JP2518216B2 - 液体の加熱装置 - Google Patents

液体の加熱装置

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、車両搭載用エンジンにおけるエンジンオイ
ルの加熱装置などに適用して有効な液体の加熱装置に関
する。
[従来の技術] 例えば、ディーゼルエンジン車においては、寒冷時に
エンジンオイルの粘度が高くなるため、始動直後はエン
ジン内および潤滑系部品にオイルが充分に送油されない
ことがあり、このような場合、例えばピストンリングと
シリンダ内面の摩耗が過度に進行して始動性能を低下さ
せたり、全く始動しない等の問題を生じることがある。
この対策として、一般には、低温であっても低粘度で
流動性の高い広温度域用エンジンオイル(マルチグレー
ド油)が使われる。しかしながらこの種のエンジンオイ
ルは、低温で低粘度特性を得るために種々の添加剤を混
入してあり、この添加剤の中には金属腐食やピストンリ
ング溝内にカーボンを堆積させやすい性質のものがあ
る。このような添加剤の劣性を補償するため、清浄分散
剤を添加すると、この分散剤は高価であるためコストア
ップを招く。またこの分散剤は経時変化を生じ易く、エ
ンジンオイルの粘度−温度特性が安定しないといった不
具合もある。
このようなことから、エンジンオイルの循環系の途中
にヒータを設け、始動時にエンジンオイルを加熱して最
適粘度にすることが考えられる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、エンジンオイルは、一旦温度上昇する
と、エンジンの運転中エンジンにより温められるので加
熱を続ける必要はない。
このため、よく知られている通常の電熱ヒータを用い
た場合は、エンジンオイルが所定温度に達すると加熱作
動を停止させるため、温度センサやリレー等の格別な制
御手段を併用することになり、このような制御手段は構
造が複雑で高価になってしまう。
したがって本発明の目的は、格別な制御手段を用いる
ことなくエンジンオイル等のような液体を効果的に加熱
することができる液体の加熱装置を提供するものであ
る。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため本発明は、ヒータとして液体
に直接接触するPTC(正特性サーミスタ)セラミックを
使用し、このPTCセラミックにコルゲートフィンを熱伝
導可能に接合し、このフィンによって流体の流路を複数
の小流路に区画し、これら各小流路の上流端および下流
端をそれぞれ上記流路の上流および下流に向けたことを
特徴とする。
[作用] PTCセラミックは、キュリー点付近で結晶形が転移す
ることにより急激な抵抗変化を示す特性があり、このた
めPTCセラミック自身が自己温度を制御する機能を有す
る。したがって液体を所定温度に加熱したら加熱を自動
的に停止するので、格別な制御手段は不要である。しか
も、このようなPTCセラミックは液体に直接接触すると
ともに、このPTCセラミックにコルゲートフィンを熱伝
導可能に接合し、このフィンにより流路を複数の小流路
に区画し、これら各小流路の上流端および下流端をそれ
ぞれ上記流路の上流および下流に向けたので、流路に流
れ込んできた液体は各小流路に分かれて流れるようにな
り、コルゲートフィンおよびPTCセラミックヒータとの
接触面積が大きくなり、かつ流速分布および温度分布が
均等になるので、熱交換効率が向上する。
[発明の実施例] 以下本発明について、図示の一実施例にもとづき説明
する。
第5図はディーゼルエンジン搭載車両の潤滑系統構成
図を概略的に示すもので、図中1はピストン、2はコネ
クティンクロッド、3はクランク軸、4は吸気弁、5は
排気弁を示す。
クランク軸3に取り付けたオイルポンプ6は、オイル
パン7内に蓄えられているエンジンオイルを各潤滑箇所
へ分配供給する。すなわち、オイルポンプ6の作動によ
り、オイルパン7内のエンジンオイルは、オイルストレ
ーナ8およびオイルフィルタ9を介して本発明の加熱装
置10を通り、オイルポンプ6で加圧されたのち、クラン
ク軸3内のオイル通路からコネクティングロッド2とク
ランク軸3との連結軸受部や、カムシャフト11のカム
面、およびタイミングギア12、その他の潤滑部材13…に
供給される。
上記加熱装置10は第1図ないし第4図に示されてお
り、20は加熱装置10のハウジングである。ハウジング20
は一側にオイル入口21を有するとともに他側に図示しな
いオイル出口を備えている。前述のオイルフィルタ9を
通ったエンジンオイルは上記オイル入口21よりハウジン
グ20内に導入され、このハウジング20内で加熱されたの
ち上記オイル出口からオイルポンプ6に向けて流出され
るようになっている。
ハウジング20内には、ヒータ22、放熱フィン23…、電
極板24,25および板ばね26が積層して収容されている。
ヒータ22は第4図に示すように、PTC(正特性半導体
サーミスタ)セラミックからなり、このPTCセラミック
ヒータ22はたとえば平板形状に形成されている。このPT
Cセラミックヒータ22の両面には無電解メッキによるニ
ッケルオーミック電極およびその電極を被覆する耐食性
に優れたAgとPdからなる電極面27,28が形成されてい
る。なお、本実施例のPTCセラミックヒータ22はBa,Pb,T
iを主成分とし、キュリー温度がたとえば150℃のものが
使用されている。
上記PTCセラミックヒータ22の一方の電極面27には前
記一方の電極板24が接触されており、また他方の電極面
28にはコルゲートフィン23が接合されている。このフィ
ン23の他側には、上記他方の電極板25が接触されてい
る。
そしてまた各電極板24,25のそれぞれ他側面にも他の
コルゲートフィン23,23が積層されている。
このようなコルゲートフィン23…はハウジング20内を
多数の小流路に区画しており、これら各小流路は上流端
および下流端がそれぞれ上記ハウジング20のオイル入口
21およびオイル出口に向かい、これらオイル入口21およ
びオイル出口の直前で集合されてこれらオイル入口21お
よびオイル出口に連通している。
このように積層してなるヒータ22、フィン23…および
電極板24,25は、ハウジング20内に収容され、一方から
板ばね26によって押圧されることによりハウジング20内
に保持されている。
このような構成における作用について説明する。
電極板24,25を電源に接続してこれら電極板24,25間に
電圧を印加すると、PTCセラミックヒータ22が発熱す
る。この熱は、コルゲートフィン23…にも伝達され、各
フィン23…の表面温度が上昇する。
一方、オイルポンプ6の作動によりオイルパン7内の
エンジンオイルがオイルストレーナ8、オイルフィルタ
9を経てハウジング20のオイル入口21より流入してくる
と、このエンジンオイルはコルゲートフィン23…にて区
画された多数の小流路に分かれて流れ、出口側で集合し
て流れ出す。
このときエンジンオイルは、高温となっているヒータ
22の表面およびフィン23…の表面に接し、よってこれら
ヒータ22およびフィン23…から熱を奪って温度上昇す
る。
このようにオイル加熱装置10を通過するときに加熱さ
れて最適温度となったエンジンオイルは、粘度が低くな
り、オイルポンプ6を通じてエンジン内や各潤滑系部品
13…に分配供給される。したがって寒冷時にエンジンオ
イルを加熱し、低粘度化して供給すれば、エンジンの始
動性を大幅に向上させるとともに、摩擦力を低減して損
失馬力を少くすることができ、燃費の向上が可能にな
る。
しかも、PTCセラミックヒータ22は、温度が上昇する
と自己の抵抗値が増大するものであり、たとえば150℃
のキュリー点に設定したものは、周囲温度、すなわちエ
ンジンオイルの温度が150℃付近に達するとPTCセラミッ
クヒータ22自身に電流が通れなくなり、自動的に発熱を
停止する。したがってこのヒータ22は定温度ヒータとな
り、安全性が高いばかりでなく、格別な温度制御手段を
必要としないから加熱装置10全体の構造が簡単になり、
コストダウンが可能になる。
しかも、ハウジング20に流入したエンジンオイルは、
コルゲートフィン23…により区画された多数の小流路内
を分かれて流れ、各小流路内でコルゲートフィン23の表
面やヒータ22の表面に接するから、これら温度の高いコ
ルゲートフィン23やヒータ22との接触面積が大きくな
り、熱交換効率が向上する。特にエンジンオイルは、コ
ルゲートフィン23…により区画された多数の小流路内を
分かれて流れ、各小流路内でコルゲートフィン23の表面
やヒータ22の表面に接するから流速分布および温度分布
が均等になり、熱交換性が良好になる。
第6図には、本発明のエンジンオイル加熱装置10を用
いた場合、オイルポンプ6内に導入されるエンジンオイ
ルの温度変化について示してある。この特性図から、安
定運転が得られるとされる100℃に達するまでの時間
は、エンジンヒータ加熱装置を装着しない従来の車両で
はエンジン始動後約10分もかかっているのに対し、本発
明によるものは約2分間で100℃に到達し、従来の1/5の
時間短縮が実現できることがわかる。
上記実施例の板ばね26は、温度変化によるフィン23の
熱膨脹、収縮を吸収するとともに、振動を吸収して破損
を防止する作用もある。
なお、本発明は上記の実施例に制約されるものではな
く、特許請求の範囲に記載した主旨の範囲で種々の変更
が可能である。
すなわち、たとえばPTCセラミックヒータは、平板状
角形のものに限らず、円板形、リング形、ハニカム形な
どであってもよく、また1枚のPTCセラミックヒータに
限らず複数枚を用いてもよい。
また、ハウジング20の形状は、円形、球形などであっ
てもよい。
そしてまた、加熱装置10の設置場所は、オイルパン
内、オイルパンとオイルフィルタの間、オイルポンプと
エンジンとの間など、オイル循環系の途中であればどこ
であってもよい。
さらにまた、本発明はエンジンオイルの加熱装置に限
らず、流れている流体の加熱装置であれば適用可能であ
る。
[発明の効果] 以上説明した通り本発明によれば、流路を流れる液体
をPTCセラミックヒータにより直接加熱するようにした
から、短時間の内に上記ヒータに設定したキュリー温度
近くまで液体を温度上昇させることができる。そして、
PTCセラミックヒータは上記キュリー点付近に達すると
自動的に発熱を停止するから、熱的安全性が高く、かつ
格別な温度制御手段は必要としないので構成が簡単にな
る。しかも、流路に流れ込んだ液体はコルゲートフィン
により区画された多数の小流路内を分かれて流れ、各小
流路内でコルゲートフィンの表面およびPTCセラミック
ヒータに接するから、コルゲートフィンやヒータとの接
触面積が大きくなり、さらに流速分布および速度分布が
均等になるから、熱交換効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示し、第1図はオイル加熱装
置の外観を示す斜視図、第2図は断面図、第3図は内部
構成部材の斜視図、第4図はPTCセラミックヒータの斜
視図、第5図はエンジンの潤滑系統を示す構成図、第6
図は特性である。 1……ピストン、6……オイルポンプ、7……オイルパ
ン、8……オイルストレーナ、9……オイルフィルタ、
10……オイル加熱装置、20……ハウジング、21……オイ
ル入口、22……PTCセラミックヒータ、23……コルゲー
トフィン、24,25……電極板、26……板ばね。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丹羽 準 刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電装株 式会社内 (72)発明者 三輪 直人 刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電装株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−153962(JP,A) 特開 昭62−111110(JP,A) 実開 昭60−25842(JP,U) 実開 昭56−26346(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体の流路にヒータを設けて液体を加熱す
    る装置において、上記ヒータとして液体に直接接触する
    PTC(正特性サーミスタ)セラミックを用いるととも
    に、このPTCセラミックにコルゲートフィンを熱伝導可
    能に接合し、このコルゲートフィンにより上記流路を複
    数の小流路に区画し、これら各小流路の上流端および下
    流端はそれぞれ上記流路の上流および下流に向いている
    ことを特徴とする液体の加熱装置。
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