JP2520654Y2 - 自動2輪車用ホイールカバー - Google Patents

自動2輪車用ホイールカバー

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JP2520654Y2
JP2520654Y2 JP1992077788U JP7778892U JP2520654Y2 JP 2520654 Y2 JP2520654 Y2 JP 2520654Y2 JP 1992077788 U JP1992077788 U JP 1992077788U JP 7778892 U JP7778892 U JP 7778892U JP 2520654 Y2 JP2520654 Y2 JP 2520654Y2
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英二郎 浅川
常明 阪本
昌彦 池崎
淳 伊藤
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Honda Access Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、自動2輪車の前輪ま
たは後輪へ取付けられるホイールカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】自動2輪車用のホイールカバーは公知で
あり、例えば実公昭61−36401号公報には、同心
円状をなす左右のカバーからなるホイールカバーに、バ
ルブ部分の逃げ部を形成したものが示されている。
【0003】左右のカバーは、それぞれ単一部材(分割
片で構成されない)であり、かつ、外周部はリムに当接
され、ホイール側面をほぼ完全に覆う略円板状になって
いる。
【0004】このようにホイール側面とほぼ同大かつ略
円板状に構成されていると、自動2輪車の前輪は側方に
フロントフォークなどがあるため、ホイールカバーを着
脱す る都度、前もって車輪を外さなければならず、着脱
に手間取ることになる。
【0005】そこで、実公昭62−38801号にはホ
イールカバーを2分割構成とし、かつホイール側面へク
ランプで弾性的に取付けるものが示されている。
【0006】さらに、実開平1−142301号公報に
は、スポークの左右両面を密閉するように覆う略円板状
のカバーをそれぞれ周方向へ3分割した分割片で構成
し、各分割片の接続端の一方に突片を周方向へ延出させ
てある。
【0007】他方の接続端には、この突片から内向きか
つ一体に突出形成されたピン状の突起を係合する連結穴
を設け、突起を回転軸方向外方(すなわち、側面外方)
から連結穴へ係合することにより、各分割片を接続する
ホイールカバーが示されている。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】ところで、実開平1−
142301号及び実公昭62−38801号のような
分割構成にしても、隣り合う分割片相互は、例えば、ホ
イールの回転軸方向のような一方向のみにおいて位置決
めされている。
【0009】したがって、複数の分割片を接続すると
き、接続部でどうしてもガタつきやずれが生じや易くな
った。そのうえ、突片などの結合部材が外観される部分
へ出てしまうことになった。
【0010】その結果、ホイールカバーとして最も重要
なホイール取付時の外観を損ない易くなるため、正確に
位置決めでき、かつ結合部材が外観されない構造が望ま
れていた。
【0011】また、前記各従来例は、いずれも略円板状
の一様な平面をなす平板的な状態でホイール側面を覆う
にすぎず、ホイールカバーの外観にとって重要な要素と
なる スポーク形状を看取できず、のっぺりとした外観に
なった。
【0012】さらに、実公昭62−38801号のよう
に、側面視においてリムとの間に若干の隙間があると、
ホイールとの一体感が無くなり、スポーク形状をさらに
看取できにくくなるので、スポーク形状を明瞭にできる
ものが望まれていた。本願考案は係る問題の解決を主た
る目的とする。
【0013】
【上記課題を解決するための手段】上記課題を解決する
ため、本考案の自動2輪車用ホイールカバーは、自動2
輪車のホイール左右両側面からスポークを挟んで着脱自
在に取り付けられる左カバー及び右カバーを備えたホイ
ールカバーであって、左右のカバーは、それぞれがホイ
ールの周方向へ等分割された複数の分割片からなり、こ
れらの各分割片を周方向へ接続することにより組立られ
るとともに、左右の各カバー間はスポークを挟んで相互
に連結されることによりホイールへ固定され、かつ以下
の特徴点〜 を備えることを特徴とする。 各分割片は、左右のカバー毎に同一形状をなすこ
と。 各分割片は、スポークカバー部と、その両側でスポ
ークの縁に沿って形成された一対の逃げ部を備えるこ
と。 スポークカバー部はスポークをホイールの回転面と
略平行な面で覆うとともに外周端をリムへ当接させるこ
と。 逃げ部は、スポークカバー部の縁から屈曲して隣り
合うスポーク間の空間内へ入り込み、スポークカバー部
との間で屈曲断面を形成すること。 逃げ部はリムから離れてリムとの間に空間を形成す
ること。 分割片は両隣りの分割片と接続するための接続端を
2つ有すること。 分割片の一方の接続端に、スポークカバー部から周
方向へ突出し、隣り合う分割片のスポークカバー部内面
に沿って当接する第1の突片を設けたこと。 分割片の他方の接続端に、逃げ部から周方向へ突出
し、隣り合う分割片の逃げ部内面に沿って当接する第2
の突片を設けたこと。 隣り合う分割片相互の接続部では、第1の突片が一
方側から他方側へ周方向 にはめ込まれるとともに第2の
突片が前記他方側から前記一方側へ周方向逆向きにはめ
込まれていること。
【0014】なお、本願考案において、ホイールカバー
及び分割片の各周方向、外周側並びに内周側とは、ホイ
ール装着時を基準とし、その際におけるホイールの周方
向、外周側並びに内周側と一致する方向の意味で使用す
る。
【0015】また、前記第1の突片を屈曲断面に形成
し、対応するスポークカバー部の当接部も同様に屈曲す
る断面にすることもできる。
【0016】
【作用】分割片は、スポークカバー部と逃げ部の間で屈
曲断面をなし、隣り合う分割片相互の接続部では、第1
の突片が一方側から他方側のスポークカバー部内面へ周
方向から当接するようにはめ込まれ、かつ第2の突片が
前記他方側から前記一方側の逃げ部内面へ当接するよう
に周方向逆向きにはめ込まれている。
【0017】このため、スポークカバー部が略平行する
ホイールの回転面方向と、これに交差する面の方向との
複数方向へのずれを同時に規制できることになり、分割
片相互の位置合わせを容易にして組立作業を効率化で
き、かつ、ガタつきや接続部のずれを抑えて装着時の外
観性を向上できる。
【0018】しかも、第1又は第2の突片のうち少なく
ともいずれか一方を屈曲断面にし、相手側の当接部を同
様に屈曲させれば、当接時にこの突片と分割片の曲面と
がさらに複数の異なる面で接触することにより位置決め
されるので、ガタつきがより一層少なくなり、かつ位置
合わせもより確実になる。
【0019】また、各突片を方向から隣り合う分割片
の内側へ嵌合することにより隣り合う分割片相互を接続
するので、接続端から突出する各突片を、周方向で隣り
合う他の分割片の内側面へはめ合わせることにより、各
突片が外観されなくなり、ホ イール装着時における外観
性を向上する。
【0020】そのうえ、スポークカバー部の外周端をリ
ムに接続させることにより、リムとの一体感を有する外
観を得ることができる。さらに、隣り合うスポーク間の
空間内へ屈曲して入り込む逃げ部を設けたので、スポー
クカバー部によるスポーク形状を引き立たせることがで
き、ホイールカバー全体としての外観性を向上できる。
【0021】さらにまた、ホイールカバーを構成する左
右のカバーは、隣り合うスポーク間の各空間毎に逃げ部
を設けたので、バルブやブレーキなどに干渉せずに取付
けでき、メンテナンス性が向上する。
【0022】しかも、逃げ部とリムの間に左右を連通す
る空間が形成されるので、この空間によりホイール側面
に左右を連通する風抜き穴を設けることができ、かつそ
の開口度を大きくできるとともに、この風抜き穴を利用
してバルブをメンテナンスすることもできる。
【0023】
【実施例】図1及び図2に基づいて自動2輪車の前輪用
に構成された一実施例を説明する。
【0024】前輪のホイール1は、リム2、スポーク3
及びハブ4からなり、スポーク3は略120°間隔でリ
ム2の内側に放射状に3本形成され、各スポーク3には
肉抜穴5(図2)が形成されている。
【0025】図2に明らかなように、ホイール1の左右
両側面には左カバー6と右カバー7が配され、両者はス
ポーク3を挟んで連結部材の一例であるボルト8及びナ
ット9で着脱自在に取付けられている。なお、これらカ
バーについての左右は図2における図示状態を基準にし
て表現したものである。
【0026】左カバー6と右カバー7は、それぞれが各
スポーク3を覆うことのできる形状に形成され、かつ周
方向へ3個に等分割された分割片30、31によって各
々構成される。これら左右の分割片30、31はそれぞ
れの断面形状が若干異っている。
【0027】分割片30は図1に示すように、ハブ4
径方向に沿う接続端11を互いに連結するように計3個
を周方向に並べると、ほぼスポーク3の側面形状に一致
する形状の左カバー6となる。
【0028】すなわち各分割片30はスポーク3の側面
形状を周方向で略120°間隔に分割したものに略相当
する。なお、右カバー7側も同様である。
【0029】図2に示すように、分割片30、31はス
ポーク3を左右から挟むプラスチックからなり、肉抜穴
5に対応する中央部には、凹入部12が形成され、この
凹入部12からはボス12aが分割片30、31の内側
(スポーク3側、以下同じ)へ突出している。
【0030】分割片30、31は、スポーク3の左右を
挟み、分割片31のボス12aを肉抜孔5に通して分割
片30のボス12aと突き合わせ、ボルト8及びナット
9で締結することにより、スポーク3へ取付けられる。
【0031】このとき、左右の対応するボス12aは、
ボルト8とナット9による締め付けによって先端が相互
に接合しているが、締め付け前の状態では両者間に若干
の間隙を形成している。
【0032】左カバー6の分割片30には、ホイール1
の回転面と略平行にスポーク3上を覆うスポークカバー
部30bと、これを挟んでホイールの周方向両側縁部に
形成され、かつ隣り合うスポーク3との間に形成される
空間内へリム2から離れて設 けられる逃げ部32が形成
される。
【0033】スポークカバー部30bと逃げ部32は屈
曲断面をなし、屈曲点30aにおいて、スポーク3の回
転面と略平行な平面から、隣り合うスポーク3間の空間
内へ車体中心方向へ入り込む屈曲面へと略く字状に変化
している(図2参照)。
【0034】各分割片30は、ホイール1の周方向両側
に、隣接する他の分割片30との接続端11を計2つ有
する。
【0035】この接続端11のうち一方側には、スポー
クカバー部30bから周方向へ突出し、隣接する他の分
割片30のスポークカバー部30b内面へ当接する第1
の突片33が形成されている。
【0036】接続端11の他方側には、逃げ部32から
周方向へ突出し、隣接する他の分割片30の逃げ部32
内面へ当接する第2の突片34が形成されている。
【0037】したがって、互いに接続する2つの分割片
30の接続部は、相手側のスポークカバー部30b又は
逃げ部32の内面へ沿うように突出して当接する第1の
突片33と第2の突片34によって相互に位置決めされ
ている。
【0038】図2に明らかなように、第1の突片33は
スポークカバー部30bの内面のうち当接部に沿って重
なることができるよう、スポークカバー部30bの当接
部に対応した面をなす。
【0039】第2の突片34は、スポークカバー部30
bと屈曲断面をなす逃げ部32の内面の当接部に沿って
重なることができるよう、逃げ部32の当接部に対応し
た面をなしている。
【0040】さらに、第1の突片33は略く字状の屈曲
断面をなし、屈曲点33aを挟んで 上下に、異なる曲面
33bと33cが形成されている。
【0041】一方、第1の突片33が当接する相手側と
なるスポークカバー部30bの内面も、第1の突片33
に対応して略く字状の屈曲断面をなし、屈曲点30dを
挟んで上下に、第1の突片33の異曲面33b,33c
がそれぞれ当接する異曲面30e、30fが形成されて
いる。
【0042】分割片31の構造も同様であり、屈曲点3
1a、スポークカバー部31b、逃げ部31c、第1の
突片31d及び第2の突片31eを備え、詳細説明を割
愛するが各突片31d、31eの細部構造も同様に構成
されている。
【0043】分割片30と31の接合部35はホイール
の車幅方向中央部にてそれぞれの逃げ部32と同31c
の各先端部を突き合わせて形成され、分割片30側の
き合わせ面が凸面に、分割片31側の突き合わせ面が
れを嵌合する凹面になり、分割片30と分割片31の接
合を位置決めするようにガイドしている。
【0044】図1に示すように、分割片30の外周端で
リム2と接続する部分の端部に切り欠き状の水抜き部3
6が形成され、左カバー6と右カバー7の間へ入った水
を排水可能である。
【0045】図2に示すように、分割片30及び分割片
31の各先端30c、31fはリム2の溝2aに当接
し、中間部におけるボルト8、ナット9と共にホイール
1に対する支持部となっている。但し、ハブ4側には間
隙37が形成され、内周端30g、31gは固定されて
いない。
【0046】なお、図2の符号38はブレーキディス
ク、39はブレーキキャリパである。
【0047】次に本実施例の作用を説明する。左カバー
6及び右カバー7を取付けるには、図2に示すように、
2個の分割片30、31で1つのスポーク3を挟み、そ
れぞれのボス12aを肉抜穴5を挟んで対向させ、ボル
ト8及びナット9で連結する。
【0048】続いて、他の2つのスポーク3についても
同様に左右から分割片30、31を取付ける。このとき
左カバー6について説明すれば、隣接する分割片30相
互をそれぞれ相手側の接続端11に対して周方向から接
続させる。
【0049】これにより、各分割片30の周方向へ隣接
する接続端11は、それぞれの内側に第1の突片33又
第2の突片34がはめ合わされることによって位置決
めされ、各分割片30が一体化した左カバー6となる。
右カバー7についても同様に行われる。
【0050】このようにすると、左カバー6においては
3個の分割片30を、また右カバー7においては同じく
3個の分割片31をそれぞれ同一にできる。
【0051】しかも、各分割片30、31は、左右のカ
バー6、7を単一部材で円板状に形成した場合と比べ
て、それぞれ略1/3の大きさであるから、比較的小型
であるため、成形に必要な金型を小型化でき、それだけ
金型費を少なくできる。
【0052】また、左カバー6及び右カバー7をそれぞ
れ周方向へ分割された分割片30、31で構成すること
により、分割片30、31単位で着脱できるため、左カ
バー6又は右カバー7を着脱する際、予め車輪をフロン
トフォークなどから取り外す必要がなく、着脱作業が容
易かつ迅速になる。
【0053】そのうえ、図2に明らかなように、ブレー
キディスク38やブレーキキャリパ39などのブレーキ
部分がホイール1の側面に存在しても、右カバー7は周
方向へ分割された複数の分割片31からなるので、ブレ
ーキ部分を外さずに着脱できる。
【0054】さらに、左カバー6又は右カバー7を構成
する3個の分割片30、31のうち、各々を別の色や模
様にすれば組合わせによるデザインの変化を楽しむこと
ができる。
【0055】しかも、左カバー6及び右カバー7はリム
2の側面を完全に覆わず、リム2の一部を露出するの
で、リム2と左カバー6又は右カバー7の材質差をデザ
イン的に利用することもできる。
【0056】そのうえ、分割片30、31を用いて左右
のカバー6、7を構成したとき、隣接する分割片30,
30又は31,31の接続端11においては、第1の
片33(31d)及び第2の突片34(31e)の平面
方向を互いに変えることにより、方向が異なる複数の面
で位置決めされるため、正確に相手側へ接続できる。
【0057】したがって、これらによる周方向へ隣接す
る分割片30又は31相互の接続部における位置決めが
正確になり、ガタつきや接続部のずれを防止でき、組立
作業を容易にして効率化でき、ホイール1に対する装着
時の外観性を向上できる。
【0058】しかも、第1の突片33及びこの相手側で
あるスポークカバー部30bの内面における当接部をそ
れぞれ屈曲断面にし、第1の突片33の異曲面33b、
33cがスポークカバー部30bの異曲面30e、30
fへそれぞれ当接するようにしたので、これらにより、
ガタつきや接続部のずれがさらに小さくなる。
【0059】さらに、分割片30及び31に、逃げ部3
2及び31cを形成したので、バルブ2bに干渉せずに
取付けできる。
【0060】特に、バルブ2bからの空気注入作業時に
もわざわざ分割片30を取り外す必要がなくなるから、
空気注入作業に便利であり、メンテナンス性が向上す
る。
【0061】しかも、逃げ部32及び31cによってホ
イール側面に開口度の大きな風抜き 穴を形成することが
できる。
【0062】また、分割片30、31のスポークカバー
部30b及び31bの各外周端がリム2に接続するの
で、ホイール1との一体感が得られる。
【0063】さらに、スポークカバー部30b及び31
bの縁に逃げ部32及び31cを設けたことにより、ス
ポークカバー部30b及び31bから明瞭なスポーク形
状を看取できる。
【0064】そのうえ、左右の分割片30、31によっ
て各スポーク3をそれぞれ袋状に覆うので、側面全体を
覆うものと比べ、のっぺりとした印象が無くなり、ホイ
ールカバー全体としての外観性を向上できる。
【0065】しかもスポークカバー部30b及び31b
の外周端30c、31fをリム2へ当接することによっ
て生じる弊害である、ホイールカバー内へ侵入した雨水
による錆の発生は、水抜き部36を設けてここから速や
かに水を抜くことにより解決できる。
【0066】図3は本願考案を後輪側に適用した変形例
であり、図2に相当する部位の要部拡大断面である。こ
の場合、後輪側の右カバー7側は前輪側の左カバー6と
同じ分割片30を共通に使用しているが、後輪側の左カ
バー6側はドラムブレーキ側用の分割片40になってい
る。
【0067】分割片40は、ハブ4がブレーキドラムに
なっているため、この部分との干渉を避けるための逃げ
部40aを形成したドラムブレーキ側用の特別な形状の
ものになっている。
【0068】さらにこの分割片40は、前述した前輪側
同様のスポークカバー部40cと逃げ部40bを備えて
いるが突片は設けられていない。符号40dは逃げ部4
0a と同40bとの屈曲点である。
【0069】逃げ部40aは、スポークカバー部40c
のうち、ハブ4の外周部近傍に位置する部分に設けら
れ、その内周端41はスポーク3の側面に当接してい
る。
【0070】逃げ部40bは、前記逃げ部32及び31
c同様に分割片40の外周側(リム側)に設けられ、そ
の先端40eは分割片30の逃げ部32の先端と接合し
てスポーク3を袋状に覆っている。
【0071】この分割片40と分割片30の各先端30
c、40eは溝2aに当接し、中間部はボルト8、ナッ
ト9によって結合されることは前輪側同様であるが、分
割片40の内周端41はスポーク3の側面に当接してい
る。。
【0072】分割片30の内周端30gはハブ4の側面
の一部外方を覆っている。なお、図中の符号42はブレ
ーキシュー、43は車軸である。
【0073】この変形例のようにすると、左カバー6で
は突片による位置決めを期待できないものの、その他の
点では右カバー30と共に前記実施例同様の作用効果を
得られ、しかも、逃げ部40aにより、ドラムブレーキ
を構成するハブ4に干渉せずに取付けできる。
【0074】
【考案の効果】本考案は、ホイールカバーを構成する左
右のカバーを、それぞれ周方向へ等分割された複数の分
割片で構成し、この分割片がそれぞれスポークを覆うス
ポークカバー部と、この縁部から屈曲して隣り合うスポ
ーク間の各空間内へリムから離れて入り込む逃げ部とを
備えるとともに、スポークカバー部と逃げ部の間で屈曲
断面をなし、隣り合う分割片相互の接続部では、第1の
突片が一方側から他方側のスポークカバー部内面へ周方
向から当接するようにはめ込まれ、かつ第2の突片が前
記他方側から前記一方側の逃げ部内面へ当接するように
周方向逆向きには め込まれるように構成した。
【0075】このため、スポークカバー部が略平行する
ホイールの回転面の径方向と、これに交差して回転軸と
略平行する方向との複数方向へのずれを同時に規制でき
ることになり、分割片相互の位置合わせを容易にして組
立作業を効率化でき、かつ、ガタつきや接続部のずれを
抑えてホイール装着時の外観性を向上できる。
【0076】しかも、第1の突片を屈曲断面にし、相手
側の当接部を同様に屈曲させれば、当接時にこの突片と
分割片の内面とが方向が異なるさらに複数の面で接触す
ることにより位置決めできるので、ガタつきがより一層
少なくなり、かつ位置合わせもより確実になる。
【0077】また、各突片を周方向から隣り合う分割片
の内側へ嵌合することにより隣り合う分割片相互を接続
するので、接続端から突出する各突片を、周方向で隣り
合う他の分割片の内側面へはめ合わせることにより、
突片が外観されなくなり、ホイール装着時における外観
性を向上する。
【0078】そのうえ、スポークカバー部の外周端をリ
ムに接続させることにより、リムとの一体感を有する外
観を得ることができる。さらに、隣り合うスポーク間の
空間内へ屈曲して入り込む逃げ部を設けたので、スポー
クカバー部によるスポーク形状を引き立たせることがで
き、これによっても外観性を向上できる。
【0079】さらにまた、ホイールカバーを構成する左
右のカバーは、隣り合うスポーク間の各空間毎に逃げ部
を設けたので、バルブなどに干渉せずに取付けでき、メ
ンテナンス性が向上する。
【0080】しかも、逃げ部とリムの間に左右を連通す
る空間が形成されるので、この空間によりホイール側面
に左右を連通する風抜き穴を設けることができ、かつそ
の開口度を大きくできるとともに、この風抜き穴を利用
してバルブに対するメンテナ ンス性を維持することもで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例を適用した自動2輪車の前輪左側面図
【図2】 図1のC−C線に沿う断面図
【図3】 後輪側に適用した変形例の図2に相当する部
分における要部拡大断面図
【符号の説明】
1:ホイール、2:リム、3:スポーク、4:ハブ、
5:肉抜穴、6:左カバー、7:右カバー、8:ボル
ト、9:ナット、11:接続端、30:分割片、30
a:屈曲点、30b:スポークカバー部、31:分割
片、31a:屈曲点、31b:スポークカバー部、31
c:逃げ部、31d:第1の突片、31e:第2の突
片、32:逃げ部、33:第1の突片、34:第2の突
、36:水抜き穴、40:分割片、40a:逃げ部、
40b:逃げ部、40c:スポークカバー部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実公 昭62−38801(JP,Y2) 実公 昭61−36401(JP,Y2) 実公 昭63−33682(JP,Y2) 実願 昭63−38447号(実開 平1− 142301号)の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム (JP,U)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動2輪車のホイール左右両側面からスポ
    ークを挟んで着脱自在に取り付けられる左カバー及び右
    カバーを備えたホイールカバーであって、左右のカバー
    は、それぞれがホイールの周方向へ等分割された複数の
    分割片からなり、 これらの 各分割片を周方向へ接続することにより組立ら
    れるとともに、 左右の各カバー間はスポークを挟んで相互に連結される
    ことによりホイールへ固定され、 かつ以下の特徴点〜 を備えた自動2輪車用ホイール
    カバー。 各分割片(30,31)は、左右のカバー(6、
    7)毎に同一形状をなすこと。 各分割片(30、31)は、スポークカバー部(3
    0b、31b)と、その両側でスポークの縁に沿って形
    成された一対の逃げ部(32、31c)を備えること。 スポークカバー部(30b、31b)はスポーク
    (3)をホイール(1)の回転面と略平行な面で覆うと
    ともに外周端(30c、31f)をリム(2)へ当接さ
    せること。 逃げ部(32、31c)は、スポークカバー部(3
    0b、31b)の縁から屈曲して隣り合うスポーク
    (3,3)間の空間内へ入り込み、スポークカバー部
    (30b、31b)との間で屈曲断面を形成すること。 逃げ部(32、31c)はリム(2)から離れてリ
    ム(2)との間に空間を形成すること。 分割片(30、31)は両隣りの分割片と接続する
    ための接続端(11)を2つ有すること。 分割片(30、31)の一方の接続端(11)に、
    スポークカバー部(30b、31b)から周方向へ突出
    し、隣り合う分割片(30、31)のスポークカバー部
    (30b、31b)内面に沿って当接する第1の突片
    (33、31d)を 設けたこと。 分割片(30、31)の他方の接続端(11)に、
    逃げ部(32、31c)から周方向へ突出し、隣り合う
    分割片(30、31)の逃げ部(32、31c)内面に
    沿って当接する第2の突片(34、31e)を設けたこ
    と。 隣り合う分割片(30、31)相互の接続部(1
    1)では、第1の突片(33、31d)が一方側から他
    方側へ周方向にはめ込まれるとともに、第2の突片(3
    4、31e)が前記他方側から前記一方側へ周方向逆向
    きにはめ込まれていること。
  2. 【請求項2】少なくとも第1の突片(33、31d)を
    屈曲断面とし、対応するスポークカバー部(30b、3
    1b)の当接部も同様に屈曲する断面にしたことを特徴
    とする請求項1記載の自動2輪車用ホイールカバー。
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