JP2526900B2 - カメラ一体型ビデオテ−プレコ−ダ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、偏平型ディスプレイをビューファインダと
して使用するようにしたカメラ一体型ビデオテープレコ
ーダに関する。

〔発明の概要〕

本発明は、記録及び再生の画像を表示するための液晶
ディスプレイ等の偏平型ディスプレイをビューファイン
ダとして本体に取付けてなるカメラ一体型ビデオテープ
レコーダにおいて、互いにほぼ直交する第１のヒンジと
第２のヒンジとを有する取付部材を用いて、本体に取付
部材を第１のヒンジを中心として垂直方向に回動自在と
なるように支持させ、この取付部材に偏平型ディスプレ
イを第２のヒンジを中心として垂直方向に回動自在とな
るように支持させることにより、偏平型ディスプレイを
本体に対して縦方向と横方向との両方向に選択的に回動
させることができるようにし、本体を垂直状にした記録
時は勿論のこと、再生時に本体を安定させるための水平
状にした場合でも、常に偏平型ディスプレイの画面を正
常状態で見ることができるようにしたものである。

〔従来の技術〕

周知のように、ビデオカメラの撮影機能とビデオテー
プレコーダの記録再生機能とを有するカメラ一体型ビデ
オテープレコーダ（以下、一体型VTRと記載する）があ
る。この一体型VTRにはビューファインダが設けられ、
このビューファインダによって記録画像を見ながら記録
（撮影）を行う。そして一体型VTRを接続コードにてテ
レビに接続することによって、そのテレビで再生画像を
見ることができる。なお再生画像のモニターはテレビに
接続しなくてもビューファインダによって行うことがで
きる。

ところが、上述のような一体型VTRは、小さなビュー
ファインダを覗くものであるから、撮影時に頭上に高く
持ち上げたりすると画像を見ることができず、撮影アン
グルが限定されるものであった。またビューファインダ
によってモニターできても、ビューファインダを覗くの
は一人に限られるので、撮影直後等でテレビがない場合
に多人数で再生画像を見ることはできないものであっ
た。

そこで、液晶ディスプレイ等の偏平型ディスプレイを
本体に取付けて、この偏平型ディスプレイによって記録
及び再生の画像を表示するようにした一体型VTRが提案
されている。即ち第４図に示すように、この一体型VTR
は、本体１の前部1aにレンズ２が取付けられ、下部1bの
前方にグリップ３が取付けられたものであるが、この本
体１の一側部1cには液晶ディスプレイ等の偏平型ディス
プレイ４が取付けられている。この偏平型ディスプレイ
４はほぼ長方形板状をなし、その側端部4aにヒンジ５が
設けられている。そして偏平型ディスプレイ４は本体１
の一側部1cにヒンジ５を中心として垂直方向（矢印ａ、
ａ´方向）に回動自在に支持されている。なお偏平型デ
ィスプレイ４と本体１とはコネクタコード６によって電
気的に接続されている。

上述の一体型VTRによれば、使用時には偏平型ディス
プレイ４を一点鎖線から実線で示すように矢印ａ方向に
回動させて本体１の一側部1cから引き起こす。この偏平
型ディスプレイ４は前述したビューファインダに比較し
て画面が充分に大きいので、撮影時に様々な撮影アング
ルをとる場合でも、離れた位置から記録画像を容易に見
ることができる。また撮影直後等でテレビがない場合で
も、大きな偏平型ディスプレイ４によって多人数で再生
画像を見ることができる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところで、上述した一体型VTRの偏平型ディスプレイ
４は、その側端部4aのヒンジ５を中心として本体１の一
側部1cに垂直方向に回動自在に支持されているから、グ
リップ３を握って本体１を垂直状にした記録時には、画
面の縦方向（矢印ｂ方向）が正常な縦位置となってい
る。ところが第５図に示すように、一般的に再生時に
は、本体１が安定するようにその他側部1dを下にして水
平状に置く。こうすると、偏平型ディスプレイ４の画面
の縦方向（矢印ｂ方向）が横位置となってしまうことに
なる。従ってこの偏平型ディスプレイ４は、再生画像を
多人数で見ることができるものでありながら、その画面
は極めて見にくいものであった。

そこで本発明は、本体を垂直状にした記録時は勿論の
こと、再生時に本体を安定させるために水平状した場合
でも、常に偏平型ディスプレイの画面を正常状態で見る
ことができるようにするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、前述したカメラ一体型ビデオテープレコー
ダにおいて、前記偏平型ディスプレイを前記本体に取付
けるための取付部材を設け、この取付部材の互いにほぼ
直交する一方の片と他方の片とにそれぞれ第１のヒンジ
と第２のヒンジとを設け、前記本体に前記取付部材を前
記第１のヒンジを中心として垂直方向に回動自在に支持
させ、この取付部材に前記偏平型ディスプレイを前記第
２のヒンジを中心として垂直方向に回動自在に支持させ
たものである。

〔作用〕

本発明によれば、取付部材を第１のヒンジを中心とし
て本体から垂直方向に回動させると、その取付部材と共
に偏平型ディスプレイが本体に対して垂直方向に回動さ
れる。一方、取付部材を本体から回動させずに、偏平型
ディスプレイのみを第２のヒンジを中心として取付部材
から垂直方向に回動させると、その偏平型ディスプレイ
は本体に対して垂直に回動されることになる。第１のヒ
ンジと第２のヒンジとは互いにほぼ直交しているので、
偏平型ディスプレイの上記２つの回動方向は互いにほぼ
直交する方向であり、これによって、偏平型ディスプレ
イを本体に対して縦方向と横方向との両方向に選択的に
回動させることができる。

〔実施例〕

以下、本発明を適用したカメラ一体型ビデオテープレ
コーダの一実施例を第１図〜第３図によって説明する。

まず、第１図及び第２図に示すように、このカメラ一
体型ビデオテープレコーダは、本体11の前部11aにレン
ズ12が取付けられ、下部11bの前方にグリップ13が取付
けられている。そして本体11の一側部11cに偏平型ディ
スプレイ14が取付けられている。また本体11の他側部11
dには開閉自在のカセット蓋15が設けられ、このカセッ
ト蓋15を開蓋させてテープカセット（図示せず）が本体
11内に装着される。さらに本体11の上部11eには摺動自
在の操作釦蓋16が設けられ、この操作釦蓋16の内側に再
生釦17等の各種の操作釦が配置されている。なお記録釦
18はグリップ13の前面に設けられている。

次に、第３図に示すように、前記偏平型ディスプレイ
14はほぼ長方形板状をなすディスプレイ基板20と、この
ディスプレイ基板20上で側方に偏倚する位置に固着され
た液晶ディスプレイからなる画面部21と、この画面部21
に対応する窓孔22を有しディスプレイ基板20を覆うカバ
ー23とによって構成されている。そしてディスプレイ基
板20上で画面部21の周辺には複数個の駆動用IC24が配置
され、これら各駆動用IC24にフレキシブルプリント基板
25が接続されている。このフレキシブルプリント基板25
はほぼＬ字状をなす延長部26によって偏平型ディスプレ
イ14の下端部14aの一側方から下方へ延長され、その先
端26aが本体11内に収納されるプリント回路基板27が接
続されている。

次に、前記偏平型ディスプレイ14は取付部材30を介し
て本体11の一側部11cに取付けられる。即ち、取付部材3
0は例えば合成樹脂によってほぼ長方形板状に形成され
た２枚の取付板31、32を互いに対向させて結合したもの
である。そして取付部材30の互いにほぼ直交する一方の
片と他方の片とにはそれぞれ第１のヒンジ33と第２のヒ
ンジ34とが設けられている。なお前記フレキシブルプリ
ント基板25の延長部26は両取付板31、32によって挟み込
まれ、第１及び第２のヒンジ33、34のそれぞれの中間部
分から外方に導出されている。

そして、第１図及び第２図に示すように、取付部材30
は本体11の一側部11cに第１のヒンジ33を中心として垂
直方向（矢印ｃ、ｃ´方向）に回動自在に支持されてい
る。なお第１のヒンジ33の軸線方向は本体11の縦方向と
なっている。そして偏平型ディスプレイ14はその下端部
14aの一側方において取付部材30に第２のヒンジ34を中
心として垂直方向（矢印ｄ、ｄ´方向）に回動自在に支
持されている。従って、本体11に対する取付部材30の回
動方向と、取付部材30に対する偏平型ディスプレイ14の
回動方向とは互いにほぼ直交することになる。なお前記
カバー23の外側面には嵌合ピン36が一体成形され、この
嵌合ピン36に対応して取付板31にはＵ字状の係止ばね37
が埋設された嵌合孔38が設けられている。さらに取付板
32の外側面にも嵌合ピン39が一体成形され、この嵌合ピ
ン39に対応して本体11の一側部11cにはＵ字状の係止ば
ね40が埋設された嵌合孔41が設けられている。従って、
第１図に示すように、嵌合ピン36と嵌合孔38との嵌合に
よって偏平型ディスプレイ14と取付部材30とは一体に固
定され、第２図に示すように、嵌合ピン39と嵌合孔41と
の嵌合によって取付部材30が本体11の一側部11cに固定
されるように構成されている。

本実施例のカメラ一体型ビデオテープレコーダは上述
のように構成されている。そして第１図に示すように、
グリップ13を握って本体11を垂直状にして記録（撮影）
を行う。この記録時には、偏平型ディスプレイ14と取付
部材30とを一体に固定させた状態で、取付部材30を第１
のヒンジ33を中心として一点鎖線から実線で示すように
矢印ｃ方向に回動させて本体11の一側部11cから引き起
こす。この取付部材30の回動によって偏平型ディスプレ
イ14も一体に矢印ｃ方向に回動される。これによって偏
平型ディスプレイ14はその側端部14bを中心として本体1
1の一側部11cに対して横方向に回動されることになる。
従って、偏平型ディスプレイ14の画面部21の縦方向（矢
印ｅ方向）は正常な縦位置となっており、この画面部21
の画像を見ながり記録を行うことができる。

次に、第２図に示すように、再生時には、本体11が安
定するようにその他側部11dを下にして水平状に置く。
この場合、取付部材30を本体11の一側部11cに固定さ
せ、偏平型ディスプレイ14のみを第２のヒンジ34を中心
として一点鎖線から実線で示すように矢印ｄ方向に回動
させて本体11の一側部11cから引き起こす。これによっ
て偏平型ディスプレイ14はその下端部14aを中心として
本体11の一側部11cに対して縦方向に回動されることに
なる。従って、本体11が水平状であっても、偏平型ディ
スプレイ14の画面部21の縦方向（矢印ｅ方向）は正常な
縦位置となっており、この画面部21を正常状態で見るこ
とができる。

ところで、偏平型ディスプレイ14と本体11との電気的
な接続にフレキシブルプリント基板25を用い、このフレ
キシブルプリント基板25を両取付板31、32によって挟み
込んでいるので、偏平型ディスプレイ14及び取付部材30
の回動の際に、フレキシブルプリント基板25が邪魔にな
ったり、無理な力が加わったりすることはない。またコ
ネクタコードを用いる場合と異なり、コネクタとコード
との接続等が不要なので、部品点数及び組立工数の削減
によってコストダウンを図ることができる。

以上、本発明の一実施例に付き述べたが、本発明は実
施例に限定されることなく、本発明の技術的思想に基づ
いて各種の有効な変更が可能である。

例えば、実施例では、取付部材の第１のヒンジを本体
の一側部に縦方向に位置させると共に、偏平型ディスプ
レイの下端部を取付部材の第２のヒンジに支持させるこ
とによって、記録時には偏平型ディスプレイと取付部材
とを一体に回動させ、再生時には偏平型ディスプレイの
みを回動させるようにしたが、取付部材の第１のヒンジ
を本体の一側部に横方向に位置させると共に、偏平型デ
ィスプレイの側端部を取付部材の第２のヒンジに支持さ
せることによって、記録時には偏平型ディスプレイのみ
を回動させ、再生時には偏平型ディスプレイと取付部材
とを一体に回動させるように構成してもよい。また、実
施例では取付部材を本体の一側部に支持させたが、本体
の上部に支持させるように構成してもよい。

〔発明の効果〕

本発明は、偏平型ディスプレイを本体に対して縦方向
と横方向との両方向に選択的に回動させることができる
ものであるから、本体を垂直状にした記録時は勿論のこ
と、再生時に本体を安定させるために水平状にした場合
でも、常に偏平型ディスプレイの画面を縦方向が縦位置
となった正常状態で見ることができる。従って、様々な
撮影アングルをとる場合でも離れた位置から記録画像を
容易に見ることができ、撮影直後等でテレビがない場合
でも多人数で再生画像を見ることができる、といった偏
平型ディスプレイの利点を充分に発揮させることがで
き、極めて便利なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本発明の一実施例を示すものであっ
て、第１図は本体を垂直状にした記録時における全体の
斜視図、第２図は本体を水平状にした再生時における全
体の斜視図、第３図は要部の分解斜視図である。 第４図及び第５図は従来例を示すものであって、第４図
は本体を垂直状にした記録時における全体の斜視図、第
５図は本体を水平状にした再生時における全体の斜視図
である。 なお図面に用いられた符号において、 11……本体 14……偏平型ディスプレイ 21……画面部 30……取付部材 33……第１のヒンジ 34……第２のヒンジ である。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】記録及び再生の画像を表示するための偏平
   型ディスプレイを本体に取付けてなるカメラ一体型ビデ
   オテープレコーダにおいて、 前記偏平型ディスプレイを前記本体に取付けるための取
   付部材を設け、この取付部材の互いにほぼ直交する一方
   の片と他方の片とにそれぞれ第１のヒンジと第２のヒン
   ジとを設け、 前記本体に前記取付部材を前記第１のヒンジを中心とし
   て垂直方向に回動自在に支持させ、この取付部材に前記
   偏平型ディスプレイを前記第２のヒンジを中心として垂
   直方向に回動自在に支持させたことを特徴とするカメラ
   一体型ビデオテープレコーダ。