JP2512961B2 - セレン中のテルルの除去方法 - Google Patents

セレン中のテルルの除去方法

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    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B19/00Selenium; Tellurium; Compounds thereof
    • C01B19/02Elemental selenium or tellurium
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    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2006/00Physical properties of inorganic compounds
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は顔料、ガラスの発色剤、電子写真用の感光ド
ラムなど、広汎に用いられている有用金属のセレン中の
テルルを効率よく除去する方法に関するものである。
(従来の技術及びその問題点) 従来のセレン中の不純金属成分を除去する方法とし
て、KNO3を含むフラツクスを加えて加熱する方法が2案
提案されている。
まず、第1案は武井武,青山耕三らによる科学研究所
報告1950年Vol.26「セレンの精製に関する研究」で、該
報告にはKNO3+NaNO3をフラツクスとして、テルルを含
むセルンを250℃に加熱することによつて、セレン中の
テルルを除去できる、と記述されているが、この程度の
加熱温度では、後述するように、フラツクス中に酸素の
気泡が発泡するまでには至らず、フラツクス中の酸素雰
囲気が高まらないため、テルルの除去が有効に行われな
い(比較例1参照)。
第2案はRolf Wagenmannのドイツ特許No.27336号明細
書で、該明細書にはセレン中の不純金属について、KNO3
を含むフラツクスで処理する方法の反応式として次のよ
うに示されている。
(a)2KNO3+M→2KNO2+MO2 Mはセレン中の不純金属を示す。
この特許請求の範囲には、KNO3+NaOHをフラツクスと
する場合も含まれているが、発明の詳細な説明(実施例
を含む)にはテルルに対する効果については何ら示され
ていない。また、実施例におけるフラツクスの使用量は
セレン重量の1/33から1/12であり、この程度の量では、
フラツクスによつてセレン表面を完全に覆うことができ
ず、フラツクスが有効に作用する温度域として320℃以
上ではセレンが昇華してしまうので、効率よくセレン中
のテルルを除くことができない。
(発明の目的) 本発明者らは上記の従来技術の問題点を解決し、セレ
ン中のテルルを効率よく酸化テルルとして除去する方法
を提供すべく、研究を重ねた結果、セレン中のテルルを
除去するための最適温度は後述する理由から、315℃か
ら370℃までで、NaNO3自体はセレン中のテルルの酸化に
対して効果なく、またNaOHは酸化力が強過ぎてセレンを
も酸化するのでセレン中のテルルを効率よく除去するた
めには使用することはできないことがわかつた。ただ
し、KNO3がテルル除去の効力を持つ時間を長くさせるた
めには、フラツクスの融点を下げる目的において、NaNO
3を加えることは有効である。
本発明者らはさらに反応機構についての考案の結果KN
O3によるセレン中のテルルの酸化除去機構について、新
たに以下のような知見を得た。
則ち、セレン中のテルルを酸化させるため、成分とし
てはKNO3だけが有効な効果を持ち、テルルを含むセレン
にKNO3を含むフラツクスを加えて315℃以上に加熱する
と、フラツクス中のKNO3の分解反応が活発になり、フラ
ツクス中に酸素が多量に発生し、気泡となつてフラツク
スの上部に浮上して雰囲気中に放出されるが、一部分は
フラツクス中に残り、フラツクス中の酸素濃度を高め
る。
KNO3→KNO2+1/2O2 ……(1) 酸素濃度が高くなつた状態のフラツクスにテルルを含
むセレンが接すると、セレン中のテルルのみが酸化され
て二酸化テルルとなり、テルルはセレンからフラツクス
に移行する。
Te+O2→TeO2 ……(2) 一方、セレンは315℃以上の温度では昇華し、揮発す
るため、セレンの大きなロスとなるので、本発明者らは
KNO3を含むフラツクスを十分に加え、セレン層が直接外
部雰囲気に晒されなければ、KNO3層により、セレンの昇
華を防げることを見出した。このように、本発明者らは
反応機構を明確にし、さらに(1)及び(2)式の反応
を有効に行う処理条件を確立し、それによつて従来法よ
り格段に効率よくセレン中のテルルを除去できる方法を
提供するものである。
(発明の構成) すなわち、本発明によれば、テルルを含むセレンに硝
酸カリウムを含み、かつ該セレン層表面と外部雰囲気と
の直接接触を防止できる量のフラツクスを加え、315℃
〜370℃に加熱することを特徴とするセレン中のテルル
の除去方法、が得られる。
本発明では上述したように、フラツクスにNaNO3を加
えることができる。NaKO3自体は上述したように、テル
ルを酸化する能力はないが、NaNO3を添加することによ
つて、フラツクスの融点を下げ、KNO3がテルル除去の効
力を持続する時間を長くさせることができる。
本発明は、以上の様に、テルルを含むセレンに、硝酸
カリウムを含むフラツクスを加え、セレンの昇華温度以
上の315℃〜370℃の温度範囲に加熱し、その際フラツク
ス量を、セレン量を撹拌した場合でも、溶融したセレン
の表面を完全に覆う量とし、セレン層が直接外部雰囲気
に晒されないようにすることで、セレン中のテルルを、
従来の知見から類推される以上に、セレンの昇華を伴う
ことなく、セレン中のテルルを効率よく除去するという
特徴をもつものである。
本発明は乾式法でセレンを溶融状態として取り扱うこ
とから、使用されるセレン原料としては、粉状,塊状に
かかわらず使用できる。銅製錬の電解スライム処理で得
られる粗セレンも本発明の原料として使用できる。
本発明で使用する反応容器の材質はアルミナ,石英,
鉄またはステンレスのいずれでも良い。
またセレンとフラツクスの混合方法は、加熱前に同一
反応器に入れる方法でも、またセレンの昇温後に、溶融
したフラツクスを加える方法のいずれでもテルルの除去
効果は変らないが、昇華と雰囲気による酸化反応による
セレンの損失を防止するために、フラツクスの一部また
は全量とセレンをあらかじめ同一の反応容器に入れた状
態で昇温を開始する方が良い。このとき、フラツクスの
融点を下げる目的でKNO3+NaNO3をフラツクスとして使
用すると、KNO3とNaNO3をあらかじめ良く混合してから
反応容器にいれることで両者を混合しないで反応容器に
入れるときよりも、融体となりやすく、セレン表面の隠
ぺい効果がより低い温度から得られる。
添付図面はKNO3及びKNO3+NaNO3をフラツクスとして
テルルを含むセレンに加えて各種温度に加熱し、かつ撹
拌装置によりセレンとフラツクスの接触法を良くさせて
反応を行つたものの一例である。
図が示すように、処理温度が高いほどテルルの除去速
度は早い。フラツクスをKNO3のみとしたときは、フラツ
クスの融点が339℃なので、加熱する温度は360℃程度に
なり、フラツクスの分解が急速に進み、1〜2時間以内
にフラツクスが固体化するが、テルルの除去効果は十分
にある。
フラツクスが固体化すると、テルル除去後のセレンと
フラツクスの分離性が悪くなるので、取扱の問題から、
加熱する程度に上限がある。それゆえ、テルルの除去反
応が完了する前にフラツクスが固体化しないように、Na
NO3を加えて処理温度を下げることは有効である。
また、本発明ではKNO3の分解による酸素発生の反応を
十分に行わせ、かつ該反応が早過ぎないための温度範囲
としては315℃から370℃までの範囲が最適温度範囲であ
る。
処理されるセレン中のテルル濃度が高くて一回の処理
でテルルが十分除去されなくても、二回以上の処理を繰
り返せば、セレン中のテルルを十分除去することができ
る。このことは、本発明方法が処理原料であるセレン中
のテルル濃度に対する制約を持つものでないことを示
す。また、KNO3,NaNO3等のフラツクスによるセレン中へ
のK,Naの混入はK,Na共に30ppm程度であり、そのまま製
品としてもよいし、また蒸留処理を行つてK,Naを除去す
れば更に高純度のセレンが得られる。
次に、本発明を実施例によつてより具体的に説明する
が、これら実施例は本発明の範囲を限定するものではな
い。
実施例1 大気中で、内径40mmのアルミナルツボに1.1%のテル
ルを含む粉状セレン200gおよびKNO354.3gとNaNO345.7g
を混合して加え、320℃で4時間加熱しながらガラス製
の撹拌羽根でセレン層を撹拌し、石英管に吸引させて連
続サンプリングを行い、セレン中のテルル量を分析した
ところ、4時間後にはテルルが30ppmまで減少した。
比較例1 実施例1と同一の装置を用い同一量のセレン,テル
ル,KNO3,NaNO3を混合して250℃で5時間加熱、撹拌し、
実施例1と同一の分析をしたところ、セレン中のテルル
はほとんど減少しなかつた。
実施例2 実施例1と同一の装置を用い、同一量のセレン,テル
ル,KNO3,NaNO3を混合して350℃で4時間加熱しながら実
施例1と同様の連続サンプリングしたところ、2時間後
にはテルルが50ppmまで減少した。
実施例3 大気中で、内径40mmのステンレス容器に1.1%のテル
ルを含む粉状セレン200gおよびKNO3100gを加えて370℃
で2時間加熱しながらガラス製の撹拌羽根でセレン層を
撹拌し、実施例1と同様な連続サンプリングしたとこ
ろ、2時間後にはテルルが34ppmまで減少した。
実施例4 大気中で、内径40mmのアルミナルツボに3.2%のテル
ルを含む粉状セレン200gおよびKNO354.3gとNaNO345.7g
を混合して加えて320℃で2時間加熱しながら、ガラス
製の撹拌羽根で撹拌し、冷却してセレン中のテルルを分
析したところ、テルルは4,400ppmであつた。
この塊状セレンを別のアルミナルツボに入れ、最初の
処理と同じ比率のKNO3+NaNO3フラツクスをセレン重量
と同じ量加えて再度同じ反応条件で処理したところ、テ
ルル28ppm,Na21ppm,K35ppmを含むセレンが得られた。こ
のセレンを大気圧蒸留装置によつて約600℃で加熱し、N
2ガスをキヤリアーガスとして蒸留処理したところ、Na,
Kはそれぞれ5ppm,7ppmまで減少した。
(発明の効果) 本発明は上記構成をとることによつて、次の効果を示
す。
(1) セレン中の代表的不純物であるテルル量を著し
く低減させることができ、顔料,ガラスの発色剤,電子
写真の感光ドラムに用いられる高純度のセレンを容易に
得ることができる。
(2) 本発明が乾式法でセレンを溶融状態で精製する
ことから、金属セレンの精製後直ちにセレンを水中に投
入し製品形状であるシヨツトにすることができる。
【図面の簡単な説明】
添付図面はKNO3及びKNO3+NaNO3をフラツクスとしてテ
ルルを含むセレンに加えて各種温度に加熱し、かつ撹拌
装置によりセレンとフラツクスの接触性を良くさせて反
応を行つた場合の処理時間(撹拌開始後)とセレン中の
テルル量との関係を示すグラフ図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テルルを含むセレンに、硝酸カリウムを含
    み、かつ該セレン表面と外部雰囲気との直接接触を防止
    できる量のフラックスを加え、315℃〜370℃の温度範囲
    に加熱することを特徴とするセレン中のテルルの除去方
    法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項に記載のセレン中の
    テルルの除去方法であって、該フラックスにNaNO3を加
    えることを特徴とする除去方法。
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