JP3371480B2 - 有機ポリイソシアネート組成物、イソシアヌレート基含有ポリイソシアネート変性体組成物、およびその製造方法、並びにそれらを用いた発泡体の製造方法 - Google Patents

有機ポリイソシアネート組成物、イソシアヌレート基含有ポリイソシアネート変性体組成物、およびその製造方法、並びにそれらを用いた発泡体の製造方法

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JP3371480B2 JP23430693A JP23430693A JP3371480B2 JP 3371480 B2 JP3371480 B2 JP 3371480B2 JP 23430693 A JP23430693 A JP 23430693A JP 23430693 A JP23430693 A JP 23430693A JP 3371480 B2 JP3371480 B2 JP 3371480B2
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    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G18/00Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates
    • C08G18/06Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低粘度で安定な液状の
有機ポリイソシアネート組成物、イソシアヌレート基含
有ポリイソシアネート変性体組成物、およびその製造方
法、並びにそれらを用いた耐熱性、難燃性で低発煙性の
発泡体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン系の発泡体は、その優れた
特性によって、断熱材、軽量構造体、吸音材等として広
く利用されているが、耐炎性(耐熱性、難燃性)、低発
煙性が改善されれば、さらに広範な用途に使用され得
る。そこで、発泡体に無機含水化合物のような難燃剤を
添加し、その難燃性を向上させるべく検討されている。
しかし、この方法により得られる発泡体も、その難燃性
は向上するが、発泡体の燃焼の際に時間の経過にしたが
って煙濃度も増大するという欠点があり、また機械的物
性も低下する。多量の前記難燃剤を使用すると原料混合
液の保存安定性にも問題があり、かつ経済的でない。
【0003】更に発泡体の発煙性を改善するその他の方
法として従来、例えば、ポリリン酸アンモニウム、リン
酸エステル、p−ニトロアニリンスルホン酸などを添加
し、発泡体が火炎に接触したときこれらの添加物が発泡
体の炭化を促進して発煙量を少なくする方法、耐熱性の
無機粉末を添加して発泡体の燃焼性を抑制することによ
り発煙性を低下させる方法、CaCO3 、(NH42
HPO4 、(NH42 SO4 などを添加し、その熱分
解により発生した不活性ガス(CO2 、NH3など)に
よって発泡体から発生する可燃性ガスを稀釈して発泡体
の燃焼を抑制し発煙性を低下させる方法、あるいはイソ
シアヌレート環などの耐熱性構造をポリウレタン構造中
に導入してポリウレタン自体の熱分解を抑え発煙性を低
下させる方法などが試みられている。しかしながら、添
加剤を使用する場合には多量に添加する必要があるた
め、原料混合液の保存安定性に問題があった。ポリウレ
タン構造中にイソシアヌレート環などを導入して耐熱性
を向上させる方法においても、従来のポリイソシアネー
トを使用してイソシアヌレート環含有物を高収率で得
て、充分な低発煙性を確保することは困難であった。
【0004】一方、ポリウレタン系の発泡体の製造には
通常、発泡剤が単独で又はその2種以上を組合せて用い
られる。一般に、発泡剤は「物理的発泡剤」と「化学的
発泡剤」とに分類することができる。物理的発泡剤とは
一般に、加工温度以下すなわちプラスチック本体を膨張
させる温度以下の温度において、気体状の物質である。
化学的発泡剤とは一般に、熱影響下で分解又は反応して
気体を生成する物質を意味する。従来広く使用されてき
た物理的発泡剤、R−11、R−12などの大気中で極
めて安定なフッ素化塩素化炭化水素は、分解されないま
ま大気層上空のオゾン層に達して、そこで紫外線などの
作用で分解され、その分解物がオゾン層を破壊すると考
えられるようになった。これらのオゾン層破壊効果の大
きい特定フロンは、使用規制あるいは全廃の方向に向か
いつつある。
【0005】上記問題を解決する方法として、HCFC
141b、123などの代替フロンあるいは化学的発泡
剤の一種である水を多く使用することが提案されてい
る。しかしながら、現在、硬質の発泡体の主要な発泡剤
として使用されているフッ素化塩素化炭化水素を置き換
え得るだけの高い比率で水を使用することは困難であ
る。水は化学的発泡剤であり、ポリイソシアネートと水
との間の反応で形成されるウレア結合は発泡体において
望ましくないレベルの表面脆化をもたらすと同時に、水
による発泡を行った場合、従来のフッ素化塩素化炭化水
素を発泡剤として使用した場合と比較して発泡体の立ち
上がりが遅れ、後半になって急激に反応が進行する傾向
がある。これらの現象により、硬質の発泡体において
は、脆化、強度の劣化、接着性の劣化が著しくなるとい
う問題点が発生する。また、代替フロンあるいは水を発
泡剤として使用することにより、発煙性、難燃性が悪化
する傾向となり、フッ素化塩素化炭化水素の代替物とし
て水あるいは代替フロンを使用することが、いつも実施
可能であるとは限らない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、前記従来
の方法では、耐熱性、難燃性、低発煙性などを兼ね備え
た充分な性能を持つ発泡体は得られていない。しかも、
発泡剤として水を多用せざるを得ない現今の状況下で
は、このような性能をもつ発泡体を得ることは更に困難
である。
【0007】本発明は、耐熱性、難燃性、低発煙性など
の他に必要な諸性質に優れた発泡体を製造する方法を提
供することを目的とする。更に本発明は、これに使用す
るための、低粘度で高沸点の液状で安定な有機ポリイソ
シアネート組成物、イソシアヌレート基含有ポリイソシ
アネート変性体組成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意検討を重
ねた結果、発泡体の製造に、特定のカルボン酸あるいは
カルボン酸エステルと特定のカーボネート化合物とを含
有する有機ポリイソシアネート組成物あるいはイソシア
ヌレート基含有ポリイソシアネート変性体組成物を用い
ることにより、前述の問題点を解決し本発明を完成する
に至った。
【0009】すなわち、本発明の有機ポリイソシアネー
ト組成物は、ポリイソシアネートと、下記一般式(1) R1 COOR2 (1) (式中、R1 、R2 はそれぞれ、水素原子、炭素数1〜
20のアルキル基、あるいは炭素数1〜20のアルキル
基で置換されていてもよいアリール基を表わす)で示さ
れるカルボン酸あるいはカルボン酸エステルと、カーボ
ネート化合物と、必要に応じて界面活性剤とを含有する
ことを特徴とする。
【0010】本発明の他の有機ポリイソシアネート組成
物は、ポリイソシアネートと、下記一般式(1) R1 COOR2 (1) (式中、R1 、R2 はそれぞれ、水素原子、炭素数1〜
20のアルキル基、あるいは炭素数1〜20のアルキル
基で置換されていてもよいアリール基を表わす)で示さ
れるカルボン酸あるいはカルボン酸エステルと、カーボ
ネート化合物と、イソシアヌレート化触媒と、助触媒
と、必要に応じて界面活性剤とを含有することを特徴と
する。
【0011】本発明のイソシアヌレート基含有ポリイソ
シアネート変性体組成物は、ポリイソシアネートを、イ
ソシアヌレート化触媒、助触媒及び必要に応じて界面活
性剤の存在下に、全イソシアネート基の20重量%以下
をイソシアヌレート化させて得られるイソシアヌレート
基含有ポリイソシアネート変性体と、下記一般式(1) R1 COOR2 (1) (式中、R1 、R2 はそれぞれ、水素原子、炭素数1〜
20のアルキル基、あるいは炭素数1〜20のアルキル
基で置換されていてもよいアリール基を表わす)で示さ
れるカルボン酸あるいはカルボン酸エステルと、カーボ
ネート化合物とを含有することを特徴とする。
【0012】本発明のイソシアヌレート基含有ポリイソ
シアネート変性体組成物の製造方法は、ポリイソシアネ
ートを、下記一般式(1) R1 COOR2 (1) (式中、R1 、R2 はそれぞれ、水素原子、炭素数1〜
20のアルキル基、あるいは炭素数1〜20のアルキル
基で置換されていてもよいアリール基を表わす)で示さ
れるカルボン酸あるいはカルボン酸エステル、カーボネ
ート化合物、イソシアヌレート化触媒、助触媒及び必要
に応じて界面活性剤の存在下に、全イソシアネート基の
20重量%以下をイソシアヌレート化させることを特徴
とする。
【0013】本発明の発泡体の製造方法は、前記の有機
ポリイソシアネート組成物あるいはイソシアヌレート基
含有ポリイソシアネート変性体組成物、分子量200〜
2000のポリオール、発泡剤、及び必要に応じて、界
面活性剤、イソシアヌレート化触媒、及び/又は助触媒
を反応させることを特徴とする。
【0014】本発明に用いられるポリイソシアネート
は、分子中にイソシアネート基を2個以上有する化合物
であり、これらの2種以上の混合物も使用することがで
きる。例としては、2,4−トリレンジイソシアネー
ト、2,6−トリレンジイソシアネート、又はこれらの
混合物、粗製トリレンジイソシアネート、4,4′−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、4,4′,4″−トリフェ
ニルメタントリイソシアネート、2,4,6−トルエン
トリイソシアネート、9,10−アントラセンジイソシ
アネート、3,3′−ジメチル−4,4′−ジイソシア
ネート、キシリレンジイソシアネート、4,4′−ジメ
チル−2,2′,5,5′−ジフェニルメタンテトライ
ソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、m−フェ
ニレンジイソシアネート、1−メトキシフェニル−2,
4−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジイソシ
アネート、3,3′−ジメチル−4,4´−ビフェニル
ジイソシアネート、3,3′−ジメチル−4,4′−ジ
フェニルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
【0015】更に、本発明に特に有用なポリイソシアネ
ートは、下記一般式(2)で示されるポリメチレンポリ
フェニルポリイソシアネート(以下ポリメリックMDI
という)である。
【0016】
【化1】 一般式(2)において、aは0〜8の整数である。
【0017】また、前記ポリイソシアネートとポリオー
ルとのウレタン化反応によるポリイソシアネートポリオ
ール付加体も、導入されたウレタン基が助触媒的な効果
を発揮し、そのためイソシアヌレート化反応が容易に進
行するので、本発明におけるポリイソシアネートとして
有用である。前記ポリイソシアネートのイソシアネート
基を一部ウレタン化させるポリオールとしては、例え
ば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,
2−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、
トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、
ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、
ジプロピレングリコール、グリセリン、トリプロピレン
グリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール、ソルビトール、ビスフェノールA等の如く少な
くとも2個以上のヒドロキシル基を有する化合物が挙げ
られる。このウレタン化率は全イソシアネート基に対し
て15重量%以下が好ましい。ウレタン化率が15重量
%より大きくなると、イソシアヌレート構造の特徴を十
分発揮できなくなる。
【0018】更に、前記ポリイソシアネートのイソシア
ネート基の一部をウレア、ビウレット、アロファネー
ト、カルボジイミド、オキサゾリドン、アミド、イミド
等に変性したものも、本発明におけるポリイソシアネー
トとして使用できる。
【0019】本発明に用いられるカルボン酸あるいはカ
ルボン酸エステルは、下記一般式(1)で示される化合
物である。これらの化合物は、単独あるいは2種以上混
合して使用してもよい。 R1 COOR2 (1) 一般式(1)において、R1 、R2 はそれぞれ、水素原
子、炭素数1〜20のアルキル基、あるいは炭素数1〜
20のアルキル基で置換されていてもよいアリール基を
表わす。アリール基としては、フェニル基が好ましい。
また、R1 とR2 とは、互いに同じであっても異なって
いてもよい。カルボン酸の例としては、ギ酸、酢酸、安
息香酸、ヘキサン酸、デカン酸、プロピオン酸などが挙
げられる。カルボン酸エステルの例としては、ギ酸メチ
ル、ギ酸エチル、酢酸メチル、ギ酸ベンジル、ギ酸ブチ
ル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、安息香酸フェニ
ル、安息香酸イソブチル、安息香酸プロピルなどが挙げ
られる。
【0020】本発明に用いられるカーボネート化合物の
例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボ
ネート、ジメチルカーボネート、ジ(ヒドロキシエチレ
ン)カーボネートなどのジアルキルカーボネートやアル
キレンカーボネートが挙げられる。
【0021】本発明において、カルボン酸あるいはカル
ボン酸エステルとカーボネート化合物との混合比率は、
カルボン酸あるいはカルボン酸エステル1mol当り、
カーボネート化合物1mol以上の範囲であることが好
ましい。カルボン酸あるいはカルボン酸エステルに対し
て当量以上のカーボネート化合物を使用すると、本発明
の組成物などの液粘度を低下させると同時に、その沸点
をも高めるため、作業性が良い。更に、ポリイソシアネ
ートのイソシアヌレート化の際にも、イソシアヌレート
環を高収率で生成するのに有効的に働き、本発明の目的
とする特性を効果的に発揮する。本発明において、カル
ボン酸あるいはカルボン酸エステルは、有機ポリイソシ
アネート組成物あるいはイソシアヌレート基含有ポリイ
ソシアネート変性体組成物中に0.05〜5重量%、特
に0.1〜2.0重量%配合するのが好ましく、カーボ
ネート化合物は、0.2〜7.0重量%、特に0.5〜
3.5重量%配合するのが好ましい。
【0022】イソシアヌレート化反応に使用される触媒
としては、ある種のC2 〜C12のカルボン酸のアルカリ
金属塩、カリウムフェノラート、ナトリウムメトキシド
などのフェノラート、アルコラート、更に特に有効な
2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノー
ル、2,4−ビス(ジメチルアミノメチル)フェノー
ル、2,6−ジ−t−ブチル−4−ジメチルアミノトリ
メチルシランフェノール、トリエチルアミン、N,
N′,N″−トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサ
ヒドロ−S−トリアジン、ジアザビシクロウンデセンな
どのアミン系化合物などが挙げられる。
【0023】本発明に用いられる助触媒としては、亜リ
ン酸エステル、リン酸エステルなどのイソシアヌレート
化のための助触媒を挙げることができる。亜リン酸エス
テルとしては、亜リン酸ジエステルと亜リン酸トリエス
テルを挙げることができる。これらの化合物は、分子中
に下記部分構造を1個以上(通常1個〜4個)有してい
る。
【0024】
【化2】
【0025】但し、前記部分構造において、酸素原子の
一方の手は炭素原子と結合している。本発明において
は、亜リン酸トリエステルを使用するのが好ましい。亜
リン酸ジエステルとしては、(R3 O)2 P(O)H
(但し、R3 は、炭素数1〜20のアルキル基、あるい
は炭素数1〜20のアルキル基で置換されていてもよい
アリール基を表わす。分子中でR3 は互いに同じであっ
ても異なっていてもよい。なお、アリール基としては、
フェニル基が好ましい)で示される化合物を挙げること
ができる。このような亜リン酸ジエステルの例として
は、ジラウリルハイドロゲンホスファイト、ジフェニル
ハイドロゲンホスファイトなどが挙げられる。R3 で示
されるアルキル基は、例えばクロルのようなハロゲンで
置換されていてもよく、このようなものとして、例え
ば、トリス(2,3−ジクロロプロピル)ホスファイト
が挙げられる。また上記ホスファイトの酸素原子は硫黄
原子で置換されたものであってもよく、このようなもの
として、例えば、トリラウリルトリチオホスファイトな
どが挙げられる。亜リン酸トリエステルとしては、(R
3 O)3 P(但し、R3 は前記と同じ意味を表わす)で
示される化合物を挙げることができる。このような亜リ
ン酸トリエステルの例としては、トリエチルホスファイ
ト、トリブチルホスファイト、トリス(2−エチルヘキ
シル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリラ
ウリルホスファイト、トリス(トリデシル)ホスファイ
ト、トリステアリルホスファイト、トリフェニルホスフ
ァイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリ
ス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトな
どのモノホスファイト類、また例えば、ジステアリルペ
ンタエリスリチルジホスファイト、ジトリデシルペンタ
エリスリトールジホスファイト、ジノニルフェニルペン
タエリスリトールジホスファイト、テトラフェニルテト
ラトリデシルペンタエリスリチルテトラホスファイト、
テトラフェニルジプロピレングリコールジホスファイ
ト、トリペンタエリスリトールトリホスファイトなどの
多価アルコールから誘導されたジ、トリあるいはテトラ
ホスファイト類、更にまた例えば、ジアルキル
(C1-20)ビスフェノールAジホスファイト、4,4′
−ブチリデン−ビス(3−メチル−6,6−ブチルフェ
ニル−ジ、トリデシル)ホスファイトなどのビスフェノ
ール系化合物から誘導されたジホスファイト類、水添ビ
スフェノールAホスファイトポリマー(分子量2400
〜3000)などのポリホスファイト類などが挙げられ
る。
【0026】リン酸エステルとしては、リン酸ジエステ
ル、リン酸トリエステル、ハロゲン含有リン酸ジエステ
ル、ハロゲン含有リン酸トリエステルなどを挙げること
ができ、ハロゲン含有リン酸トリエステルの例として
は、トリス(β−クロロプロピル)フォスフェート、ト
リス(β−クロロエチル)フォスフェートなどを挙げる
ことができる。
【0027】本発明においては、このような助触媒を前
記イソシアヌレート化触媒と組合わせて使用すれば、イ
ソシアヌレート化触媒自体の使用量は、それ単独で使用
する場合の最も効果的な量よりも少ない量でよい。イソ
シアヌレート化触媒の使用量は、その触媒の活性度によ
り異なるが、一般に、ポリイソシアネートに対して0.
005〜0.5重量%でよい。また助触媒の使用量は、
イソシアヌレート化触媒の1/10〜20倍が好まし
い。
【0028】また、イソシアヌレート化の反応速度はイ
ソシアヌレート化触媒の初期濃度依存性に強く影響さ
れ、例えばジフェニルメタンジイソシアネートのごとく
2個のイソシアネート基の活性比がほぼ2に近い場合に
は、通常の方法によるイソシアヌレート化反応では、ゲ
ル状物が不均一に浮遊したり、場合によってはゲル化し
てしまう。従って、イソシアヌレート化触媒の初期濃度
依存性を小さくするため、触媒を希釈剤等により希釈し
その初期濃度を小さくして添加する方法をとる事が好ま
しい。希釈剤としては、生成イソシアヌレート体の難燃
性、耐熱性を維持するため、イソシアネート基に対して
不活性あるいは不燃性の化合物が好ましい。例えば、メ
チレンクロライド、トリクロロフルオロメタン、ジクロ
ロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、
トリクロロトリフルオロエタンなどが挙げられる。
【0029】前述のイソシアヌレート化触媒を使用し
て、この部分イソシアヌレート化率を全イソシアネート
基の20重量%以下、好ましくは5〜18重量%に抑え
ることにより、液状で安定なイソシアヌレート基含有ポ
リイソシアネート変性体(組成物)が得られる。イソシ
アヌレート化せしめた場合、当該イソシアヌレート体と
当該ポリイソシアネート単体との相溶性が良好でないた
め、ウレタン基を導入することにより相溶性を向上させ
るのが好ましい。このウレタン基の導入反応は、イソシ
アヌレート化の前であっても同時進行であってもよい。
本発明においては、界面活性剤を使用することにより、
ポリイソシアネート単体とポリイソシアネートポリオー
ル付加体のいずれにおいても溶剤なしでイソシアヌレー
ト化が達成され、高分子重合体の生成が少なく濁りのな
い液状で安定なイソシアヌレート基含有ポリイソシアネ
ート変性体(組成物)が得られる。また、界面活性剤を
併用すると、生成するイソシアヌレート基含有ポリイソ
シアネート変性体(組成物)は特定分子量のポリオール
との相溶性も向上し、そのためウレタン発泡化反応など
が円滑に進み、得られる発泡体の物性も向上する。界面
活性剤は、イソシアヌレート化反応初期あるいは反応後
期のいずれにおいて添加しても良い。
【0030】本発明に用いられる界面活性剤は、例え
ば、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、好ましく
はエチレンオキシドのようなアルキレンオキシドの必要
な数を含有するポリグリコールエーテルと、少なくとも
1個の反応性水素原子を含有する有機化合物とを縮合す
ることによって得られる。このような少なくとも1個の
反応性水素原子を含有する有機化合物としては、アルコ
ール、フェノール、チオール、第1又は第2アミン、カ
ルボン酸又はスルホン酸、それらのアミドである非イオ
ン性界面活性剤、また、1個以上のアルキル置換基を有
するフェノール系化合物のポリアルキレンオキシド誘導
体である界面活性剤などを挙げることができる。更に本
発明において好ましい界面活性剤としては、プルロニッ
ク型界面活性剤を挙げることができ、これは一般には、
ブチレンオキシド、アミレンオキシド、フェニルエチレ
ンオキシド、シクロヘキセンオキシド、プロピレンオキ
シド又はそれらの混合物のような、1,2−アルキレン
オキシドまたは置換アルキレンオキシドをアルカリ触媒
の存在下で重合せしめて、対応する水に不溶性のポリア
ルキレングリコールを製造し、同条件下でエチレンオキ
シドの必要なモル数と縮合して得られる非イオン性界面
活性剤である。また更に、トリプロピレン、テトラプロ
ピレン、ペンタプロピレン、ジイソブチレン、トリイソ
ブチレン、テトラブチレン、プロピレン−イソブチレン
及びトリブテンなどのようなポリオレフィンと一酸化酸
素及び水素との触媒反応によって生成するアルデヒドを
還元して得られるアルコールに、必要なモル数のエチレ
ンオキシドを反応させて得られる非イオン性界面活性剤
等を挙げることができる。
【0031】更に本発明において特に有効な界面活性剤
としては、下記一般式(3)で示されるシリコーン系界
面活性剤を挙げることができる。
【0032】
【化3】 一般式(3)において、R4 、R6 はそれぞれアルキル
基、R5 はアルキレン基、p、q、rは1以上の整数、
nは2〜4の整数、zは5以上の整数である。界面活性
剤の使用量は、原料ポリイソシアネートに対して0.1
〜2重量%が好ましい。
【0033】本発明におけるイソシアヌレート化反応
は、反応温度100℃以下、好ましくは20℃〜70℃
で行うことができる。イソシアヌレート化触媒の量が多
いか、反応温度が100℃以上となると、イソシアヌレ
ート体の高分子体又はアロファネート化合物の高分子体
が生成しやすいため、相溶性が低下したりゲル化したり
することがある。好適なイソシアヌレート化触媒量及び
反応温度を選択することにより、イソシアヌレート化反
応は漸次的に進行するため、従来の製造装置により容易
に実施することができる。また、イソシアヌレート化の
反応時間、収率、品質は、前記イソシアヌレート化触媒
の種類とその使用量により効果的に制御調節できる。つ
まり、本発明におけるイソシアヌレート化反応の進行状
況は通常行なわれている公知の滴定分析によって測定で
きるので、反応停止時のNCO含量を調整することによ
って、得られるイソシアヌレート基含有ポリイソシアネ
ート変性体(組成物)のNCO含量及び粘度を自由に変
えることができる。本発明によるイソシアヌレート化反
応には、使用する触媒量が少なくてすむうえ、低温度で
短時間に反応することができる等の利点がある。
【0034】本発明において、イソシアヌレート基含有
ポリイソシアネート変性体(組成物)の製造に当って
は、停止剤として酸性化合物を使用することができる。
例えば、塩酸、リン酸、リン酸ジメチル、リン酸トリメ
チル、リン酸トリエチル、リン酸トリクレシル、リン酸
トリフェニル、リン酸トリブチル、p−トルエンスルホ
ン酸、p−トルエンスルホン酸メチル、キシレンスルホ
ン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、アルキ
ルベンゼンスルホン酸、ジナフタレンジスルホン酸、ジ
ナフタレンモノスルホン酸、ジノニルナフタレンジスル
ホン酸、ジノニルナフタレンモノスルホン酸、ベンゾイ
ルクロライド、アセチルクロライド等及びこれらの類似
化合物が挙げられる。イソシアヌレート化の停止剤は、
その触媒量に対して0.3〜5.0倍当量用いるのが好
ましく、1.0〜2.0倍当量用いるのが更に好まし
い。イソシアヌレート化の停止剤は反応系に添加するこ
とにより、反応液が濁ることなく反応生成物の安定化を
図ることができる。また停止剤としてリン酸を使用する
と、発泡体にしたときの難燃性が向上できる。
【0035】これまで、イソシアヌレート基を含有する
発泡体の製造は、高NCO/OH比では比較的困難とさ
れていた。すなわち、その原因として、ウレタン化反応
は適切なウレタン化触媒の存在下では急速に達成される
反面、イソシアヌレート化反応はそれぞれの発泡化反応
過程の時間の制約の中で、特に均一に実行させることが
困難である。そのため、この2つの相違する反応機構が
発泡体の特性を十分に満足させるべく形成されない。そ
こで、イソシアヌレート化触媒(ウレタン化触媒)に併
用する特殊の添加剤の選択が要求されるのである。
【0036】本発明の発泡体の製造に用いられるポリオ
ールは、分子量が200〜2000で分子中に少なくと
も2個以上の水酸基を有するポリオールである。ポリオ
ールの分子量が200より小さいと発泡体が極端に硬く
て脆くなり、十分に強度のある発泡体が得られない。代
表的なものは、ポリエステルポリオール、ポリエーテル
ポリオール等である。これらのポリオールは単独あるい
は2種以上組合せて使用することができる。
【0037】ポリエステルポリオールは、例えば、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレン
グリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−
ブタンジオール、テトラメチレングリコール、ヘキサメ
チレングリコール、デカメチレングリコール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
ソルビトール、ビスフェノールA等の如く、少なくとも
2個以上のヒドロキシル基を有する化合物の1種又は2
種以上と、マロン酸、マレイン酸、コハク酸、アジピン
酸、酒石酸、ピメリン酸、セバシン酸、シュウ酸、フタ
ル酸、テレフタル酸、アゼライン酸、トリメリット酸、
グルタコン酸、α−ハイドロムコン酸、β−ハイドロム
コン酸、α−ブチル−α−エチルグルタル酸、α,β−
ジエチルサクシン酸、ヘミメリチン酸、1,4−シクロ
ヘキサンジカルボン酸等の如く、少なくとも2個のカル
ボキシル基を有する化合物の1種又は2種以上とを使用
し、公知の方法によって製造することができる。また、
下記一般式(4)で示されるポリアルキレンテレフタレ
ートポリマーと低分子ポリオールとのエステル交換によ
り生成するポリエステルポリオールも有効である。
【0038】
【化4】 一般式(4)において、R7 は炭素数2〜10個のアル
キレン基、bは分子量2000以下に相当する数であ
る。この低分子ポリオールとしては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタ
ンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン等が
挙げられる。
【0039】ポリエーテルポリオールは、例えば、エチ
レングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,
2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、
1,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、1,7−ヘプタンジオー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロ
ールエタン、ヘキサン−1,2,6−トリオール、α−
メチルグルコサイド、ペンタエリスリトール、ソルビト
ール、また、シュクローズ、グルコース、フラクトース
等のシュガー系のアルコール、ビスフェノールA、エチ
レンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリア
ミン、トルエンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジ
フェニルメタンジアミン、キシレンジアミン等の如き、
活性水素原子を2個以上有する化合物の1種又はそれ以
上を開始剤として、エチレンオキシド、プルピレンオキ
シド、ブチレンオキシド、アミレンオキシド、グリシジ
ルエーテル、メチルグリシジルエーテル、t−ブチルグ
リシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等のモ
ノマーの1種又はそれ以上を公知の方法により付加重合
することによって製造される。好ましいポリオールは、
分子量250〜1500のポリエステルポリオールで、
特に、下記一般式(4)で示されるポリアルキレンテレ
フタレートポリマーと低分子ポリオールとのエステル交
換により生成するポリエステルポリオールが好ましい。
【0040】
【化5】 一般式(4)において、R7 は炭素数2〜10個のアル
キレン基、bは分子量1500以下に相当する数であ
る。
【0041】これらには例えば、チャドールCH−19
6〔分子量640、水酸基価175、官能基数2.0、
フリーマンケミカル社製、商品名〕、チャドールCH−
336A(分子量500、水酸基価235、官能基数
2.1、フリーマンケミカル社製、商品名)、チャドー
ルCH−625(分子量390、水酸基価285、官能
基数2.0、フリーマンケミカル社製、商品名)、ファ
ントールPL−305(分子量350、水酸基価30
0、官能基数2.0、東邦理化社製、商品名)、ナイヤ
ックスAPP−315(分子量350、水酸基価31
5、官能基数2.0、ユニオンカーバイド社製、商品
名)、ナイヤックスAPP−260(分子量430、水
酸基価260、官能基数2.0、ユニオンカーバイド社
製、商品名)、ファントールPL−256(分子量50
0、水酸基価230、官能基数2.1、東邦理化社製、
商品名)、ファントールPL−252(分子量400、
水酸基価290、官能基数2.0、東邦理化社製、商品
名)等のポリエチレンテレフタレート系ポリエステルや
グリコールがブレンドされているもの等がある。特に好
ましいポリオールの分子量は350〜750である。本
発明の発泡体の製造において、NCO/OH(モル比)
は0.6〜1.4の範囲で反応させるのが好ましい。
【0042】本発明の発泡体の製造に用いられる発泡剤
としては、公知の化学的発泡剤及び/又は物理的発泡剤
を通常の量で使用することができるが、HCFC−14
1b、123などの代替フロンあるいは水を使用しても
本発明の目的とする発泡体を得ることができる。
【0043】本発明の発泡体の製造には、前記のイソシ
アヌレート化触媒、助触媒、及び/又は界面活性剤のほ
かに、公知の難燃剤、充填剤、可塑剤、着色剤などを併
用することができる。難燃剤としては例えばハロゲン含
有リン酸エステルを使用することができるが、このよう
な化合物はイソシアヌレート化の助触媒としても作用す
るので好ましい。なお、本発明の発泡体の製造において
は、イソシアヌレート化触媒は同時にウレタン化触媒と
しても作用する。
【0044】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の有機ポリイ
ソシアネート組成物は、比較的低粘度で高沸点の液状で
あるため取り扱い易く作業性に優れており、またポリオ
ール成分との相溶性が良好であるので、発泡体、エラス
トマー、塗料、接着剤などを製造するためのイソシアネ
ート成分として有用である。また、本発明の有機ポリイ
ソシアネート組成物は、イソシアヌレート化触媒を含む
場合でも均一で安定な液状を保持することができるの
で、イソシアヌレート化を高率で行うことができるう
え、その保存安定性にも優れている。更に、本発明のイ
ソシアヌレート基含有ポリイソシアネート変性体組成物
は、前記有機ポリイソシアネート組成物と同様の性質を
有し、更にイソシアヌレート環が高濃度で導入されてい
るので耐熱性、難燃性なども発現し得る。また更に、こ
のような有機ポリイソシアネート組成物やイソシアヌレ
ート基含有ポリイソシアネート変性体組成物をイソシア
ネート成分として使用する本発明の方法により、発泡剤
として特定フロンや水を使用してもあるいは高NCO/
OH比においてもウレタン化反応(、イソシアヌレート
化反応)が効果的に行われ、難燃性、耐熱性、低発煙性
に特に優れ、脆性、耐水性、面材との接着性、その他の
機械的物性の改善された発泡体を発泡効率よく製造する
ことができる。本発明の発泡体として、密度が低く柔ら
かいものを得ることもできる。
【0045】
【実施例】以下、本発明を更に実施例により詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定して解
釈されるものではない。なお、特にことわりのない限
り、実施例中の「部」及び「%」はそれぞれ「重量部」
及び「重量%」を示す。
【0046】実施例1〜12、比較例1 ポリイソシアネート、及び場合によりポリオール(ウレ
タン変性剤として)に、カルボン酸又はカルボン酸エス
テル、カーボネート化合物、及び界面活性剤を加え常温
で混合して、有機ポリイソシアネート組成物を得た。但
し、実施例9、11及び12においては、ポリイソシア
ネートとポリオール(ジプロピレングリコール)とを5
0℃で3時間反応させた。処方及びその性質を表1及び
表2に示す。なお、併せて、比較例1として、ポリメリ
ックMDI単独の性能を示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】 表1及び表2中、ポリメリックMDI:日本ポリウレタ
ン工業社製ミリオネートMR−100 MDI:日本ポリウレタン工業社製ミリオネートMT カルボジイミド化MDI:日本ポリウレタン工業社製ミ
リオネートMTL SZ−1642:シリコーン系界面活性剤、日本ユニカ
ー社製
【0049】実施例13〜20、比較例2 ポリイソシアネートに、カルボン酸エステル、カーボネ
ート化合物、イソシアヌレート化触媒、助触媒、及び界
面活性剤を加え常温で混合して、有機ポリイソシアネー
ト組成物を得た。処方及びその性質を表3に示す。な
お、併せて、比較例2として、ポリメリックMDI単独
の性能を示す。
【0050】
【表3】 表3中、ポリメリックMDI:日本ポリウレタン工業社
製ミリオネートMR−300 L−5340:シリコーン系界面活性剤、ユニオンカー
バイド社製 ペルキャット9692:イソシアヌレート化触媒(成
分;オクチル酸カリウム、ジエチレングリコール、3級
アミン)、ペルロン社製 ペルロン9338:トリス(β−クロロプロピル)フォ
スフェート、ペルロン社製
【0051】実施例21〜31 ポリイソシアネート、及び場合によりポリオール(ウレ
タン変性剤として)に、カルボン酸エステル、カーボネ
ート化合物、イソシアヌレート化触媒、助触媒、及び界
面活性剤を加えて、反応温度50℃で所定時間イソシア
ヌレート化反応を行い、次いで停止剤としてリン酸を加
え50℃で1時間攪拌して、イソシアヌレート基含有ポ
リイソシアネート変性体組成物を得た。処方及びその性
質を表4及び表5に示す。
【0052】
【表4】
【0053】
【表5】 表4及び表5中、ポリメリックMDI:日本ポリウレタ
ン工業社製ミリオネートMR−200 L−5340:シリコーン系界面活性剤、ユニオンカー
バイド社製 アンカミンK−54:2,4,6−トリス(ジメチルア
ミノメチル)フェノール、A.C.I.社製 ポリキャットP−41:N,N′,N″−トリス(ジメ
チルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、
三共エアープロダクツ社製 ファイロールCEF:トリス(β−クロロエチル)フォ
スフェート、アクゾ社製
【0054】実施例32〜42 ポリイソシアネート、界面活性剤、及び場合によりポリ
オール(ウレタン変性剤として)に、イソシアヌレート
化触媒、及び助触媒を加えて、反応温度50℃で所定時
間イソシアヌレート化反応を行い、次いで停止剤として
リン酸を加え50℃で1時間攪拌して反応を停止させ
た。次いでカルボン酸エステル及びカーボネート化合物
を加えて、イソシアヌレート基含有ポリイソシアネート
変性体組成物を得た。処方及びその性質を表6及び表7
に示す。
【0055】
【表6】
【0056】
【表7】 表6及び表7中、ポリメリックMDI:日本ポリウレタ
ン工業社製ミリオネートMR−200 L−5340:シリコーン系界面活性剤、ユニオンカー
バイド社製 アンカミンK−54:2,4,6−トリス(ジメチルア
ミノメチル)フェノール、A.C.I.社製 ポリキャットP−41:N,N′,N″−トリス(ジメ
チルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、
三共エアープロダクツ社製 ファイロールPCF:トリス(β−クロロプロピル)フ
ォスフェート、アクゾ社製
【0057】実施例43〜53、比較例3 表8及び表9に示すイソシアネート成分(有機ポリイソ
シアネート組成物)とポリオール成分をそれぞれ20℃
±1℃に調整した後、2.0リットルのポリエチレン製
ビーカーに秤量し、回転数5000rpmの攪拌ミキサ
ーで2〜5秒間攪拌混合し、予め40℃に保温された2
5×25×25cmのアルミ製容器中にポリエチレン製
の袋をセットした中で自由発泡を行った。得られた発泡
体のJIS A−1321の表面試験による燃焼試験結
果を表8及び表9に示す。
【0058】
【表8】
【0059】
【表9】 表8及び表9中、チャドールCH−625:分子量39
0、水酸基価285、官能基数2.0のポリエステルポ
リオール、フリーマンケミカル社製 ペルロン9338:トリス(β−クロロプロピル)フォ
スフェート、ペルロン社製 L−5340:シリコーン系界面活性剤、ユニオンカー
バイド社製 ポリキャット42:N,N′,N″−トリス(ジメチル
アミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、三共
エアープロダクツ社製 HCFC−141b:ジクロロモノフルオロエタン、セ
ントラル硝子社製
【0060】実施例54〜61、比較例4 表10に示すイソシアネート成分(有機ポリイソシアネ
ート組成物)とポリオール成分をそれぞれ20℃±1℃
に調整した後、2.0リットルのポリエチレン製ビーカ
ーに秤量し、回転数5000rpmの攪拌ミキサーで2
〜5秒間攪拌混合し、予め40℃に保温された25×2
5×25cmのアルミ製容器中にポリエチレン製の袋を
セットした中で自由発泡を行った。得られた発泡体のJ
IS A−1321の表面試験による燃焼試験結果を表
10に示す。
【0061】
【表10】 表10中、チャドールCH−196:分子量640、水
酸基価175、官能基数2.0のポリエステルポリオー
ル、フリーマンケミカル社製 ファイロールPCF:トリス(β−クロロプロピル)フ
ォスフェート、アクゾ社製 SH−193:界面活性剤、東レダウコーニング社製 ペルキャット9540:イソシアヌレート化触媒(成
分;オクチル酸カリウム、ジエチレングリコール)、ペ
ルロン社製 HCFC−141b:ジクロロモノフルオロエタン、セ
ントラル硝子社製
【0062】実施例62〜71 表11及び表12に示すイソシアネート成分(イソシア
ヌレート基含有ポリイソシアネート変性体組成物)とポ
リオール成分をそれぞれ20℃±1℃に調整した後、
2.0リットルのポリエチレン製ビーカーに秤量し、回
転数5000rpmの攪拌ミキサーで2〜5秒間攪拌混
合し、予め40℃に保温された25×25×25cmの
アルミ製容器中にポリエチレン製の袋をセットした中で
自由発泡を行った。得られた発泡体のJIS A−13
21の表面試験による燃焼試験結果を表11及び表12
に示す。
【0063】
【表11】
【0064】
【表12】 表11及び表12中、チャドールCH−336A:分子
量500、水酸基価235、官能基数2.1のポリエス
テルポリオール、フリーマンケミカル社製 チャドールCH−196:分子量640、水酸基価17
5、官能基数2.0のポリエステルポリオール、フリー
マンケミカル社製 チャドールCH−625:分子量390、水酸基価28
5、官能基数2.0のポリエステルポリオール、フリー
マンケミカル社製 ペルロン9338:トリス(β−クロロプロピル)フォ
スフェート、ペルロン社製 L−5340:シリコーン系界面活性剤、ユニオンカー
バイド社製 ペルキャット9540:イソシアヌレート化触媒(成
分;オクチル酸カリウム、ジエチレングリコール)、ペ
ルロン社製 HCFC−141b:ジクロロモノフルオロエタン、セ
ントラル硝子社製
【0065】実施例72〜80 表13及び表14に示すイソシアネート成分(イソシア
ヌレート基含有ポリイソシアネート変性体組成物)とポ
リオール成分をそれぞれ20℃±1℃に調整した後、
2.0リットルのポリエチレン製ビーカーに秤量し、回
転数5000rpmの攪拌ミキサーで2〜5秒間攪拌混
合し、予め40℃に保温された25×25×25cmの
アルミ製容器中にポリエチレン製の袋をセットした中で
自由発泡を行った。得られた発泡体のJIS A−13
21の表面試験による燃焼試験結果を表13及び表14
に示す。
【0066】
【表13】
【0067】
【表14】 表13及び表14中、チャドールCH−336A:分子
量500、水酸基価235、官能基数2.1のポリエス
テルポリオール、フリーマンケミカル社製 ペルロン9338:トリス(β−クロロプロピル)フォ
スフェート、ペルロン社製 L−5340:シリコーン系界面活性剤、ユニオンカー
バイド社製 ペルキャット9692:イソシアヌレート化触媒(成
分;オクチル酸カリウム、ジエチレングリコール、3級
アミン)、ペルロン社製 HCFC−141b:ジクロロモノフルオロエタン、セ
ントラル硝子社製

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイソシアネートと、 下記一般式(1) R1 COOR2 (1) (式中、R1 、R2 はそれぞれ、水素原子、炭素数1〜
    20のアルキル基、あるいは炭素数1〜20のアルキル
    基で置換されていてもよいアリール基を表わす)で示さ
    れるカルボン酸あるいはカルボン酸エステルと、 カーボネート化合物と、 必要に応じて界面活性剤とを含有することを特徴とする
    有機ポリイソシアネート組成物。
  2. 【請求項2】 ポリイソシアネートと、 下記一般式(1) R1 COOR2 (1) (式中、R1 、R2 はそれぞれ、水素原子、炭素数1〜
    20のアルキル基、あるいは炭素数1〜20のアルキル
    基で置換されていてもよいアリール基を表わす)で示さ
    れるカルボン酸あるいはカルボン酸エステルと、 カーボネート化合物と、 イソシアヌレート化触媒と、 助触媒と、 必要に応じて界面活性剤とを含有することを特徴とする
    有機ポリイソシアネート組成物。
  3. 【請求項3】 ポリイソシアネートを、イソシアヌレー
    ト化触媒、助触媒及び必要に応じて界面活性剤の存在下
    に、全イソシアネート基の20重量%以下をイソシアヌ
    レート化させて得られるイソシアヌレート基含有ポリイ
    ソシアネート変性体と、 下記一般式(1) R1 COOR2 (1) (式中、R1 、R2 はそれぞれ、水素原子、炭素数1〜
    20のアルキル基、あるいは炭素数1〜20のアルキル
    基で置換されていてもよいアリール基を表わす)で示さ
    れるカルボン酸あるいはカルボン酸エステルと、 カーボネート化合物とを含有することを特徴とするイソ
    シアヌレート基含有ポリイソシアネート変性体組成物。
  4. 【請求項4】 ポリイソシアネートを、 下記一般式(1) R1 COOR2 (1) (式中、R1 、R2 はそれぞれ、水素原子、炭素数1〜
    20のアルキル基、あるいは炭素数1〜20のアルキル
    基で置換されていてもよいアリール基を表わす)で示さ
    れるカルボン酸あるいはカルボン酸エステル、 カーボネート化合物、 イソシアヌレート化触媒、 助触媒及び必要に応じて界面活性剤の存在下に、全イソ
    シアネート基の20重量%以下をイソシアヌレート化さ
    せることを特徴とするイソシアヌレート基含有ポリイソ
    シアネート変性体組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2に記載の有機ポリイソシ
    アネート組成物あるいは請求項3に記載のイソシアヌレ
    ート基含有ポリイソシアネート変性体組成物、分子量2
    00〜2000のポリオール、発泡剤、及び必要に応じ
    て、界面活性剤、イソシアヌレート化触媒、及び/又は
    助触媒を反応させることを特徴とする発泡体の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 ポリイソシアネートを、下記一般式
    (1) R1 COOR2 (1) (式中、R1 、R2 はそれぞれ、水素原子、炭素数1〜
    20のアルキル基、あるいは炭素数1〜20のアルキル
    基で置換されていてもよいアリール基を表わす)で示さ
    れるカルボン酸あるいはカルボン酸エステル、カーボネ
    ート化合物、イソシアヌレート化触媒、助触媒及び必要
    に応じて界面活性剤の存在下に、全イソシアネート基の
    20重量%以下をイソシアヌレート化させて得られるイ
    ソシアヌレート基含有ポリイソシアネート変性体組成
    物、 分子量200〜2000のポリオール、 発泡剤、 及び必要に応じて、界面活性剤、イソシアヌレート化触
    媒、及び/又は助触媒を反応させることを特徴とする発
    泡体の製造方法。
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