JP2526454Y2 - 2サイクルエンジン - Google Patents

2サイクルエンジン

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JP2526454Y2
JP2526454Y2 JP1992023274U JP2327492U JP2526454Y2 JP 2526454 Y2 JP2526454 Y2 JP 2526454Y2 JP 1992023274 U JP1992023274 U JP 1992023274U JP 2327492 U JP2327492 U JP 2327492U JP 2526454 Y2 JP2526454 Y2 JP 2526454Y2
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JP
Japan
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piston
passage
scavenging
cooling
fuel mixture
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JP1992023274U
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English (en)
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JPH0622550U (ja
Inventor
敏之 高田
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Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、エンジン内部の冷却
性が優れた2サイクルエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】2サイクルエンジン、例えば小型滑走
艇,自動二輪車あるいは汎用エンジンに使用されている
比較的小型の2サイクルエンジンは、図5に図示するよ
うに、クランク室C内に図示しない気化器側からリード
バルブ等の吸気バルブ6を介して混合気を吸入し、矢印
Yで示すように、シリンダ1側部に形成された掃気通路
3′からピストン2上方の燃焼室Bに混合気を供給する
よう構成されている。そして、一般に、排気通路5はシ
リンダ1側部の上記掃気通路3′が形成されていない部
位に形成され、矢印Zで示すように、この排気通路5を
介して、燃焼後のガス(燃焼ガス)を燃焼室Bからエン
ジン外部に排気するよう構成されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】この種の典型的な形式
の2サイクルエンジンでは、シリンダ1の掃気通路3′
が形成されている部分が温度の低い混合気により冷却さ
れ、シリンダ1の排気通路5が形成されている部分は高
温の燃焼ガス(排気ガス)により熱せられることとな
る。また、ピストン2のクラウン部2Bの上面は燃焼で熱
せられ、所定時間運転されるとかなりの高温となる。
【0004】上述のように、シリンダおよびピストンの
特定部分はかなりの高温になるとともに、且つ、部分的
に冷却されることより、該シリンダおよびピストンの温
度分布は各部位によってかなり異なり、この結果、シリ
ンダおよびピストンに熱歪みによる変形が生じ、高性能
なエンジンの場合には焼付の原因となる。
【0005】上記現象の対策として、シリンダ内径とピ
ストン外径との隙間を大きく構成し、エンジンの焼付を
防止する手法もあるが、かかる場合には、上記隙間に起
因してスラップ音が発生する等の別の不都合が生じる。
【0006】また、別の対策として、ピストンの側壁に
貫通穴を形成し、この貫通穴を通して、混合気を気化器
側からクランク室に、あるいはクランク室から燃焼室に
供給して、ピストンのクラウン部を内面側より冷却する
よう構成したもの、あるいはこの構成に加えてさらにピ
ストンのクラウン部の内壁面側に冷却フィンを付設した
構成のものがある(実開昭60-194149 号, 実開昭57-332
32号, 特公昭41-16884号) 。
【0007】しかしながら、この構成においても、高性
能のエンジンの場合には、ピストンおよびシリンダの各
部の温度の均一化を達成できるまでには到っていないの
が現状であった。
【0008】本考案は、このような状況のもとになされ
たもので、エンジン内部の冷却性に優れた2サイクルエ
ンジンを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案にかかる2サイク
ルエンジンは、クランク室から掃気通路を介してピスト
ン上方の燃焼室に混合気が供給されるよう構成された2
サイクルエンジンにおいて、上記ピストンのクラウン部
内に、基端側開口がクランク室側に臨むよう形成される
とともに先端側開口が掃気行程において掃気通路と連通
する掃気通路側のピストン外周面に形成された冷却通路
を設け、この冷却通路を介して、クランク室側と、燃焼
室に混合気を供給する上記掃気通路とを連通させたこと
を特徴とする。
【0010】
【作用】しかして、本考案にかかる2サイクルエンジン
によれば、掃気行程において、温度の低い混合気がクラ
ンク室からピストンのクラウン部内に形成された冷却通
路を通り、掃気通路へ流れるため、ピストンのうちで最
も温度の高くなっていたクラウン部の温度が低くなり、
この結果、ピストンの温度分布が均一になって、熱歪み
による変形が大幅に減少し、エンジンの焼付が有効に防
止できることになる。
【0011】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面を参照しながら
説明する。
【0012】図1は本考案の実施例にかかる水冷式2サ
イクルエンジンの構成を示す縦断面図、図2は図1のI
−I矢視横断面図である。
【0013】図1,図2において、1はシリンダ、2は
ピストン、3は掃気行程中冷却通路4と燃焼室Bを連通
するようシリンダ側部に形成された掃気通路、3′は従
来のものと同じくクランク室Cと燃焼室Bを直接連通さ
せる掃気通路、4はピストン2に形成された冷却通路、
5は排気通路、8はシリンダヘッド、Bはピストン2上
方のシリンダ1内に形成される燃焼室、Cはクランク室
である。
【0014】図1あるいは図2に図示するように、上記
冷却通路4はピストン2のクラウン部2B内に形成され、
この冷却通路4は、ピストン2の内方下側にクランク室
C側に臨む基端側の開口(基端側開口)4aを有するとと
もに、ピストン2側壁2Aを貫通しシリンダ1の内壁面1A
に臨む先端側の開口(先端側開口)4bを有する。そし
て、上記開口4bのピストン2における高さ位置は、エン
ジンの掃気行程中、上記掃気通路3 (本実施例の場合、
ピストン2を隔てて排気通路5の反対側に位置する掃気
通路)と連通可能なような位置に形成されている。ま
た、上記冷却通路4は、本実施例の場合、図1に図示す
るように、シリンダ1の排気通路5側でピストン2の上
面に近くその反対の側(掃気通路4側)でピストン2の
上面からやや離間するよう斜め(図1において右下が
り)に形成されている。さらに、ピストン2の上記排気
通路5側では、上記冷却通路4のクランク室Cとの隔壁
となる壁面4Aが下方に延設されて、上記冷却通路4の開
口4aがクラウン部2Bの内壁面よりかなり下がった位置に
形成されている。
【0015】そして、上記冷却通路4内には、図2に図
示するように、通過する混合気の流れと冷却性が良くな
るように強度補強部材を兼ねた整流板4cが流れに沿って
設けられている。尚、図1において、6は図示しない気
化器から混合気を吸入するためクランク室Cに設けられ
たリードバルブ (吸気バルブ) である。また、図1,図
2において、7はシリンダ1内およびシリンダヘッド8
に設けられたウオタージャケットである。
【0016】しかして、上述のように構成された本実施
例にかかる2サイクルエンジンは、エンジン運転中(掃
気行程)において、図示しない気化器からクランク室C
内に吸入した温度の低い混合気を、矢印Xに示すよう
に、上記開口4aから冷却通路4を介してその開口4bから
掃気通路3に供給し、この掃気通路4からエンジンの燃
焼室Bに供給することになる。また、直接クランク室C
と連通している掃気通路3′からも、矢印Yに示すよう
に、燃焼室Bに混合気を供給する。
【0017】そして、上記矢印Xに示すように供給され
る上記混合気は、燃焼と矢印Zに示す燃焼ガスによって
最も温度の高くなるピストン2の排気通路5に近い部分
とクラウン部2Bを有効に冷却する。そして、この実施例
では、冷却通路4を、上記温度が最も高くなる排気通路
5に近いピストン2のクラウン部2Bでは、ピストン2の
燃焼室B側表面(クラウン部表面)に近づけて形成して
いるため、他の部分に比べてより高い冷却が得られるこ
とになり、ピストン2全体の温度分布が均一化される。
また、シリンダ1も、排気通路5から最も離れた掃気通
路3部分に、上述のように冷却通路4で温められた混合
気が供給され、且つ、排気通路5に近い掃気通路3′で
はクランク室Cから直接温度の低い混合気が供給される
ため、シリンダ1全体の温度分布も均一化されることと
なる。また、本実施例のように整流板4cを形成すると、
ピストン2のクラウン部2Bの強度が増加して歪量を少な
くすることができるとともに、冷却面積が増加すること
により冷却性が向上し、さらに、冷却通路4を流れる混
合気が層流となって該冷却通路4内を極めて円滑に混合
気を流すことができる。
【0018】また、別の実施例は、図3のII-II 矢視横
断面図である図4に図示するように、排気通路5と掃気
通路3′間のピストン2側壁2Aに、冷却通路4を設ける
ものである。この場合、シリンダ1の内壁面1Aを露出さ
せるための開口4dを形成してもよい。この開口4dは、図
4に図示するように、平面的には排気通路5を避けた位
置、つまり、平面的に排気通路4と掃気通路3′間に形
成されている。
【0019】この実施例のように、排気通路5と掃気通
路3′間に冷却通路4を形成すると、温度の低い混合気
が排気通路5と掃気通路3′間に接するピストン側壁を
積極的に冷却出来る。
【0020】また、ピストン側壁に開口4dを設けたので
排気通路5 と掃気通路3′間のシリンダ内壁に温度の低
い混合気が直接接触して冷却するため、上述した作用効
果に加えて、シリンダ1における温度分布のより一層の
均一化を図ることができる。尚、この実施例では、図3
に図示するように、図1に示す実施例に比べて、冷却通
路4の開口4aの位置がやや高い位置 (クラウン部2Bに近
い位置) に形成されている。
【0021】
【考案の効果】しかして、本考案にかかる2サイクルエ
ンジンによれば、ピストン, シリンダの温度の高い部分
を混合気を用いて有効に冷却して、各部の温度を均一化
することができることに起因して、ピストンおよびシリ
ンダの熱歪みによる変形を少なくすることができ、エン
ジンの焼付を防止することができる。
【0022】しかも、シリンダ外径とピストン内径の隙
間を大きく構成する必要がないため、スラップ音が発生
することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の実施例にかかる2サイクルエンジン
の構成を示す縦断面図である。
【図2】 図2は図1のI−I矢視横断面図である。
【図3】 図1の別の実施例にかかる2サイクルエンジ
ンの構成を示す縦断面図である。
【図4】 図3のII-II 矢視横断面図である。
【図5】 従来の2サイクルエンジンの構成を示す縦断
面図である。
【符号の説明】
2…ピストン 2B…クラウン部 3…掃気通路 4…冷却通路 4a…基端側開口 4b…先端側開口 B…燃焼室 C…クランク室

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】クランク室から掃気通路を介してピストン
    上方の燃焼室に混合気が供給されるよう構成された2サ
    イクルエンジンにおいて、 上記ピストンのクラウン部内に、基端側開口がクランク
    室側に臨むよう形成されるとともに先端側開口が掃気行
    程において掃気通路と連通する掃気通路側のピストン外
    周面に形成された冷却通路を設け、この冷却通路を介し
    て、クランク室側と、燃焼室に混合気を供給する上記掃
    気通路とを連通させたことを特徴とする2サイクルエン
    ジン。
JP1992023274U 1992-04-13 1992-04-13 2サイクルエンジン Expired - Lifetime JP2526454Y2 (ja)

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JPH0622550U JPH0622550U (ja) 1994-03-25
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102011103180B4 (de) * 2011-06-01 2022-02-17 Andreas Stihl Ag & Co. Kg Zweitaktmotor
US10260453B2 (en) * 2014-08-29 2019-04-16 Koki Holdings Co., Ltd. Two-cycle engine and engine work machine

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5981637A (ja) * 1982-11-01 1984-05-11 Minolta Camera Co Ltd カメラの露出情報表示装置
JPS6022183A (ja) * 1983-07-18 1985-02-04 株式会社東芝 キヤラクタ表示方式

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