
系の接着剤等の如き親水性の接着剤を添加するのが望ま
しい。この場合、接着剤の添加量は、吸水性ポリマー10
0重量部に対して、500重量部以下、好ましくは250重量
部以下で混合するのがよい。
本発明で使用される多孔性合成樹脂フィルムは、吸水
層と青果物との直接接触を防ぎ、且つこのフィルムを介
して包装内で湿度コントロールをおこなうと共に結露の
発生を防ぐためのものであり、その最大孔径が30μm以
下、特に青果物の場合は15μm以下のものである。最大
孔径を15μm以下とすることにより、一層吸水層から吸
水性ポリマーの滲み出しが防止されると共にフィルム強
度が向上するので望ましい。
この多孔性合成樹脂フィルムの最大孔径が30μmを超
えると、フィルム強度が著しく低下しその取り扱い中に
部分的に破れたり、この鮮度保持フィルムを用い、ヒー
トシール等で製袋する場合、シール強度が低下して剥離
が生じたり、更に吸水性ポリマーが多孔性合成樹脂フィ
ルム表面から滲み出す恐れがあるので好ましくない。
この場合において、最大孔径の測定方法は、コールタ
ー・エレクトロニクス社製のコールター・ポロメーター
によるバブルポイント法によるものである。
又、この多孔性合成樹脂フィルムはその厚さが特に限
定されるものではないが、フィルム強度、熱融着などの
加工性更に取扱い性等の観点より、200μm以下、特に2
0〜80μmとするのが好ましい。
この多孔性合成樹脂フィルムを形成するための合成樹
脂としてはフィルム化できるものであり、且つ延伸、延
伸後可溶性物質の抽出、可溶性物質の抽出等の各種方法
により最大孔径30μm以下のフィルムが得られるもので
あれば特に限定されるものではない。
また、この合成樹脂としては、特に、親水性の合成樹
脂や親水化した合成樹脂が水分や水蒸気の透過性が良好
であるので望ましい。
この多孔性合成樹脂フィルムを製造する方法として
は、特に限定されるものではないが、具体的には以下の
ものが挙げられる。
即ち、(イ)ポリオレフィレン系樹脂を溶融延伸した
後、熱処理、再延伸するものである。
(ロ)合成樹脂に可溶性の液体または固体を混入し、こ
れをフィルム化した後、混入した液体または固体を抽出
するものである。
(ハ)合成樹脂でフィルムを形成し、これを極細針で穿
孔して多孔質にするものである。
(ニ)合成樹脂に充填剤を添加し、これを溶融製膜した
後、少なくとも一軸延伸、或いは少なくとも一軸延伸後
可溶性充填剤を水や酸或いはアルカリを用いて抽出する
ものである。
これらのうち、特に上記(ニ)の場合には、生産性が
良く、しかもコストが低いことから合成樹脂としてはポ
リオレフィン樹脂が好ましい。
このポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリブタジエン等のホモポリマー、或
いはコポリマー、またはこれらのブレンドポリマーが挙
げられるが、特に、ポリプロピレン(PP)、高密度ポリ
エチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレン(L・LDP
E)が上述の観点より好ましい。
上記充填剤としては、無機及び有機の充填剤が用いら
れ、無機質充填剤としては炭酸カルシウム、タルク、ク
レー、カオリン、シリカ、珪藻土、炭酸マグネシウム、
炭酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸
カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、水酸化マ
グネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化
チタン、アルミナ、マイカ、アスベスト粉、ガラス粉、
シラスバルーン、ゼオライト、珪酸白土等が使用され、
特に炭酸カルシウム、タルク、クレー、シリカ、珪藻
土、硫酸バリウム等が好適である。
一方、有機質充填剤としては、木粉、パルプ、メラミ
ン粉末、シリコーン樹脂粉末等が挙げられる。
上記充填剤はその平均粒径が10μm以下、特に、合成
樹脂との混合性やフィルムの均質化等の観点より、0.5
〜5μmの範囲とするのが好ましく、又、その添加量
は、合成樹脂100重量部に対し、50〜300重量、好ましく
は100〜200重量部とするのが良い。
本発明の青果物の鮮度保持フィルムにおいて、その多
孔性合成樹脂フィルムはその孔径やフィルムの親水性の
度合により透湿度が特定されるが、該透湿度が100g/m2/
24hr以上であることが望ましく、100g/m2/24hr未満では
透湿度が低すぎ、青果物の種類や量によっては包装内が
透湿状態になって部分的に結露水ができる場合があるか
ら好ましくない。
ところで、この透湿度はJIS Z−0208により測定した
ものである。
本発明の青果物の鮮度保持フィルムにおいて、多孔性
合成樹脂フィルムは親水性付与剤で親水処理を施されて
いるものが吸水速度が著しく高く、鮮度を水洗後直ちに
水きりして包装してもその表面の余剰の水分は直ちに吸
収されるのであり、又、包装内の湿度コントロールが速
やかに行なわれるから好ましい。
上記親水性付与剤としてはフィルムの表面に設けられ
て当該フィルムの親水性を向上させるものであれば特に
限定されるものではなく、グリセリン、ポリグリセリ
ン、エチレングリコール、ポリエチレングリコール等の
多価アルコール類、或いは各種界面活性剤等が挙げられ
る。
上記親水性付与剤を用いて上記多孔性合成樹脂フィル
ムを親水処理する方法としては、当該親水性付与剤を多
孔性合成樹脂フィルム中に混合させる方法と、多孔性合
成樹脂フィルムの表面に親水性付与剤を塗布したり、当
該フィルムを親水性付与剤の水溶液中にディッピングす
る方法、或いはこの水溶液を上記フィルムに噴霧する方
法等が挙げられる。
本発明の青果物の鮮度保持フィルムにおいて、吸水層
を部分的に介在させることにより、吸水量や酸素更に炭
酸ガスの透過度を調整しうるので好ましい。
本発明の青果物の鮮度保持フィルムにおいて、その酸
素の透過度が2000ml/m2/24hr/atm以上、好ましくは2000
〜200000ml/m2/24hr/atm、更には2000〜15000ml/m2/24h
r/atmのものが特に望ましい。
この酸素の透過度は上述の方法で測定した。
即ち、酸素の透過度が、2000ml/m2/24hr/atm未満であ
ると、青果物の呼吸により、包装内の炭酸ガス濃度が高
くなって青果物の種類によっては炭酸ガス障害が発生す
る場合があり、一方、200000ml/m2/24hr/atmを超えると
酸素の透過性がよくて青果物の呼吸を充分に抑えること
ができず、つまり代謝を抑えることができず、青果物の
鮮度を長期間に亘って保持しえない場合があるから好ま
しくない。
ところで、ほうれん草などのように酸素濃度が空気中
の酸素濃度とほぼ等しくてよく、且つ密閉によって炭酸
ガスの悪影響を受け易いものは合成樹脂フィルムを多孔
質とし、酸素透過度が200000ml/m2/24hr/atmを超えても
良いのである。
本発明の青果物の鮮度保持フィルムを製造するには、
特殊な技術や装置を要するものではなく常法により得ら
れる。具体的には、例えば合成樹脂フィルム又は多孔性
合成樹脂フィルムのうちいずれか一方のフィルム表面
に、吸水性ポリマー、或いはこれに吸水剤や接着剤を混
合して調製した塗工液を、グラビア方式、ロールコート
方式、またはシルクスクリーン方式によって塗布した
後、合成樹脂フィルム又は多孔性合成樹脂フィルムのい
ずれか他方のフィルムを張り合わせるなどの方法が挙げ
られる。
この場合、合成樹脂フィルムと多孔性合成樹脂フィル
ムとの接着力、吸水量、吸湿能力等の観点から吸水層を
フィルムの全面或いは部分的に設けてもよいのである。
そして、本発明の青果物の鮮度保持フィルムを用いて
青果物を包装することにより、その鮮度が、後述する理
由により、長期間に亘って保持しうるのである。
(e)作用 本発明の青果物の鮮度保持フィルムは、上記構成を有
し、合成樹脂フィルムと多孔性合成樹脂フィルムの間に
吸水層を介在させることにより、該多孔性合成樹脂フィ
ルムを介して青果物と吸水層との間で包装内での湿度の
コントロールを行って結露水の生成を防ぐ一方、合成樹
脂フィルムと吸水層の組み合わせによって包装内の酸素
濃度と炭酸ガス濃度、特に酸素濃度をコントロールし、
これによって、青果物の呼吸を制御してその代謝を抑え
る作用を有するのである。
このように、青果物の呼吸を制御してその代謝を抑え
ることにより、特に青果物の鮮度を長期間に亘って保持
しうるので、青果物の収穫後の保存中や農産食品の流通
期間中、更に家庭内での青果物の保存中でのその鮮度の
低下を抑制しうる作用を有するのである。
ところで、一般に、結露水は青果物の変質、腐敗を促
進する。この理由は、明確ではないが、青果物の呼吸に
よって包装内での炭酸ガス濃度が上昇し、この炭酸ガス
が結露水に溶解し、このため結露水の水素イオン濃度が
上昇し、このプロトン(H+)が青果物の変質、腐敗を促
進するためと解される。
即ち、青果物の呼吸によって生成した炭酸ガスが結露
水に溶解し、この溶解によって生成したプロトン(H+
が青果物の表皮からその内部に入って当該内部のpHを下
げ、このため、特に青果物内部での酵母類などの微生物
の増殖を促進して青果物内部から腐敗を促進させるため
と解される。
しかしながら、本発明の青果物の鮮度保持フィルムを
包装材として用いることにより、結露水の生成が防止さ
れるのでこの点からも青果物の鮮度を長期間に亘って保
持しうるものと解される。
(f)実施例 以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。
本発明の青果物の鮮度保持フィルムの製造 以下において、(a)合成樹脂フィルム、(b)吸水
層の素材、(c)多孔性合成樹脂フィルムは次に挙げる
ものを用いた。
(a)合成樹脂フィルム 密度0.927g/cm3、MI=2.0、厚みが15μmと30μmの
ポリエチレンフィルム、更に厚みが10μmのエチレン−
酢酸ビニル(酢酸ビニル28重量%)共重合体フィルムを
用いた。
これらのフィルムの酸素、炭酸ガスの透過度は以下に
示す通りである。
ポリエチレンフィルム(厚さ15μm) 酸素透過度…14000ml/m2/24hr/atm 炭酸ガス透過度…33000ml/m2/24hr/atm ポリエチレンフィルム(厚さ30μm) 酸素透過度…6600ml/m2/24hr/atm 炭酸ガス透過度…23000ml/m2/24hr/atm 酢酸ビニル共重合体(厚さ10μm) 酸素透過度…20000ml/m2/24hr/atm 炭酸ガス透過度…60000ml/m2/24hr/atm (b)吸水層 吸水性ポリマーとして澱粉−ポリアクリル酸グラフト
共重合体(三洋化成(株)製、サンウェット IM=30
0)を用い、又、ウレタン系接着剤として、大日本イン
キ(株)製、(EPS−75A)を用いた。これを用い、以下
に述べるグラビアロールにて形成した。
(c)多孔性合成樹脂フィルム 線状低密度ポリエチレン(密度0.927g/cm3、MI=2.
0)100重量部に対して平均粒度2.5μmの硫酸バリウム1
50重量部を添加し、これを溶融製膜した後、延伸するこ
とにより、厚み30μm、透湿度1400g/m2/24hr、最大孔
径7.5μmのフィルムを得た。次いで、このフィルムの
吸水速度を向上させるため、フィルム表面に、フェノー
ル系の界面活性剤(丸菱油化(株)製、MTN−F684)10
重量%イソプロピルアルコール溶液をディッピング方式
により塗布し、親水処理を施した。かくして、本発明に
用いる多孔性合成樹脂フィルムを得た。
製造例1 上記(b)で記載したウレタン系接着剤100重量部と
吸水性ポリマー100重量部をホモミキサーにて低速で混
合し、これを、上記(a)で記載した厚さ15μmのポリ
エチレンフィルム(合成樹脂フィルム)表面に、結果と
して吸水性ポリマー量が8g/m2となるようにグラビアロ
ールにて塗布して吸水層を形成した後、該吸水層上に、
上記(c)で記載した多孔性合成樹脂フィルムを積層
し、これによって、本発明の青果物の鮮度保持フィルム
を得た。
この青果物の鮮度保持フィルムの酸素透過度は13000m
l/m2/24hr/atmであった。
製造例2 上記(b)で記載したウレタン系接着剤100重量部と
吸水性ポリマー100重量部をホモミキサーにて低速で混
合し、これを、上記(a)で記載した厚さ30μmのポリ
エチレンフィルム(合成樹脂フィルム)表面に、結果と
して吸水性ポリマー量が8g/m2となるようにグラビアロ
ールにて塗布して吸水層を形成した後、該吸水層上に、
上記(c)で記載した多孔性合成樹脂フィルムを積層
し、これによって、本発明の青果物の鮮度保持フィルム
を得た。
この青果物の鮮度保持フィルムの酸素透過度は4500ml
/m2/24hr/atmであった。
製造例3 上記(b)で記載したウレタン系接着剤100重量部と
吸水性ポリマー100重量部をホモミキサーにて低速で混
合し、これを、上記(a)で記載した厚さ10μmのエチ
レン−酢酸ビニル共重合体フィルム(合成樹脂フィル
ム)表面に、結果として吸水性ポリマー量が8g/m2とな
るようにグラビアロールにて塗布して吸水層を形成した
後、該吸水層上に、上記(c)で記載した多孔性合成樹
脂フィルムを積層し、これによって、本発明の青果物の
鮮度保持フィルムを得た。
この青果物の鮮度保持フィルムの酸素透過度は18000m
l/m2/24hr/atmであった。
実施例1 製造例1で得た鮮度保持フィルムと上記(a)の厚さ
30μmのポリエチレンフィルムを、それぞれ縦40cm、横
30cmの長方形に切断し、この鮮度保持フィルム片におい
て、(c)多孔性合成樹脂フィルム側と30μmのポリエ
チレンフィルム片を重ね合わせ、その三周縁部をヒート
シールすることにより、一方端を解放した包装袋を得
た。
この包装袋にカボス1.5kgを入れ、温度2℃に貯蔵
し、経時的変化を観察した。
4ヶ月後、および5ヶ月後の健全果率、炭酸ガス濃
度、酸素ガス濃度を第1表に示す。
実施例2 製造例2で得た鮮度保持フィルムと上記(a)の厚さ
30μmのポリエチレンフィルムを、それぞれ縦40cm、横
30cmの長方形に切断し、この鮮度保持フィルム片におい
て、(c)多孔性合成樹脂フィルム側と30μmのポリエ
チレンフィルム片を重ね合わせ、その三周縁部をヒート
シールすることにより、一方端を解放した包装袋を得
た。
この包装袋にカボス1.5kgを入れ、温度2℃に貯蔵
し、経時的変化を観察した。
4ヶ月後、および5ヶ月後の健全果率、炭酸ガス濃
度、酸素ガス濃度を第1表に示す。
実施例3 製造例3で得た鮮度保持フィルムと上記(a)の厚さ
30μmのポリエチレンフィルムを、それぞれ縦40cm、横
30cmの長方形に切断し、この鮮度保持フィルム片におい
て、(c)多孔性合成樹脂フィルム側と30μmのポリエ
チレンフィルム片を重ね合わせ、その三周縁部をヒート
シールすることにより、一方端を解放した包装袋を得
た。
この包装袋にカボス1.5kgを入れ、温度2℃に貯蔵
し、経時的変化を観察した。
4ヶ月後、および5ヶ月後の健全果率、炭酸ガス濃
度、酸素ガス濃度を第1表に示す。
比較例1 上記(a)で記載した厚さ30μmのポリエチレンフィ
ルム(合成樹脂フィルム)のみで包装袋を作成し、実施
例1と同様の試験を行った。
その結果を第1表に示す。
比較例2 比較例1で得た包装袋内に、市販品ノイパロン(積水
樹脂(株)製)を敷設し、実施例1と同様の試験を行っ
た。
その結果を第1表に示す。
実施例4 ほうれん草128gを水洗し、これを単に上下に振って水
切りした後、製造例2で得た鮮度保持フィルムでラッパ
状に包装し、温度5℃で10日間保存したところ、結露水
は全く認められず、しかも、しおれ、色変、乾燥等の異
常は全く認められなかった。
比較例3 上記で記載した厚さ30μmのポリエチレンフィルムを
用い、実施例4と同様の試験を行ったところ、保存7日
後には包装材の内面に結露水が多数箇所で発生し、部分
的にしおれや色変が生じ、商品価値が著しく低下してい
ることが認められた。
実施例5 人参673gを水洗し、これを単に上下に振って水切りし
た後、製造例2で得た鮮度保持フィルムで形成した2.5l
の包装袋に封入し、温度20℃で1ヶ月間保存したとこ
ろ、結露水は全く認められず、しかも、色変、乾燥等の
異常は全く認められなかった。
比較例4 上記で記載した厚さ30μmのポリエチレンフィルムを
用い、実施例5と同様の試験を行ったところ、保存1ヶ
月後には包装袋の内面に結露水が多数箇所で発生し、人
参の一部にはその首の分的にかびのようなものが生え、
しかも部分的に色変が生じ、商品価値が著しく低下して
いることが認められた。
実施例6 製造例2で得た鮮度保持フィルムを段ボール箱(280m
m×370mm×118.5mm)に内貼りした。
グリーンアスパラガス6kgを水洗し、これを単に上下
に振って水きりした後、上記鮮度保持フィルムを内貼り
した段ボール箱に詰め、温度20℃で北海道から東京まで
輸送した。その輸送期間は2日であった。
その結果を第2表に示す。
比較例5 グリーンアスパラガス6kgを水洗し、これを単に上下
に振って水きりした後、上記鮮度保持フィルムを内貼り
していない一般の段ボール箱(280mm×370mm×118.5m
m)に詰め、温度20℃で北海道から東京まで輸送した。
その輸送期間は2日であった。
その結果を第2表に示す。
以上の結果より、本発明の青果物の鮮度保持フィルム
は、包装内の湿度を一定に保持したり、酸素濃度や炭酸
ガス濃度をコントロールして青果物の呼吸を抑え、その
結果、青果物の鮮度を保持した状態で長期間に亙って保
存できることが認められる。
(g)発明の効果 本発明の青果物の鮮度保持フィルムは、合成樹脂フィ
ルムと多孔性合成樹脂フィルムの間に吸水層を介在させ
ているので、結露水の生成を防ぐ一方、合成樹脂フィル
ムと吸水層の組み合わせによって包装内の酸素濃度と炭
酸ガス濃度、特に酸素濃度をコントロールし、これによ
って、青果物の呼吸を制御してその代謝を抑えることが
できる上、結露水の発生を防ぎ、しかも包装内の湿度コ
ントロールも迅速に行うのであり、これらの相乗効果に
より、青果物の鮮度を長期間に亘って保持しうるのであ
る。
又、青果物の収穫後の保存中や青果物の流通期間中更
に家庭内での青果物の保存中でのその鮮度の低下を抑制
しうるので極めて有用である。
更に、最大孔径が30μm以下の多孔性合成樹脂フィル
ムを用いることにより、青果物と吸水層との直接接触を
阻止して青果物の汚損を防止し、しかも吸水層から吸水
性ポリマーがしみ出すのを防止する効果を有するのであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 7417−4B A23B 7/148 (72)発明者 宮下 永二 東京都中央区築地2丁目7番12号 フェ リック株式会社内

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】青果物の鮮度を保持するために用いる包装
    用フィルムにおいて、該包装用フィルムが合成樹脂フィ
    ルムと多孔性合成樹脂フィルムの間に吸水層を介在させ
    た積層フィルムであって、上記多孔性合成樹脂フィルム
    はその最大孔径が30μm以下であることを特徴とする青
    果物の鮮度保持フィルム。
  2. 【請求項2】多孔性合成樹脂フィルムは透湿度が100g/m
    2/24hr以上である請求項1記載の青果物の鮮度保持フィ
    ルム。
  3. 【請求項3】多孔性合成樹脂フィルムは親水性付与剤で
    親水処理を施されている請求項1又は2記載の青果物の
    鮮度保持フィルム。
  4. 【請求項4】吸水層が部分的に介在されている請求項1
    ないし3のいずれかに記載の青果物の鮮度保持フィル
    ム。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかに記載の青果
    物の鮮度保持フィルムにおいて、その酸素の透過度が20
    00ml/m2/24hr/atm以上である青果物の鮮度保持フィル
    ム。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の青果物の鮮度保持フィル
    ムにおいて、その酸素の透過度が2000〜200000ml/m2/24
    hr/atmである青果物の鮮度保持フィルム。
  7. 【請求項7】請求項1ないし4のいずれかに記載の青果
    物の鮮度保持フィルムにおいて、その酸素の透過度が20
    00〜15000ml/m2/24hr/atmである青果物の鮮度保持フィ
    ルム。
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