JP2516003B2 - エチレン共重合体の製造法 - Google Patents

エチレン共重合体の製造法

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JP2516003B2
JP2516003B2 JP62019430A JP1943087A JP2516003B2 JP 2516003 B2 JP2516003 B2 JP 2516003B2 JP 62019430 A JP62019430 A JP 62019430A JP 1943087 A JP1943087 A JP 1943087A JP 2516003 B2 JP2516003 B2 JP 2516003B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F210/00Copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • C08F210/02Ethene

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は改良されたエチレン共重合体の製造法に関す
るものである。更に本発明は、不飽和グリシジル単量体
を1成分として含有するエチレン共重合体の製造法に関
するものである。更に詳しくは、本発明は、高圧圧縮機
内および該圧縮機から反応器に至るまでの配管内におけ
る、不飽和グリシジル単量体を含有するエチレン混合物
の重合防止に関するものである。
本発明によって得られるエチレン共重合体は、接着剤
および被覆材としての用途に適している。また、このエ
チレン共重合体はポリエチレンの優れた特性を維持しつ
つ、他の樹脂にブレンドすることによって、有用な樹脂
組成物を提供することができるものである。
[従来の技術] 不飽和グリシジル単量体を1成分とする高圧法エチレ
ン共重合体の製造法は、特開昭48-11388号、特開昭48-8
9236号、特公昭46-27527号、特公昭52-28836号および特
公昭58-55964号公報などにより既に公知である。
例えば特開昭48-89236号および特公昭52-28836号公報
には、エチレン、酢酸ビニルおよびグリシジルメタクリ
レートの3成分からなる共重合体を製造する方法が記載
されている。前者の特開昭48-89236号公報には、特に管
状反応器で重合する場合には、グリシジルエステルをそ
のまま使用すると重合管の閉塞を招き、連続して共重合
体を製造することはできないので、あらかじめグリシジ
ルエステル溶液に100ppm〜1000ppmの重合禁止剤を添加
して重合を行なう方法が記載されている。
また、特公昭52-28836号公報には、1種以上の不飽和
グリシジル単量体を、反応圧力まで圧縮されたガスに混
合した後重合することを特徴とするエチレン共重合体の
製造法が記載されている。
しかし、特開昭48-89236号公報に記載された方法で
は、反応圧力まで圧縮する超高圧圧縮機のシリンダーパ
ッキング部に物理的および化学的に不安定な不飽和グリ
シジル単量体を主成分とする重合物が付着沈積し、長時
間の操作が不可能であり、特公昭52-28836号公報に記載
された方法では、1種以上の不飽和グリシジル単量体を
反応圧力まで圧縮されたガスに混合するために高価な超
高圧用ポンプが必要であり不経済である。
また、反応器内の転化率が低い場合には、高圧分離器
で分離された未反応循環ガス中の不飽和グリシジル単量
体の濃度が高くなり、圧縮機内で不飽和グリシジル単量
体を主成分とする重合物が生成し長時間の操作が不可能
になる欠点がある。
また、特公昭58-55964号公報には、エチレン重合体ま
たは共重合体を製造する方法において、超高圧圧縮機
に、重合禁止剤を該圧縮機中でエチレンまたはエチレン
およびエチレンと共重合し得る共単量体の混合物に対し
て0.1〜10ppmの濃度となる量を溶解した潤滑油を用いる
ことを特徴とする製造法が開示されている。この方法に
よれば、圧縮機中における好ましくない熱重合を防止で
きるが、潤滑油は一般的に分子量が比較的高いために、
圧縮機のドレインとして系外に排出される量が多く、反
応器が管型反応器である場合は、エチレンおよび不飽グ
リシジル単量体の混合物を反応開始温度まで加熱する予
熱帯域における好ましくない熱重合を防止するのに十分
とは言えない。また、不飽和グリシジル単量体は重合が
非常に容易であるから、プロセス系内に入るまでの導入
ラインおよび注入ポンプ内における重合を防止する必要
があるが、この方法ではこの点に関して全く効果を発揮
しない。
また、特開昭59-80407号(優先権主張1982年9月29
日、U.S.426,409)もしくは英国特許出願2 128 198 A号
公報には、原料モノマーを重合域へ導入する前に、少な
くとも1段の圧縮段階と少なくとも1個の潤滑式圧縮用
シリンダー部を有する圧縮機内で反応圧力まで圧縮する
高圧重合法において、少なくとも1つの圧縮シリンダー
部に約3〜約10重量%の抗酸化剤を含む潤滑剤を供給す
ることが開示され、圧縮機からのガス漏洩を低減する方
法が提案されている。この方法によれば圧縮機中におけ
る好ましくない熱重合は防止できるが、やはりエチレン
および不飽和グリシジル単量体の混合物を反応開始温度
まで加熱する予熱帯域における好ましくない熱重合を防
止するためには十分とは言えない。
更に、特開昭61-127709号公報に記載された方法にお
いても、共単量体用の超高圧ポンプのパッキングおよび
リテーナの空隙部へ、重合禁止剤をグリース状油に対し
て重量比で2〜20%練り込んだグリース状油を充填する
こと、更に必要に応じて該超高圧ポンプの潤滑油に対し
て重量比で100〜5000ppmの重合禁止剤を添加することな
どが開示されている。
しかし、これらはいずれも反応器以外の高圧圧縮機内
や圧縮機出口配管あるいは予熱帯域などにおける熱重合
の防止と反応器内における重合禁止剤による反応抑制効
果をできるだけ少なくするという問題点を効果的に解決
するものではない。
[発明が解決しようとする問題点] 従って、本発明の第一の目的は、改良されたエチレン
共重合体の製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は、重合開始剤の存在下に、エチレ
ンおよび不飽和グリシジルモノマーからエチレン共重合
体を製造する方法において、反応器内以外のプロセス内
で不飽和グリシジル単量体の好ましくない熱重合を防止
する方法を提供することである。
本発明の更に他の目的は、重合禁止剤を使用して、連
続的に長時間安定に操作できるエチレン共重合体の製造
法を提供することである。
本発明の更に他の目的は、重合禁止剤を使用するエチ
レン共重合体の製造法において、反応器内における所望
の重合反応を遅延させるような、重合禁止剤の望ましく
ない影響を抑制する方法を提供することである。
本発明の上記およびその他の目的および特徴を以下に
詳細に説明する。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、高圧圧縮機を有する重合反応装置を用い
て、重合圧力500〜4000kg/cm2、重合温度100〜330℃、
重合開始剤の存在下に、エチレンおよび少なくとも一つ
のコモノマーとして不飽和グリシジル単量体を共重合す
るエチレン共重合体の製造法に係るものである。この方
法において、同一温度、同一濃度における重合禁止剤の
誘導期間(インヒビションファクター)が、不飽和グリ
シジル単量体に添加した禁止剤よりも、圧縮機用潤滑油
に添加した禁止剤の方が大であるような少なくとも2種
の重合禁止剤を用いる。更に、100〜2000ppmの重合禁止
剤を添加した不飽和グリシジル単量体を前記高圧圧縮機
の吸入側から導入する共に、0.1〜10重量%の重合禁止
剤を添加した潤滑油を高圧圧縮機に用いることを特徴と
するものである。
エチレン共重合体の製造を行なう場合、反応器以外の
高圧圧縮機内や圧縮機出口配管で起こる好ましくない熱
重合を防止し、かつ反応器内では重合禁止剤による反応
抑制効果をできるだけ少なくすることによって、連続的
に長時間の安定な運転を行なうことが必要である。
この点に関し有効な手段のひとつとしては、不飽和グ
リシジル単量体に溶解させる重合禁止剤と潤滑油に溶解
させる重合禁止剤との組合せが重要である。すなわち、
コモノマーに溶解させる重合禁止剤としては、反応器内
における残余の重合禁止剤による反応抑制効果をできる
だけ少なくするために、誘導期間が短いものが用いられ
る。一方高圧圧縮機のプランジャーの往復動により高温
高圧になる潤滑油に溶解させる重合禁止剤としては、比
較的誘導期間が長く、高温において活性な重合禁止能を
有する重合禁止剤を選択することが肝要である。
すなわち、同一温度、同一濃度における重合禁止剤の
誘導期間が、不飽和グリシジル単量体側よりも潤滑油側
の方が長く、少なくとも2種類の重合禁止剤を併用する
ことが必要である。すなわち、潤滑油に添加する重合禁
止剤のインヒビションファクターは好ましくは0.5〜1.5
sec/ppmの範囲であり、かつ不飽和グリシジル単量体に
添加する重合禁止剤のインヒビションファクターが0.00
1〜0.49sec/ppmの範囲である。
上記重合禁止剤のインヒビションファクターの測定は
以下の通りである。[J.Appl.Polymer Sci.,8,503-509
(1964)] すなわち、所定の重合禁止剤を添加した10mlのメタク
リル酸メチルと0.0400gのベンゾイルペルオキシドをテ
ストチューブに入れ、101.2℃のバス中で加熱し、サン
プルが自然沸騰するまでの時間(sec)を添加された重
合禁止剤の濃度(ppm)で除した値で示したものであ
る。
このインヒビションファクターは重合禁止剤の誘導期
間と密接な関係があって、インヒビションファクターが
大きいものは、誘導期間が長いことを示すものである。
本発明は、このような重合禁止剤を適宜組み合わせる
ことによって、高圧圧縮機内およびその出口配管におけ
る不飽和グリシジル単量体の熱重合を防止でき、連続し
て長時間の安定運転を可能とするものである。
また、高圧圧縮機に使用される潤滑油中に比較的高活
性の重合禁止剤を使用しても、一般的に潤滑油の分子量
は比較的高いので、圧縮機により圧縮される際にドレイ
ンとして系外に排出されてモノマーと分離されるため、
反応器内における重合反応は抑制されず、重合反応に対
する影響が比較的少ないという利点を有している。
本発明の方法において、好ましくない熱重合を防止す
る他の有効な手段は重合禁止剤の添加量である。すなわ
ち、不飽和グリシジル単量体にあらかじめ溶解させる重
合禁止剤の量は、不飽和グリシジル単量体に対して100
〜2000ppmになる範囲が好適であり、300〜1000ppmが特
に好ましい。重合禁止剤の量が100ppm未満では重合防止
効果が小さく、安定した状態で共重合体を得ることが困
難であり、一方、2000ppmより多く重合禁止剤を添加す
ると、残余の重合禁止剤による反応抑制効果のために却
って目的の反応が不安定になる。
また、本発明の方法において、潤滑油に溶解させる重
合禁止剤の量は、重合禁止剤の種類、高圧圧縮機の出口
ガス温度あるいは反応系内に混入する潤滑油の量によっ
て変化するが、通常は潤滑油に対して0.1〜10重量%溶
解させればよい。この量が0.1重量%未満では、圧縮機
内部および出口配管における熱重合を防止するために十
分ではなく、また、10重量%より多く重合禁止剤を加え
ると、重合禁止剤の反応抑制効果のために却って反応が
不安定になる。
本発明において用いられる不飽和グリシジル単量体
は、1分子中にエチレン系単量体類と共重合し得る不飽
和結合1個を有し、エポキシ基を1個以上有する単量体
である。具体的には、グリシジルアクリレート、グリシ
ジルメタクリレート、グリシジルエタクリレート、グリ
シジルクロトネート、イタコン酸モノグリシジルエステ
ル、イタコン酸ジグリシジルエステル、ブテントリカル
ボン酸モノグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸
ジグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸トリグリ
シジルエステル、p−スチレンカルボン酸グリシジルエ
ステル、およびp−グリシジルスチレンなどを挙げるこ
とができる。
前記のエチレンとコモノマーとの共重合体は、エチレ
ンが50〜99.95重量%および不飽和グリシジル単量体が
0.05〜50重量%の範囲で共重合させたものである。
更に、本発明のエチレン共重合体は、エチレンと不飽
和グリシジル単量体とからなる共重合体のみでなく、不
飽和グリシジル単量体以外のエチレンと共重合し得るエ
チレン系不飽和単量体を含むこともできる。エチレン系
不飽和単量体としては次のものが挙げられる。すなわち
2〜6個の炭素原子を含む飽和カルボン酸のビニルエス
テル類、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルおよ
び安息香酸ビニルなど;1〜18個の炭素原子を含む飽和ア
ルコールとアクリル酸またはメタクリル酸のエステル、
すなわちメチル−、エチル−、プロピル−、ブチル−、
2−エチルヘキシル−、シクロヘキシル−、ドデシル
−、オクタデシル−エステルなど;マレイン酸無水物;
飽和アルコール成分に1〜18個の炭素原子を含むマレイ
ン酸モノ−およびジ−エステル、例えば、マレイン酸の
メチル−、エチル−、ブチル−、シクロヘキシル−、2
−エチルヘキシル−、ドデシル−、オクタデシル−など
のモノエステルおよびジエステル;スチレン類;ビニル
クロライド;ビニルエーテル、例えば、ビニルメチルエ
ーテル、ビニルエチルエーテル;N−ビニルラクタム、例
えば、N−ビニルピロリドンまたはN−ビニルカプロラ
クタム;アクリル酸アミド系化合物;第二級ビニルカル
ボン酸アミド;N−ビニル−N−アルキルカルボン酸アミ
ドなどがある。上述のエチレン系不飽和単量体の内、酢
酸ビニル、アクリル酸エステル類およびメタクリル酸エ
ステル類が特に好適である。
上記エチレン系不飽和単量体の添加量は、エチレンお
よび不飽和グリシジル単量体の合計量に対して0〜49.9
5重量%の範囲である。
また、本発明の方法により製造される共重合体のMFI
(メルトフローインデックス)は0.1〜100g/10分、好ま
しくは0.3〜50g/10分の範囲である。
本発明のエチレンの共重合体は、高圧圧縮機を具備し
た重合反応装置を用いて、重合圧力500〜4000kg/cm2
好ましくは1000〜4000kg/cm2、重合温度100〜330℃、好
ましくは120〜300℃の条件下で、ラジカル重合開始剤の
存在下、溶媒の存在下あるいは不存在下において、必要
に応じて連鎖移動剤を使用し、共重合することにより製
造する。
重合開始剤としては、過酸化水素、酸素、ジエチルペ
ルオキシド、第三ブチルヒドロペルオキシド、ジ第三ブ
チルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、第三ブチル
ペルオキシベンゾエート、第三ブチルペルオキシアセテ
ート、第三ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト、第三ブチルペルオキシピバレート、2−エチルヘキ
サノイルペルオキシド、ピバリルペルオキシド、イソプ
ロピルペルオキシジカーボネートのような有機過酸化
物;およびアゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,
2−ジフェニルアセトニトリルのようなアゾ化合物が挙
げられる。
連鎖移動剤としては、エタン、プロパン、ブタン、ペ
ンタン、ヘキサンおよびヘプタンなどのパラフィン類;
プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1,3−メチルペン
テン−1などのα−オレフィン類;ホルムアルデヒド、
アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドなどのアルデ
ヒド類;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケト
ン、シクロヘキサノンなどのケトン類;およびベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素が好適な
例として挙げられる。
本発明の方法において使用する重合装置としては、通
常の連続式高圧法ポリエチレン製造装置が好適である
が、回分式の製造装置でもよい。反応器は、槽型、管型
などいずれの装置でもよい。
本発明において使用する重合禁止剤は、核置換フェノ
ールおよびビスフェノールであり、この場合、各フェノ
ール系核中には、ヒドロキシ、カルボキシル、カルボニ
ル、ニトロ、アミノ、アミノ低級アルキル、低級アルキ
ルアミノ、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルコ
キシおよび低級アルカシル基の群から選ばれた置換基が
少なくとも1個含まれる化合物である。
潤滑油に溶解させる重合禁止剤としては、前記のよう
にインヒビションファクターが0.5〜1.5sec/ppmの範囲
のものが好ましく、具体的には、ハイドロキノン(0.65
sec/ppm)、1−アミノ−7−ナフトール(0.51sec/pp
m)、p−ベンゾキノン(0.86sec/ppm)、2,6−ジクロ
ロ−p−ベンゾキノン(1.00sec/ppm)、ジフェニルア
ミン(0.5sec/ppm)、p−ニトロソジメチルアニリン
(0.64sec/ppm)、α−ナフチルアミン(0.57sec/pp
m)、β−ナフチルアミン(0.53sec/ppm)等が挙げられ
る。
一方不飽和グリシジル単量体に溶解させる重合禁止剤
のインヒビションファクターは0.001〜0.49sec/ppmの範
囲のものが好ましく、具体的には、p−tert−ブチルカ
テコール(0.47sec/ppm)、ハイドロキノンモノメチル
エーテル(0.28sec/ppm)、ジ−tert−ブチル−p−ク
レゾール(0.0077sec/ppm)、2−アミノ−1,4−ナフト
キノ(0.11sec/ppm)、1−アミノ−4−ヒドロキシア
ントラキノン(0.088sec/ppm)、N−ニトロソジメチル
アミン(0.008sec/ppm)、ベンゼンチオール(0.105sec
/ppm)、フェニルヒドラジン(0.31sec/ppm)およびジ
ビニルアセチレン(0.26sec/ppm)などが挙げられる。
更に、高圧圧縮機に使用する潤滑油の例としては、流
動パラフィンのような良質の鉱油、ポリブテン、ポリ−
α−オレフィン、ポリアルキレングリコールなどの合成
油が挙げられる。
本発明の方法を実施するに当り、前記重合禁止剤およ
び潤滑油等の最も好ましい組合せの具体的な例として
は、不飽和グリシジル単量体に溶解させる比較的誘導期
間の短い重合禁止剤としてヒドロキノンモノメチルエー
テル(MEHQ)、潤滑油に溶解させる重合禁止剤として比
較的誘導期間が長いヒドロキノン(HQ)、およびヒドロ
キノンと組合せて使用する最も好ましい潤滑油としてポ
リアルキレングリコールが挙げられる。
[作用] 本発明は、上述のような好ましい組合せによって、不
飽和グリシジル単量体の導入ライン、注入ポンプ内およ
び管型反応器の予熱帯域における好ましくない熱重合を
防止し、かつ、これらの重合禁止剤によって反応器内に
おける反応が抑制されることなく、長時間の安定な運転
を継続することが可能である。
[実施例] 次に本発明の実施例および比較例により、本発明の有
する効果を具体的に説明するが、本発明はこれらによっ
て限定されるものではない。
実施例1 槽型反応器にエチレン12,700kg/hr、プロピレン1.3モ
ル%(対エチレン)および不飽和グリシジル単量体とし
て1000ppm重合禁止剤、ハイドロキノンモノメチルエー
テル(インヒビションファクター:0.28sec/ppm)を溶解
したグリシジルメタクリート102kg/hrを、往復型高圧圧
縮機で圧縮送入し、重合開始剤としてtert−ブチルパー
オキシ−2−エチルヘキサノエイト2kg/hrを添加して、
反応圧力1750kg/cm2、反応温度210〜220℃で連続的に重
合させた。
この条件ではメルトインデックス4g/mim、密度0.930g
/ccでグリシジルメタクリレート5重量%を含有する共
重量体が2000kg/hrで生成した。
超高圧圧縮機の潤滑油には重合禁止剤としてのハイド
ロキノン(インヒビションファクター:0.65sec/ppm)を
潤滑油に対して2.2重量%溶解したポリグライコール
(商標:Ucon PE-320、ユニオンカーバイド社製)を使用
した。このとき使用した潤滑油の量は1.95kg/hrであっ
た。この条件下で12時間の連続運転を行い、グリシジル
メタクリレートの注入配管、潤滑油配管および圧縮機出
口配管における異常な圧力上昇を監視したが、圧力上昇
は一切起こらず順調に操作できた。
実施例2 グリシジルメタクリレートの注入量を204kg/hrと増加
させた以外は実施例1と全く同じ方法で、グリシジルメ
タクリレート10重量%を含有する共重合体を製造した。
詰りによる異常な圧力上昇は一切なく48時間の連続操作
が可能であった。
実施例3 グリシジルメタクリレートの注入量を306kg/hrと増加
させた以外は実施例1と全く同じ方法でグリシジルメタ
クリレートを15重量%含有した共重合体を製造した。詰
りによる異常な圧力上昇は一切なく48時間の連続操作が
可能であった。
実施例4 グリシジルメタクリレートの注入量を102kg/hrとし、
エチレン系不飽和単量体としてエチルアクリレートを23
0kg/hrの量で圧縮送入し、実施例1と全く同じ方法で連
続的に重合したところ、グリシジルメタクリレート5重
量%、エチルアクリレート10重量%を含有した共重合体
が得られ、40時間の連続操作を行なったが、詰りによる
異常な圧力上昇は全く観察されなかった。
比較例1 重合禁止剤であるハイドロキノンモノメチルエーテル
を50ppmとなる量溶解したグリシジルメタクリレートを
使用した以外は実施例1と全く同じ方法でグリシジルメ
タクリレート10重量%含有した共重合体を製造したとこ
ろ、30時間の連続操作後、グリシジルメタクリレートの
注入ポンプに異常な圧力上昇が見られ、張り込みが不可
能になった。注入ポンプを停止し、ポンプを解体、点検
したところ、ポンプ内部に重合物が認められた。
比較例2 超高圧圧縮機の潤滑油には重合禁止剤を含まないもの
を使用したこと以外は実施例1と全く同じ方法で、グリ
シジルメタクリレート10重量%含有した共重合体を製造
したところ、40時間の連続操作後、超高圧圧縮機のシリ
ンダーパッキング部よりガスの漏れが増加したため操作
を停止した。停止後圧縮機を解体点検したところ、圧縮
機のシリンダーパッキング部に重合物が認められた。
[発明の効果] 上述のように、本発明の方法によって、高圧圧縮機の
内部および出口配管における熱重合が防止できるのみな
らず、不飽和グリシジル単量体を注入するポンプ内部や
出口配管における熱重合も防止できる。また、反応器が
管型反応器である場合は、エチレンと不飽和グリシジル
単量体の混合物を反応開始温度まで加熱する予熱帯域に
おける好ましくない熱重合が妨げられ、重合物の管壁付
着が防止できる。
その結果、長期安定操作が可能になり、本発明の経済
的効果は極めて大きい。また、本発明の方法によって得
られるエチレン共重合体は、押出成形、射出成形、ブロ
ー成形等の通例の成形方法によって、フィルム、シー
ト、パイプ、中空容器等の成型品として用いられるばか
りでなく、接着能を有するので、積層体の接着層として
特に有用である。積層体で用いる基材としては、特に限
定されるものではなく、熱可塑性樹脂、金属、紙、布
帛、木質材、硝子、ゴム、熱硬化性樹脂等が挙げられる
が、特に、食品包装材料等として有用な熱可塑性樹脂が
好ましい。更には、ポリカーボネート、ポリアセター
ル、ポリアミド、ポリフェニレンオキシド、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
アクリレート、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリ
エーテルエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリイミ
ドおよびポリアミノビスマレイミドなどのエンジニアリ
ングプラスチックおよびそれらのポリマーアロイの物理
的性質、化学的性質、成形性、加工性などを改善する改
質剤としても有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 220/32 MMC C08F 220/32 MMC

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高圧圧縮機を具備した重合反応装置を使用
    して、重合圧力500〜4000kg/cm2、重合温度100〜330
    ℃、および重合開始剤の存在下で、エチレンと少なくと
    も1種のコモノマーである不飽和グリシジル単量体とを
    共重合するに方法において、不飽和グリシジル単量体に
    添加する重合禁止剤のインヒビションファクターが、同
    一温度、同一濃度において、潤滑油に添加する重合禁止
    剤のインヒビションファクターよりも小であるような少
    なくとも2種の重合禁止剤を使用し、かつ100〜2000ppm
    の前記重合禁止剤を添加した不飽和グリシジル単量体を
    前記高圧圧縮機の吸入側から導入すると共に、0.1〜10
    重量%の重合禁止剤を添加した潤滑油を高圧圧縮機に使
    用することを特徴とするエチレン共重合体の製造法。
  2. 【請求項2】潤滑油に添加する重合禁止剤のインヒビシ
    ョンファクターが0.5〜1.5sec/ppmの範囲であり、かつ
    不飽和グリシジル単量体に添加する重合禁止剤のインヒ
    ビションファクターが0.001〜0.49sec/ppmの範囲である
    特許請求の範囲第1項記載のエチレン共重合体の製造
    法。
  3. 【請求項3】不飽和グリシジル単量体に用いる重合禁止
    剤がハイドロキノンモノメチルエーテルである特許請求
    の範囲第1項記載のエチレン共重合体の製造法。
  4. 【請求項4】潤滑油に用いる重合禁止剤がハイドロキノ
    ンである特許請求の範囲第1項記載のエチレン共重合体
    の製造法。
  5. 【請求項5】潤滑油がポリアルキレングリコールである
    特許請求の範囲第1項記載のエチレン共重合体の製造
    法。
  6. 【請求項6】前記エチレン共重合体が、エチレン50〜9
    9.95重量部、不飽和グリシジル単量体0.05〜50重量部お
    よび49.95重量部以下のエチレン系不飽和単量体からな
    ることを特徴とする特許請求の範囲の第1項から第5項
    のいずれかに記載のエチレン共重合体の製造法。
  7. 【請求項7】前記不飽和グリシジル単量体が、アクリル
    酸グリシジルもしくはメタクリル酸グリシジルである特
    許請求の範囲第1項から第5項のいずれかに記載のエチ
    レン共重合体の製造法。
  8. 【請求項8】前記エチレン系不飽和単量体が、酢酸ビニ
    ル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル
    酸エチル、メタクリル酸エチルの群から選ばれた少なく
    とも1つである特許請求の範囲第1項から第5項のいず
    れかに記載のエチレン共重合体の製造法。
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