JP2516066Y2 - スイッチ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、スイッチ装置に関し、
特にマイクロスイッチを主体とするスイッチ装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】自動車のパワーウィンドスイッチ装置、
サンルーフスイッチ装置は、ノブの如き手動操作子が操
作されている間のみオン状態になるマニュアルモードを
与えるマニュアルモード用スイッチを有しており、また
マニュアルスイッチとは別に、手動操作子が手放されて
もオン状態を維持するオートモードを与えるオートモー
ド用スイッチを必要に応じて有している。

【０００３】例えば、自動車のパワーウィンドスイッチ
装置に於いては、オートモード用スイッチが必要なの
は、運転席に配置されるパワーウィンドスイッチ装置の
みであり、その他の座席に設けられるパワーウィンドス
イッチ装置にはオートモード用スイッチが必要がなく、
これにはマニュアルモード用スイッチのみが設けられ
る。

【０００４】この場合、各パワーウィンドスイッチ装置
のマニュアルモード用スイッチの共通化のため、マニュ
アルモード用スイッチとオートモード用スイッチとは個
別の組立体として基板上に取り付けらている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】マニュアルモード用ス
イッチとオートモード用スイッチとが個別の組立体であ
ることにより、マニュアルモード用スイッチは運転席用
のパワーウィンドスイッチ装置のものとその他の座席用
のパワーウィンドスイッチ装置のものとで、共通化され
るが、しかしこの場合は、運転席用のパワーウィンドス
イッチ装置に於いては、基板上にマニュアルモード用ス
イッチとオートモード用スイッチとを各々個別に取り付
けなければならず、このため大きい取付スペースが必要
になり、またマニュアルモード用スイッチとオートモー
ド用スイッチの個々の取付位置の位置決めが難しく、組
み付け性について問題がある。

【０００６】本考案は、従来のパワーウィンドスイッチ
装置等に於ける上述の如き問題点に着目してなされたも
のであり、マニュアルモード用スイッチの如き基本的な
スイッチ構造に加えてオートモード用スイッチの如きオ
プションスイッチを選択的に付加できるスイッチ装置で
あって、大きい取付スペースを必要とせず、また組み付
け性に優れたスイッチ装置を提供することを目的として
いる。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上述の如き目的は、本考
案によれば、スイッチ接点構造を内蔵したマイクロスイ
ッチケースを有し、前記マイクロスイッチケースは、外
部にリーフばねによる可動接点担持体を選択的に取り付
けるための外部可動接点担持体取付部と、前記外部可動
接点担持体取付部に取り付けられた可動接点担持体を駆
動するアクチュエータを選択的に可動支持するためのア
クチュエータ支持部とを備えていることを特徴とするス
イッチ装置によって達成される。

【０００８】

【作用】上述の如き構成によれば、マイクロスイッチケ
ースの外部可動接点担持体取付部に外部可動接点担持体
が取り付けられ、アクチュエータ支持部にアクチュエー
タが取り付けられることにより、マイクロスイッチケー
ス内のスイッチ接点構造によるスイツチとは別にオプシ
ョンスイッチがマイクロスイッチケースに外付け態様に
て付加される。

【０００９】

【実施例】以下に添付の図を参照して本考案を実施例に
ついて詳細に説明する。図１および図２は本考案による
スイッチ装置の一実施例を示している。スイッチ装置
は、プリント基板１上に固定された箱状のマイクロスイ
ッチケース３を有している。マイクロスイッチケース３
は、図示を省略されているが、内部に一般的なマイクロ
スイッチとしてのスイッチ接点構造を内蔵しており、こ
れはマイクロスイッチケース３の上面に突出して設けら
れた押しボタン式のアクチュエータ５により接点の切替
を行われるようになっている。尚、この実施例に於いて
は、例えば、パワーウィンドの上昇用と降下用の二組の
スイッチ接点構造がマイクロスイッチケース３内に組み
込まれ、これに応じてアクチュエータ５も二個設けられ
ている。

【００１０】マイクロスイッチケース３の上面には板ば
ね部材７が取り付られている。板ばね部材７は、二つの
アクチュエータ５の各々に個別に係合するかた持ちのば
ね片部９を互いに相反する方向に有しており、ばね片部
９の図にて下方への弾性変形によりアクチュエータ５を
押圧するようになっている。

【００１１】ばね片部９は、枢軸１１によりスイッチハ
ンジング１３に回動可能に取り付けられたノブ１５の主
操作片部１７と係合しており、ノブ１５の回動により押
圧されて図にて下方への弾性変形するようになってい
る。

【００１２】マイクロスイッチケース３の一側壁部の下
底部近傍には外部可動接点担持体取付用凸部１９が形成
されている。外部可動接点担持体取付用凸部１９には外
部可動接点担持体としてのリーフばね部材２１が、これ
の中央部に形成された取付凹部２１ａをもってはめ込み
式に取り付けられるようになっている。

【００１３】リーフばね部材２１は両端部に各々接点部
２３、２５を有しており、接点部２３、２５は、プリン
ト基板１に形成された固定接点部２７、２９と各々対向
し、リーフばね部材２１の図にて下方への弾性変形によ
り、これら固定接点部２７、２９と接触し、スリーポジ
ションのオプションスイッチを構成するようになってい
る。

【００１４】マイクロスイッチケース３には、これを上
下に貫通するアクチュエータ支持孔３１、３３が形成さ
れている。アクチュエータ支持孔３１、３３は各々、外
部可動接点担持体取付用凸部１９に取り付けられるリー
フばね部材２１の両端部近傍に対向すべく開口してお
り、これには棒状のアクチュエータ３５、３７が上下動
可能に挿入され得るようになっている。

【００１５】アクチュエータ支持孔３１、３３に上下動
可能に挿入されたアクチュエータ３５、３７は各々、外
部可動接点担持体取付用凸部１９に取り付けられたリー
フばね部材２１の両端近傍部上に載置された態様にてリ
ーフばね部材２１と係合し、マイクロスイッチケース３
の上面より上方へ突出した上端部にてノブ１５より垂下
された補助操作片部３９、４１と対向し、ノブ１５の回
動により補助操作片部３９、４１によって押し下げられ
るようになっている。

【００１６】上述の如き構成によれば、ノブ１５が枢軸
１１を中心して図にて時計廻り方向へ回動されると、主
操作片部１７により板ばね部材７の図にて奥側の板ばね
部材７が図にて下方へ押されて、これが弾性変形し、こ
れに伴い図にて奥側のアクチュエータ５が押圧され、こ
れにより例えば、パワーウィンドの上昇側のマニュアル
モードが得られる。

【００１７】外部可動接点担持体取付用凸部１９にリー
フばね部材２１が、アクチュエータ支持孔３１、３３に
アクチュエータ３５、３７が各々取り付けられている場
合は、これより更に、ノブ１５が枢軸１１を中心して図
にて時計廻り方向へ回動されると、補助操作片部３９が
アクチュエータ３５の上端部に当接してこれを押し下げ
るようになる。これによりリーフばね部材２１の図にて
左側の片部が押し下げられ、接点部２３がプリント基板
１の固定接点部２７と接触するようになる。これにより
例えば、パワーウィンドの上昇側のオートモードが得ら
れる。

【００１８】これに対し、ノブ１５が枢軸１１を中心し
て図にて反時計廻り方向へ回動されると、主操作片部１
７により板ばね部材７の図にて手前側の板ばね部材７が
図にて下方へ押されて、これが弾性変形し、これに伴い
図にて奥側のアクチュエータ５が押圧され、これにより
例えば、パワーウィンドの降下側のマニュアルモードが
得られる。

【００１９】また外部可動接点担持体取付用凸部１９に
リーフばね部材２１が、アクチュエータ支持孔３１、３
３にアクチュエータ３５、３７が各々取り付けられてい
れば、これより更に、ノブ１５が枢軸１１を中心して図
にて反時計廻り方向へ回動されると、補助操作片部４１
がアクチュエータ３７の上端部に当接してこれを押し下
げるようになる。これによりリーフばね部材２１の図に
て右側の片部が押し下げられ、接点部２５がプリント基
板１の固定接点部２９と接触するようになる。これによ
り例えば、パワーウィンドの降下側のオートモードが得
られる。

【００２０】尚、オートモードが必要でない場合は、外
部可動接点担持体取付用凸部１９にリーフばね部材２１
が、またアクチュエータ支持孔３１、３３にアクチュエ
ータ３５、３７が各々取り付けられなければよく、この
ことからオートモードが必要である場合、換言すればオ
プションスイッチが必要である場合と、そうでない場合
とで、このスイッチ装置の主要部をなすマイクロスイッ
チケース３は共通化される。

【００２１】

【考案の効果】以上の説明から理解される如く、本考案
によるスイッチ装置によれば、マイクロスイッチケース
の外部可動接点担持体取付部に外部可動接点担持体が取
り付けられ、アクチュエータ支持部にアクチュエータが
取り付けられることにより、マイクロスイッチケース内
のスイッチ接点構造によるスイツチとは別にオプション
スイッチがマイクロスイッチケースに外付け態様にて付
加されるから、オプションスイッチの有無に拘らずスイ
ッチ装置の主要部をなすマイクロスイッチケースを共通
化した上で、マニュアルモード用スイッチの如き基本的
なスイッチ構造に加えてオートモード用スイッチの如き
オプションスイッチが、組み付け性よく、しかも大きい
取付スペースを必要とせずに、選択的に付加されるよう
になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるスイッチ装置の一実施例を示す立
面図。

【図２】本考案によるスイッチ装置の一実施例を示す斜
視図。

【符号の説明】

１ プリント基板 ３ マイクロスイッチケース ５ アクチュエータ ７ 板ばね部材 １５ ノブ １７ 主操作片部 １９ 外部可動接点担持体取付用凸部 ２１ リーフばね部材 ２３ 接点部 ２５ 接点部 ２７ 固定接点部 ２９ 固定接点部 ３１ アクチュエータ支持孔 ３３ アクチュエータ支持孔 ３５ アクチュエータ ３７ アクチュエータ ３９ 補助操作片部 ４１ 補助操作片部

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 スイッチ接点構造を内蔵したマイクロス
   イッチケースを有し、前記マイクロスイッチケースは、
   外部にリーフばねによる可動接点担持体を選択的に取り
   付けるための外部可動接点担持体取付部と、前記外部可
   動接点担持体取付部に取り付けられた可動接点担持体を
   駆動するアクチュエータを選択的に可動支持するための
   アクチュエータ支持部とを備えていることを特徴とする
   スイッチ装置。