JP2510562B2 - 眼鏡フレ−ム開口の輪郭を検出するための検出装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、眼鏡用レンズの外周面研削のために眼鏡フ
レーム開口の輪郭を検出する検出装置であつて、検出部
材を以つてフレーム開口の溝内に係合する軸線方向可能
な検出ロツドと、眼鏡フレームが解離可能に載設された
可動なプレートと、前記検出部材の運動のための測定値
発生器とを有する形式のものに関する。

従来の技術 西ドイツ特許出願公開第3316619合明細書によつて公
知の、眼鏡レンズの縁のための研削機は、眼鏡レンズの
輪郭形状をデータ量として有する電子データメモリーを
有している。この場合眼鏡フレーム開口の輪郭の値を捕
捉するために、位置固定的な鉛直方向軸線を中心に回転
可能でありかつ検出ピンを備えた検出ロツドが働いてお
り、この検出ピンの自由端部が眼鏡フレームの開口の内
周面に接触せしめられる。眼鏡フレーム自体はこの際に
長手方向摺動可能な往復台上に支承されており、この往
復台はある位置固定的な部分に対してばねの作用下にあ
り、それによつて検出ピンの各回転角度にはデジタル化
された半径が対応され得、そしてこの両方の値の対、即
ち回転角度と所属の半径とが１つのメモリーで受取ら
れ、このメモリーによつて眼鏡レンズ縁研削機の相応す
る各部分が制御され得る。本発明の特許請求の範囲の第
１項の上位概念の基となつた西ドイツ特許出願公告第26
00497合明細書によれば、眼鏡レンズの成形研削時に眼
鏡フレームの輪郭を検出するための電気機械式の検出ヘ
ツドが公知である。この場合、自らの軸線を中心に回転
可能でありかつ軸線方向で可動な検出部材が使用されて
いる。この場合に使用されている、位置固定的に配置さ
れた変換器と該変換器内に差込まれた可動子とから成る
電気的な信号発信器は、検出部材の支承部としての玉継
手を有し、この際に該検出部材の軸線方向可動でかつ自
らの軸線を中心に回転可能なシヤフトがよろめき運転を
行ない、この運転の振幅がシヤフトの回転位置と関係し
て、眼鏡フレーム開口の溝又は研削されるべきレンズの
３次曲線の再生のための値を形成する。

発明の課題 本発明の課題は、冒頭に述べた形式の装置を改良し
て、単純な構成を有し良好に操作及び見渡し可能であり
かつ必要スペースの少ない手段を以つて、眼鏡フレーム
開口の３次曲線を規定すべき値を検出し、それによつて
該値を記憶して又は直接に研削プロセスを実施可能とす
ることである。

課題を解決するための手段 上記の課題は本発明のよれば、眼鏡用レンズの外周面
研削のために眼鏡フレーム開口の輪郭を検出する検出装
置であって、検出部材を以てフレーム開口の溝内へ係合
する検出ロッドと、上側に眼鏡フレームが取り外し可能
に固定される回転可能なプレートと、プレートと検出部
材との相対運動から角度値及び半径方向値から成る測定
値対を取り出すための測定値発生器と、を有する形式の
ものにおいて、眼鏡フレームを支持するプレートが不動
の鉛直軸線を中心にして連続的に回転可能であり、かつ
直線的に案内される検出ロッドが軸方向に可動に保持部
材上に配置されていてかつ該保持部材と一緒に前記プレ
ートを含むプレート平面に対して平行な直線運動路上を
運動可能であり、かつ第１の距離発生器が検出ロッドと
保持部材との間に、かつ前記第１の距離発生器に対して
垂直に、保持部材の運動方向に第２の距離発生器が保持
部材と不動の装置部分との間に、配置されており、かつ
両距離発生器及び角度発生器が、測定値を処理するため
の制御装置に接続されていることによって解決されてい
る。

実施態様 本発明の有利な実施態様は特許請求の範囲の各従属項
に記した通りである。

発明の作用及び効果 眼鏡フレームを保持する回転可能なプレート及び眼鏡
フレームの溝内に係合すべき検出ピンは公知である。本
発明の利点は、検出ピン自体は回転運動を行なう必要が
なく従つてフインガとして形成可能であり、これは従来
の検出ローラに比べて例えば、眼鏡フレームの溝の湾曲
線が種々異なる場合にも検出部材とのその接触個所を全
く又はほとんど変えなくて済むという点において有利で
ある。これは公知例では検出部材の検出ローラが大きく
なればなる程不利になる点である。更に本発明の構成に
よれば、単純な直線運動に基いた値が検出されるという
利点があり、それによつて例えば直動形ポテンシオメー
タが使用可能となり、これは西ドイツ特許出願公告第26
00497号明細書による信号又は測定値発生器においてそ
の発生器が検出ロツドと結合された円板のよろめき運動
を捕捉するようになつているものとは異なり有利であ
る。

実施例 本発明による装置は、Ｌ字形の成形部材２から形成さ
れた円形フレーム１を有し、この成形部材２の水平な脚
部３は支柱４上に係止されており、この支柱４はその基
部５を以つて位置固定的な土台６の上に取付けられてい
る。成形部材２の水平脚部３上には円形プレート８の縁
部が載着されており、このプレートのへり９は成形部材
２の垂直な脚部10の所で案内されている。プレート８は
その鉛直方向の中央軸線Ｍを中心に矢印11の方向で回転
可能である。このために、支柱4aに配設されたモータ12
が働き、このモータ12の駆動軸13はプレート８を水平平
面内で回転させるために該プレート８の相応する部分内
に適切な方法で作用せしめられている。

プレート８は、眼鏡フレーム14の半部14aを保持可能
な大きさの直径を有している。プレート８はまた眼鏡フ
レーム全体、即ち第２の眼鏡フレーム半部14bをも該プ
レート上に、例えば第１図のプレート半部8a上に載せ得
る寸法を有することも可能である。眼鏡フレーム14又は
その半部14aは挟持兼締付け部材15によつてプレート８
の表面上にずれないように押えられており、このプレー
ト８はその中央軸線Ｍの近くに長孔又は楕円孔16を有
し、この孔16は有利には縦長又は楕円の形状を有しかつ
その長手方向軸線Ｋは二重矢印17（第１図）の方向で延
びている。

土台６上では往復台18が二重矢印17a（第３図）の方
向で、プレート８内の長孔又は楕円孔16の長手方向軸線
Ｋに対して平行に位置調節可能である。往復台18は、そ
の上に配置されたスリープ19のための保持部を形成して
おり、該往復台18の上には検出装置20が配設されてい
る。この検出装置が有する検出ロツド21はスリーブ19内
で昇降可能でありかつそこで案内され、かつばね22の作
用下にあり、このばね22の一方の対応受けは往復台18の
上面によつてまた他方の対応受けはロツド21の下側端縁
によつて形成されている。ばね22の強さは、ロツド21の
自重を完全に又は十分に補償可能なように設定されてい
る。

検出ロツド21の上端部はプレート８の穴16と眼鏡フレ
ーム半部の検査されるべき開口23とを通つて突出してい
る。この上端部はプレート８の上方に検出ピン24を保持
し、この検出ピン24の長手方向軸線は往復台18の運動を
表わす２重矢印17aの方向に対して平行に配置されてお
り、また該検出ピン24は縦長で指形状に形成されてお
り、かつ、第３図に実線で示されたように僅かに下方へ
曲げ形成されているか又は、鎖線で示されたようにやは
り下方へ向けられた端部を有するまつすぐな形状に形成
されている。検出ピン24の自由端部25は、尖角状に互い
に向い合つた各側面と丸味形成された検出先端26とを有
し、モータ12によつてプレート８が軸線Ｍを中心に回転
されるとこの検出ピン24の先端26がフレーム半部14aの
開口23の溝底27に沿つて滑る。この際に長手方向摺動可
能な検出ロツド21は検出ピン24と回動不能に結合されて
おりかつ、この長手方向摺動可能な検出ロツド21はスリ
ーブ19の溝28a内に係合する溝くさび28を介して回動し
ないように防がれている。

検出ロツド21は例えばアンルグ部材29の形状を有する
付加部を保持しており、この部材29の自由端部30はスリ
ツプフインガとしてポテンシオメータ31内へ又は可動子
として電磁コイル内へ適切に差し込まれており、それに
よつて検出ロツド21がアングル部材29の、該ロツドに対
して平行に向けられた脚部を中心にして移動することに
よつて、検出ピン24の高さ位置に相応する測定値が導線
32を介して制御装置33に供給される。

往復台18には２重矢印17の方向でばね34が作用してお
り、このばね34の対応受けは例えば往復台18と支柱4aと
から形成されており、また該往復台18上にはもう１つの
アングル部材35が配設されており、この部材35の自由ア
ーム36は可動子として電磁コイル内で又はスリツプフイ
ンガとしてポテンシオメータ内で案内されており、それ
によつてもう１つの制御パルスが導線38を介して制御装
置33に供給され、この制御パルスは検出ピン24の水平位
置に相応している。従つて制御装置33は前述の各距離発
生器の各測定値を受取り、この測定値は眼鏡フレーム開
口23に対して垂直に位置する平面内と、更に該平面に対
して垂直に位置する水平方向とでの検出ロツド21の動き
に相応したものである。

プレート８用のモータ12は角度発生器として導線39を
介してやはり制御装置33に接続されており、従つてこの
制御装置には前述のフインガ状検出ピン24の、ロツド21
に対する軸線方向とその方向に対する垂直方向とにおけ
る２つの運動に関する各データだけでなく、更にプレー
ト８の、ゼロ又は出発位置に対するその都度の角度位置
の値も送られて記憶される。

第５図には第１図の眼鏡フレーム半部14aの、図平面
上に投影した開口23が示されている。眼鏡フレーム半部
14aの眼鏡フレーム開口23の点100は、測定値発生器36,3
7によつて検出された横方向値ａのみを規定しているの
ではなく、この値には更に、第２の測定値発生器30,31
によつて検出された値も対応せしめられている。眼鏡フ
レーム開口のこの点100には更に例えば、制御装置33内
の角度値「ゼロ」も対応せしめられている。これに対し
て眼鏡フレーム開口の点101には、検出ロツド21の位置
の相応する鉛直方向値が対応せしめられている横方向値
ｂが与えられている。第５図から分るように眼鏡フレー
ム開口23はフレーム半部14aの回転によつて位置23′に
達つしている。このためにプレート８が回転された角度
値αは制御装置33内の、前記の測定値発生器30,31及び3
6,37による両方のデータに対応せしめられており、それ
によつて眼鏡フレーム開口又は溝底27の各点は３つの測
定値によつて規定されていることになる。この各測定値
は眼鏡レンズ縁研削機において直接に又は１度記憶され
た後に呼出され、型板の使用の必要なしに２軸線方向で
当該研削機の各部材を外周面研削のために制御すること
が可能である。

【図面の簡単な説明】 図面は本発明の実施例を示すものであつて、第１図は眼
鏡フレームと回転可能なプレートとを上から見た図、第
２図は眼鏡フレームの溝の１部分に係合しているフイン
ガ状の検出部材を示す図、第３図は本発明による装置を
１部分鉛直方向断面して示す図、第４図は長手方向摺動
可能な鉛直方向検出ロツドの下端部を示す部分図、第５
図は本発明による装置の作動を示すための略示図であ
る。 １……円形フレーム、２……成形部材、3,10……脚部、
4,4a……支柱、５……基部、６……土台、７……縁部、
８……プレート、8a……プレート半部、９……へり、11
……矢印、12……モータ、13……駆動軸、14……眼鏡フ
レーム、14a,14b……フレーム半部、15……挟持兼締付
け部材、16……長孔楕円孔、17,17a……２重矢印、18…
…往復台、19……スリーブ、20……検出装置、21……検
出ロツド、22,34……ばね、23,23′……開口、24……検
出ピン、25,30……自由端部、26……検出先端、27……
溝底、28……溝くさび、28a……溝、29,35……アングル
部材、31,37……ポテンシオメータ、32,38,39……導
線、33……制御装置、36……アーム、100……点

Claims (9)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】眼鏡用レンズの外周面研削のために眼鏡フ
   レーム開口の輪郭を検出する検出装置であって、検出部
   材（25）を以てフレーム開口（23）の溝（27）内へ係合
   する検出ロッド（21）と、上側に眼鏡フレーム（14）が
   取り外し可能に固定される回転可能なプレート（８）
   と、プレート（８）と検出部材（25）との相対運動から
   角度値及び半径方向値から成る測定値対を取り出すため
   の測定値発生器（12,36,37）と、を有する形式のものに
   おいて、眼鏡フレーム（14）を支持するプレート（８）
   が不動の鉛直軸線（Ｍ）を中心にして連続的に回転可能
   であり、かつ直線的に案内される検出ロッド（21）が軸
   方向に可動に保持部材（18）上に配置されていてかつ該
   保持部材（18）と一緒に前記プレート（８）を含むプレ
   ート平面に対して平行な直線運動路上を運動可能であ
   り、かつ第１の距離発生器（30,31）が検出ロッド（2
   1）と保持部材（18）との間に、かつ前記第１の距離発
   生器に対して垂直に、保持部材（18）の運動方向に第２
   の距離発生器（36,37）が保持部材（18）と不動の装置
   部分（4a）との間に、配置されており、かつ両距離発生
   器（30,31;36,37）及び角度発生器（12）が、測定値を
   処理するための制御装置に接続されていることを特徴と
   する、眼鏡フレーム開口の輪郭を検出するための検出装
   置。
2. 【請求項２】眼鏡フレーム開口（23）の溝（27）内に係
   合する検出部材が、回転不能な検出ロッド（21）に配置
   されたフィンガ（24）であって、該フィンガ（24）の長
   手方向軸線に対して平行に保持部材（18）が可動であ
   る、特許請求の範囲第１項記載の検出装置。
3. 【請求項３】検出ロッド（21）が垂直に配置されており
   かつ、その重さを補償するか又はほぼ補償するばね（2
   2）の作用のもとにある、特許請求の範囲第１項記載の
   検出装置。
4. 【請求項４】検出ロッド（21）が、該検出ロッド（21）
   の軸線方向運動に対して平行に配置された、第１の距離
   発生器としてのポテンシオメータ（30,31）と間接又は
   直接的に協働する、特許請求の範囲第１項記載の検出装
   置。
5. 【請求項５】検出ロッド（21）が、水平な往復台（18）
   上に配置されたスリーブ（19）内で可動であり、往復台
   （19）が第２の距離発生器としてのポテンシオメータ
   （36,37）と間接又は直接的に協働する、特許請求の範
   囲第１項から第４項までのいずれか１項記載の検出装
   置。
6. 【請求項６】眼鏡フレーム（14）が緊定載設されている
   プレート（８）を回転するためのモータ（12）が角度値
   発生器として制御装置（33）と接続されている、特許請
   求の範囲第１項から第５項までのいずれか１項記載の検
   出装置。
7. 【請求項７】保持部材としての往復台（18）が、検出フ
   ィンガ（24）の長手方向軸線の方向に対して平行に位置
   する圧縮又は引きばね（34）の作用下にある、特許請求
   の範囲第１項から第６項までのいずれか１項記載の検出
   装置。
8. 【請求項８】眼鏡フレーム（14）を保持するプレート
   （８）が、回転不能な検出フィンガ（24）の長手方向軸
   線の方向に延びる長手方向軸線を有する長孔（16）を備
   えている、特許請求の範囲第１項から第７項までのいず
   れか１項記載の検出装置。
9. 【請求項９】検出ロッド（21）が保持部材（18）上で、
   ガイドスリーブ（19）内のばねと溝（28,28a）とを介し
   て案内されている、特許請求の範囲第１項から第８項ま
   でのいずれか１項記載の検出装置。