JP2511681B2 - 高強度軽量ケイ酸カルシウム成形体及びその製造方法 - Google Patents

高強度軽量ケイ酸カルシウム成形体及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は高強度軽量ケイ酸カルシウム成形体及びその
製造方法に関するものである。
さらに詳しくは、軽量かつ高強度で天然木材と同様の
加工性を有し、同時に耐火性、耐腐巧性および寸法安定
性にすぐれているため建築材料として好適に使用できる
ケイ酸カルシウム成形体およびその製造方法に関するも
のである。
[従来の技術] ケイ酸カルシウムは軽量で熱的に安定な物質であり、
この特性を利用した成形体が市販されている。このうち
軽量という特性を生かしたものに断熱材、保温材があ
り、また熱的に安定で耐火性という特性を生かしたもの
に珪カルボードがあり、それぞれ大量に生産されてい
る。しかし前者は嵩密度が0.3g/cm3以下のものであり、
後者は嵩密度が0.7g/cm3以上のものである。この中間の
嵩密度である0.3〜0.7g/cm3に相当する成形体について
は従来ほとんど商品化されていなかった。
この嵩密度0.3〜0.7g/cm3という値は天然木材とほぼ
同じであり、ケイ酸カルシウムを成形して人造木材を製
造しようとする試みが提案されている。例えば、(1)
ケイ酸カルシウム水和物100重量部、カルボキシル基を
含むスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス5〜30重
量部(固形分として)、カチオン型高分子凝集剤及び水
からなる水性スラリーを成形、乾燥してなるケイ酸カル
シウム成形体(特開昭60-246251号公報)、(2)ケイ
酸カルシウム水和物スラリーの固形分100重量部、疎水
性のエチレン性不飽和単量体を乳化剤の不存在下で重合
させて得られる重合体エマルジョン5〜50重量部(固形
分として)、凝集剤0.05〜15重量部からなる組成物を成
形、乾燥してなるケイ酸カルシウム系成形体(特開昭61
-17462号公報)等である。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、(1)の発明の成形体は明細書の実施例によ
れば嵩密度0.5g/cm3のときの曲げ強度が40〜110kgf/cm2
にすぎない。またスチレン−ブタジエン共重合体ラテッ
クスは、塗料の溶剤として使用されるトルエン、キシレ
ンに対して溶解するため、成形体表面を塗装する場合、
塗料の種類や量が限定され、成形体に十分な装飾性を付
与できないという欠点がある。
また、(2)の発明の成形体は強度の問題を解決しよ
うとするものであり、実施例によれば、嵩比重が0.44〜
0.48gcm3で曲げ強度130〜150kgf/cm2であるが、重合体
エマルジョンを30部(固形分)添加しており、耐火性の
面で問題がある。
本発明は、従来の発明のこのような欠点を改善したも
ので、曲げ強度、耐火性及び耐溶剤性にすぐれたケイ酸
カルシウム成形体を提供するものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、ケイ酸カルシウム水和物100重量部、自己
架橋型アクリル酸エステル重合体3〜20重量部、補強繊
維1〜30重量部及びアニオン性分散剤0.1〜3重量部か
らなる高強度軽量ケイ酸カルシウム成形体とその製造方
法に関する。
本発明のケイ酸カルシウム成形体はケイ酸カルシウム
スラリー、自己架橋型アクリル酸エステル重合体エマル
ジョン、補強繊維及びアニオン性分散剤さらに必要に応
じて膨張材などを配合したものをスラリーの水量が水/
固形分重量比で4〜12になるよう調整したのち混合し、
脱水プレス成形後乾燥することにより製造できる。自己
架橋型アクリル酸エステル重合体エマルジョンを添加
し、アニオン性分散剤存在下で、水/固形分重量比が4
〜12のスラリーを用いることにより、従来のケイ酸カル
シウム成形体に比べて高強度で耐溶剤性に優れたケイ酸
カルシウム成形体を提供することができる。
本発明のケイ酸カルシウムは石灰質原料、ケイ酸質原
料及び水とから水熱合成反応によって得られた通常トバ
モライト、ゾノトライトと呼ばれるケイ酸カルシウムが
好適であり、ケイ酸カルシウム成形体の製造に当たって
はケイ酸カルシウムスラリー詳しくはケイ酸カルシウム
水和物水性スラリーとして使用する。石灰質原料として
は生石灰、消石灰等があり、ケイ酸質原料としてはケイ
石、ケイ砂、フェロシリコンダストなどがあり、これら
を微粉砕物として使用する。石灰質原料、ケイ酸質原料
及び水を所定割合に配合し、通常はオートクレーブによ
って水熱合成反応を行ないケイ酸カルシウム水和物水性
スラリー(以下、単にケイ酸カルシウムスラリーと略す
場合がある。)を製造する。石灰質原料とケイ酸質原料
の配合割合は合成するケイ酸カルシウムの種別、使用す
る原料の出所などによって相違するが、例えばゾノトラ
イト(6CaO・6SiO2・H2O)を合成する場合にはCaO/SiO2
モル比がほぼ1になるように石灰質原料とケイ酸質原料
を配合する。またこれら原料と水の配合割合は水/(石
灰質原料+ケイ酸質原料)重量比で5〜15である。所定
の割合に配合した石灰質原料、ケイ酸質原料及び水をオ
ートクレーブに仕込み、150〜250℃の温度で1〜24時間
攪拌しながら水熱合成反応を行なってケイ酸カルシウム
スラリーを製造する。
次にケイ酸カルシウムスラリー、自己架橋型アクリル
酸エステル重合体エマルジョン、補強繊維及びアニオン
性分散剤などを混合する。
自己架橋型アクリル酸エステル重合体の架橋性官能基
は特に限定されないが、カルボキシル基、水酸基、エポ
キシ基、アミノ基、メチロール基などをもつモノマーを
共重合させることにより導入できる。
造膜温度は皮膜の硬さと相関関係があり、10〜40℃好
ましくは10〜30℃の場合、良好な結果が得られる。造膜
温度が10℃より低いアクリル酸エステル重合体を添加し
た場合、成形体の曲げ強度が低くなり、造膜温度が40℃
より高い場合も曲げ強度が低下し、さらにかとう性が悪
くなり、木材のような弾性体を製造することはできな
い。アクリル酸エステル重合体はケイ酸カルシウム100
重量部に対して3〜20重量部使用する。使用量が少なす
ぎると加工性に難があり、強度もやや弱く、また、多す
ぎると耐火性に問題が生じる。
なお、非架橋型アクリル酸エステル重合体エマルジョ
ンを使用した場合、成形体の曲げ強度および加工性には
問題はないが、耐溶剤性が悪い。
補強繊維として通常は、デンプンやPVAで収束された
いわゆるヤーン系Eガラスが使用できる。ガラス繊維は
成形体の強度及び弾性率を向上させ、製造時のスラリー
中でケイ酸カルシウム及びアクリル酸エステル重合体エ
マルジョンの保持力を向上させて加圧脱水成形時のろ過
分離を良好ならしめる作用があるが、加工性、耐水性、
耐熱性等の面からその使用量はケイ酸カルシウム100重
量部に対して1〜30重量部好ましくは3〜15重量部であ
る。
アニオン性分散剤としては、特に限定されないがリグ
ニン系、高級多価アルコールのスルホン酸塩系、オキシ
有機酸系、アルキルアリスルホン酸塩および高縮合物
系、メラミン縮合物系、β−ナフタリンスルホン酸ホル
マリン縮合物等の通常のセメント分散剤が使用できる。
使用量は0.1〜3重量部である。
アニオン性分散剤を添加することにより、水/固形分
重量比を低くしても最適なスラリー粘度が得られる。こ
のように、スラリーの水/固形分重量比を低くすること
により、アクリル酸エステル重合体のケイ酸カルシウム
への定着がよくなる。また、配合したガラス繊維が毛玉
状に集合することがなくスラリー中に均一に分散する。
また、アニオン性分散剤はガラス繊維とスラリーとの濡
れ性を良くするため、ケイ酸カルシウムやアクリル酸エ
ステル重合体に対するガラス繊維の接着性を高め、製品
の曲げ強度を向上させる。
ケイ酸カルシウムスラリー、エマルジョン及びガラス
繊維など各物質が均一に分散したスラリーを、例えば型
枠に充填して加圧濾過脱水する方法で成形されるが、目
的、用途に応じて適宜他の成形法を採用することができ
る。成形したのち乾燥すると目的とするケイ酸カルシウ
ム成形体が得られる。乾燥温度は通常60℃〜160℃であ
り、好ましくは80℃〜140℃である。
[実施例] 以下に本発明の実施例を示すが、本発明は実施例に限
定されない。なお、ケイ酸カルシウム成形体の物性は次
の方法で試験した。
(1)曲げ強度:JIS A1408に準じた。
(2)加工性 :かんながけ、釘打ち、のこ引き等の木
材の加工操作を実施した場合の木材との比較で判定し
た。
(3)耐溶剤性:湿気硬化型ウレタン系シーラーを成形
体1m2当り200g塗布した後の側面の剥離の有無より判定
した。
実施例1 ケイ石粉と消石灰とをSiO2/CaOのモル比が1になる様
に混合し、CaOとSiO2との合計重量に対して12倍量の水
を加えてオートクレーブ中で攪拌しながら温度210℃、
圧力19kgf/cm2で3時間水熱合成反応させた。この様に
して得られたケイ酸カルシウムスラリーを水/固形分重
量比が9になるように脱水する。このスラリーに第1表
に示すアクリル酸エステル重合体エマルジョンAをケイ
酸カルシウムスラリーの固形分100重量部に対して、固
形分で5重量部、水分散型ガラス繊維7重量部、オキシ
カルボン酸のナトリウム塩であるアニオン性分散剤0.5
重量部を添加、混合した。
得られたケイ酸カルシウム水和物水性スラリーを型枠
に充填し加圧濾過脱水した後、120℃で16時間乾燥しケ
イ酸カルシウム成形体を得た。
成形体の試験結果を第2表に示す。
実施例2、3、4 アクリル酸エステル重合体エマルジョンの添加量を、
ケイ酸カルシウムスラリーの固形分100重量部に対して
3、10、20重量部とした以外は実施例1と同様にして成
形体を得た。その結果を第2表に示す。
比較例1 アクリル酸エステル重合体エマルジョンを無添加とし
た以外は、実施例1と同様にして成形体を得た。その試
験結果を第3表に示す。
比較例2 ガラス繊維を無添加とした以外は、実施例1と同様に
加圧濾過脱水したが、乾燥時亀裂が発生し成形体は得ら
れなかった。
実施例5 第1表に示すアクリル酸エステル重合体エマルジョン
Bを実施例1で使用したアクリル酸エステル重合体エマ
ルジョンAに変えて使用した以外は、実施例1と同様に
して成形体を得た。その結果を第4表に示す。
比較例3、4、5 第1表に示すアクリル酸エステル重合体エマルジョン
C、DおよびEを実施例1で使用したアクリル酸エステ
ル重合体エマルジョンAに変えて使用した以外は、実施
例1と同様にして成形体を得た。その結果を第4表に示
す。
比較例6 アクリル酸エステル重合体エマルジョンのかわりに、
カルボキシル変性スチレン−ブタジエン共重合体エマル
ジョンを使用した以外は、実施例1と同様にして成形体
を得た。その結果を第4表に示す。
[発明の効果] 本発明は、軽量でありながら高強度を示し、かつ耐火
性及び耐溶剤性に優れ、建築材料として木材と同様の加
工性を具備するケイ酸カルシウム成形体及びその製造方
法を提供する。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケイ酸カルシウム水和物100重量部、造膜
    温度が10〜40℃である自己架橋型アクリル酸エステル重
    合体3〜20重量部、補強繊維1〜30重量部及びアニオン
    性分散剤0.1〜3重量部からなる高強度軽量ケイ酸カル
    シウム成形体。
  2. 【請求項2】ケイ酸カルシウム水和物100重量部のスラ
    リー、造膜温度が10〜40℃である自己架橋型アクリル酸
    エステル重合体3〜20重量部、補強繊維1〜30重量部及
    びアニオン性分散剤0.1〜3重量部を配合し水/固形分
    重量比が4〜12になるように水量を調整したスラリー
    を、混合、脱水プレス成形後乾燥することを特徴とする
    高強度軽量ケイ酸カルシウム成形体の製造方法。
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