JP2524223B2 - イソシアヌレ―ト環を有する有機ポリイソシアネ―ト変性体の製造方法 - Google Patents

イソシアヌレ―ト環を有する有機ポリイソシアネ―ト変性体の製造方法

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JP2524223B2 JP1159642A JP15964289A JP2524223B2 JP 2524223 B2 JP2524223 B2 JP 2524223B2 JP 1159642 A JP1159642 A JP 1159642A JP 15964289 A JP15964289 A JP 15964289A JP 2524223 B2 JP2524223 B2 JP 2524223B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はイソシアヌレート環を有する有機ポリイソシ
アネート変性体に関する、更に詳しくは、製造が容易
で、他樹脂との相溶性に優れた液状で安定なイソシアヌ
レート環を有する有機ポリイソシアネート変性体の製造
に関するものである。
従来の技術 有機ポリイソシアネートは、種々の活性水素化合物と
反応させてフォーム、エラストマー、塗料、接着剤等各
種用途に利用されている。
このような有機ポリイソシアネートは、イソシアヌレ
ート環を有するポリイソシアネート化合物に変性して使
用することができる。
このポリイソシアネート化合物と活性水素化合物とを
反応させて得た生成物は、イソシアヌレートの特性であ
る耐熱性、難燃性、剛直性、強靭性等を有しており、こ
のような性能を要求する分野で利用されている。
従って、有機ポリイソシアネートのイソシアヌレート
化のための多くのイソシアヌレート化重合法が実施され
ている。例えば、特開昭54−32490、特開昭52−69497号
の各公報には、アセチルアセトンの金属塩、有機酸のア
ルカリ金属塩等の触媒による製造方法が記載されてお
り、これらの製造法は、有機ポリイソシアネートに対し
て触媒の選択性が非常に小さく、特にジフェニルメタン
ジイソシアネートのごとく第一イソシアネート基と第二
イソシアネート基の反応性の差が小さい芳香族ポリイソ
シアネートでは、イソシアヌレート化重合反応におい
て、ポリマー化しやすく、そのため粘度が高くなり、か
つ一部不均一なイソシアネート含有量の低い、他樹脂と
の相溶性も小さい生成物が得られ好ましくない。
また、安定性を上げるため触媒の不活性化を行なうと
無溶媒中で反応を行なった場合は、不溶の沈澱物が生成
しやすい欠点を有し、また、イソシアヌレート化の反応
制御がむずかしい等、工業的にも十分に満足の行くもの
ではなく、その改善が要望されていた。
発明が解決しようとする課題 有機ポリイソシアネートのイソシアヌレート化反応が
容易であり、貯蔵安定性を有し、他樹脂との優れた相溶
性を有する、イソシアヌレート環を含有する有機ポリイ
ソシアネート変性体が要望されていた。
本発明者等は、鋭意研究検討を重ねた結果、有機ポリ
イソシアネートに三量化触媒、フェロセン化合物及び特
定の添加剤等を加えることによりイソシアヌレート環を
含有する有機ポリイソシアネート変性体を効率よく製造
する方法を見いだし本発明に至った。
課題を解決するための手段 即ち本発明は、 1.有機ポリイソシアネート及び/または部分ウレタン化
有機ポリイソシアネートに、三量化触媒、有機亜リン酸
エステル及び界面活性剤及びフェロセン化合物を添加
し、全イソシアネート基の20重量%以下をイソシアヌレ
ート化せしめ、必要に応じて停止剤を加えることを特徴
とするイソシアヌレート環を有する有機ポリイソシアネ
ート変性体の製造方法である。
本発明に用いられる有機ポリイソシアネートとして
は、例示すると、2,4または、4,4′−ジイソシアネート
ジフェニルエーテル、2,4または、2,6−トルエンジイソ
シアネート、4,6−ジメチル−1,3−フェニレンジイソシ
アネート、4,4′−ジイソシアネートジベンジル、9,10
−アントラセンジイソシアネート、3,3′−ジメチル−
4,4′−ジイソシアネートジフェニルメタン、2,6′−ジ
メチル−4,4′−ジイソシアネートジフェニル、キシリ
レンジイソシアネート、2,4または4,4′−ジフェニルメ
タンジイソシアネート等が挙げられる。
更に、本発明で特に有用な有機ポリイソシアネートと
しては、芳香族ポリイソシアネートで一般式(1) ただしn=0〜8 で示されるポリメチレンポリフェニルポリイソシアネー
ト及びこれらを含有する混合物が挙げられる。
また、本発明において用いられる部分ウレタン化有機
ポリイソシアネートは、有機ポリイソシアネートと水酸
基含有化合物とのウレタン化反応による生成物であって
通常行なわれている方法により、有機ポリイソシアネー
ト中へ水酸基含有化合物を添加し、反応温度は100℃以
下好ましくは、60〜90℃で約2時間反応を行なうことに
より得ることが出来る。この場合100℃をこえると、副
反応が起るため、トリマー化反応後の生成物の粘度が著
しく高くなり、場合によってはゲル状物が生成するよう
になる。このように、ウレタン基を導入することにより
ウレタン基が助触媒的な効果を発揮し、そのためイソシ
アヌレート化反応が容易に進行する。これは、ウレタン
基中の活性水素とイソシアヌレート基中の酸素原子との
間に水素結合を形成するため、著しくイソシアネート基
が活性化されるためと考えられている。従って、このウ
レタン基の助触媒的効果により触媒の添加量を減量する
ことができる。また、ウレタン基の濃度の増加は、その
後生成するイソシアヌレート環の特徴である熱的安定性
を低下させるので、用途によりウレタン基濃度を調節す
る必要がある。本発明においては、ウレタン化率は全イ
ソシアネート基の10重量%以下が望ましい。
本発明に用いられるウレタン化用水酸基含有化合物と
しては、分子量が2000以下で官能基数3以下のものであ
る。
例えば、一般式 R′OH ここでR′はアルキル基、アリルアルキル基、アルキ
ルアリール基、アリール基、アルケニル基で示される1
価アルコール、例えば、2−エチルヘキシルアルコー
ル、ラウリルアルコール、ノニルアルコール等が挙げら
れる。また、エチレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6
−ヘキサングリコール、2−エチルヘキサンジオール、
2,2,4−トリメチルペンタンジオール等の2価アルコー
ル、トリメチロールプロパン、グリセリン等の3価アル
コールやポリエステル及びポリエーテルポリオール等が
挙げられる。これらは、単独もしくは2種以上の混合物
として使用することができる。ウレタン化反応及びイソ
シアヌレート化反応は、溶剤の不存在下で行なうことが
できる。
本発明のイソシアヌレート化変性に用いられる触媒と
しては、炭素数2〜12のカルボン酸のアルカリ金属塩、
カリウムフェノラート、ナトリウムメトキシド等のフェ
ノラート、アルコラート、更に特に有効なものとしては
2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、
2,4−ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,6−
ジターシャル−ブチル−4−ジメチルアミノトリメチル
シランフェノール、トリエチルアミン、N,N′,N″−ト
リス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロトリアジ
ン、ジアザビシクロウンデセン等のアミン系が挙げられ
る。本発明で用いられる有機亜リン酸エステルとして
は、有機亜リン酸ジエステルと有機亜リン酸トリエステ
ルとを挙げることができる。
これらの化合物は、分子中に あるいは (ただし酸素原子の一方の手は炭素原子と結合してい
る)なる部分構造を1個ないし4個有している。本発明
では、例えば、有機亜リン酸ジエステルとしては、(RO
2P(O)H〔ただしRは同一または異なってもよく炭
素数1〜20のアルキルあるいは、炭素数1〜20のアルキ
ルで置換されていてもよいアリール(アリールとして
は、たとえばフェニル)を表わす〕で示される化合物を
挙げることができ、このようなジエステルとしては、例
えばジラウリルハイドロゲンホスファイト、ジフェニル
ハイドロゲンホスファイト等がある。記号Rで示される
アルキルは、例えば一部クロルのようなハロゲンで置換
されていてもよく、このようなものとして、例えばトリ
ス(2,3−ジクロロプロピル)ホスファイトがある。ま
た、ホスファイトの酸素原子は、硫黄原子で置換された
ものであってもよく、このようなものとして、例えばト
リラウリルトリチオホスファイト等がある。
また、例えば(R−O3P〔ただしRは同一または異
なってもよく炭素数1〜20のアルキルあるいは、炭素数
1〜20のアルキルで置換されていてもよいアリール(ア
リールとしては、たとえばフェニル)を表わす〕で示さ
れる化合物。このような化合物としてトリエチルホスフ
ァイト、トリブチルホスファイト、トリス(2−エチル
ヘキシル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、ト
リラウリルホスファイト、トリス(トリデシル)ホスフ
ァイト、トリステアリルホスファイト、トリフェニルホ
スファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、
トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト
等のモノホスファイト類がある。
更に、例えばジステアリルペンタエリスリチルジホス
ファイト、ジトリデシルペンタエリスリトールジホスフ
ァイト、ジノニルフェニルペンタエリスリトールジホス
ファイト、テトラフェニルテトラトリデシルペンタエリ
スリチルテトラホスファイト、テトラフェニルジプロピ
レングリコールジホスファイト、トリペンタエリスリト
ールトリホスファイト等の多価アルコールから誘導され
たジ,トリあるいはテトラホスファイト類や例えばジア
ルキル(炭素数1〜20)ビスフェノールAジホスファイ
ト、4,4′−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−6−
ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホスファイト等のビ
スフェノール系化合物から誘導されたジホスファイト
類、水添ビスフェノールAホスファイトポリマー(分子
量2400〜3000)等のポリホスファイト類が挙げられる。
本発明の方法では、このような有機亜リン酸エステル
を触媒と組合わせて使用し、触媒の使用量は、それ単独
で使用する場合の最も効果的な量よりも少ない量を用い
ればよい。
触媒の使用量は、その触媒の活性度により異なり、原
料イソシアネート化合物に対して0.005〜0.5重量%でよ
い。また、亜リン酸エステルの使用量は、触媒の約1/10
〜20倍である。
また、イソシアヌレート化反応速度は触媒の初期濃度
依存性に強く影響され、特にジフェニルメタンジイソシ
アネートの場合は、通常の方法によるイソシアヌレート
化反応では、ゲル状物が不均一に浮遊したり、場合によ
ってはゲル化してしまう。
従って、触媒の初期濃度依存性を小さくするため触媒
を希釈剤等により初期濃度を小さくして添加する方法を
とる事が好ましい。希釈剤としては、生成重合体の難燃
性、耐熱性を維持するためイソシアネートに対して不活
性あるいは不燃性の化合物が好ましい。例えばメチレン
クロライド、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフ
ルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、トリク
ロロトリフルオロエタン等が挙げられる。
このような希釈した触媒を使用する事によりこの部分
重合を全イソシアネート基の20重量%以下に調製する事
により液状で安定な重合体が得られる。有機ポリイソシ
アネートをイソシアヌレート化変性せしめた場合、イソ
シアヌレート化変性体と有機ポリイソシアネートとの相
溶性が良好でないためウレタン基を導入することにより
相溶性を向上する方法がとられている。本発明方法にお
いては、界面活性剤を使用することにより有機ポリイソ
シアネート及び部分ウレタン化有機ポリイソシアネート
のいずれにおいても溶剤の不存在下でイソシアヌレート
化変性が達成でき、濁りのない、高分子重合体の生成の
少ない、液状で安定なイソシアヌレート化変性体が得ら
れる。また、界面活性剤を用いる事により生成されたイ
ソシアヌレート変性体は他樹脂との相溶性が向上し、そ
のためイソシアネート基と反応する活性水素を含有する
化合物との硬化反応は円滑に進み得られた硬化生成物の
物性も向上する。
本発明では界面活性剤は、反応初期あるいは、反応後
期のいずれにおいて添加しても良い。
本発明で用いられる界面活性剤は、例えば、エチレン
オキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等の
アルキレンオキシド、好ましくは、エチレンオキシド、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールと
を反応させて得られるポリグリコールエーテルと1個の
反応性水素原子を含有する有機化合物とを縮合する事に
よって得られる。このような1個の反応性水素原子を含
有する化合物として、アルコール、フェノール、チオー
ル、第一及び第二アミンがある。また、ポリグリコール
エーテルとカルボン酸及びスルホン酸とそれらのアミド
からなる非イオン性界面活性剤がある。これらには、ポ
リエチレングリコールエーテルがある。また該ポリグリ
コールエーテルと例えば、1個以上のアルキル置換基を
含有するフェノール系化合物のポリアルキレンオキシド
誘導体である界面活性剤がある。これらには、ポリエチ
レングリコールノニルフェニルエーテルがある。
更に界面活性剤としては、例えば、プルロニック型と
称されるものがある。これらは一般には、ブチレンオキ
シド、アミレンオキシド、フェニルエチレンオキシド、
シクロヘキセンオキシド、プロピレンオキシド或いはこ
れらの混合物が用いられ、例えば、1,2−アルキレンオ
キシドまたは置換アルキレンオキシドをアルカリ触媒の
存在下で重合せしめて対応する水に不溶性のポリアルキ
レングリコールを製造し、次に、エチレンオキシドの必
要なモル数と縮合して得られる非イオン性界面活性剤が
ある。これらには、プロロニックL−61、プロロニック
L−62(旭電化品)がある。更に界面活性剤として、例
えば、トリプロピレン、テトラプロピレン、ペンタプロ
ピレン、ジイソブチレン、トリイソブチレン、テトラブ
チレン、プロピレン−イソブチレン及びトリブテン等の
如きポリオレフィンと一酸化炭素及び水素との触媒反応
によって生成されたアルデヒドを還元して得られるアル
コールと必要なモル数のエチレンオキシドとを反応して
得られる非イオン型界面活性剤がある。これらにはポリ
・オキシエチレン・アルキル・エーテル、ポリ・オキシ
エチレン・ラウリル・エーテル、ポリ・オキシエチレン
・オレイル・エーテル等がある。
更に、本発明において特に有効な界面活性剤として
は、一般式(2)で示されるものがある。
ここでR,R′,R″はアルキル基を示し、炭素原子数は
1個〜20個である。p、q、rは少なくとも1以上の整
数値で、nは2〜4の整数値、zは5以上の整数値であ
る。これらには、L−5340(U.C.C品)、トーレシリコ
ーンSH193(東レ品)、B8404(ゴールドシュミット品)
等のシリコーン系界面活性剤が挙げられる。このような
界面活性剤の使用量は、有機ポリイソシアネート量に対
して0.1〜2重量%用いられる。
本発明におけるイソシアヌレート化変性反応は、反応
温度100℃以下、好ましくは15℃〜70℃である。反応に
おいて、界面活性剤を使用させる事により比較的低温で
効果的にイソシアヌレート化反応が進行し、また、生成
されたイソシアヌレート化変性物も反応生成物中に均一
に分散されるため反応も漸次的に進行し安定で液状なイ
ソシアヌレート変性体が得られる。
触媒量が多いか、反応温度が100℃以上となるとイソ
シアヌレート化合物の高分子体またはアロファネート化
合物の高分子体が生成しやすいため相溶性が低下した
り、ゲル化したりすることがある。
本発明のイソシアヌレート化変性に用いられるフェロ
セン骨格を主鎖に含む直鎖状構造を含有するものは、一
般式(1)で示されるものである。
R及びR1は同一または相異なるものでもよく、水素原
子、アルキル基、アルケニル基、アルアルキル基、アリ
ール基であり、また の炭素原子と共に環を構成してもよい。またnは1以上
である。そしてフェロセン核の置換位置は1,2−1,3−ま
たは1,1′−もしくはそれらの混合物である。更にフェ
ロセン骨格樹脂鎖状構造物中に未反応フェロセンを含有
する混合物であってもよい。ここで有用なフェロセン化
合物としては、モノ−およびジ−低級アルキル(炭素原
子数1〜8個)ジシクロペンタジエニル鉄化合物、例え
ば、エチルジシクロペンタジエニル鉄、n−ブチルジシ
クロペンタジエニル鉄、ジエチルジシクロペンタジエニ
ル鉄、およびn−ブチルジシクロペンタジエニル鉄、ジ
シクロペンタジエニル鉄およびその低級アルキル(炭素
数1〜8個)置換誘導体とアルデヒドまたはケトンとの
二量体および重合体反応生成物、例えば2,2−ジ(エチ
ルジシクロペンタジエニル鉄)−プロパン、ジ(ブチル
シクロペンタジエニル鉄)−プロパン、ジ(シクロペン
タジエニル鉄)−メタン等を挙げることが出来る。
本発明において用いられるフェロセン化合物の使用量
は、原料として用いられる有機ポリイソシアネートに対
して0.05〜0.4重量%である。好ましくは0.08〜0.3重量
%である。
有機ポリイソシアネート変性体の反応時間、収率、品
質等は、触媒の種類とその使用量により効果的に制御調
節できる。従って、通常行なわれている公知の滴定分析
によって測定できるので反応停止時のNCO含量によって
有機ポリイソシアネート変性体のNCO含量及び粘度を任
意に調節することができる。
このように本発明によるイソシアヌレート化は、触媒
量が少なく、低温度で短時間に反応することができる等
の利点がある。
本発明の有機ポリイソシアネートのイソシアヌレート
化の製造に当っては必要に応じて停止剤として、酸性化
合物が使用される。例えば、塩酸、リン酸、リン酸ジメ
チル、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸ト
リクレシル、リン酸トリフェニル、リン酸トリブチルP
−トルエンスルホン酸、P−トルエンスルホン酸メチ
ル、キシレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタン
スルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、ジナフタレ
ンジスルホン酸、ジナフタレンモノスルホン酸、ジノニ
ルナフタレンジスルホン酸、ジノニルナフタレンモノス
ルホン酸、ベンゾイルクロライド、アセチルクロライド
等及び、これら類似化合物が挙げられる。
停止剤量としては、触媒量に対して0.3〜5倍当量が
用いられ好ましくは1.0〜2.0倍当量である。イソシアヌ
レート化反応中に添加することにより、反応液も濁るこ
となく有機ポリイソシアネート変性体の安定化を促進す
ることができる。
本発明により得られる有機ポリイソシアネート変性体
は、界面活性剤、有機亜リン酸エステル、フェロセン化
合物を含有しており、該変性体と活性水素基含有化合物
とを反応させて得られる樹脂は、フェロセン化合物から
なる鉄化合物の存在により、酸化作用の強い鉄化合物の
存在によって、樹脂に火炎を当てたとき、樹脂の側鎖を
急速に酸化し、樹脂中の主鎖を炭化させ、カーボンポリ
マーに導くことにより、樹脂に優れた耐熱性、耐酸性化
を与え、かつ燃焼速度を遅くし、難燃性、低発煙性を発
揮させるものと考えられる。
従って、例えばウレタン変性イソシアヌレートフォー
ムにおいては、NCO/OH当量比(Index)が高いほど炎を
当てたとき、鉄化合物の作用により炭化収率がより増大
し、分解ガスとなる量が減少するため、フォームの耐熱
性、耐燃性が向上する。
本発明の変性体は、無溶剤で安定な品質を有している
ためプラスチックフォーム、エラストマーはもちろんの
こと、塗料、接着剤等の原料としても広く有用である。
実施例 次に、本発明を更に実施例により詳細に説明するが、
本発明は、これらに制限されるものでない。
尚、実施例において全ての「部」及び「%」は特に断
りのない限り「重量部」および「重量%」である。
実施例.1 温度計、撹拌機、窒素シール管を備えた1容摺合せ
ガラス製四つ口フラスコに、有機ポリイソシアネートと
してMR−200を500部、界面活性剤としてL−5340を4.0
部、フェロセン化合物としてFE−55を1.0部、触媒とし
てアンカミンK−54を1.0部、有機亜リン酸エステルと
してトリエチルホスファイト5.0部、希釈剤としてR−1
13を2.0部、触媒は希釈剤と混合後仕込み、フラスコ中
の空気を窒素で置換し、撹拌しながら50℃に加熱し、3.
5時間反応後NCO含量を判定したところ、28.4%で、反応
液は、褐色透明な液体であった。この反応液に停止剤と
してリン酸を0.5部加え、50℃で1時間撹拌後反応を終
了した。
得られたポリイソシアネートのイソシアヌレート変性
体は、褐色透明な液体で、NCO含量28.4%、粘度900cP/2
5℃で、赤外線吸収スペクトルにより三量体を認めた。
6ケ月後においても異状は認められなかった。結果を
表.1及び表.1−1に示す。
実施例.2〜4 表.1に示す条件で実施例.1と同様に反応を行った。結
果を表.1及び表.1−1に示す。
実施例.5 実施例.1と同様の四つ口フラスコに、MR−200を500
部、フェロセン化合物としてFE−55を1.0部、界面活性
剤としてL−5340を4.0部、ポリオールとしてジエチレ
ングリコール6.9部を仕込み、60℃で2.0時間反応させ
た。NCO含量を測定したところ、29.5%であった。
次に触媒としてアンカミンK−54を0.7部と有機亜リ
ン酸エステルとしてトリエチルホスファイト3.0部と希
釈剤としてR−113を2.0部、触媒は希釈剤と混合後仕込
み、撹拌しながら50℃で2.0時間反応後NOC含量を測定し
たところ26.8%であった。この反応液にリン酸を0.35部
加え、50℃で1.0時間撹拌後反応を終了した。
得られたイソシアヌレート変性体は、褐色透明な液体
で、NCO含量26.8%、粘度4100cP/25℃で、赤外線吸収ス
ペクトルにより三量体を認めた。貯蔵安定性は、6ケ月
後においても異状は認められなかった。
結果を表.1及び表.1−1に示す。
実施例6〜9 表.1に示す条件で、実施例5と同様に反応を行った。
結果を表.1及び表.2に示す。
比較例.1 比較例.1は実施例.1からフェロセン化合物であるFE−
55を除いた同様な方法で行った。
結果を表.1及び表.1−1に示す。
比較例.2 比較例.2は実施例.5からフェロセン化合物であるFE−
55を除いた同様な方法で行った。
結果を表.1及び表.1−1に示す。
応用例.1〜16 表.2に示す反応混合液A液及びB液のそれぞれを液温
20±1℃に調整した後、2のポリエチレン製ビーカー
に秤量し、撹拌ミキサー(回転数5000rpm)で3〜5秒
間撹拌混合し、あらかじめ40℃に保温された25×25×25
cmのアルミ製容器中にポリエチレン製の袋をセットした
中で自由発泡を行なった。得られたアオーム供試体はい
ずれも耐熱性、低発煙性、難燃性を有した試験結果が得
られた。
上述した方法で得られたフォームを縦,横それぞれ22
0mm厚さ25mmにて裁断して供試体を得て、JIS A1321建築
内装材燃焼試験方法にそって材料の燃焼判定を行なっ
た。
結果を表.2に示す。
発明の効果 本発明の方法により、容易にかつ安定的短時間に少量
の触媒量でイソシアヌレート変性体を得ることができ
る。
また、本発明の方法により得られた変性体は、液状で
安定な、他樹脂との相容性が良く、かつ活性の強いイソ
シアネート基を末端に含有するポリイソシアネート変性
体である。これらイソシアネート基と反応する活性水素
を有する化合物とを反応させる事により、作業性の良
い、難燃性、耐熱性、剛直性を有する生成物が得られ
る。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機ポリイソシアネート及び/または部分
    ウレタン化有機ポリイソシアネートに、三量化触媒、有
    機亜リン酸エステル、界面活性剤及びフェロセン化合物
    を添加し、全イソシアネート基の20重量%以下をイソシ
    アヌレート化せしめ、必要に応じて停止剤を加えること
    を特徴とするイソシアヌレート環を有する有機ポリイソ
    シアネート変性体の製造方法。
  2. 【請求項2】部分ウレタン化有機ポリイソシアネートと
    して、有機ポリイソシアネートと分子量2000以下で官能
    基数3以下の水酸基含有化合物とを全イソシアネート基
    の10重量%以下を反応せしめたものを使用することを特
    徴とする請求項1記載の製造方法。
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