JP2518643Y2 - 原稿押え装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は複写機における原稿押え装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、複写機においては複写紙サイズを原稿サイズに
応じて自動的に選択する自動選択モードと、オペレータ
が操作部で複写紙サイズを選択する手動選択モードとを
有し、オペレータが操作部にて自動選択モードと手動選
択モードとを選択している。そして、自動選択モードで
は原稿載置台上に載置された原稿のサイズを原稿載置台
を介してサイズ検知手段により光学的に検知し、このサ
イズ検知手段からのサイズ検知信号に基づいて複写紙サ
イズを自動的に選択している。また、複写機における原
稿押え装置には原稿載置台上に載置された原稿と接触す
る第１の層を含む複数の層を有するものが実開昭56-150
939号公報などにより知られており、上記サイズ検知手
段を有する複写機では上記サイズ検知手段が原稿と第１
の層とを識別できるように第１の層をヘアライン又は鏡
状の層などで構成している。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記複写機では第１の層に凹凸や傷などができた場合
にはサイズ検知手段がその第１の層の凹凸や傷などによ
り原稿載置台上の原稿のサイズを正確に検知することが
できなくなり、複写紙サイズは手動選択モードで選択す
ることになる。しかし、手動選択モードで原稿より大き
い複写紙を選択してこの複写紙に原稿の画像を複写する
と、複写紙には原稿画像のまわりの余白部に第１の層の
色が複写されてしまう。

本考案は上記欠点を改善し、第１の層に凹凸や傷など
ができた場合にも余白部がきれいなコピーを得ることが
できる原稿押え装置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するため、本考案は原稿が載置される
原稿載置台を有する複写機における原稿押え装置におい
て、前記原稿載置台上に載置された原稿と接触する第１
の層を含む複数の層を有し、この複数の層における前記
第１の層の内側に設けられた第２の層を表面の色が前記
複写機の感度が無い色である層により構成したものであ
る。

〔作用〕

通常は第１の層が原稿と接触する。第１の層に凹凸や
傷などができた場合には第１の層が剥がされて第２の層
が原稿と接触する。

〔実施例〕

第２図は本考案を応用したカラー複写機の一例の上部
を示す。

原稿押え装置１は右端部がこの複写機の本体２に軸３
で回動自在に取付けられ、オペレータは原稿押え装置１
を原稿載置台４上より持ち上げて原稿をスケール５に合
わせて載置した後に原稿押え装置１を原稿載置台４上に
降ろして原稿載置台４上の原稿を原稿押え装置１で押え
させる。この複写機は複写紙サイズを原稿サイズに応じ
て自動的に選択する自動選択モードと、オペレータが操
作部で複写紙サイズを選択する手動選択モードとを有
し、自動選択モードと手動選択モードとがオペレータに
より操作部で選択される。オペレータが操作部により自
動選択モードを選択した場合には図示しないプリントボ
タンが押されると、原稿載置台４上の原稿の予備走査が
行われて原稿サイズが検知された後に原稿載置台４上の
原稿のカラー複写が設定枚数だけ連続的に複写される。
この場合、光源６が点灯して光源６及びミラー７が所定
の速度で移動すると同時にミラー8,9がその1/2の速度で
移動することにより原稿載置台４上の原稿が予備走査さ
れ、原稿載置台４上の原稿が光源６により照明されてそ
の反射光像がミラー7,8,9及びレンズ10を介して電荷結
合素子からなる撮像素子11に結像されることにより原稿
載置台４上の原稿が読み取られる。図示しない回路は従
来と同様に撮像素子11からの画像信号により原稿載置台
４上の原稿のサイズを判定し、複数台の給紙装置のうち
その原稿サイズに対応したサイズの転写紙が収容されて
いる給紙装置を選択する。次に、原稿載置台４上の原稿
が同様に走査されると共に、ミラー９から撮像素子11ま
での光路の途中に３色の各色フィルタが順次に挿入され
て原稿画像の各色成分が順次に読み取られ、撮像素子11
からカラー画像信号が得られる。このカラー画像信号に
よりプリンタ部で上記選択された給紙装置からの転写紙
に原稿画像が出力されてカラーコピーが得られる。オペ
レータが操作部により手動選択モードを選択した場合に
はオペレータが操作部により指定したサイズの転写紙が
収容されている給紙装置が選択される。そして、原稿載
置台４上の原稿が同様に読み取られ、撮像素子11からの
カラー画像信号によりプリンタ部で上記オペレータのサ
イズ指定により選択された給紙装置からの転写紙に原稿
画像がプリントされてカラーコピーが得られる。

上記原稿押え装置１は第１図に示すように圧板12の下
側に原稿載置台４と対応して３層のシート13,14,15を重
ねて固定したものである。圧板12に直接固定した層13は
弾性を有する弾性部材で構成され、中間の層14は剛性の
ある板材で構成される。この層14は表面（層15が取付け
られる下面）が白色であり、原稿載置台４上の原稿と接
触する層15はヘアラインまたは鏡状のシートで構成され
る。３つの層13,14,15の厚みは例えば層13の厚みが8m
m、層14の厚みが2mm、層15の厚みが0.2mmである。

原稿載置台４上の原稿と接触する層15に凹凸や傷など
ができた場合には層15の凹凸や傷などにより原稿載置台
上の原稿のサイズを正確に検知することができなくな
る。そこで、層15は凹凸や傷などができた古いものを剥
がして新しいものを貼り付けることにより交換するが、
層15に凹凸や傷などができてから新しいものと交換する
までの間は層15を剥がしたままとする。したがって、複
写機の原稿読取感度が無い白色の層14が露出することに
なる。この結果、原稿より大きい転写紙に原稿の画像を
複写しても転写紙は原稿画像のまわりの余白部が白色で
きれいになる。

なお、本考案は白黒複写を行う複写機にも同様に適用
することができ、層14の色を複写機の原稿読取感度が無
くて転写紙の余白部が白色となるような黄色などにして
もよい。

〔考案の効果〕

以上のように本考案によれば原稿が載置される原稿載
置台を有する複写機における原稿押え装置において、前
記原稿載置台上に載置された原稿と接触する第１の層を
含む複数の層を有し、この複数の層における前記第１の
層の内側に設けられた第２の層を表面の色が前記複写機
の感度が無い色である層により構成したので、第１の層
に凹凸や傷などができた場合には第１の層を剥がして第
２の層を露出させることにより、余白部がきれいなコピ
ーを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を応用したカラー複写機の一例における
原稿押え装置を示す断面図、第２図は同カラー複写機の
上部を示す断面図である。 14……白色の層、15……ヘアラインまたは鏡状の層。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】原稿が載置される原稿載置台を有する複写
   機における原稿押え装置において、前記原稿載置台上に
   載置された原稿と接触する第１の層を含む複数の層を有
   し、この複数の層における前記第１の層の内側に設けら
   れた第２の層を表面の色が前記複写機の感度が無い色で
   ある層により構成したことを特徴とする原稿押え装置。