JP2518954C - - Google Patents

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JP2518954C
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、情報記録媒体、特に光によって情報の記録あるいは再生が可能な情
報記録媒体に関する。 〔従来の技術〕 光記録可能な情報媒体としてのいわゆる光ディスクは、記録時の記録膜挙動に
よって種々のディスク構造を取らねばならない。例えば、記録層に有機物の薄膜
(以下、記録膜という)を使用する場合、現在の技術ではいわゆるピットを開け
ることで光記録を達成することが主流である。このような記録膜を有する光ディ
スクの場合、光ディスク構造は記録膜の片面に空間を配置する、いわゆるエアサ
ンドイッチ構造が通例である。また、光ディスクの構成部材は多岐に及ぶが、そ
のうちでも重要なのは封止に使用する接着剤である。接着剤は後述するように多
種多様の反応種を内在し、これが記録膜構成物質に少なからず影響を与えるから
である。 光ディスクには、情報を記録する、システム信号を的確に出力する、情報を保
存する、の3つの機能がある。いずれの場合も記録膜は重要な役割を果たす。従
って、薄膜特性が種々の外乱(温度、湿度、ガス、光など)に対して十分な耐久
性を有していなければならない。有機薄膜は、金属のようないわゆる「錆びる」
という酸化は考慮の対象外であるものの、様々な反応種と反応し、分子崩壊を起
こす可能性があり、また、反応種と一定期間接触していると経時変化、換言すれ
ば分子構造の変化あるいは崩壊が惹起され、機能膜としての役割を十分に果たせ
なくなる可能性がある。具体的に言うならば、構成部材から種々の反応種が発生
して、有機薄膜の分子を崩壊させることが考えられる。 かかる観点に立脚するならば、前記エアーサンドイッチ構造を形成するために 用いられる封止用接着剤はその範囲がかなり限定されることが予想される。 接着剤の種類と適用可能性について言及すれば、熱硬化タイプの接着剤の中に
は、接着強度も十分で、記録膜への悪影響もないイソシアネートとポリオールと
の混合タイプの接着剤があるが、このものは硬化に時間がかかり、生産性の面か
ら実用的でない。 また、紫外線硬化型接着剤は、残留する未反応モノマーにより、有機薄膜が侵
される。未反応モノマーを完全に硬化させるために、仮に窒素雰囲気中での硬化
を実行したとしても、残留モノマーを零にすることは極めて困難であり、また、
工程も複雑になる。 すなわち、有機薄膜に最適な封止用接着剤は、かなり限定され且つ、製造工程
上問題を含んでいることになる。 ところで、工程的に見て最も簡便と思われる封止方法の一つは、超音波を使用
し、溶着する方法である。しかし、この場合には溶融ガスが多量に発生する、溶
着周縁部分の複屈折が増大する、落下衝撃強度が弱いといった欠点があり、実用
化にはほど遠い。 かかる欠点を改良するために、封止用接着剤としての粘着剤を使用することが
考えられる。この場合、考慮すべき点は、このものが必要な接着強度を有するこ
とはもとより、粘着剤に含有されている様々な成分が記録膜に悪影響を及ぼさな
いかどうかという点にある。記録膜である有機薄膜に影響を及ぼす反応種を粘着
剤構成成分という観点から見るならば、ポリマー(粘着剤主成分)ポリマー
分解物未反応モノマー架橋剤重合開始剤などが考えられる。これらのうち
、特に〜に関しては概して反応性が強く、注意する必要性がある。 ところで、粘着剤の種類は多岐におよぶが、ゴム系粘着剤成分は上記〜の
ほかに粘着付与剤、軟化剤、老化防止剤等が混合されており、耐久性からも本用
途には不適である。 アクリル系粘着剤は加水分解してアクリル酸を派生させたり、含有する(特公
昭37−1471号)ため記録膜成分である有機物を分解させる。 シリコーン系粘着剤は従来公知のものとして、SiO2単位とR3SiO0.5
のモル比が1:0.5〜1:1である共重合体40〜60重量部と、ジメチルポ
リ シロキサン生ゴム40〜60重量部とより成るもの、あるいはこのジメチルポリ
シロキサン生ゴムとして部分的にフェニル基を含むものを使用して成るもの(特
公昭30−5186号公報、同32−5099号公報等)が例示されている。上
記シリコーン系粘着剤の架橋化触媒としては、過酸化ベンゾイル、2,4−ジク
ロル過酸化ベンゾイル、ジクミル過酸化ベンゾイルなどがよく使用され、アミノ
シランも公知である。 しかし、上記触媒を使用するとシリコーン粘着剤は、触媒が記録膜の有機物に
悪影響を与える。例えば、過酸化ベンゾイルは分解して安息香酸となり、また未
反応物として粘着剤中に残ってそれ自身は反応性に富むことから前記有機物を容
易に分解させる。 〔発明が解決しようとする課題〕 上記課題を解決するため本発明は、記録膜に悪影響を及ぼさず、しかも力学的
特性(接着強度、温湿度特性、粘弾性特性)にもすぐれる粘着剤を用い、機械強
度、信頼・耐久性に極めて優れる情報記録媒体を提供することにある。 〔課題を解決するための手段〕 上記課題を解決するために、本発明は、少なくとも一枚のディスク状基板の片
面に光記録層を有する一対の基板同士を、直接またはスペーサーを介して前記記
録層が内側になるようにシリコーン系接着剤を用いて貼り合せた情報記録媒体で
あって、前記一対の基板は、白金系架触媒を添加してなるシリコーン系接着剤に
よって貼り合わされているように構成する。 まず、本発明の情報記録媒体(以下、記録媒体という)の概略構成を第1図乃
至4図に基づいて説明する。 第1図は記録媒体の一部を切り欠いた概略斜視図であり、第2図は記録媒体の
構成を示す半片断面図である。第3図は記録媒体の周縁部拡大断面図、第4図は
接着体の断面図である。 第1図に示されるように記録媒体1は、対向する2枚の平板上の基板21,2
5と、これらの対向する基板に挟持され、基板の周縁部および内周部にそれぞれ
配置されるリング状のスペーサ3,5と、基板の中心部に設けられるマグネチッ
ククランプ用ハブ10,10とを備えている。 基板21,25は通常、プラスチック材料からなり、これらの対向面には、通
常、第2図に示されるようなグルーブ7が形成され、この表面上には記録膜70
が設層される。記録膜70を構成する有機物としては、フェニルメタン、メチン
・ポリメチン、ピリリウム、インダンスレン、キノン、ジチオール、ポルフィン
、ジオキサジン、ジチアジン、トリキノシクロプロパン、フルギド、ジアリルエ
テン、スピロピラン、ナフトオキサジンのいずれかの骨格を有するものが使用さ
れる。光記録可能な公知の各種無機物も記録膜として用いられ得る。 なお、記録膜は対向する基板のうち、一方の基板側のみに設層してもよい。 このような記録膜70を有する基板21,25は、基板の内側周縁部および内
周部に設けられるスペーサ3およびスペーサ5により一定間隔をあけて固定され
る。 スペーサ3はその詳細が第3図に示されるように、ポリカーボネート樹脂等の
プラスチック材料からなるリング状のスペーサ本体39と、このスペーサ本体3
9の両平面にそれぞれ設けられるリング状の接着体30,30を有する。この接
着体30は第4図に示されるように、支持体として機能する、例えばポリエチレ
ンテレフタレート樹脂フィルム等の材料からなる基材31と、この基材31の両
平面にそれぞれ、設層される接着剤としてのシリコーン系接着剤(シリコーン系
接着剤)34,36を有し構成される。このシリコーン系接着剤34,36の中
には触媒としての白金が含有される。このように、シリコーン系接着剤として、
白金系触媒を用いて架橋重合させたシリコーン系粘着剤を用いることにより、従
来のごとく過酸化ベンゾイル等の触媒を用いたスペーサ用接着剤による記録膜の
劣化等の問題は生じない。 本発明に使用するシリコーン系接着剤は、SiO2単位とR3SiO0.5単位(
Rは置換もしくは非置換の一価炭化水素基を示す)とを含むコポリマー樹脂と、
R′2SiO単位を有するオルガノポリシロキサン(R′は水酸基、アルコキシ
基または置換もしくは非置換の一価炭化水素基で、全有機基のうち0.005〜
3モル%がビニル基を示す)とを部分縮合させてなるオルガノポリシロキサンに
、R″2SiO単位(R″は水素原子または置換もしくは非置換の一価炭化水素
を示す)の全有機基中の0.02〜10モル%がSi−H基、残りが主としてメ
チル基で あるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを前記コポリマー樹脂とオルガノポ
リシロキサン混合物に対して1〜6重量%を含有させ、白金系触媒を添加してな
る粘着剤である。 本発明をさらに詳しく説明すると、本発明で用いられるシリコーン系接着剤中
に含有されるオルガノポリシロキサン組成物は、SiO2単位とR3SiO0.5
位とのコポリマー樹脂60〜40重量部より好ましくは50重量部と、R′2
iO単位を有するオルガノポリシロキサン40〜60重量部より好ましくは50
重量部とを混合して部分的に縮合反応させることにより得られるものである。 前記コポリマー樹脂のSiO2単位とR3SiO0.5単位とのモル比は1:0.
5〜1:1、より好ましくは1:0.7である。このモル比が上記範囲を越えて
、SiO2単位が多すぎると、R′2SiO単位を有するオルガノポリシロキサン
との相溶性に劣るようになり、部分縮合をさせることが困難となり、これとは逆
にSiO2単位が少なすぎると粘着剤の凝集性が低下するという不都合が生じる
。前記コポリマー樹脂におけるR′は、水酸基、アルコキシ基または置換もしく
は非置換の一価炭化水素基を表し、これらの置換もしくは非置換の一価炭化水素
としては、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基、ビニル基、アリ
ル基などのアルケニル基、フェニル基などのアリール基が例示される。 R′2SiO単位を有するオルガノポリシロキサンのケイ素原子に結合してい
る全有機基のうち0.005〜3モル%、より好ましくは0.01〜2.0モル
%がビニル基であり、このビニル基が0.005モル%未満になると、架橋密度
が小さくなるために凝集性に劣り、3モル%を越えると架橋密度が大きくなって
粘着性に劣るものとなる。 なお、上記コポリマー樹脂と、R′2SiO単位を有するオルガノポリシロキ
サンとの重量部割合が上記範囲を外れると、上下いずれの場合も粘着性に劣ると
いう不都合が生じる。 一方、前記部分縮合させてなるオルガノポリシロキサンに加えられるR″2
iO単位を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンは前記縮合物と架橋反
応をする成分である。ここにR″は、水素原子または一価炭化水素基を表す。ま
た、R″2SiO単位の全有機基中の0.02〜10モル%、より好ましくは0
.6〜 3モル%がSi−H基、残りが主としてメチル基である。Si−H基が、上記範
囲を外れると架橋密度が過不足となり、凝集性又は粘着性に劣るという不都合が
生じる。このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、コポリマー樹脂
とオルガノポリシロキサンの混合物に対して1〜6重量%、より好ましくは2重
量%配合される。この値が1重量%未満であると、架橋密度が小さく凝集性が劣
るという不都合が生じ、この値が6重量%を越えると、シリコーン系接着剤の凝
集性が高く、粘着性が劣るという不都合が生じる。 このようなR″2SiO単位のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの具体
例として例えば、下記のものが例示される。 上記構造式中、Rは前記と同様に置換もしくは非置換の一価炭化水素基、R′
は水素原子または一価炭化水素基、p=0〜3000、q=0〜3000、ただ
し、1分子中ケイ素原子に結合した水素原子を2個以上有するものとする。 架橋触媒の成分としての白金または白金化合物は、従来ビニル基含有オルガノ
ポリシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンとの付加反応用触媒と
して公知とされているものでよく、これには塩化白金酸、アルコール変性塩化白
金酸、塩化白金酸とオレフィンとのコンプレックス、白金、アルミナ、シリカな
どの担体に固体白金を担持させたものなどが例示される。 なお、基板の内周部に設けられるスペーサ5の構成も上述してきたスペーサ3
のそれと同様な構成とされる。 上述してきたような記録媒体の他の実施例が第5図および第6図に示される。 第5図は基板21,25の周縁部および内周部位置が突出したディスク状の平
板スペーサ4を用いたものであり、突出部41および45の上にはそれぞれリン
グ状の接着体30a,30aおよび50a,50aが設けられる。これらの接着
体の構成は上述した接着体30のそれと同様とされる。 第6図は接着層300を介在させ、基板21,25をべた張りした実施例であ
る。この場合、接着層300の基本構成は上述した接着体30のそれと同様とさ
れる。 〔作用〕 本発明の媒体には、一般に回転下において、記録光がパルス状に照射される。
このとき記録膜の一部が融解、除去されピットが形成される。 このように形成されたピットは、やはり媒体の回転下、読み出し光の反射光の
差を検出することによって行われる。 〔実施例〕 以下本発明の具体的実施例を示して本発明をさらに詳細に説明する。実施例1 (CH33SiO0.5単位0.7モルと、SiO2単位1モルとの割合からなる
メチルポリシロキサン樹脂50重量部と、(CH32SiO単位99.8モルと
(CH2=CH)(CH3)SiO単位0.2モルとの割合からなる生ゴム状ジオ
ルガノポリシロキサン50重量部とをトルエンとともに混合し、これを100〜
130℃の温度で約6時間部分縮合反応させて、ビニル基含有オルガノポリシロ
キサンの60%トルエン溶液を得た。 このトルエン溶液に対して、分子鎖両末端がトリメチルシリル基で封鎖され、
平均重合度が200で、ケイ素に直結した水素原子の含有量が100g中0.0
5個(Si−H:1.7mol%)であるメチルハイドロジェンポリシロキサン
を2重量%添加し、これに白金量が15ppmとなるように塩化白金酸を加え、
さらにトルエンで不揮発分が30重量%となるように希釈して塗布液を調製した
。 この塗布液を厚さ25μmのポリエステルフィルムの両面に塗布し、130℃
で10分間乾燥硬化させ、シリコーン系接着剤の厚さがそれぞれ30μmの粘着
テープを作製した。この粘着テープを粘着体30として用い、第2図に示される
情報記録媒体を作製した(本発明サンプル)。比較例1 シリコーン系粘着剤KR101−10(信越化学社製商品名)100重量部に
、過酸化ベンゾイル1.2重量部およびトルエン100重量部を加え塗布液を調
製 し、厚さ25μmのポリエステルフィルムの両面に塗布し、130℃で10分間
の乾燥硬化させて粘着剤厚さがそれぞれ30μmの粘着テープを作製した。この
粘着テープを粘着体として用い、第2図に示される情報記録媒体を作製した(比
較サンプル1)。比較例2 シリコーン系粘着剤SH−4280(トーレ・シリコーン社製商品名)100
重量部にアミノシランKBM−603(信越化学社製商品名);H2NC24
HC36Si(OCH33 1重量部、トルエン100重量部を加えて塗布液を
調製し、厚さ25μmのポリエステルフィルムの両面に塗布し、80℃で5分乾
燥硬化させて粘着剤厚さがそれぞれ30μmの粘着テープを作製した。この粘着
テープを粘着体として用い、第2図に示される情報記録媒体を作製した(比較サ
ンプル2)。比較例3 アクリル酸ブチル100重量部(73.4当量%)、メチルメタアクリレート
20重量部(18.8当量%)、アクリル酸6重量部(7.8当量%)、ベンゾ
ール350重量部、過酸化ベンゾイル0.25重量部の混合物を窒素気流中で撹
拌を行いながら60℃で加熱重合させ、重合時間8時間で重合率90〜93%、
粘度約5000CPの重合物を得た。この重合物中のアクリル酸含有率は約10
当量%である。この重合物中のアクリル酸に対し、デスモヂュールTH(トリオ
ールジイソシアネート4部、ヘキサンジオール1部、トリメチロールプロパン1
部の部分重合物)を0.5当量添加し均一に混合した後、厚さ25μmのポリエ
ステルフィルムの両面に塗布し、130℃、10分の乾燥架橋を行い、厚さが3
0μmの粘着テープを得た。この粘着テープを粘着体として用い、第2図に示さ
れる情報記録媒体を作製した(比較サンプル3)。 なお、上記4種のサンプル(本発明サンプル、比較サンプル1〜3)の記録膜
は全てシアニン系薄膜とした。 これらの各サンプルについて、基板を通して測定した波長毎の変化率の変化を
第7図(a)〜(c)に示す。第7図(a)は本発明サンプルおよび比較サンプ
ル1〜3の初期の反射特性の波長依存性を示している。初期においては、いずれ の場合も反射率の傾向は一致しているため、第7図(a)の一枚の図で代表させ
ている。 前記各サンプルを、それぞれ、50℃絶乾状態の環境下に200時間放置した
後、反射率の変化を調べた(第7図(b)、第7図(c))。 第7図(b)は本発明サンプルのものである。第7図(c)は比較サンプル1
〜3のものである。比較サンプル1〜3は、それぞれ同じ挙動を示すため、第7
図(c)の一枚の図で代表させている。測定点は第8図の模式図に示されるよう
な半径方向の5点(〜)とした。この場合、外側のスペーサ3、すなわち粘
着剤(実施例1のシリコーン系接着剤又は比較例1〜3の粘着剤)は記録膜と接
している。 本発明サンプルは第7図(b)に示されるように反射率の変化はないが、比較
サンプル1〜3のものは、第7図(c)に示されるように記録膜の部分によって
は大幅に反射率が低下していることが分かる。反射率が下がることはそれだけ記
録膜の分子崩壊が進んでいることを示しており、本発明サンプルは記録膜に全く
影響を及ぼさないことが伺える。 第9図は繰り返し呼び出し耐久性に関するデータであり、縦軸の値が常に10
0を確保できることが理想であるが、実際には徐々に落ちていくのが一般的であ
る。本発明サンプルと比較サンプル1とを比較すると、前者の値が後者の値より
も勝っていることが分かる。例えば、初期の90%まで降下するのに比較サンプ
ル1の場合は70万回であるのに対し、本発明サンプルは1.7倍の118万回
であり、本発明の優位性を示している。これは比較サンプル1に用いた従来の接
着剤からは反応性のガスが出ており、これが記録膜に悪影響を及ぼしているのに
対し、本発明サンプルではそのよう現象が生じていないことを示唆している。 〔発明の作用効果〕 上記の結果より本発明の効果は明らかである。 すなわち、本発明の情報記録媒体は、少なくとも一枚のディスク状基板の片面
に光記録層を有する一対の基板同士を、直接またはスペーサを介して前記記録層
が内側になるようにシリコーン系接着剤を用いて貼り合わせた情報記録媒体であ
って、前記シリコーン系接着剤の中に白金系架橋触媒を含有するように構成して いるので、機械強度、信頼・耐久性に極めて優れる情報記録媒体を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は情報記録媒体の一部を切り欠いた概略斜視図、第2図は情報記録媒体
の構成を示す半片断面図、第3図は情報記録媒体の周縁部拡大断面図、第4図は
接着体の断面図、第5図および第6図は本発明の他の実施例を示す半片断面図、
第7図(a)〜(c)はそれぞれ、基板を通して測定した波長毎の反射率変化を
示すグラフ、第8図は測定位置を説明するためのディスクの半片断面図、第9図
は繰り返し呼び出し耐久性テストの結果を示すグラフである。 1…情報記録媒体、21,25…基板、3,4,5…スペーサ、30…接着体
、31…基材、34,36…粘着剤、39…スペーサ本体。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 少なくとも一枚のディスク状基板の片面に光記録層を有する一対の基板
    同士を、直接またはスペーサを介して前記記録層が内側になるようにシリコーン
    系接着剤を用いて貼り合せた情報記録媒体であって、 前記シリコーン系接着剤はビニル基含有オルガノポリシロキサン組成物にオル
    ガノハイドロジェンポリシロキサンを配合してなる付加反応型シリコーン系接着
    剤であって、触媒としての白金を含有することを特徴とする情報記録媒体。 2. 前記シリコーン系接着剤は、SiO2単位とR3SiO0.5単位(Rは置
    換もしくは非置換の一価炭化水素基を示す)とのモル比が、1:0.5〜1:1
    からなるコポリマー樹脂の60〜40重量部と、R’2SiO単位を有するオル
    ガノポリシロキサン(R’は水酸基、アルコキシ基または置換もしくは非置換の
    一価炭化水素基で、全有機基のうち0.005〜3モル%がビニル基を示す)4
    0〜60重量部とを混合または縮合させてなるビニル基含有オルガノポリシロキ
    サン組成物に、R”2SiO(R”は水素原子または置換もしくは非置換の一価
    炭化水素基を示す)の全有機基中の0.02〜10モル%がSi−H基、残りが
    主としてメチル基であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを前記ビニル基
    含有オルガノポリシロキサン組成物に対して1〜6重量%配合してなることを特
    徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。 3. 前記記録層は有機物薄膜からなることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の情報記録媒体。

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