JP2521574B2 - 過酸化水素の製法及びそのための装置 - Google Patents

過酸化水素の製法及びそのための装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は過酸化水素の製法、殊に有機溶媒に溶解せし
められたアンスラヒドロキノンと酸素とを混合し反応帯
域を併流流過させてアンスラヒドロキノンを過酸化水素
とアンスラキノンとに変ずる過酸化水素の製法並びにそ
のための装置に係る。
(従来の技術及びその課題) 過酸化水素は、所謂「アンスラキノン法」により製造
し得ることが知られている。この方法において、アンス
ラキノン誘導体は幾つかの成分からなる有機溶媒中に通
例溶解せしめられる。このようにして慣用法により調製
された溶液[以下「被処理溶液(working solution)」
と称する]は、先ず、水素添加処理工程に付される。こ
の水素添加処理工程において、アンスラキノン誘導体の
一部は水素により接触的に還元されて相当するアンスラ
ヒドロキノン誘導体になされる。次工程、即ち酸化処理
工程に移行する前に、被処理溶液から触媒が分離され
る。酸化処理工程において、アンスラヒドロキンン誘導
体は空気又は酸素により酸化されて、水素添加処理以前
の形態に、即ちアンスラキノン誘導体に復元される。こ
の際に、次式に示されるように、過酸化水素が形成され
る。
(式中、Rは自体公知の置換基を意味する) 酸化処理工程中に形成される過酸化水素は水にて抽出
することにより被処理溶液から分離される。この抽出工
程において、被処理溶液に水が導入され、この水の一部
が分離される。残余の水を含有している被処理溶液は、
乾燥せしめられた後に水素添加処理工程に復帰せしめら
れる。抽出工程で得られた過酸化水素水溶液は精製され
且つ濃縮される(Kirk−Othmer“Encyclopedia of Chem
ical Technology"第3版、第13巻、第16−21頁)。
可成りのコスト節減をもたらし得る可能性があるの
で、アンスラキノン法において、この方法を経済的なら
しめるためには酸化処理工程を如何にして実施するかが
極めて重要な位置を占めている。これは、主として、酸
化処理工程が高エネルギ消費工程であることに起因し、
具体的には、関連する被処理溶液サイクルにおける他の
工程におけるよりも多大な電気エネルギが酸化処理工程
において使用されるからである。更に、方法を実施する
ための種々の機器の内で酸化反応装置が寸法の最も大き
な装置であり、従って設備コストの可成りの部分を酸化
反応装置が占めることになる。これらのコスト並びに安
全性の観点から必須とされる耐熱負荷(fire load)
は、カラムに収容される被処理溶液が多量であることに
よっても影響を受ける。
酸化処理工程を技術的に実施可能にするために、即ち
反応装置の型式や寸法並びに反応条件を選択する上で、
次の4つの事項が本質的な事項とされている。
1.最大変換率、即ちアンスラヒドロキノン誘導体が酸化
される割合はできる限り高い方が好ましい。実際には、
交換率は通常95−100%である。
2.好ましからざる二次反応、例えば温度や圧力が高過ぎ
たり或は被処理溶液の保持時間乃至滞留時間が長過ぎる
場合に生じる可能性のある二次反応の極小化。
3.反応装置容積の極小化。
4.エネルギ消費量の極小化。
酸化処理工程が極めて重要であるために、種々型式の
多数の反応装置が開発され且つ特許登録されてきた。現
在までに開発されてきた反応装置の内で多数を占めてい
るのは、充填物が装填され或は充填されていないもので
あって、液相とガス相とが内部で接触して所望の反応を
生ずるようになされているカラム型式のものである。
被処理溶液流と空気流とが下方から上方に向かって平
行に流れる、慣用を併流式カラムにおいて、カラムの横
断面積当りで算出される被処理溶液の流量は一般的には
36−72m3/m2hである(米国特許第3073680号明細書)。
この特許においては、ガス泡寸法の重要性が強調されて
いる。即ち、ノズル又は充分に小径の開口を有する焼結
体を介して空気がカラム内に導入される場合に、ガス泡
寸法が少なくとも初期において小さく、従ってガスと液
との間に大なる物質伝達界面がもたらされる旨開示され
ている。
米国特許第2902347号明細書においては、カラム内に
おいて酸化を向流方式で実施することが提案されてい
る。しかしながら、この型式のカラムは、フラッディン
グ即ち充満を回避するために、空気の給送量を比較的低
く保たねばならない点に欠点を有している。この理由
で、商業的に利用し得るような装置を構成する場合に、
酸化処理装置としてのカラム(又は複数本のカラムを具
備する組合せカラム)の容積を不都合な程に増加させね
ばならない点に課題がある。
Laporte Chemicals Ltd.製と併流式酸化処理カラムが
各種の文献に紹介されている[“Chem.Age."第82巻、第
895頁(1958年)、“Chem.and Ind."第76頁(1959
年)、“Chem.Process Eng."第40巻、第1号、第5頁
(1959年)、“Brit.Chem.Eng."第4巻、第88頁(1959
年)及び“The Ind.Chemist"第35巻、第9頁(1959
年)。
米国特許第3880596号明細書には、複数個の区画から
構成されており、空気又は他の酸素含有ガスが下方から
上方に向かって貫流するようになされたカラム内で酸化
処理を行うこ提案されている。被処理溶液は同じ向き
に、但し先ず、最上段の区画を経て流れ、次に最上段区
画の下方にある区画を次々と流れてゆき、最後に最下段
区画を経て流れる。従って、このカラムは併流方式を採
用しているが、内容的には向流方式のものである。この
特許文献に開示されている装置によれば、カラムの横断
面積当りで計算して、カラムを通じて被処理溶液を10−
55 m3/m2hの割合で、又空気を370−2050 Nm3/m2hの割合
で流すことが可能である。
国際公開第WO 86/06710号公報には、充填物を有しな
い併流式カラム内に導入する前に、空気又は酸素含有ガ
スをノズル内で混合することにより、当該混合物がカラ
ム内を流れる場合に安定な分散体を形成するように、酸
化処理を行うことが提案されている。この場合に、空気
が2000−3000Nm3/m2hでカラム内を流れ得ることが「請
求の範囲」の項に規定されている。この国際公開公報に
開示されているカラムは、既述の米国特許第3880596号
明細書に開示されているカラムと実質的に同一であり、
唯一の相違はカラムの前にミキサが配置されている点で
ある。
上記の各種のカラム式反応装置は、当該分野における
最近の技術状態を示すものであるが、これらの装置は何
れも2つの課題を有している。これらの課題とは、第1
に反応装置の容積が大であることであり、第2には第1
番目の課題に附随して液体の保持時間、即ちカラムに流
入してから流出する迄のカラム内での滞留時間が長くな
ることである。
反応装置の容積が大であれば、設備コスト増加を招
く。加えて、酸化処理のカラムの寸法が大であれば、装
置全体としての寸法、設置所要面積及び建造コストに明
確な影響を与える。更に、反応装置が大寸法のものであ
れば、カラム内容積の一部を空気泡が占めているにせ
よ、高価な被処理溶液を大量に使用せねばならず、この
点でコストの上昇を余儀なくされる。被処理溶液の量が
多くなれば、耐熱負荷を大にせねばならない結果を招
く。
大容積反応装置を用いれば、該装置内における液体の
保持時間が長くなる。保持時間が長ければ、反応装置内
での過酸化水素の分解率が上昇し、二次反応による望ま
しからぬ副生物の形成を促進する可能性がある。
少なくとも或る種型式のカラム式反応装置における第
3の課題として、酸化処理での挙動が不安定であること
を挙げることができる。カラム内の混合物の容積の20−
30%をガスが占めている。動的な状態にある分散体は安
定な態様で振舞うことはなく、ガスの容積における変
動、種々の水路付け現象(canalization phenomena)及
び面レベル変動に起因して挙動が変化する傾向がある。
これらのフアクタはカラムの操作制御を困難ならしめる
場合がある。
(発明の目的) 本発明の目的は、上記の公知処理法自体に関連する欠
陥及び当該処理法を実施する場合に生ずる欠陥を解消す
ること、保持時間を長く設定したり或は大容積のカラム
式反応装置を必要とせずに、アンスラキノン法の酸化処
理工程を通じて過酸化水素を製造する方法を提供するこ
と、並びにそのための装置を提供することにある。
(課題を解決し、目的を達成する手段及び作用) 本発明方法によれば、既述の課題は、有機溶媒に溶解
せしめられたアンスラヒドロキノンと酸素とを混合し反
応帯域を併流流過させてアンスラヒドラキノンを過酸化
水素とアンスラキノンとに変ずる過酸化水素の製法であ
って、0.05m/sec以上の空塔速度(superficial velocit
y in column)で且つほぼ連続的な分散体となって上記
の混合物が筒状反応帯域を流過する、過酸化水素の製法
により解決されると共に、上述の方法的観点での目的が
達成される。
上記の本発明方法において、単独の有機溶媒の代わり
に、有機溶媒混合物にアンスラヒドロキノンを溶解させ
ることもでき、アンスラヒドロキノンを酸化させるため
には酸素のみならず、空気のように酸素と他のガスとの
混合物を用いることもできる。本発明は、更に、アンス
ラヒドロキノンの誘導体を酸化して相当するアンスラキ
ノン誘導体と過酸化水素とに変じて過酸化水素を製造す
る場合にも利用することができる。
装置的な観点からの本発明の既述の目的は、有機溶媒
に溶解せしめられたアンスラヒドロキノンを酸素により
過酸化水素とアンスラキノンに変じて過酸化水素を製造
する反応装置であって、直径に対する長さの比が最小限
で約10の筒状体である、過酸化水素の製造装置により達
成される。この筒状反応装置において、直径に対する長
さの比は15以上であることが好ましい。尚、筒状反応装
置は、その一箇所又は複数箇所に静的ミキサを備えてい
ることができる。
本発明によるこの筒状反応装置と慣用のカラム式反応
装置とにおける本質的な相違点は、本発明装置が反応装
置内における反応性物質の流速と関連付けられているこ
とにある。慣用のカラム式反応装置においては、液体の
空塔速度が,一般に、極めて低い(米国特許第3880596
号明細書における実施例1では3.36 mm/secであり、実
施例2では6.72 mm/secである。)ここで、「空塔速
度」とは、反応装置の横断面積で除算した流体の流量を
意味している。カラム式反応装置におけるガスの速度は
泡の上昇速度に依存し、一般に液の速度よりも明らかに
早い。本発明方法による処理においては、液体とガスと
は両相がほぼ連続的な分散体を形成して流れるので、こ
れらの速度は同一桁レベルである。反応装置内におきれ
液体の空塔速度は0.05 mm/sec以上であり、好ましくは
0.1−3 mm/secであり、例えば0.3−1mm/secである。
酸素又は酸素濃度が90容量%以上の酸素含有ガスは反
応帯域の始点域のみならず、その後の一箇所又は複数箇
所において反応装置内に導入することができる。
筒状反応帯域内における分散体の保持時間は、慣用の
方法におけるよりも短い。本発明の好ましい実施形によ
れば、保持時間は最大限であっても約25分間であり、好
ましくは20秒−12分間であり、例えば70秒−4分間であ
る。
本発明方法を実施するために使用される反応装置は、
従来技術装置で用いられているようなカラムではなく、
筒状体である。
(実施例等) 次に、添付の図面を参照しつつ、本発明の一実施形に
つき説明し、又実施試験例により効果等を具体的に示
す。
図面には本発明による装置、殊に酸化反応を実施する
筒状反応装置の構造的原理が断面図にて示されている。
この反応装置10は垂直又は水平に配置される筒状体12を
備えている。この筒状体の内部は反応領域を構成するも
のであり、始端域122と、終端域124と、中間域126とを
有している。中間域126には、一基又は複数基の静的ミ
キサ14が配置されていることができる。反応関与体であ
る酸素又は酸素含有ガスA及び被処理溶液Bは矢印にて
示されているように筒状体12の始端域122に導入され、
両者が混合せしめられた分散体の形態で且つガス相と液
体相とがほぼ同一の速度で筒状体12内を流れる。原則的
には、空気も酸化用ガスとして使用することができる。
しかしながら、空気を使用すると、上記の分散体が筒状
体12の内部を流れて行くにつれ酸素分圧が低下して酸化
反応を充分に完遂できない可能性があり、この可能性は
筒状体12が極めて長い場合に高まる。従って、本発明に
よる装置に関しては純酸素又はこれに近い酸素濃度のガ
ス(酸素濃度:90容量%以上)を用いるのが好ましい。
酸素又は酸素含有ガスの全量を反応領域の始端域122に
おいて筒状体12内に導入する必要性はなく、従って、筒
状体12は中間域126にこの酸化用ガスの中間導入部(図
示せず)を一箇所又は複数箇所有していることができ
る。尚、酸素又は酸素含有ガスAによる被処理溶液Bの
酸化処理により発熱して望ましからぬ二次反応が生ずる
のを防止するために、筒状体12は冷却用マントル(図示
せず)を備えていることができ、又該冷却用マントルは
必要であれば冷却源や中間冷却器に接続されていること
ができる。
慣用のカラム式反応装置において一般的に使用されて
いる酸化用ガスは空気であるが、本発明装置においては
高価であるにも拘らず純酸素又はこれに準ずるものが好
ましい旨述べた。しかしながら、この点に関するコスト
的デメリットはエネルギコストを考慮する場合に相殺さ
れる。即ち、酸素濃度が、100%若しくはこれに近いの
で、本発明による反応装置に送り込まれるべきガスの容
積は従来技術の場合と比較して著しく小となり、更に酸
素がほぼ完全な迄に利用されるのである。これに関連し
て言及するに、従来技術によるカラム式反応装置におい
て、酸素の利用率は5%程度であり、このことは供給さ
れた空気中の酸素の20%以上が利用されないことを意味
するが、本発明による反応装置において供給された酸素
の95%程度が有効利用されるのである。換言すれば、所
要ガス量が少ないためにエネルギコストの低減がもたら
されるのである。液体のポンプ給送に関して消費される
エネルギも圧縮エネルギと比較する場合に低く、更に液
体のポンプ給送効率は、従来型式の反応装置におけるも
のと同等である。
空気を酸化用ガスとして用いる場合と比べて、純酸素
を使用しても実際上安全性を損なうことはないので、本
発明方法において使用される筒状反応装置の設計は容易
である。
種々の実験装置を製作して幾度も実験を試みた処、本
発明による筒状反応装置において必要とされる反応室容
積は、従来技術によるカラム式反応装置の場合と比較し
て驚く程小であることが判明した。従って、本発明によ
る筒状反応装置を使用する場合には、保持時間を著しく
短縮することができ、単位容積当りの収率も向上する。
実施例(比較試験) (1)従来技術 多段区画併流式カラムに関する米国特許第3880596号
明細書の実施例2には、直径3.7m、有効高さ(充填物層
の高さ)15mのカラムを用いた酸化処理が開示されてい
る。これらの数値を用いて算出すれば、カラムの内容積
は161m3である。過酸化水素が溶液中に9.45 kg/m3形成
されるような量のアンスラヒドロキノンを含有している
被処理溶液を、上記のカラム内に260 m3/hの割合で給送
する。空気を1000 Nm3/hの割合でカラム内に給送した場
合の変換率は98.3%であり、反応処理後に得られた溶液
の過酸化水素含有量は9.29 kg/m3であった。カラムの出
口側におけるガスの酸素含有量は5.9%であり、供給さ
れた空気中の酸素の約24%が無駄となった。尚、反応装
置の内容積を考慮にいれて算出された過酸化水素の理論
的な生成量は約15 kg/h m3である。
(2)本発明 直径0.26m、全長65mの筒状体が2本平行に配置された
筒状反応装置が使用された。上記の各筒状体には複数基
の静的ミキサが設けられていた。酸化用ガスとしては純
酸素を用い、当該ガスは上記筒状体の始端部のみなら
ず、中間部の数箇所から筒状体内に導入された。上記の
筒状反応装置の内容積は6.9m3であった。被処理溶液は2
00 m3/hの総合比率で筒状反応装置内に給送された。こ
の被処理溶液は過酸化水素を8.8 kg/m3生成し得る量の
アンスラヒドロキノンを含有していた。純酸素を1242 m
3/hの割合で筒状反応装置内に給送した処、筒状反応装
置の出口側から回収された溶液は8.77 kg/m3の濃度で過
酸化水素を含有しており、これは98.7%の変換率に相当
する。供給された酸素の内で無駄となった量割合は7%
であった。尚、反応装置の内容積を考慮にいれて算出さ
れた過酸化水素の理論的な生成量は約254 kg/h m3であ
る。
(発明の効果) 本発明によれば、酸化処理装置として従来のカラム式
反応装置に代えてカラムよりも相対的に細い筒状反応装
置が用いられ、酸化用ガスとしては、従来一般に用いら
れてきた空気に代わり純酸素又はこれに準ずる酸素濃度
の高いガスが使用され、このガスからなるガス相と被処
理溶液相とはほぼ連続的な、換言すればほぼ一様な分散
体となって上記の筒状反応装置内を流れるようになされ
ている。
その結果、反応装置の内容積が従来装置におけるより
著しく小であっても反応を充分に完遂することができ、
これに関連して保持時間即ち反応帯域を流過するのに要
する時間を著しく短縮することができ、単位容積当りの
過酸化水素収率も向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による装置、殊に酸化反応を実施する筒
状反応装置の構造的原理を示す断面図である。 10……筒状反応装置、 12……筒状体、 122……始端域、 124……終端域、 126……中間域、 14……静的ミキサ、 A……酸素、 B……被処理溶液。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−502821(JP,A) 特開 昭58−204805(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機溶媒に溶解せしめられたアンスラヒド
    ロキノンと酸素とを混合し反応帯域を併流流過させてア
    ンスラヒドラキノンを過酸化水素とアンスラキノンとに
    変ずる過酸化水素の製法であって、0.05 m/sec以上の空
    塔速度で且つほぼ連続的な分散体となって上記の混合物
    が筒状反応帯域を流過する、過酸化水素の製法。
  2. 【請求項2】0.1−3 m/sec以上の空塔速度で且つほぼ連
    続的な分散体となって上記の混合物が筒状反応帯域を流
    過することを特徴とする、請求項(1)に記載の過酸化
    水素の製法。
  3. 【請求項3】酸素又は酸素含有ガスが反応帯域の始点域
    のみならず、その後の一箇所又は複数箇所において導入
    されることを特徴とする、請求項(1)又は(2)に記
    載の過酸化水素の製法。
  4. 【請求項4】筒状反応帯域における分散体の保持時間が
    最大限で約25分間であることを特徴とする、請求項
    (1)、(2)又は(3)に記載の過酸化水素の製法。
  5. 【請求項5】有機溶媒に溶解せしめられたアンスラヒド
    ロキノンを酸素により過酸化水素とアンスラキノンに変
    じて過酸化水素を製造する反応装置であって、直径に対
    する長さの比が最小限で約10の筒状体であることを特徴
    とする、過酸化水素の製造装置。
  6. 【請求項6】筒状体の一箇所又は複数箇所に静的ミキサ
    を備えていることを特徴とする、請求項(5)に記載の
    過酸化水素の製造装置。
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