JP2528572Y2 - 湿式多板摩擦係合装置 - Google Patents

湿式多板摩擦係合装置

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JP2528572Y2
JP2528572Y2 JP12627490U JP12627490U JP2528572Y2 JP 2528572 Y2 JP2528572 Y2 JP 2528572Y2 JP 12627490 U JP12627490 U JP 12627490U JP 12627490 U JP12627490 U JP 12627490U JP 2528572 Y2 JP2528572 Y2 JP 2528572Y2
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達朗 三好
栄記 梅澤
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エヌエスケー・ワーナー株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は湿式多板クラッチや湿式多板ブレーキなど
の湿式多板摩擦係合装置に関し、4輪駆動車のトランス
ファーの摩擦クラッチなど連続滑り状態で使用される装
置にも利用できるものである。
従来の技術と解決すべき課題 湿式多板摩擦係合装置としては、例えば第1図に示す
ような装置がある。
図において、6はインプットシャフト、5はクラッチ
ギヤであって、駆動側部材を構成し、51はクラッチギヤ
に形成されたスプライン部、7は押圧用ピストンを示
す。
又4は受動側部材としてのクラッチドラムであって、
41はそのスプライン部である。
1はスプライン部41に嵌合された受動板、2はスプラ
イン部51に嵌合された駆動板、3はプレッシャプレート
である。従来の装置では第3図(b)に示すように駆動
板2は鋼板9′の両側に湿式摩擦材8が張られており、
受動板1は鋼板9からのみ構成されている。
ところで、現在クラッチ板に求められている特性は非
常にきびしいものであって、(1)耐熱、耐久性(2)
高容量(3)低フリクション(引きずりトルクが小)
(4)作動ショックの低減の各条件を成立させなければ
ならない。
そこで受動板1の熱の流れを示す第3図(a)及び側
面図で示す第3図(b)について説明すると、受動板1
はクラッチドラム4のスプライン部41と係合しており、
装置が締結状態の時湿式摩擦材8と受動板1との摩擦熱
はスプライン歯91の端部eから矢印αで示す如くクラッ
チドラム内側のスプライン部41の端面fに伝導される。
又ピストン7側(第1図)及びプレッシャープレート3
側の受動板1は熱容量が大きいため表面温度は低いが、
中央部程摩擦熱が蓄積されるため表面温度が高くなる。
ここで湿式摩擦材8及び湿式摩擦材8と鋼板9′間の接
着剤は熱伝達率が小さいため、駆動板2の鋼板9′は熱
伝導にほとんど寄与しない。従って湿式摩擦材8の一面
当りの受動板1の熱容量をいかに大きく設定できるかが
表面温度を下げる手法となり耐熱、耐久性向上のポイン
トとなる。
このように従来の湿式多板摩擦係合装置にあっては受
動板1の表面温度は熱伝導の問題から位置によって大き
く異なり、湿式摩擦材8の部分的な焼損、及び受動板1
にヒートスポット(熱による部分的な変態)が発生し、
湿式摩擦材8の異常摩耗、ハクリの発生原因となり耐久
性を悪化させるという欠点を免れなかった。
課題を解決するための手段 この考案は前記のような問題点を解決するために、受
動板と駆動板は鋼板のみで構成し、受動板と駆動板の間
にスプラインに嵌合されていない独立の摩擦板が存在す
るように構成したものである。
作用 第2図にこの考案の多板摩擦係合装置の説明図を示
し、受動板1は鋼板9からなり外周にスプライン歯91を
有している。駆動板2も鋼板9′からなり、内周にスプ
ライン歯91′を有している。そして受動板1と駆動板2
との間にスプラインと嵌合しない独立の摩擦板10が存在
する。第3図(c)は受動板1の熱の流れの説明図、
(d)は駆動板2の熱の流れの説明図、(e)は側面図
であって、駆動板2の鋼板9′と摩擦板10とが分離、独
立していることにより鋼板9′も摩擦熱の伝導径路とし
て利用することができる。第3図(c)は摩擦熱が矢印
βで示す如く受動板1のスプライン歯91からクラッチド
ラム4のスプライン部4に流れるところを示している。
又、(d),(e)は摩擦熱が摩擦板10から駆動板2へ
も流れ、やはり矢印βで示すように、駆動板2のスプラ
イン歯91′の端面e′からクラッチギヤ5のスプライン
部51の端面f′の方に流れるところを示している。
第4図は締結時の温度上昇の状態を示す説明図で
(a)は従来の装置の断面図、(b)はその温度上昇の
状態を示し、摩擦板8ならびに摩擦板8と駆動板2の鋼
板9′との接着剤は熱伝達率が小さいため、受動板1と
摩擦板8の間の摩擦熱は駆動板2の鋼板9′には逃げな
いため受動板1側の温度上昇は駆動板2に比して大きく
なり、温度分布は均等にならない。(c)はこの考案の
側断面を示し、前記の如く摩擦熱は受動板1にも駆動板
2にも流れるので、温度分布は均一に近くなることを
(d)で模式的に示している。
実施例 第5図ないし第16図は摩擦板10の各種の実施例を示
し、各図とも(a)は側断面図、(b)は(a)のX−
X断面図を示す。
第5図に示す例では摩擦板10は湿式摩擦材8の間にコ
アプレート11があり、摩擦板10の剛性を高めている。
第6図の例ではコアプレート11は湿式摩擦材8より突き
出していて摩擦材保護を高めている。又コアプレート11
に切欠き12を設けて積極的に摩擦材8に潤滑油の供給を
させるもので、切欠き12の形状は任意でよい。
第7図に示す例ではコアプレート11に貫通孔15があけ
られており、湿式摩擦材8の内部の潤滑油の流れや保持
性を良くしている。この孔15内には、第7図のように摩
擦材8が存在していてもよく、又空間にしてもよい。
第8図に示す例では湿式摩擦材8の内、外周に環状の
保護部分13が設けられ、摩擦板10の剛性を高め又スプラ
イン部からの保護性を高めている。尚この保護部分13は
摩擦材8とは別の硬質材の場合もあり、又摩擦材8の密
度を部分的に高めて硬くする場合もある。
第9図は第8図の変形であって、保護部分13が部分的
に設定されている。
第10図と第11図は、湿式摩擦材からなる摩擦板10が平
板でなく、夫々逆台形型とか、中ふくらみ型などをして
いて、引きずりトルクの低減を目的としている。
第12図の例では、摩擦板10の内、外周を特性が異なる
別々の湿式摩擦材8,8′で構成してある。例えば外周側
を摩擦係数の低い湿式摩擦材、内周側を耐面圧強度の高
い湿式摩擦材とすることなどで、バランスのとれた特性
の摩擦板となる。
第13図に示された例ではコアプレートに当る部分を特
性の異なる湿式摩擦材8′とすることで疲労寿命、耐久
性を向上することができる。例えばコア部に潤滑油透過
率の高い摩擦材8′とすることで両面の摩擦材に内部か
ら潤滑油を供給でき、耐熱、耐久性が向上する。
第14図の例では、摩擦材8の表面に油溝14をつけ耐
熱、耐久性を高めている。図では溝に平行に設けられて
いるが。
第15図に示されたものは、第14図に示されたものに内
部貫通孔15もしくは溝が設けられているもので、耐熱、
耐久性を一層高めているものである。
第16図に示されたものは、孔16が第14図の場合のよう
に貫通しておらず、非貫通孔もしくは溝となっている例
である。
効果 この考案は前記の如き構成であって、摩擦板をスプラ
インと嵌合させずに、受動板及び駆動板と独立させて設
けてあるので、摩擦熱は受動板と駆動板の両方に流れて
温度上昇を均一化させ、湿式摩擦剤の耐熱、耐久性の向
上とを両立させることができた。
さらに摩擦板が受動板、駆動板から独立しているの
で、従来の装置より引きずりトルクが発生しにくく、低
フリクション効果をも得ることができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は湿式多板摩擦係合装置の構成の説明図、第2図
はこの考案の多板摩擦装置の構成の説明図、第3図
(a)は受動板における熱の流れの説明図、第3図
(b)は従来の装置の側断面による説明図、第3図
(c)(d)はこの考案の装置の熱の流れの説明図、第
3図(e)はこの考案の装置の側断面による説明図、第
4図(a)〜(d)は従来装置とこの考案の装置との温
度上昇の比較図、第5図〜第16図は摩擦板の構成の種々
の実施例を示す図であって、各図とも(a)は側断面
図、(b)は(a)のX−X方向断面図を示している。 符号の説明 1……受動板、2……駆動板 3……プレッシャープレート 4……クラッチドラム、41……スプライン部 5……クラッチギヤ、51……スプライン部 6……インプットシャフト 7……ピストン、8,8′……湿式摩擦材 9,9′……鋼板、91,91′……スプライン歯 10……独立摩擦板

Claims (8)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動側部材と受動側部材に夫々スプライン
    係合されている駆動板と受動板は鋼板のみによって形成
    されており、駆動板と受動板の間に、スプラインに嵌合
    されていない独立した摩擦板が存在することを特徴とす
    る湿式多板摩擦係合装置。
  2. 【請求項2】前記の摩擦板は薄い鋼板もしくは樹脂等の
    両面に湿式摩擦材を接着した構成であることを特徴とす
    る前記請求項(1)項記載の湿式多板摩擦係合装置。
  3. 【請求項3】前記の摩擦板は湿式摩擦材のみからなるこ
    とを特徴とする前記請求項(1)項記載の湿式多板摩擦
    係合装置。
  4. 【請求項4】前記の摩擦板は、湿式摩擦材の内周、外周
    部を、環状、もしくは部分的に、金属、樹脂、又は高密
    度加工部分等によって保護されていることを特徴とする
    前記請求項(1)項記載の湿式多板摩擦係合装置。
  5. 【請求項5】前記の摩擦板は断面形状が平板でないこと
    を特徴とする前記請求項(1)項記載の湿式多板摩擦係
    合装置。
  6. 【請求項6】前記の摩擦板は特性の異なる2種類以上の
    湿式摩擦材から構成されていることを特徴とする前記請
    求項(1)項記載の湿式多板摩擦係合装置。
  7. 【請求項7】前記の摩擦板は表面に油溝を有するととも
    に、内部に潤滑用の孔が存在することを特徴とする前記
    請求項(1)項記載の湿式多板摩擦係合装置。
  8. 【請求項8】前記の請求項(2)項の摩擦板内部の薄い
    鋼板に湿式摩擦材潤滑用の孔もしくは切欠きが存在する
    ことを特徴とする湿式多板摩擦係合装置。
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