JP2528284Y2 - チップ部品整列機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、チップ部品の外観選別等を行なうためにチ
ップ部品を回転円板上に間隔をあけて配列し連続搬送す
る際、チップ部品の位置と向きを修正するのに用いるチ
ップ部品整列機構に関する。

（従来の技術） 従来の外観選別装置等においてチップ部品を順次１個
ずつ搬送する機構は、直線状のチップ搬送路を用いた間
欠搬送方式となっている。この場合、チップ部品の位置
や向きを修正するために直線状の単純な整列ガイドを設
け、チップ部品を通過せしめることによってチップ部品
を整列させ得る。

（考案が解決しようとする課題） ところで、チップ部品を連続回転する円板に載置して
移送するような円周状の移送経路を用いるチップ部品の
搬送機構の場合、チップ部品を搬送途中で整列させるに
は、従来のような単純な整列ガイドを設ける手段では対
応できない嫌いがあった。

本考案は、上記の点に鑑み、チップ部品を連続回転円
板に載置状態で搬送する際、チップ部品を容易に整列さ
せることができ、構造が簡単なチップ部品整列機構を提
供しようとするものである。

（課題を解決するための手段） 本考案のチップ部品整列機構は、回転軸に連結された
円板形状の整列ローターを、連続回転円板の周縁寄り部
分の上面に極めて近接させて設け、かつ前記連続回転円
板の外周側に位置する前記整列ローターの円周面は前記
連続回転円板上に載置されたチップ部品の円周状の移送
経路に接しており、前記整列ローターを前記連続回転円
板と同一方向に回転させ、かつ前記整列ローターの円周
面の速度を前記連続回転円板上のチップ部品の移送速度
に略等しくし、前記整列ローターの円周面に接触したチ
ップ部品の位置を当該円周面に沿った位置とし、当該チ
ップ部品の姿勢を前記連続回転円板の接線に平行な向き
に整列する構成としている。

（作用） 本考案のチップ部品整列機構では、チップ部品をチッ
プ部品フィーダー等から連続回転円板に順次供給して次
の処理工程に搬送する際、前記連続回転円板の周縁寄り
部分の上面に近接して同一方向に回転する整列ローター
を設け、該整列ロータの外周速度とチップ部品の移送速
度をほぼ同じにすることにより、連続回転円板の回転に
伴って移動してきたチップ部品の位置や向きが正確でな
くても、整列ロータに接触して通過する際に位置や向き
が修正される。すなわち、前記整列ローターの外周面で
ある円周面に接触したチップ部品の位置を当該円周面に
沿った位置とし、当該チップ部品の姿勢を前記連続回転
円板の接線に平行な向きに整列することができる。この
結果、チップ部品を停止することなく円滑に整列して搬
送でき、チップ部品を次の処理工程に向けて能率良く搬
送できる。

（実施例） 以下、本考案に係るチップ部品整列機構の実施例を図
面に従って説明する。

第１図乃至第３図において、チップ部品供給機構（図
示せず）によってチップ部品１が順次一定の速度で連続
回転している連続回転円板２の周縁寄りの円板上に一定
の間隔で供給、載置されている。整列ローター３は、回
転円板２上に載置状態で搬送されてきたチップ部品１の
位置や向きを修正する円板形状のものであり、第２図の
如く回転円板２の周縁寄り部分の上面に極めて近接した
水平状態で回転軸４により連結支持されている。回転円
板２の回転方向は第１図矢印Ｊで示され、整列ローター
３の回転方向も同じ向きで矢印Ｋで示される。回転円板
２の外周側に位置する整列ローター３の円周面（外周
面）はチップ部品１が移送されてくる円周状の軌道（移
送経路）と接している。また、整列ローター３の外周面
の速度と回転円板２のチップ部品が載置されている軌道
の移動速度つまりチップ部品の移送速度はほぼ等しくし
てある。

次に実施例の動作説明を行う。前記回転円板２の回転
によって搬送されてきたチップ部品１は、回転円板２上
面に供給された際に必ずしも正しい位置及び向き（姿
勢）で載置されているとは限らない。チップ部品１が次
々と整列ローター３付近を通過しようとする際、第３図
の如く位置Ｐにて姿勢がずれたチップ部品１は整列ロー
ター３と接触する。この場合、チップ部品１は回転円板
２の接線方向へ速度V1（V1:円板によるチップ部品の移
動速度）で移動しようとするが、整列ローター３と接触
しているのでチップ部品１は、該整列ローター３の外周
接線方向の速度V2と前記速度V1間の相対速度V3により整
列ローター３の法線方向の力Ｆを受ける。従って、チッ
プ部品１はこの力Ｆにより位置及び姿勢のずれの修正を
受け、位置Ｑのチップ部品１のように位置と向きが整列
ローター３の外周面に沿いかつ回転円板２の接線に平行
な姿勢に整えられ、さらに前進して整列ローター３から
離れ、回転円板２によって正しい姿勢で搬送される。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案のチップ部品整列機構に
よれば、整列ローターを設けたことにより、連続回転円
板上に載置された状態で移動してきたチップ部品の位置
や向きが正確でなくても、整列ローターを通過する際に
修正することによって従来のようなガイドなどを用いず
に容易にチップ部品を前記連続回転円板の接線に平行な
向きの姿勢に整列して搬送することができる。また、チ
ップ部品の搬送は連続的に継続するため、高速で多くの
チップ部品を処理でき、構造も簡単な利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るチップ部品整列機構の実施例を示
す平面図、第２図は同断面図、第３図は同部分拡大平面
図である。 １…チップ部品、２…連続回転円板、３…整列ロータ
ー。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】回転軸に連結された円板形状の整列ロータ
   ーを、連続回転円板の周縁寄り部分の上面に極めて近接
   させて設け、かつ前記連続回転円板の外周側に位置する
   前記整列ローターの円周面は前記連続回転円板上に載置
   されたチップ部品の円周状の移送経路に接しており、前
   記整列ローターを前記連続回転円板と同一方向に回転さ
   せ、かつ前記整列ローターの円周面の速度を前記連続回
   転円板上のチップ部品の移送速度に略等しくし、前記整
   列ローターの円周面に接触したチップ部品の位置を当該
   円周面に沿った位置とし、当該チップ部品の姿勢を前記
   連続回転円板の接線に平行な向きに整列することを特徴
   とするチップ部品整列機構。