JP2527200Y2 - 万能吊り具 - Google Patents

万能吊り具

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JP2527200Y2
JP2527200Y2 JP1989057279U JP5727989U JP2527200Y2 JP 2527200 Y2 JP2527200 Y2 JP 2527200Y2 JP 1989057279 U JP1989057279 U JP 1989057279U JP 5727989 U JP5727989 U JP 5727989U JP 2527200 Y2 JP2527200 Y2 JP 2527200Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、あらゆる産業分野において、製品、部品、
装置、機械部材、構成材などを吊り上げ、所望の場所に
運搬する揚重吊具に係り、特に玉掛け作業者など人手を
必要としない部材の運搬に適した万能吊り具に関する。
〔従来の技術〕
周知の通り、各種のクレーンを用いて荷物を運搬する
場合、通常該荷物に人手によりワイヤーロープを掛け、
次いでクレーンのフックに該ワイヤーロープの吊輪部分
を掛けて吊り上げる手段が採用されているが、近時省力
化と作業の効率化や安全性を高める目的で、ワイヤーロ
ープを荷物に掛け外しする作業いわゆる玉掛け作業を、
クレーンの運転者のみで遠隔制御により実施することを
可能とする揚重吊具が、例えば実開昭62−186880号公報
に提案されている。
この揚重吊具を第8図に示すが、図に示すように該揚
重吊具10は、クレーンフック11に掛け外し自在な1対の
リングワイヤロープ12、13と、頭部に備えた取付金具14
を介して前記クレーンフック11に着脱自在に垂設される
支持桿体15と、該支持桿体15に回動自在に支持された対
となる翼形摺動支持アーム16、17と、前記支持桿体15と
該翼形摺動支持アーム16、17間に設けられた対となる作
業シリンダー18、19及びリンク金具20、21とからなる開
閉案内装置22と、前記作動シリンダー18、19を開閉自在
に作動する図示しない遠隔制御作動装置とから構成され
ていた。そして、該揚重吊具10を使用する場合には開閉
案内装置22を操作して前記支持アーム16、17を開き、該
支持アーム16、17の端部からリングワイヤ12、13を吊り
下げて、先端部をそれぞれ開き角度自在に案内し、吊り
荷22aの両端から前記リングワイヤロープ12、13を嵌着
させ、作業者による玉掛け作業を必要としないで、前記
吊り荷22aを吊下するようにしていた。
〔考案が解決しようとする問題点〕
前記揚重吊具は、前述のようにリングワイヤーロープ
12、13にのみ、荷重がかかり、翼形摺動支持アーム16、
17や開閉案内装置22には荷重負担がないので、装置とし
て強度的にあまり高い部材を用いる必要が無く、経済的
な設計が可能で有り、更に装置が従来の吊具に比して操
作しやすく、クレーンフックへの掛け換えなども簡単で
作業性に富むが、リングワイヤーロープ12、13の端部の
玉掛け部のリングの形状は一定である為、多種類の部材
を玉掛けできず、また搬送しようとする吊り荷の種類に
よっては、リングワイヤーロープの玉掛け部に内向きに
吊り荷重の分力が働き、玉掛け部が内に戻ってくるのを
防止する為に、前記リングワイヤーロープ12、13を該吊
り荷の端部に掛止させる為に人手がいる場合があるとい
う問題点があった。
本考案はこのような事情に鑑みてなされたものであ
り、長尺物を含む各種の吊り荷の運搬において作業者を
必要とすることなく、玉掛けを迅速に行い能率的な運搬
を可能とする万能吊り具を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
前記目的に沿う請求項1記載の万能吊り具は、(1)
中央部にクレーンフック用吊り金具が設けられて、左右
両側には対となるロープ掛止部が設けられたビームと、
前記ビームの両側部にベアリングを介して回動自在に設
けられた左右の支持軸と、該左右の支持軸にその一端が
それぞれ取付けられた左右一対の支持アームと、前記左
右の支持軸をそれぞれ回動駆動する対となるアクチュエ
ータ及び該対となるアクチュエータの同調装置と、前記
左右一対の支持アームの前後にそれぞれの基端が回動可
能に軸着されて、前後方向に開閉するワイヤロープ案内
アームと、前記左右一対の支持アームに取付けられたエ
アシリンダーを有しリンク部材を介して前記前後のワイ
ヤロープ案内アームを対称に開閉駆動する拡縮手段と、
前記左右の支持軸の両側外側で前記支持アームの取付け
方向とは反対側に、バランスウエイト装置ロッドを介し
て取付けられたバランスウエイトと、前記ビームの左右
両側の対となるロープ掛止部にその上端が懸垂され、左
右の拡縮する前記ワイヤロープ案内アームにそれぞれ支
持される対となるワイヤロープとを有し、しかも、前記
左右の支持軸は、前記それぞれのバランスウエイトが前
記ビームより下位置になるまで回動し、更に前記ビーム
の下部には吊り下げフックが設けられている。
また、請求項2記載の万能吊り具は、中央部にクレー
ンフック用吊り金具が設けられて、左右両側には対とな
るロープ掛止部が設けられたビームと、前記ビームの両
側部にベアリングを介して回動自在に設けられた左右の
支持軸と、該左右の支持軸にその一端がそれぞれ取付け
られた左右一対の支持アームと、前記左右の支持軸をそ
れぞれ回動駆動する対となるアクチュエータ及び該対と
なるアクチュエータの同調装置と、前記左右一対の支持
アームの前後にそれぞれの基端が回動可能に軸着され
て、前後方向に開閉するワイヤロープ案内アームと、前
記左右一対の支持アームに取付けられた伸縮するガイド
筒及び該ガイド筒内に収納された圧縮バネを有しリンク
部材を介して前記前後のワイヤロープ案内アームを対称
に開方向に付勢する拡大手段と、前記左右の支持軸の両
側外側で前記支持アームの取付け方向とは反対側に、バ
ランスウエイト装置ロッドを介して取付けられたバラン
スウエイトと、前記ビームの左右両側の対となるロープ
掛止部にその上端が懸垂され、左右の拡縮する前記ワイ
ヤロープ案内アームにそれぞれ支持される対となるワイ
ヤロープとを有し、しかも、前記左右の支持軸は、前記
それぞれのバランスウエイトが前記ビームより下位置に
なるまで回動し、更に前記ビームの下部には吊り下げフ
ックが設けられている。
そして、請求項3記載の万能吊り具は、請求項1又は
2記載の万能吊り具において、前記ワイヤーロープの下
端には吊り荷の端部を長さ方向に掛止する端部当接ワイ
ヤあるいは端部当接チェーンが設けられている。
〔作用〕
請求項1記載の万能吊り具は、ビームの頂部にクレー
ンフック用吊金具を備え両側にロープ掛止部を設けると
共に、左右に回動する支持アームを設け、該それぞれの
支持アームにエアシリンダーによって拡縮するワイヤー
ロープ案内アームを有しているので、吊り荷の長さに対
応してワイヤーロープの左右間隔を広げ、更には吊り荷
の両端又は吊り荷に設けられた吊り金具に対応するよう
ワイヤーロープを拡げることができる。
そして、前記左右の支持アームには該支持アームを駆
動するアクチュエータが設けられて、しかも該支持アー
ムには該支持アームを同時に回動すべき同調装置が設け
られているので、仮にそれぞれの支持アームを別々のエ
アによって駆動されるアクチュエータを接続しても、例
えば、該アクチュエータを一個のバルブで同時に制御で
きることになり、更には単独のアクチュエータによって
左右の支持アームを動作させることが可能となる。
この場合、最も簡単な該万能吊り具の使用方法は、ク
ッション性のあるエアシリンダーを最大限に拡げて吊り
荷の下部にワイヤをくぐらせるか、又は吊り荷に設けら
れた吊金具下にワイヤーを位置させてそのままクレーン
を巻き上げれば、吊り荷の吊り上げに伴って荷重がかか
ってロッドがエアシリンダー内に押し込まれるので、自
動的にワイヤーロープ案内アーム間の幅が吊り荷を安定
して吊下できる幅まで挟まり、そのまま所定位置まで移
動させることができる。
また、ワイヤーロープ案内アームの拡縮は、ワイヤー
ロープ案内アーム間に配置されたエアシリンダーとリン
ク部材とを有する拡縮手段により、アーム間の中線を中
心に対称に行われるので、吊り荷の吊下位置を、常時、
ビームの真下として安定的に吊下移動させることができ
る。
特に、拡縮手段にエアシリンダーを使用しているの
で、任意の位置でワイヤロープ案内アームを止めること
ができ、これによって吊り荷に応じた幅にワイヤロープ
を拡げて狭い場所でも玉掛け作業ができる。
また、支持軸にはバランスウエイト装置ロッドを介し
てバランスウエイトが設けられているので、これによっ
て支持アーム及びワイヤロープ案内アーム等の荷重を打
ち消すことができ、これによって支持アームの回動が極
めて容易となり、更に支持アームを無理なく跳ね上げる
こともできる。
そして、前記左右の支持軸は前記それぞれのバランス
ウエイトが前記ビームより下位置になるまで回動し、し
かもバランスウエイト装置ロッドは支持アームより十分
短くなって、更にビームの下部には吊り下げフックが設
けられているので、アクチュエータを駆動して前記支持
アームを上部に跳ね上げた状態で、前記ビームの下部に
取付けられている吊り下げフックを用いて、下部に配置
された荷を吊ることができる。従って、該万能吊り具を
使用しない場合でも、取り外しの必要がなく吊り荷作業
を行える。
そして、請求項2記載の万能吊り具においては、前記
エアシリンダーの代わりにワイヤロープ案内アームを開
く方向に付勢する圧縮バネを用いたバネ式の駆動手段を
設けているので、これによって装置が簡単となり、吊り
荷をかけクレーンを巻き上げると吊り荷の自重によって
ワイヤロープ案内アームが所定の位置まで閉じることに
なり、その他の作用においては、請求項1記載の万能吊
り具と同様である。
また、請求項3記載の万能吊り具においては、吊り荷
の長さ方向に掛止する端部当接ワイヤあるいはチェーン
が設けられているので、吊り荷に当接する部分のワイヤ
あるいはチェーンの内側への移動を防止することがで
き、その他の作用については対応する請求項1又は2記
載の万能吊り具と同様である。
〔実施例〕
続いて、添付した図面を参照しつつ、本考案を具体化
した実施例につき説明し、本考案の理解に供する。
ここに、第1図は本考案の第1の実施例に係る万能吊
り具の正面図、第2図は第1図における矢視A−A断面
図、第3図は支持アームを開いた状態の平断面図、第4
図は第1図における矢視B−B断面図、第5図は前記万
能吊り具におけるワイヤーロープ案内アームが取付けら
れた支持アーム回りの部分断面図、第6図は本考案の第
2の実施例に係る万能吊り具の側断面図、第7図は本考
案の第3の実施例に係る万能吊り具の正面図である。
第1図〜第5図に示すように第1の実施例に係る万能
吊り具23は、中央部にクレーンフック用吊り金具の設け
られたビーム24と、該ビーム24の両側に回動自在に取付
けられた支持アーム25、26と、該支持アーム25、26を駆
動するアクチュエータ27、28と、前記支持アーム25、26
の先部に取付けられたワイヤーロープ案内アーム29、30
と、該ワイヤーロープ案内アーム29、30をそれぞれ駆動
するエアシリンダー31、32と、前記ビーム24の内部に配
置された同調装置33と、前記ビーム24の両側部に形成さ
れたロープー掛止部34、34a、35、35aにそれぞれ掛止さ
れたワイヤーロープ36、37とを有して構成されている。
以下、これらについて詳しく説明する。
前記ビーム24は鉄板構造からなって中央上部にはクレ
ーンフック38が掛止するクレーンフック用吊り金具39が
設けられ、第3図に示すように前後には対称にエア源に
よって作動するアクチュエータ27、28が設けられ、左右
には支持軸40、41がベアリング42〜45を介して回動自在
に取付けられている。
この支持軸40、41の両端にはワイヤーロープ36、37が
掛止すべき溝が形成されたロープ掛止部34、34a、35、3
5aが取付けられ、中央側にはそれぞれ支持アーム25、26
とスプロケット46、47が固着されている。
一方、前記アクチュエータ27、28の出力軸には噛合す
る歯車48、49と、スプロケット50、51が取付けられ、該
歯車48、49によって同調装置33を構成し、前記スプロケ
ット50、51は途中に設けられている緊張用のスプロケッ
ト52、53を介してチェーン54、55によって前記スプロケ
ット47、46に連結され、アクチュエータ27、28の作動に
よって左右の支持アーム25、26が同期して回動するよう
になっている。
そして、前記左右の支持アーム25、26の下部両側に
は、対よなるワイヤーロープ案内アーム29、30が回動自
在に設けられ、第2図及び第5図に示すように該対とな
るワイヤーロープ案内アーム30(29も同じ)の中間部に
は前記支持アーム26内に収納されるエアシリンダー32の
軸端に回動自在に取付けられている取付金具56a及びピ
ン57aを介して取付けられるリンク部材56、57が取付け
られ、エアシリンダー32の伸縮によって、ワイヤーロー
プ案内アーム30が拡縮するようになっている。なお、前
記ピン57aはガイド溝中を移動し、前記エアシリンダー3
2のロッドに無理な力が掛からないようになっており、
またワイヤーロープ案内アーム29、30の拡縮手段が、前
記構成部品56、56a、57、57aより構成されている。
該対となるワイヤーロープ案内アーム30(29も同じ)
の下部には、第2図に示すようにワイヤーロープ37(36
も同じ)が嵌入する溝58、59がそれぞれ形成されている
と共に、その少し上部に該ワイヤーロープ37のガイド環
60、61がそれぞれ設けられている。
一方、前記支持軸40、41の両端には前記支持アーム2
5、26及びワイヤーロープ案内アーム29、30の重量に対
応する複数枚の板状物からなるバランスウエイト67、68
が設けられて、該支持軸の回動重量がバランスして前記
アクチュエータ27、28の負担を軽減している。このバラ
ンスウエイト67、68は図2に示すように、支持軸40、41
に取付けられた略L字状に屈曲し、基端が更に直角に屈
曲したバランスウエイト装着ロッド67aにねじ止めされ
ている。
なお、該アクチュエータ27、28の作動力及び前記エア
シリンダー31、32の押圧力は適当に小さく選定されて、
前記ワイヤーロープ36、37の下端に吊り荷62を吊下した
場合、支持アーム25、26及びワイヤーロープ案内アーム
29、30が移動して該ワイヤーロープ36、37は前記ロープ
掛止部34、34a、35、35aを基端とする自然な吊り状態を
保持できるようになっている。
そして、前記アクチュエータ27、28及びエアシリンダ
ー31、32の制御は図示しないエアバルブのオンオフによ
って行われ、例えば、クレーン操作者がこれを制御し、
自由に支持アーム25、26の開閉及びワイヤーロープ案内
アーム29、30の拡縮が行われるよになっている。なお、
図中アクチュエータ27、28及びエアシリンダー31、32に
接続されるエアホースはホース69以外は省略されてい
る。
従って、この万能吊り具23を使用する場合には、まず
所定のクレーンのフック38をクレーンフック取付け金具
39に掛止して全体をクレーンフック下に吊下し、搬送し
ようとする吊り荷62が置いてある直上の位置まで移動さ
せ、前記エアバルブを操作して、アクチュエータ27、28
によって駆動される支持アーム25、26を所定の位置(第
1図においては垂下した状態)まで回転させる。この場
合、該アクチュエータ27、28には同調装置33が設けられ
ているので、対称に該支持アーム25、26が開くことにな
る。
次に、エアシリンダー31、32を伸ばすと、拡縮手段の
構成部品56、56a、57、57aにより、ワイヤーロープ案内
アーム29、30が各アーム29、30間の中線を中心に同時に
同一幅で強制的に広がるので、仮に各アーム29、30の片
側がそれぞれ錆などにより回動し難くなっても、吊り荷
の吊下位置は、常時、ビーム24の真下になる。これによ
り、安定した吊り荷の吊下移動が可能になる。
こうして、ワイヤーロープ36、37をそれぞれ所定の角
度まで広げた後、吊り荷62の端部あるいは吊り荷に設け
られた吊り金具の下部に掛止用のワイヤーロープ36、37
を位置させる。その状態でクレーンを巻き上げると、案
内アーム29、30も吊り荷の荷重により閉じようとする。
この場合、仮に支持アーム25、26の角度が荷重方向より
ずれていても、アクチュエータ27、28及び、エアシリン
ダー31、32の作動流体にエアを使用しておけば、別途に
機械的クッション機構を設ける必要がなく、吊り荷の荷
重はワイヤーが張力として負担し、支持アーム25、26及
び、案内アーム29、30には張力が加わらないのは勿論の
こと、曲げモーメントも発生せず、非常に断面性能の小
さい部材を使用できる。
なお、吊り荷が長尺物の場合には、第7図に示すよう
に掛止チェーン65、66を使用する。この掛止チェーン6
5、66は(第6図参照)は中央部に端部当接チェーン6
3、64がそれぞれ設けられている。従って、支持アーム2
5、26及び案内アーム29、30を適当な位置に開き、掛止
チェーン65、66が吊り荷62aの両端部に嵌入するように
する。その状態でクレーンを巻き上げると、支持アーム
25、26は吊り荷の荷重により吊り荷を安定して吊下でき
る幅まで若干鉛直方向に閉じることになる。しかし、所
定の位置まで移動したところで、端部当接チェーン63、
64が設けられているため、掛止チェーン65、66は更に内
側にずれることなく吊り荷を保持する。また、案内アー
ム29、30も吊り荷の荷重により閉じようとする。この場
合すでに述べたようにアクチュエータ27、28及び、エア
シリンダー31、32の作動流体にエアを使用しておけば、
別途に機械的クッション機構を設ける必要がなく、案内
アーム29、30は非常に断面性能の小さい部材を使用でき
る。
所定の位置まで、該吊り荷62aを搬送した後は、前記
支持アーム25、26を外側に開くことによって容易に該吊
り荷62aから掛止チェーン65、66を外すことができる。
この万能吊り具23を使用しない場合には、アクチュエ
ータ27、28を操作して支持アーム25、26を第1図の2点
鎖線で示すように、斜め上部方向まで回動させ、ビーム
24の中央下部にピン71を介して取付けられている吊り下
げフック70を使用することによって通常の吊下用のクレ
ーンとして一点吊りを行う機能も有することになる。ビ
ーム24下部に取付けられたフックは複数でも良いことは
言うまでもない。
前記実施例においては、ワイヤロープ案内アーム29、
30の開閉はエアシリンダー31、32によって行ったが、第
6図に示すようにバネ(圧縮バネ)72によって常時ワイ
ヤロープ案内アーム29、30を開く方向に付勢する拡大手
段を採用することも可能でらる。ここで、73、74は摺動
するガイド筒を示し、75はリンク機構を示す。
なお、前記実施例においては、吊り荷のロール状物で
あったが、スラブ、板、吊り金具の設けられた箱体、鋼
材等であっても本考案は適用できる。
〔考案の効果〕
請求項1〜3記載の万能吊り具は、両側のロープ掛止
部に取付けられたワイヤーロープを左右に開閉でき、更
には該方向と直角方向に拡縮できるので、クレーンの操
作者あるいは他の者が遠隔制御によって吊り荷を掛止で
き、これに従来の如く玉掛け作業を必要とせず、安全及
び迅速に作業ができることとなる。
また、ワイヤーロープの開閉を行う左右の支持アーム
には同調装置が設けられているので、バルブ等の制御手
段の簡略化を図れることとなり、また片側の支持アーム
のみが動作して全体のバランスを失って動揺することも
ない。
そして、ワイヤロープ案内アームを拡縮するエアシリ
ンダー又は圧縮バネによって開きの角度を調整できるの
で、玉掛け後にそのままクレーンを巻き上げれば、吊り
荷の吊り上げに伴ってロッドが押し込まれ、自動的にワ
イヤーロープ案内アーム間の幅を吊り荷を安定して吊下
できる幅まで狭めることができる。
更に、支持軸には支持アーム及びワイヤロープ案内ア
ームの荷重とつり合うバランスウエイトが設けられてい
るので、支持軸の回動が無理なく行え、これによってア
クチュエータの小型化を図ることができると共に、任意
の位置で支持アームを止めてもアクチュエータにかかる
負担が少なくなる。
特に、請求項1記載の万能吊り具においては、左右の
ワイヤロープ案内アームの拡縮手段にエアシリンダーを
使用しているので、ワイヤロープ案内アームを任意で止
めることができ、これによって狭い場所でも該万能吊り
具を使用することができる。この拡縮手段は、ワイヤー
ロープ案内アーム間に配置されて、アーム間の中線を中
心にリンク部材を介して同時に同一幅で強制的に行うも
のなので、仮に片側のアームの動きが錆などにより鈍く
なっても、拡縮手段の強制力により吊り荷の吊下位置
を、常時、ビームの真下として安定的に吊下移動させる
ことができる。
そして、ビームの中央に吊り下げフックが設けられて
いるので、該万能吊り具を使用しない場合であっても、
支持アームを水平あるいは上部方向に跳ね上げておくこ
とによって、該装置を取り外すことなく、通常のクレー
ン作業が行える。そして、この場合バランスウエイト装
置ロッドは支持アームより短いので、支持アームを跳ね
上げてバランスウエイトをビームの位置より下げた場合
であっても、邪魔にならないという利点がある。
特に、請求項2記載の万能吊り具は、ワイヤロープ案
内アームを拡縮する為にエアシリンダーを使用していな
いので、構造が簡単となる。
そして、請求項3記載の万能吊り具においては、吊り
荷に当接する端部当接チェーンあるいはワイヤが設けら
れているので、吊り荷に掛止するワイヤあるいはチェー
ンがずれること無く、安全に搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1の実施例に係る万能吊り具の正面
図、第2図は第1図における矢視A−A断面図、第3図
は支持アームを開いた状態の平断面図、第4図は第1図
における矢視B−B断面図、第5図は前記万能吊り具に
おけるワイヤーロープ案内アームが取付けられた支持ア
ーム回りの部分断面図、第6図は本考案の第2の実施例
に係る万能吊り具の側断面図、第7図は本考案の第3の
実施例に係る万能吊り具の正面図、第8図は従来例に係
る吊り具の正面図である。 〔符号の説明〕 23……万能吊り具、24……ビーム、25、26……支持アー
ム、27、28……アクチュエータ、29、30……ワイヤーロ
ープ案内アーム、31、32……エアシリンダー、33……同
調装置、34、34a、35、35a……ロープ掛止部、36、37…
…ワイヤーロープ、38……クレーンフック、39……クレ
ーンフック取付け金具、40、41……支持軸、42〜45……
ベアリング、46、47……スプロケット、48、49……歯
車、50〜53……スプロケット、54、55……チェーン、5
6、57……リンク部材、58、59……溝、60、61……ガイ
ド桿、62、62a……吊り荷、63、64……端部当接チェー
ン、65、66……掛止チェーン、67a……バランスウエイ
ト装置ロッド、67、68……バランスウエイト、69……ホ
ース、70……吊り下げフック、71……ピン、72……バ
ネ、73、74……ガイド筒、75……リンク機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−189386(JP,A) 実開 昭54−105469(JP,U) 実開 昭61−119578(JP,U)

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】中央部にクレーンフック用吊り金具が設け
    られて、左右両側には対となるロープ掛止部が設けられ
    たビームと、前記ビームの両側部にベアリングを介して
    回動自在に設けられた左右の支持軸と、該左右の支持軸
    にその一端がそれぞれ取付けられた左右一対の支持アー
    ムと、前記左右の支持軸をそれぞれ回動駆動する対とな
    るアクチュエータ及び該対となるアクチュエータの同調
    装置と、前記左右一対の支持アームの前後にそれぞれの
    基端が回動可能に軸着されて、前後方向に開閉するワイ
    ヤロープ案内アームと、前記左右一対の支持アームに取
    付けられたエアシリンダーを有しリンク部材を介して前
    記前後のワイヤロープ案内アームを対称に開閉駆動する
    拡縮手段と、前記左右の支持軸の両側外側で前記支持ア
    ームの取付け方向とは反対側に、バランスウエイト装着
    ロッドを介して取付けられたバランスウエイトと、前記
    ビームの左右両側の対となるロープ掛止部にその上端が
    懸垂され、左右の拡縮する前記ワイヤロープ案内アーム
    にそれぞれ支持される対となるワイヤロープとを有し、
    しかも、前記左右の支持軸は、前記それぞれのバランス
    ウエイトが前記ビームより下位置になるまで回動し、更
    に前記ビームの下部には吊り下げフックが設けられてい
    ることを特徴とする万能吊り具。
  2. 【請求項2】中央部にクレーンフック用吊り金具が設け
    られて、左右両側には対となるロープ掛止部が設けられ
    たビームと、前記ビームの両側部にベアリングを介して
    回動自在に設けられた左右の支持軸と、該左右の支持軸
    にその一端がそれぞれ取付けられた左右一対の支持アー
    ムと、前記左右の支持軸をそれぞれ回動駆動する対とな
    るアクチュエータ及び該対となるアクチュエータの同調
    装置と、前記左右一対の支持アームの前後にそれぞれの
    基端が回動可能に軸着されて、前後方向に開閉するワイ
    ヤロープ案内アームと、前記左右一対の支持アームに取
    付けられた伸縮するガイド筒及び該ガイド筒内に収納さ
    れた圧縮バネを有しリンク部材を介して前記前後のワイ
    ヤロープ案内アームを対称に開方向に付勢する拡大手段
    と、前記左右の支持軸の両側外側で前記支持アームの取
    付け方向とは反対側に、バランスウエイト装着ロッドを
    介して取付けられたバランスウエイトと、前記ビームの
    左右両側の対となるロープ掛止部にその上端が懸垂さ
    れ、左右の拡縮する前記ワイヤロープ案内アームにそれ
    ぞれ支持される対となるワイヤロープとを有し、しか
    も、前記左右の支持軸は、前記それぞれのバランスウエ
    イトが前記ビームより下位置になるまで回動し、更に前
    記ビームの下部には吊り下げフックが設けられているこ
    とを特徴とする万能吊り具。
  3. 【請求項3】前記ワイヤーロープの下端には吊り荷の端
    部を長さ方向に掛止する端部当接ワイヤあるいは端部当
    接チェーンが設けられている請求項1又は2記載の万能
    吊り具。
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